Province

Last-modified: 2015-03-09 (月) 22:08:33

州(Province)

州はマップを分割する小さな単位で、あらゆる移動や建設、戦闘などの基準となります。
州の領有は、国としての活動に必須となるものです。もし州を一つ残らず失ったとすれば、その国は滅亡し、恐らくは死んでいるであろう神位請求者が戻るべき場所も失われることになります。

  • 州はマップ上において旗のアイコンで示され、この旗は州の現在の所属を意味しています
  • 州はいずれかの国、あるいは中立軍に属し、その領有権は主に軍事行動によって奪取されます

  • 州は所属する国に対し税収をもたらします
  • 州はそこで雇用される兵のための装備を生産します
  • 州はそこに滞在する軍のために食料を供給します
  • これらの経済的活動の能力は、州の人口や地形などに応じて変動します

  • 州は投資を受けることで地方守備隊(Local Defence)を編制し、外敵に対し抵抗することができます
  • 要塞、寺院、研究所を州に建設することにより、州の機能を拡大することができます

  • 州は不安度(Unrest)の概念を持ち、災害や略奪、戦闘などの影響で増加します
  • 不安度が高い州は経済活動が停滞し、さらに悪化するとその州での雇用が行えなくなります
  • 不安度は時間経過、地方守備隊の存在、軍による治安維持活動により減少します

州の能力値

地形(Terrain)

地形は州の環境を示します。地形は州の税収、資源や人口の多さに影響し、また行軍の容易さにも関わります。

  • 平地(Plain):修正なし。とくに地形属性を持たない陸上の州が該当
  • 農地(Farmland):税収高、資源低
  • 森林(Forest):税収低、資源高。行軍阻害
  • 山岳(Mountain):税収低、資源最高。行軍阻害強
  • 山麓(Border Mountains):税収低、資源最高
  • 荒地(Waste):税収最低。行軍阻害
  • 沼地(Swamp):税収最低。行軍阻害強
  • 洞窟(Cave):税収低、資源最高
  • 海中(Sea):修正なし。海中
  • 深海(Deep Sea):税収低。海中



税収の面では、農地は非常に優秀です。税収が多い地形は初期の人口も多くなりやすく、それによりさらに収入が増加します。
一方で、資源は森林、山岳、山麓、洞窟の州において最も多く生産されます。兵の生産においては利点が大きいと言えるでしょう。

また収入が少ない州であるほど、魔法土地の配置率は高くなる傾向があります。荒地、沼地は重点的に魔術師を派遣する価値があるでしょう。


一部の地形は、州に滞在するユニットに対しても多少の影響を及ぼします。

  • 沼地:攻撃技能-1、防御技能-1、疲労速度+2。Swamp Survivalで無効化
  • 洞窟:攻撃技能-3、防御技能-3、射撃精度-3。Darkvisionで軽減、Undead、Demon、Blindで無効化
  • 深海:攻撃技能-3、防御技能-3、射撃精度-3。Darkvisionで軽減、Undead、Demon、Blindで無効化

これらの修正を無効化できる軍であれば、強敵をこのような州で迎え撃つようにすることでより有利に事を運ぶことができるでしょう。一方で、そうでない軍は侵攻する前に状況を冷静に判断することが求められます。

人口(Population)

人口は州の経済力の基準となる数値です。より多くの住人を擁するほど、州がもたらすであろう恩恵も大きくなります。
人口は10を最小単位とし、その初期値は州ごとに大きく異なります。多くの州は2000~8000程度ですが、各国の首都は原則として30000前後を持ち、それ以外でも肥沃な農地を中心に10000~15000程度を持つことがあります。
初期の人口はまた地形にも強く影響され、総じて平地・農地が多くを持つ一方、森林や山岳は低く留まります。

人口は原則として時間経過によっては変動しません。しかし、州のGrowth/Death天秤が傾いている場合、それに応じてゆっくりと変化します。またイベントにより移民を受け入れたり、災害によって減少したりすることもあります。
また減らす手段は他にも多く存在し、略奪、治安維持活動、儀式魔法による災害の誘発などで大きな影響を及ぼすことができます。逆に能動的に増やす手段はほとんど存在しません。


