GalnetNews3301年8月上旬

Last-modified: 2016-05-10 (火) 06:48:37

GalnetNews3301年8月下旬
GalnetNews3301年7月

3301年8月16日-暗殺者の家族、惨殺さる

 ブレンダン・ポール・ダライアス(Brendan Paul Darius)の家族‐彼の母親、父親、妹と6歳の姪がイオティエンセス(Eotienses)の自宅で殺害されているのが発見されました。リーヴ(Reeve)警部補は現地のマスコミに対し、彼の長年の実務経験の中で最も凄惨な殺人事件であるとのコメントを発表しました。

 皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)を殺害した犯人が帝国市民のブレンダン・ポール・ダライアスであることが判明してからというもの、彼の家族が報復行為に遭わないように地元警察による警備態勢が敷かれていました。ただ、地元の人々は家族の不名誉を非難するどころかむしろ同情を寄せていたとのことです。

 リーヴ警部補は、今回の殺人犯がどのようにして警備チームを無力化し彼の家族を殺害するに至ったかについてはコメントしていません。しかも、報告によれば今回の事件で警備員からは一人も犠牲者が出ていないとのことです。警部補は迅速な事件解決を約束すると共に、事件に関して何か知っている人は最寄りの警察に連絡してもらいたいと呼びかけています。

3301年8月15日-アシュリン姫、自身のセキュリティ対策を再検討

 皇姫:アシュリン・デュバル(Aisling Duval)氏が自身のセキュリティ対策見直しを進めています。というのも、またもや私的会話の様子が報道機関に漏れたためです。今回リークした録音記録の内容を受け、アシュリン姫が自ら言わんとすることを慎重に進めればその地位はより確かなものとなる、と考えるコメンテーターもいるようです。

 記録の大半は音声の識別ができないものの、アシュリン姫が以下のように話している様子が辛うじて聞き取れます。

 「デントンみたいな四角四面の単細胞がこんなことするわけないわ。まあ、あの男はもう用なしだからどうでもいいけど。問題はあのクソアマ、ラヴィグニーね。今回の件であの女に同情票が集まるのは間違いない、計算ずくなのよ、あの女は。」

 デュバル姫の女性広報担当は以下のように声明を発表しました。

 「これは明らかに姫様を陥れるために偽造されたものです。皆が悲嘆に暮れているときに、あえてこのような低次元の策略を弄する人がいると考えるだけでも極めて不愉快です。」

3301年8月15日-GalNet週刊拡大レポート

毎週、GalNetでは現時点において新しい星系へ勢力拡大中の1,561の小規模勢力の内、10勢力をリスト化してお伝え致します。※

 
  • Workers of Manite Labour Union
  • CD-31 2366 Empire Group
  • LQ Hydrae Confederation
  • Rusamai Prison Colony
  • HR 2776 State Services
  • Sagi Life Network
  • Bureau of Pipera First
  • Labour of Havalokul
  • Aegilips Co
  • Bragur United Group
 

拡大(Expansion)は、小規模勢力の影響度(Influence)が十分なレートに達しており、人の住む星系が攻撃範囲にある場合に発生します。領域拡大の活動には膨大な費用がかかるため、活動中の財政(Wealth)、開発(Development)のレートは悪化します。

 

※データはニュース更新日時点のものです。

3301年8月14日-インペリアル・インクイジションとエンペラーズ・グレースが会談

 インペリアル・インクイジション(Imperial Inquisition)の指導者であり上級宗教裁判官であるマヴィア・ケイン(Mavia Kain)氏が、エンペラーズ・グレイス(Emperor`s Grace)の指導者:ヴァールウェン・マコ・ブレナス(Vaarwen Mako Brennus)提督を訪問予定であるとのことです。両者の会合はエンペラーズ・グレイスの本拠地であるリシャイアー(Rishair)星系のリンドブラッド・ポート(Lindblad Port)で開催予定であり、帝国領内の数多くの問題、皇帝:ヘンギスト・デュバルの暗殺事件やペガシ宙域で進められている軍事作戦等について議論が交わされるものと思われます。

