イベント/破壊、花嫁、無敵

Last-modified: 2022-12-06 (火) 23:27:32

オルタナティブスクール!専用のイベント。
フランドールをPTに加えた状態でビシージ血盟学園・剛欲同盟と戦闘すると発生。

破壊、花嫁、無敵

マグナイ
「おい、そこの麗しき乙女……!」
フランドール
「はい?」
 

有り余る己の力を発散できる絶好の機会であるビシージにおいて、フランドールは意気揚々と暴れていた。
そこへ、一人の見知らぬ大男が話しかけてきたのだ。

マグナイ
「お前はもしや、余輩のナーマなのではないかと思案していたのだが……」
フランドール
「"ナーマ"……?
……ああ、貴方が噂の……」
マグナイ
「ほう、陰陽鉄学園にも余輩の威光は届いていたか。
まあ、当然か。
いずれ草原の覇者となる我が……」
フランドール
「"余輩さん"ですよね。花嫁探しの」
マグナイ
「む……」
 

マグナイ・オロニル。
しばらく前に血盟学園に入学した、草原から来たアウラ族の青年。
フランドールも会って話をするのは初めてだが、すぐにそうだとわかった。
なぜなら、マグナイは"ナーマ"と呼ぶ花嫁探しに熱心に取り組んでおり、陰陽鉄学園にまでその噂が届いていたためだ。
無論、悪い意味で。
フランドールは自分の2倍はあろうかという背丈に、やはり大きな斧を背負い、角まで生えたこの大男に対し、にっこりと笑顔で迎える。
しかし、その笑顔には一切の許容が含まれていない……拒絶の意思を伝える笑顔であった。
マグナイは訝しげにフランドールを見下ろすが、やがて息を吐いた。

マグナイ
「……まあ、許す。
陰陽鉄学園には可憐な乙女が多いと聞き、もしやと可能性を考えていたが……やはりないな。
先程の戦いぶり、そしてその不遜な態度。
呪いの石像すら躊躇なく破壊しそうではないか。
容姿はともかく……余輩の戦士としての勘が、お前は余輩のナーマではないと告げている」
フランドール
「ナーマとやらに興味はありませんが、破壊は得意ですよ。
貴方もそうして差し上げましょうか?」
マグナイ
「それだ、そういうところだ……。全く……」
 

マグナイは呆れたように言うと、おもむろに斧を構える。

マグナイ
「ナーマでないなら、それもいい。
先程も言ったが、お前の戦いぶりは見ていた。
戦場において、お前ほどの戦力を見て見ぬ振りはできん。
余輩自らが、お前を押し留めてやろう。
それが、いずれ草原の覇者となる余輩の役割だ」
フランドール
「お相手してくれるのなら、歓迎しますよ。
あの鳥たちよりは、よっぽど頑丈そうですし……!」
 
  • vsマグナイ・オロニル
    フランドール一人を操作し、マグナイと戦う。
    単体強攻撃の「草原の青嵐」、土属性範囲攻撃の「大地の熱情」、斬属性の直線攻撃「岩を穿つ風」、スタン効果のある「トマホーク」などを使うが、イベント用に調整されているため、痛いダメージではない。
    「アジムの鱗」は大斧を召喚する技で、その2ターン後にマグナイと斧が一斉に全体攻撃の「大地の憤怒」を使用する。
    同時に食らうと流石に危ないため、斧を優先的に攻撃して破壊しよう。
 
フランドール
(この人、強い……!)
 

二人の戦いが続く中で、フランドールは思わず愉悦の笑みを浮かべる。
フランドールが三人に分身し、三方向から同時に攻めるべく接近する。

マグナイ
「見えているぞ!」
 

しかし、マグナイがエネルギーの鎖を放出し、三人のフランドールを全て捕らえ、身動きを封じる。
続けて、大斧がフランドールを囲むように複数出現する。

マグナイ
「余輩はいずれ草原の覇者となる男……お前の動き、見切れておらぬと思ったか!」
フランドール
「あらら、これはピンチ……なんちゃって!」
 

言うが早いか、フランドールは難なく鎖を破壊して脱出すると、手の中に炎の剣を生み出し、一閃でマグナイ諸共全ての斧を打ち砕いた。

マグナイ
「正面から打ち砕くか……! なんという美技よ……」
フランドール
「貴方はまるで太陽よ。
だからこそ私は(ナーマ)にはなれない。
私は、太陽と共に生きることは出来ないから」
 

マグナイは感嘆し、膝を付く。
そこへ、一人の少女が悠々と歩いてマグナイの横に立つ。
更に巨大な怪鳥が現れ、マグナイを掴むと空へと飛び去っていった。
怪鳥ヨル。マグナイが操るしもべだ。

尤魔
「一応、客人なんでね。お前に破壊されると困るんだよ」
フランドール
「饕餮! やっと出てきたのね」
 

フランドールは嬉しそうに、第三の者を見る。
饕餮尤魔。剛欲同盟の長だ。
フランドールと尤魔は、既にビシージで何度も戦った経験がある。
無敵とも呼ばれる尤魔は、フランドールにとって極めて貴重な、全力で力を使っても構わない相手だ。

尤魔
「見ての通りのバカだが、これでも剛欲同盟(うち)じゃ三番手なんだがな」
フランドール
「三番手? 通りで、相手にならない訳だわ」
尤魔
「割りと善戦してた方だと思うがな……」
 

ヨルに連れ去られていくマグナイを見ながら、尤魔は呆れた口調で言った。
それはフランドールに対する皮肉か、それともマグナイに対するフォローか……。

フランドール
「今日は遊んでくれるんでしょう?」
尤魔
「お前の相手はできるだけ二番手(グーフールー)に任せたいんだが、生憎と出払っていてな。
まあ、だから私がわざわざ出る羽目になったんだが……。
仕方ない、私じゃないとお前は止められないしな」
 

口調とは裏腹に、尤魔の表情は楽しそうに見えた。
対するフランドールも、わくわくとした様子で武器を振り回している。

尤魔
「壊れるまで遊んでやるぜ、吸血鬼のお嬢ちゃんよー!」
  • vs饕餮尤魔
    フランドール一人を操作し、尤魔と戦う。
    HPやMPは回復しているので、そこは安心。
    尤魔はHP吸収やフランドールの弱点である水属性の攻撃を多用する。
    イベント用に調整されているためダメージはマグナイよりも低いが、長期戦となると回復手段の乏しいフランドールはじりじり追い込まれていく。
    ただし、尤魔との戦闘時のみ、フランドールの全てのラストスペルに回復禁止効果が付与されており、これを積極的に使うことで有利に戦うことが出来る。
 

尤魔は星の血液を吸収し、異形の怪物へと変身する。
敵も味方も有機物も無機物も構わず全て吸い込もうとするグリードモンスターの口の中に、フランドールはりんご型の弾を放り込む。
破壊の力が込められたりんご爆弾が、無敵の吸収能力を超えて、グリードモンスターを破壊した。
グリードモンスターに吸い込まれた有象無象が周囲一体に散らばっていく。
その核であった尤魔も、また。

尤魔
「やれやれ……今回は私の敗けか」
フランドール
「あー楽しかった! また遊びましょうね!」
尤魔
「嫌だと言ってるだろ……」
 

口調とは裏腹に、尤魔の表情は楽しそうに見えた。