経済面への影響に加え、人口はイベントの発生にも多少ながら影響します。あまりにも人口が少ない州では、多くのランダムイベントは発生できなくなります。

税収(Income)

税収は国庫を潤す最も基本的なものです。税はターンごとに自動的に収集され、国庫に加算されます。
税収の大小は人口に強く依存し、以下の計算式で求められます:

  • 税収:(人口 / 100) * 州の天秤による補正 * (1 + 要塞の管理力 / 200)

人口が計算の基準となるため、多くの人口を持つ首都や、平地、農地では最初から高い税収を期待することができます。
一方、人口が少ない森林、山岳、沼地などでは、他の補正がどれほど優れていてもごく僅かな税収に留まるでしょう。

ただし、収入は一部の魔法土地(Magic Site)からも得られます。これはとくに山岳地帯において重要で、ランダムイベントによって鉱山が発見されることで税収が跳ね上がることがあります。Luck天秤が高ければ、より多くの、より優れた鉱山を期待できるでしょう。


実際に税を取り立てるには、自国の要塞までの安全な経路が存在することが必要とされます。どの要塞への経路も他国の州に遮られている場合、その州の税収は得られなくなります(この際、州の情報パネルにおける税収の表示も赤く変化します)
ただし、ごく一部のユニットはTax Collectorの特殊能力を保有し、それが滞在している州では常に税収を得られます。

また一部の航海技能(Sailing)が一般的な国(Early AgeのBerytosVanheimなど)では、自国が領有していない海域を通しての徴税が可能です。

資源(Resources)

資源は、州が一月にどれだけの軍事的物資を生産できるかを示します。これは主に新たに雇用された兵の装備に使用されます。

税収と異なり、資源の生産量は人口よりも地形に強く依存します。極端に人口が少ない場合は得られる資源も激減しますが、それ以外では影響を及ぼしません。
とくに資源が多いのは森林および山岳で、逆に農地は限定的です。とくに山岳地帯は鉱山によるボーナスが追加されることもあるので、資源の面では最も優れた地形と言えます。

資源は初期状態だと本来の最大の半分しか利用できません。これは要塞(Forts)を建設することで改善することができ、さらには付近の州から資源を回収することも可能となります。


資源は上記のように生産力を象徴するため、金と違い基本的に次のターンへ持ち越されません。また州ごとに計算されるため、余っている州があったとしてもそれを他で使うこともできません。
ただし、資源不足のためにそのターンで生産を完了できないユニットが雇用クエリに残っている場合、使えるだけの資源はきちんと消費され、生産途中の状態で次のターンへ持ち越し、不足分だけを次のターンの資源から補填します。

食料(Supplies)

食料は駐留する軍に対し、一月にどれだけの兵糧を供給できるかを示します。十分な食料が得られない州に滞在する軍は、栄養失調によって病気に感染する危険に晒され、また士気も低下してしまいます。

食料は人口を基準として生産量が決まり、人口10000までは100ごとに1、以後は200ごとに1の増加となります。
また天秤によっても補正がかかり、Growth/Death天秤に加え、季節によっても変化するHeat/Cold天秤の影響も受けます。


食料は資源と同じく蓄積されることはありません。よって住人が少ない痩せ地への進軍においては、たとえ短期間であっても常に注意が必要です。
また他に比べると天秤による影響も大きく、Death寄りかつ自国の適正気候からかけ離れた気候天秤を持つ国の支配圏では、本当にごく僅かな食料しか得られないことになります。無駄な被害を出したくなければ、侵攻前の下調べは重要です。

また季節が夏か冬の場合、Heat/Cold天秤が変化し、それによって食料も減少してしまう恐れがあります。たとえ自国領内であっても、ギリギリの量の食料しか得られない州に長居するのは避けるべきです。