 両派閥が協力関係にあるのではないかとの噂は、ペガシ宙域で帝国統合軍による一大攻勢が始まって以来、いろいろと取り沙汰されていました。現在、両派閥は共に蜘蛛一家に対する平和維持活動を展開中ですが、そのきっかけは帝国市民を誘拐し奴隷として売り捌くためにアーコン・デラインが帝国領内に違法侵犯するようになったためです。エンペラーズ・グレイスとインペリアル・インクイジションのコマンダー・パイロットは、この悪名高い犯罪王を銀河系の平和を乱す脅威ととらえ、共同戦線を張って対抗しています。

 ブレナス提督に近い情報筋が明かしてくれた内容によれば、両派閥は帝国の伝統的価値観を共有しているとのことで、ある高官は以下のように述べているとのことです。「我々は共に、帝国と、帝国の生活様式と、帝国市民を大切に考えている。我々は元より同胞なのだ。帝国は試練の時を迎えつつある。今こそ我々はお互いに助け合う必要がある。」

 コマンダー:Raf von Thorn

3301年8月14日-異星人が大統領を拉致!?

 スターシップ・ワン(Starship One)と共に行方不明となったハルゼイ(Halsey)前大統の亡霊は未だ消えそうにありません。公式の報告結果が出ているにもかかわらず、この事件はまだ終わっていないと考えている人もいるようです。その中の一人、自称「陰謀論のエキスパート」:リカルド・ベントニオ(Ricardo Bentonio)氏は、彼が司会を務める調査企画番組「あなたの知らない世界」の中でこのように述べています。

 「彼等は、ある目的のために彼女を連れ去ったのです。彼等とは?そう、アンドロメダ星雲からやって来たトカゲ星人なんかじゃない、人間の姿をして人間社会に溶け込み、れっきとした帝国王朝を築いてきた異星文明体なのです。彼女はどこか別の場所に連れ去られたのです。」

 連邦海軍の関係当局はこの疑惑についてコメントを拒否しました。ある連邦議員は冗談めかしてこう言っています。「あんなバカ番組真に受ける奴いるのか?ああそうか、アンドロメダからやって来たトカゲ人間ならまちがいなく真面目な顔して見てるな!」

3301年8月14日-GalNet週刊紛争レポート

毎週お送りするこのレポートでは最新のGalNetデータに基づいて、現在のところ紛争(Conflict)状態にある星系の一覧をお伝えいたします。※

 

 下記は現在のところ内戦(Civil War)状態にある13,397の小規模勢力の内の10勢力です。

  • Mizar and Co
  • Laedla Netcoms Systems
  • Tuareg Empire Party
  • Dukes of Lazdongand
  • Lazdongand Fortune Solutions
  • Barons of LTT 2277
  • LTT 2277 Partnership
  • Waime Jet Legal Incorporated
  • Waime Worker's Party
  • Thauts Hand Gang

内戦(Civil War)は、同星系内の小規模勢力間で、主要なスターポート(ステーション)の所有権を巡って行われます。戦闘ミッションや戦闘活動によってのみ内戦に貢献できます。セキュリティレベルおよび開発レベル、生活水準といった指標は、内戦中は低下します。

 

 下記は、現在のところ戦争(War)状態にある2,495の小規模勢力の内の10勢力です。

  • Union of Tau-1 Hydrae for Equality
  • Atarapa Jet Mafia
  • Gold Bridge Corporation
  • Ross 345 Blue Boys
  • Lu Bei Crimson Transport Systems
  • Paesui Xena Brothers
  • LHS 1852 Empire League
  • LTT 9850 Crimson Partnership
  • Partnership of Englar
  • Hand Gang of Wongarateri

戦争(War)は、小規模勢力が別の星系に侵攻した時に発生します。Conflict状態の間は、生活水準、経済と安全の水準に大きな影響が出ます。戦闘ミッションと戦闘活動によって勝敗が決定されます。勝者が確定しない場合は、戦争は休戦状態へと移行します。

