DQ5(PS2版)
PS2版DQ5のみに登場するアイテムで、DQ7やリメイク版DQ4で登場していた【モンスターずかん】に相当するもの。これまでに出会った【モンスター】を、さながらマリオネットのように小さな人形として再現する不思議な箱。
【ルーラ】習得後、【オラクル屋】にて1000Gで売りに出される。
DQ4~DQ7の中では、このPS2版DQ5のみ本ではなく箱である。
全てのモンスターが3Dポリゴンで表現されているPS2版DQ5では「本の中の敵が動く」という表現が非常に不自然になってしまうためなのかもしれない。
後の3DS版DQ7ではしっかり本の上に立体のモンスターが浮かび上がるという描写になっているが、当時の技術では難しかったのだろう。
箱の中のモンスターには攻撃や呪文などの様々なアクションをさせられる他、討伐数や落としたアイテムなども記録される。
L2・R2ボタンを押すとモンスターが回転し、背中側を眺めたりもできる。
ドロップアイテムに関しては入手数が0でもアイテム名は表示され、ドロップさせるかモンスターを数匹倒さないと表示されないということは無い。
トラップ系のモンスターなどのことを考えると、余計な時限要素が無いのは嬉しいところ。
討伐数のカンストは999だが、モンスターボックスには該当モンスターの累積入手経験値・累積入手ゴールドの表示があるので累積経験値または累積ゴールドをそれぞれ単体経験値または単体ゴールドで割れば討伐数を導き出せる。
それはいいのだが、このモンスターボックス、DQ7やPS版DQ4の図鑑と異なり、【ボス級モンスター】は登録されなくなってしまった。
そして何より致命的なのは、それまでの作品と異なり、全モンスターをコンプリートしても何も報酬がなくなったこと。苦労してコンプしたのに何も起こらずがっかりした人は数多い。
まあ、DQ5におけるモンスター関連のやり込みはやはり【仲間モンスター】集めが王道、ということだろうか。
また、本作を含めた3D描写のモンスター図鑑機能では、モンスターがアクションする際に効果音が出なくなってしまった。呪文使用時のエフェクトも表示されず、そこも何か物足りない。
また、せっかく仲間モンスターシステムのある作品なのに、仲間になるかどうかの情報が表示されないのも残念(これはDS版以降のモンスターずかんで表示されるように改善された)。
ちなみにモンスターたちがここで披露するアクションの中には、普段の戦闘中には見られないものが多く登録されている。
大きく分けて以下のようなものがある。
- 色違いモンスターのアクション
例えば【スライム】は魔法を使うことができないはずだが、色違いの【メタルスライム】は使えるため、モンスターボックスでは「魔法を放つスライム」のアクションを見ることができる。 - 眠る・逃げる
耐性や行動パターンに拘わらず全てのモンスターに存在する。
例外的に【パルプンテ】の効果で敵味方全員眠る・とてつもなく恐ろしいものを呼び出すが出ると戦闘中に見ることも可能だが、確率は非常に低い。
また仲間になるモンスターのみ、仲間入り待ちの状態で放置しておくと居眠りを始める。 - 混乱中の体当たり
特技の方ではなく、【混乱】した際に体当たりしてどこかへすっ飛んでいく特殊行動。
混乱耐性持ちのモンスターは、やはりパルプンテで混乱させないと見ることが出来ない。
戦闘画面はパーティーキャラ視点のため、パーティーのいる側=画面手前に飛び出してくるのだが、モンスターボックスではなんと箱の中から飛び出してしまう。 - 仲間になって喜ぶ
これも全てのモンスターに存在する。
色違い含めて仲間にならないはずの種族にすら設定されている。
先に取り敢えずアクションを作ってから、仲間になるかどうかを決めたのだろうか? - 【まもののエサ】を食べる
頭を激しく上下させて咀嚼しているようなアクション。
これまた耐性に関わらず全てのモンスターに存在する。
そのモンスターの全てのアクションを見るとまた最初からループするのだが、このアクションは必ず全てのモンスターの最後のアクションとして設定されているためループの目印としてわかりやすい。
出現時期が限定される魔物(他機種版含む)
下記のモンスターたちの出現テーブルは幼年時代や青年時代前半(の海)に限定されている。
また、リメイク版DQ4の【古井戸の底】のような救済措置の場所もないため、これらの時期の間にモンスターを倒していないと、コンプリートが非常に困難になってしまう。
モンスターボックス(ずかん)をコンプリートしたい人は通常戦闘で出会えるうちに必ず一体は倒しておこう。
No. | 名前 | 出現時期と出現場所 | すごろく場出現レベル |
---|---|---|---|
2 | 【とげぼうず】 | 幼年時代:【サンタローズの洞窟】 | 平地 (レベル無関係) |
3 | 【せみもぐら】 | ||
9 | 【くびながイタチ】 | 幼年時代:【レヌール城】周辺 | |
24 | 【ドラキーマ】 | 幼年時代:【氷の館】 | 1~13 |
29 | 【カパーラナーガ】 | 幼年時代:氷の館・【古代の遺跡】 | 1~16 |
31 | 【わらいぐさ】 | 幼年時代:【ラインハット】周辺 | 12~15 |
34 | 【トンネラー】 | ||
36 | 【ダークアイ】 | 幼年時代:古代の遺跡 | 13~16 |
180 | 【プクプク】 | 青年時代前半:【サラボナ】北部の海域 | 26~29 |
182 | 【たまてがい】 | ||
187 | 【ゆうれいせんちょう】 | 青年時代前半:【ネッドの宿屋】西の海域・他 | 28~31 |
190 | 【しんかいりゅう】 |
とげぼうずやくびながイタチなどの出現率の高いモンスターは取りこぼすことはほぼないだろうが、一部のモンスターは出現率が低く、見逃しやすい。
一応、これらのモンスターは【すごろく場】で出現することがあるため、コンプが不可能ということではない。
とげぼうず・せみもぐら・くびながイタチは草原マスで比較的簡単に出会えるものの、それ以外のモンスターは森・山・スライムマスにて特定のレベル帯でのみ出現するため、すごろくで使うキャラのレベルを調整したりしないといけないので、ものすごく手間がかかる。
おまけにそうしても確実に出現するわけでもない。あくまで「出現することがある」だけなのだ。
そういう訳で、なるべく上記の時期を逃さないようにしたい。
なおボスを倒すとエンカウントが無くなるレヌール城限定のモンスターは、青年時代後半で【お金持ちの屋敷】のある島に出現する。
図鑑機能に関係のない話になるが参考までに、SFC版ではレヌール城限定のモンスターは他の場所には出現せず、妖精の世界のフィールドやダンジョンにも幼年時代しか行けないため、これらの場所のモンスターも「時期を逃すと二度と出会えなくなるモンスター」に含まれる。