食料もまた要塞によって補強することができます。ただし資源に比べると、影響は限定的です。

食料消費量(Supply usage)

その州で現在どれほどの食料が必要とされているかは、食料の生産量とは別に表示されます。この値が生産されている食料以下であれば、飢餓による悪影響を受ける心配はありません。

食料の消費は、原則としてユニットの大きさに依存します。サイズ2のユニットは1体ごとに1、以後はサイズが1増加するたびに消費量も+1されます。例外的に、サイズ1のユニットは0.5の消費となります。
よって人間の国では大半が1体ごとに1の消費に収まりますが、一方で巨人の兵などは少数でも大量の食料を必要とします。また人間でも騎兵など、サイズが大きい兵が混じっていると計算が狂う可能性があるので注意が必要です。


一部のユニットは、食料の消費量に影響する特殊能力を持ちます:

  • Need not Eat:そのユニットは食料を消費しません。また不足していても飢餓の影響を受けません
  • Gluttony:追加の食料を消費します。Need not Eatも持つ場合、食料を無駄に消費しますが、自身は決して飢えません
  • Supply Bonus:一定値分の食料を生産します。同行する軍に対して自動的に供給されます

Need not Eatは主にアンデッドや人工物など、いかにも食事を必要としそうにないものが所持しています。これらのユニットは、どれほど痩せた土地への進軍も躊躇いなく行えます。
対してSupply Bonusは、主に緑魔法を使う魔術師や、それによって生産されるアイテムが保有します。十分なボーナスを得ている場合、食料の消費量を0にまで抑えることも可能です(表示上はマイナスにもなります)。

不安度(Unrest)

不安度は、その州の情勢がどの程度荒れているかを示します。より高い値であるほど、統治者に対する反発が強く、運営が難しい状態になります。

不安度は税収と資源の双方に強く影響します。たとえ1であっても多少のペナルティが付加され、高くなればさらに大きなペナルティとなります。
また不安度が100を超えている場合、その州では新たなユニットの雇用が一切行えない状態になります。こうなると、その州の資源は実質的に利用できなくなります。


不安度は、放置しているだけでも減少します。減少率はOrder/Turmoil天秤に依存し、Order寄りなら大きく、Turmoil寄りなら小さくなります。
この自動消滅は割合で行われるので、極端に高い不安度はより早く低下していきますが、これだけで0にまで低下させるには時間がかかります。

十分な規模の地方守備隊(Local Defence)が州に存在する場合、その規模に応じて不安度は自然に低下していきます。こちらは一定値ごとの低下のため、比較的低い不安度ならすぐに鎮圧してくれます。
また必要であれば、軍に巡回(Patrol)を命じることで反乱者狩りを行うことができます。成果には毎回差がありますが、総じて他の手段よりも速く、確実に不安度を下げることができます。ただし手荒な方法を用いるため、同時に人口の減少も招きます。

死体(Corpses)

死体はやや特殊な数値で、その州に適切な埋葬を受けていない屍がどの程度存在しているかを示します。これは災害などによる住人の死や、その州での戦闘によるユニットの死によって増加します。

この値は通常は表示されませんが、そこに死の魔法技能を持つ魔術師か、アンデッドの聖職者が居ると自動的に明らかにされます。またごく一部の、どの聖職者でもアンデッド製造作業が行える国では、すべての聖職者がこれを表示できます。


表示上はまとめて計算されるものの、内部的には住人の死体と兵士の死体は別々に扱われています。必然的に、後者のほうがより優れたアンデッドの素材となります。

地方守備隊(Defence、Local Defence、Province Defence)

地方守備隊は、その州の防衛だけを目的とした特殊な部隊です。彼らは通常のユニットのように移動したりはできず、また細かい命令も出せません。しかし彼らは維持費がかからず、さらに戦闘に敗北しない限りは何度でも再建されるのが特徴です。