※データはニュース更新日時時点のものです。

3301年8月13日-蜘蛛一家からの救出

 ペガシ宙域から届いたレポートによれば、「統合攻撃(United Offensive)」と呼ばれる作戦に参加した帝国派コマンダーパイロットの働きにより、帝国領内から誘拐され一般奴隷として売り飛ばされようとしていた人々が数多く救出されているとのことです。帝国軍がシリウス社と共同で進めているこの作戦活動とは、まず帝国派コマンダーが蜘蛛一家の海賊船を襲い、誘拐された人々が積まれたカーゴを海賊船から慎重に切離して回収、シリウス社のコマンダーにカーゴを届けます。次にカーゴを受け取ったシリウス社のコマンダーが救助した人々を安全な場所へと輸送するという内容です。未確認情報ですが、ユートピアン(Utopian)のコマンダーもこの救出&輸送作戦に参加しているという噂があります。

 蜘蛛一家の広報担当は、彼等が運んでいるのは犯罪者やゴロツキでしかなく帝国軍が言うような奴隷ではないと激しく否定していますが、我々メディア側では決定的な情報を既に掴んでいます。彼女の身の安全を確保するためファースト・ネームだけの公表となりますが、今回の作戦で救出された元帝国奴隷のアーシャ(Aasha)の証言です。

 「私、気を失ってたらしくて。で、目が覚めたら私の周りを海賊さん達がズラッと取り囲んでるのよ!しかもここはコマンガ(Comanga)星系だって言うわけ!どれだけ私が驚いたか判る?」 アーシャはもともとシルバー・ユニバーサル社(Silver Universal PLC=Public Limited Company)とのあいだで二年間の奴隷契約を結び、帝国奴隷として帝国領キビラ(Quivira)星系居住区で暮らしていた女性です。「私の家でもいろいろあってね。あのときはそれが正しい選択だと思ってた。」彼女は続けます。「私はメカのエンジニアやってたの。で、家族の中で誰が帝国奴隷になるかって話になったんだけど、やっぱり手に職のある私が奴隷になれば負債が早く返せるじゃない?私をさらったあの海賊さん達も言ってたものね、お前なら高く売れるって、、、。」

 帝国奴隷協会(ISA:Imperial Slavers Association)は、かねてより帝国奴隷を帝国領外に輸送することに反対の姿勢を示しており、今回改めてその声明を発表しました。さらに今回の声明では、蜘蛛一家から救出された帝国奴隷或いは契約条項に違反する行為を被った帝国奴隷は、それまでの奴隷契約は無効とする、との追加発表を行いました。

 「私を救ってくれた帝国軍コマンダーのお名前を私は知らないのよ。」彼女は涙ながらに話してくれました。「帝国軍の方々にはとても感謝しています。それと、ムンシン(Munshin)星系まで送り届けて下さったシリウス社の親切な方々にもお礼申し上げます。」

 コマンダー:Quade

 

(※訳注)
一般奴隷(Marked slaves):銀河系全体で違法な人身売買の対象となっている人々。
帝国奴隷(Imperial slaves):帝国領内でのみ合法とされる奴隷契約を結んだ人々で、帝国社会では最下層階級。
E:Dの世界ではいずれの奴隷も商品として取引されています。

3301年8月13日-GalNet民主的活動まとめ

毎週お送りするこのコーナーでは、選挙(election)を行うことで民主的自由の夢を追いかけている小規模勢力を取り上げます。

 下記は選挙活動を行っている1,968の小規模勢力の内の10勢力です。※

  • Ehecatl Silver Creative Ltd
  • Gliese 9146 Crimson Universal Ex
  • Gliese 9146 Interstellar
  • Hsien Baji Republic Party
  • Workers of K Camelopardalis Resistance
  • Ch'in Yang Silver Vision Ind
  • Ch'in Yang Travel Exchange
  • Luhman 16 Central and Co
  • HIP 96308 Services
  • Luhman 16 Services

