【大魔王ヴァルザード】

Last-modified: 2023-10-09 (月) 22:53:44

概要

約2500年前に滅びた【海運都市ザード】の初代【魔王】。Ver.6.5時点では本や歴史の語りのみでの登場。
類まれなる才と力を持ち、歴史上初めて【魔界】全土の統一に成功した魔王でもある。

詳細

大魔王になるまで

4500年以上前、まだ若かった彼は【ジャリムバハ砂漠】の大ダコを封じ、これを契機としてこの地に国を作った。
国名はおそらくは自身の名からとる形でザードとした。
この戦いは「【血潮の浜辺】の戦い」と呼ばれ、その際大ダコの魔獣を石化したとも言われているが、石の魔人から石の魔法を教わったことからこの魔法で石化したと思われる。
または【魔剣アストロン】同様ネクロダイト製の武器で戦ったのだろうか。
 
建国から間もないころのザードは吹けば飛ぶような弱小国だったが、そこから一躍発展を遂げたのは魔界南部にあった強国【ズムーラ覇王国】を打倒したことだった。
敵地に乗り込んでの城門攻防戦では敗れるも、続く「ズムウル峠の戦い」で奇襲を仕掛け打倒に成功する。
 
次いで【賢女の都レジャンナ】との諍いを有利な条件で解決し、ザードは通商国家として盤石の地位を築いた。
こうしてザードは有数の大国となる。
 
そして魔界史に残る大戦「【ゲルヘナ幻野】の戦い」で【ゼクレス魔導国】と魔界全土の覇権をかけて争う。
この戦いはザードの勝利に終わり、ヴァルザードの大魔王就任は確実となった。
 
「アストルティア秘聞録」によれば彼の大魔王就任は4000年前、ザード建国から500年後のことである。

大魔王即位後

そうして【大魔王】となったヴァルザードは3500年前にアストルティアに攻め込んだが、歴史上2代目の【勇者】である【アジール】と相討ちになる形で命を落とした。
なお【邪神の宮殿】を訪れ、当時の【魔封剣姫】と対面していたことが明らかになっているが、その際何が起こったかは不明とされる。
 
息子の【グジャラード】は王位を継いで約500年ザードを統治するが、愚劣な統治で反乱を招き民に処刑され、さらには第3王子の【ディンガ】以外の孫たちの跡目争いもあってザードは滅亡を迎えた。

人物像

ザード建国が4500年以上前で、アストルティアに侵攻したのが3500年以上前であり、つまりこの時点で1000年ほど。
そして『亡国の記憶 ~海運都市ザード~』によれば建国当初はまだ若者だったとのこと。
この「若者」が指す期間は不明だが砂の都ファラザードの集合住宅にある本『魔族の年齢と老化現象』には「150年までが 少年期の姿で 200年から1000年の間は 青年期の姿が多い。」とある。
これに則ると1500年~2500年ほど生きたと思われ、2500年前に海運都市ザードの滅亡を見届けた【ハジャラハ】には及ばないがかなりの長命。
ただし『魔族の年齢と老化現象』の筆者曰く例外もあるため、それ以上の可能性もある。
 
キャラクターとしての彼の姿は明かされていないが、たくましく日に焼けた肌、口ひげを生やし、海運都市ザードの眼前に広がる海のごとき深紅のマントをまとっていたという。
光を反射してさまざまな赤にきらめくマントの美しさは『ヴァルザードの血潮』と呼ばれたらしいが、その染料の調合はザードの滅亡と共に失われてしまったようだ。
生前は高いところに登ることが好きだったらしく、ザードの尖塔(D-4)から国を眺めるなどの行動や性格、【大魔王顔壁】にある石像はどこかに似ている。*1
その彼は【ザード遺跡】に潜む盗賊を追い出したのち、彼や海運都市ザードの名前から、国名を【砂の都ファラザード】と名付けたという。
 
ちなみに【閉ざされた水路】の奥には「ザードの祭壇」と呼ばれる場所があり、【異界滅神ジャゴヌバ】の本拠地、【滅星の邪園】に向かうための切り札が隠されている。
そこがザードの時代からあることは確かだと考えられ、ここにその切り札が残されていること、そして【魔仙卿】の選定に関係なくジャゴヌバに気に入られれば大魔王になれることを考えると、彼は歴代の大魔王の中で1番ジャゴヌバに気に入られていたことが推測される。
また、この切り札を手に入れるためには【リドのタリスマン】が必要であるため【大魔道士リド】とも交友があったことが推測されていたが、後述の切り札の詳細からこの線は薄くなっている。
 
【始まりの大魔王】こと【ゴダ】のアストルティア侵攻の真の狙いは魔族たちの抱く恨みと怨念がジャゴヌバを刺激して【魔瘴】を発生させることを防ぐためであったが、ヴァルザードはその対症療法的なやり方から一歩進めて対抗策を模索しようとしていた。
【ジャゴヌバ神殿】の真下に存在する大空洞、そこに満ちる魔瘴の海の中に闇の根源に迫る秘密があると睨み、先代の【魔仙卿】と協力して上述の切り札である魔瘴の海を突破できる【海魔獣ブルラトス】を創り出した。
しかしブルラトスが十分に成長するには膨大な時間が必要であり、ヴァルザードはその完成を見ることなくこの世を去ってしまった。
この回想の際に表示されるヴァルザードの姿は、やはりユシュカとそっくりである。
 
そして2021年8月18日の【ドラゴンクエストX TV】の「ネタバレイトショー」にてユシュカがディンガの子孫であることが明言され、すなわち大魔王ヴァルザードの血筋であることが確定した。

【ふたりの勇者】(Ver.6.2ストーリー)

【レオーネ】の心域である【盟友の虚無】にて名前が出てくる。
しかし肝心の本人は登場していない。

【魔眼の月が昇るとき】(Ver.6.3ストーリー)

【結晶の塔】にて再びレオーネの過去で名前が出てくる。
しかしこちらでもアジールに倒された直後の描写は出てくるものの、肝心の本人の姿は出てこない。



*1 大魔王顔壁の彼についてはVer.5回想3の【アストルティア文字】でも言及されている。