守備隊は、州の情報パネルからDefenceの表示をクリックする(あるいはショートカットキーのd)ことで編制画面に入ることができます。
彼らの編制にかかる費用は、現在の規模に比例しています。0から1に上げる際は1、1から2に上げる際は2というように、次のレベルと同じだけの費用が必要です。
ただし一部の国においては、特定の原住民との良好な関係を持ち、それらの住人が支配していた州での守備隊の編制費用が低下します。しかし、要塞を建設するとこのボーナスは失われます。


守備隊は原則として100を上限としますが、1レベルごとに最低でも州の人口が10必要です。よって人口が1000以下の州では最大値まで上げることができません。
※例外的に、Early AgeのTherodosMiddle AgeのErmorLate AgeのLemuriaのみ、要塞がある州では人口による制限が無視されます。

一度配備された守備隊は、任意に解隊することはできません。ただし、配備したそのターンの間であれば、ターン開始時の元の値までは戻すことが可能です。

守備隊の内容

守備隊の実際の構成は、その州の土着の住人と、要塞の有無によって変化します。
要塞がない場合、下位の兵は土着の住人の兵で構成され、上位の兵は要塞がある州の下位と同じものになります。
一方、要塞がある場合、下位、上位共に自国の兵で構成された国固有のものになります。これは首都の守備隊を確認すると内容が分かります。

下位の兵は、最初の1レベルから出現を開始します。指揮官は国ごとに固有のものが出現します(ただし海中の場合、土着の指揮官が使われることもあります)
対して上位の兵は、レベル20から出現を開始します。指揮官は要塞があれば国固有のもの、なければ土着の指揮官が追加されます。


これらの構成は、内部的には10レベルごとに何体の兵が出現するかで規定されています。大半の兵は1レベルごとに1体が出てくる割合になっていますが、より高価で強力な兵の場合、何も追加されないレベルが存在することがあります。
※このWIKIにおける守備隊の構成のリストも、10レベルごとの出現数で表記しています

副次的機能

守備隊はその州での戦闘を援護するだけでなく、不安の鎮圧や不審者の捕捉も行ってくれます。

不安の鎮圧力は、10レベルごとに1増加します。総じて効果はあまり大きくありませんが、軍の手を煩わせず、かつ人口の減少を招かずに対処してくれます。
不審者(州に潜伏する敵の偵察兵など)の捕捉力は、レベル14までは0ですが、15からは1レベルごとに1ずつ増加していきます。こちらも効果はかかる費用に対して低いものの、手間がかかりません。

州の設備

州には3種類の施設を建設できます。

要塞(Forts)

要塞は州の防衛および経済活動の統括に用いられる中心的な施設です。要塞はどの指揮官でも建設できますが、多額の費用と長い建設期間を必要とします。
詳細は要塞のページを参照してください。

寺院(Temple)

寺院(あるいは神殿)は、神位請求者への信仰を広めるための施設です。寺院はSacred能力を持つ指揮官のみ建設できます。
寺院が存在する州では、(候補が居るならば)Sacred能力を持つユニットを雇用できます。これは聖職者も含まれます。

寺院はまた支配力の拡大においても重要な役割を担います。これについては支配力のページを参照してください。

研究所(Lab、Laboratory)

研究所は魔法に関連する作業全般を行うための施設です。研究所は何らかの魔法技能(聖以外)を持つ指揮官のみが建設できます。
研究所は様々なものに要求されます:

  • その州で雇える魔術師(何らかの魔法技能を持つ指揮官)を実際に雇用するのに必要です
  • 魔術師は儀式魔法の発動(Cast Ritual Spell)、アイテムの製造(Forge Magic Item)、研究(Research)、錬金術(Alchemy)を行うことができます
  • どの指揮官でも、魔力付加(Empowerment)、研究所とのアイテム・宝石・血の奴隷のやり取りが行えます
  • 魔法土地からの宝石は、自国の研究所までの安全な経路がない州からは回収できません

このように、魔法に関連する作業の大半には研究所が必須です。重要な州(とくに要塞がある州)には必ず建設しておくように心がけましょう。

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