選挙は類似の政治構造を持つ2つの小規模勢力が、星系の所有権や権限(influence)に関する問題を解決するために行われます。

※データは更新日時点の物です。

3301年8月13日-トーバル、パトレウスを擁護

 帝国系ニュース・メディアの中でもとりわけ低俗なメディアは、相変わらず皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)の殺人犯とパトレウス(Patreus)元老院議員との関係を取り沙汰しています。

 これまでカピトル(Capitol)に留まっていたパトレウス議員と彼の部下は、過去一週間にわたって公の場に出る度に彼等を告発しようとする人々の罵倒に耐え続けていました。そして今日、議員自ら皇帝を弔問するため殉職者慰霊堂(Hall of Martyrs)を訪れた際、とうとう暴力沙汰にまでエスカレートしました。議員が宮廷に到着するや、慰霊堂の前庭に入れないように暴徒の群れが入口に立ち塞がったのです。議員の護衛が無理に押し通ろうとしたところで揉み合いの喧嘩になり、その場に居合わせた帝国海軍兵が両者のあいだに割って入り、議員は何とか慰霊堂の中に入ることができたとのことです。

 この事件の後、最初に非難の声明を出したのはゼミナ・トーバル(Zemina Torval)元老院議員でした。彼女はマストポロス鉱業(Mastopolos Mining)のイベントにおいて、ゲストに向けた会見の中で以下のように述べました。

 「このような無礼な振舞いは彼等の名誉、さもなくば我が最愛の皇帝陛下の名誉を傷つけることになる。今は喪に服すべき時。今こそ私たち全員が自らの行動を顧みるべきではないか。皇帝陛下がお亡くなりになってわずか数日しか経たないうちに、蛮族になり下がった謀反の徒が現れるとは。このような連中こそ帝国から追放すべき。」

 一連の告発について質問が出ると彼女は蔑むように答えました。
「デントンが帝国内において強い影響力を持つことは誰もが知るところ。皇帝への彼の忠誠心は疑いようがない。それを疑う者こそ愚か者ではないか。」

3301年8月12日-アパラル星系から支援要請

 アパラル(Apalar)星系自治政府は異例措置として、同星系の経済成長支援のため独立系パイロット諸氏を招聘するとの声明を発表しました。同星系のスヴァーヴァルッソン・ターミナル(Svavarsson Terminal)の知事、オマル・ジョルダン(Omar Jordan)氏によれば、同星系は複数の巨大派閥勢力圏の狭間にあるという経済戦略的に絶好の位置づけにあるため、これら全ての派閥勢力に対してサービスを提供できるようにしたい、とのことです。

 「我々の星系は、アーコン・デライン(Archon Delaine)、ザカリー・ハドソン(Zachary Hudson)、ゼミナ・トーバル(Zemina Torval)、デントン・パトレウス(Denton Patrius)の各勢力圏に隣接している。彼等のすぐそばで、いずれの勢力にも属せず自主独立のハイテク事業(high tech)を営むメリットがどれほどのものであるか、お分かりいただけるだろうか?」と知事は語りました。

 実のところ、アパラル星系に最も近接する勢力はあの海賊団、アーコン・デライン一味の勢力です。ジョルダン知事は、海賊勢力が同星系に及ぼす脅威について直接言及していませんが、どうやら今回の呼びかけはそれを踏まえたものでもあるようで、他の勢力を後ろ盾にすることで海賊の脅威に対抗しようという考えがあるようです。つまり、アパラル星系の経済力が強化されれば、いずれかの勢力が支配下に置こうと考えるでしょう、そうすれば少なくとも海賊に脅かされる心配は減るというわけです。

 アパラル労働党(Apalar Labour)は、アパラル星系のスヴァーヴァルッソン・ターミナルへの産業資材(industrial materials)輸送を手助けする独立系パイロットへの報奨金を用意しています。

3301年8月12日-ペガシの海賊戦争

 先月、アーコン・デライン(Archon Delaine)による帝国領内への侵攻は一応食い止められました。帝国海軍の各派遣部隊が参加した、遠征軍による帝国領防衛作戦「デイビー・ジョーンズ作戦(Operation Davy Jones)」により、帝国領境界に強固な防衛線が敷かれたためです。しかしその後、海賊団との争いは紛争へとエスカレート、いわゆる「ペガシの海賊戦争」に至っています。

 ペガシ宙域全体で数百に及ぶ星系から海賊団を駆逐するため、これまでに数万を数える宇宙船が押収されるか破壊されました。数の上で大幅に劣勢のアーコン一味は、それでもなおゲリラ戦術を駆使してしぶとく抵抗を続けています。たとえば、ンガム(Ngam)星系のように海賊団の支配に落ちた星系に対し、帝国軍が包囲網を敷いて海賊団を追い払っても、海賊団:蜘蛛一家がいつの間にかはびこるということが幾度となく繰り返されているのです。両陣営の立場に立って戦局の見通しを考えている戦術家のあいだでもこの先どうなるかわからないというのが一致した見解です。

 戦場の霧を払しょくできない現状において一つだけはっきりしていることがあります:ペガシ宙域の解放或いは支配に向けた争いはまだ終わらないということです。

 コマンダー:Corrigendum

3301年8月12日-GalNet今週の勢力図更新

 明日の午前7時(日本時間:8月14日16時)にGalNetの勢力監視活動は、データ更新のために一時的にオフラインとなります。

 勢力のために活動しているパイロットの方は、データ更新作業が始まる前までに、カーゴ(Cargo)輸送やバウチャー(Voucher)の引き換えを完了させてください

3301年8月12日-GalNet週刊ヘルスホットスポット

 毎週発行されるこのレポートでは、食糧不足(famine)や伝染病の拡大(outbreak)といった重大な人体の健康に関わる問題が発生している小規模勢力を取り上げています。

 

この記事の掲載時点で、伝染病の拡大が報告されている小規模勢力はありません。これは多くのコマンダーパイロットがケルベロス病(Cerberus Plague )と闘ってくれたおかげ ‐ とりわけバスト(Bast)星系に出没していた海賊団を駆逐してくれたおかげでケルベロス病の解毒剤が疫病に苦しむ各星系に無事届いたためです。

3301年8月11日-皇帝を殺した男の素顔とは?

 本日付のインペリアル・ヘラルド(Imperial Herald)紙に、皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)殺害=主君殺しの大罪を犯した犯人の人物像に迫る記事が掲載されています。

 

 「ブレンダン・ポール・ダライアス(Brendan Paul Darius)はイオティエンセス(Eotienses)で生まれ育った。この星系はパトレウス派の活動拠点である。彼の両親は領主:パトレウスの庇護下にあるクリエンス(cliens=従者)の身分であり、地元では比較的裕福な方で伝統的な価値観を重んずる家柄として知られていた。この星にはパトレウスが所有する数多くの農園があり、彼の両親はそのうち一つの経営を任されていた。学校で歴史と倫理を専攻していた彼は卒業後、帝国海軍に入隊、議員が所有するマジェスティック級インターディクター艦の士官を務め、最終的には大佐にまで昇格した。

 華々しい経歴を残しつつ、二十年の兵役を勤め上げた彼はその後、パトレウス議員のリエイゾン(連絡調整)チームの一員に抜擢される。リエイゾン・チームは、パトレウス議員支配下の宙域において各コロニーの自治政府や惑星の指導者或いは宇宙港の統治機関同士の連絡調整を行い、相互関係を保持するという重要な役割を担う。チームに参加するや、その献身的努力と持って生まれた才能が議員に認められ、クリエンスの身分であった彼の両親はパトロヌス(patronus=主人)へと取り立てられることになる。」

 

 この記事に書かれているのは、帝国の伝統的価値を重んじ帝国のために献身的に働く人物の姿です。損得を顧みず自らに課された役目に忠実であろうとする人物、、、その彼はもうこの世にはいません。このように忠義を重んずる人物が、なぜその主君に刃を向けるに至ったのか?謎は残されたままです

3301年8月11日-GalNet週刊セキュリティダイジェスト

最新のGalNetデータを基にお送りする今週のレポートでは、社会不安(Civil unrest)または厳重管理(Lockdown)の状態にある小規模勢力(minor factions)の内、10勢力をリストアップしました。※

 

下記は386の厳重管理状態にある勢力の内の10勢力です。

  • Simyr Party
  • Official Lusonda Front
  • Regulatory State of HIP 32812
  • Holiacan Dynamic Company
  • HIP 98621 Empire Party
  • United 54 G. Antlia Autocracy
  • Family of Aleuta
  • HIP 112829 Dynasty
  • NLTT 13249 Limited
  • Misisture Electronics Group

厳重管理状態では、星系のセキュリティレベル(Security Level)が上昇し、一方で星系の財政状態(Wealth)が悪化します。賞金稼ぎの活動が増加すると厳重管理状態の持続時間は短縮されます。

 

下記は684の社会不安状態にある小規模勢力の内の10勢力です。

  • Green Party of Cybele
  • Revolutionary Lie Yu Kou Coalition
  • Ida Dhor Citizens' Forum
  • Dominion of LP 417-213
  • Kaukhe Systems
  • LTT 47 Empire League
  • Revolutionary Party of Crevit
  • Cartel of HIP 80266
  • Justice Party of HIP 105391
  • Akandinigua Confederation

社会不安状態は星系内の違法行為および犯罪組織からの契約を遂行することで引き起こされます。星系が社会不安を抱えている時、財政状態と生活水準が悪化します。戦闘ミッションおよび戦闘活動によって社会不安状態を終わらせることができます。

※データは更新日時点のものです。

3301年8月11日-2名死亡の悲惨な事故

 個人用宇宙船がLakon Type-9大型輸送船に衝突、乗員二名が死亡するという事故が起きました。事故を起こした個人用宇宙船は、軌道ステーション施設間の移動に用いられる小型船であり、アルテミス(Artemis)星系内のラフィリア(Laphria)造船所に向けて安全調査官二名を移送中であったとのことです。衝突の衝撃で小型船の船体は大破、乗っていた調査官二名の死亡が確認されています。なお、亡くなった二名の調査官は何らかの重要機密情報を報告する任務を帯びていたとのことです。

 太陽系の火星に拠点を置く輸送交通安全局は以下のような声明を発表しました。

 「こういった事故はいつも当事者にとっては痛ましい悲劇であり、ラフィリア当局も今回の調査に完全な情報開示と協力を約束している。」

 また、輸送交通安全局の報告によると、Type-9のパイロットは現在ショック療法を受けている最中であり、彼女が宇宙港にアプローチしていた際、コクピットからわずか数メートルの位置、まさしく輸送船の大きな窓越しに小型艇が爆発し飛び散る様子を彼女は目の当たりにしたとのことです。

 フェデラル・タイムズ(Federal Times)紙のエレイン・ボイド(Elaine Boyd)記者が死亡した人の身元について質問すると、本人の身元を直接確認できる人間が見つからない限りその情報は開示できない、現在のところ近親者を捜索中である、と安全局の調査官は回答したとのことです。記者はなおも食い下がり、死亡した人物の一人はスターシップ・ワン(Starship One)行方不明事件の調査主任:アーノルド・ロゥ(Arnold Lowe)氏ではないのか?と質問すると、ノーコメントだとしてそれ以上の質問は受け付けなかったとのことです。

3301年8月10日-新連載:彼等の流儀(第1号)「賞金稼ぎ(Bounty Hunter)」

 社会史の学者は往々にして、歴史に名を残すような富豪や有力者にばかり注目する傾向にあり、むしろその時代々々において銀河系社会全体の利益に直接関わり合い、その社会の形そのものに具体的に影響を与えたような人々のことは忘れがちです。この新シリーズでは、歴史的に名を残すわけでもないけれど、今の時代を生きながら彼等独自の流儀で事を成し遂げている人物にスポットを当てていきます。連載第一回目となる今回は、賞金稼ぎ:ジーヴァ・エシェル(Ziva Eschel)の人生を探ります。

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 彼女の職業はもともと連邦警察官であり、みずへび座ベータ星系を管轄区域とするViperパイロットとして10年のキャリアがありました。その彼女の人生が大きく変わったのは、彼女と彼女のパートナーが悪名高い犯罪組織:ブラック・マウソレウム(Black Mausoleum=黒き霊廟)に与する謎の組織:ジューダス・シンジケート(Judas Syndicate)に捕まり幽閉されたのがきっかけでした。彼女は命からがら逃亡したものの、彼女のパートナーはその際に組織によって処刑されてしまいます。星系当局はその後捜査を行ったものの、マウソレウムが方々に手を回し、彼女のパートナーを殺害した犯人を法廷に引き出すことはできませんでした。

 連邦警察を辞めた後、彼女は中古のサイドワインダーをリースし、みずへび座ベータ星系を拠点としてその内外で賞金稼ぎを始めます。「慎重に計画し大胆に行動する」、それが彼女の流儀です。より大きな、より危険な賞金首に果敢に挑む彼女は、せしめた賞金でフェル・デ・ランスを手に入れ、さらにこれをガチガチにカスタマイズしまくります。これが、かの有名な彼女の愛機:ドラゴン・クイーン(Dragon Queen=竜の女王号)です。

 「連邦の最重要指名手配犯」を独りで狩る、それが裏稼業に生きる彼女のやり方です。同業者同士で手分けして仕事をしようじゃないか、そういう話は今まで何度もありましたが、彼女はことごとく断ってきました。警察からも同業者からも要注意人物として警戒される彼女ですが、「各星系の法律には細心の注意を払う」それが彼女の流儀です。何でもありの業界の中ではまさしく稀有の存在でしょう。

 彼女を乗せたドラゴン・クイーンに関する最新の目撃情報によれば、同機はジャクソンズ・ライトハウス(Jackson's Lighthouse)星系に向かっていたとのこと、恐らく悪名高い犯罪組織:レッド・アワーグラス(Red Hourglass=赤の砂時計)を追っていたのではないかと言われています。

3301年8月10日-ウォールデンは今いずこ?

今日は、「最後の『ウォールデンの日(Lave星で毎年行われていた、4大大陸全てで「最も偉大な指導者」に対する祝賀行事)』」から数えて36年目となります。どこの知事も、優良さと行為者の面で如何に民衆に愛される『惑星統治者』であるかを競い合っていました。

 

3301年のLave星は、過去を忘れ去るために最善を尽くしてるかのようです。LFOとの間での、相対的な繁栄と資本家との闘争の歳月、防衛隊(Defence Party)とLave労働組合(Workers of Lave)は惑星において領域の異なる社会階層を映し出してきました。各々が旧体制もしくはその敵と変わりばえのない組織構成となっています。

けれども、「実際に、ハンス・ウォールデン博士(Doctor Hans Walden)に何が起こったのか?」という疑問は残されたままです。

 

彼の死刑を映したホロビデオは、数百もの番組で幾度となく再生されました。幾つか囁かれる「陰謀説」は何者かに依る改竄が見受けられるが、しかし大半がウォールデン氏が行っていた『クローン研究』に関して一致しています。彼が自身の遺伝子の複製で実験を行っていた事、「インペリアル・コンストラクターズ(Imperial contractors)」が保有していた『彼のサイン入り指示書』によって実験記録と多数の特許が同社に売却された事です。

 

3265年以降、政府はLave星もしくは軌道確認済み小惑星の何れかに隠蔽された『科学的な実験施設』に関しての証拠を何も開示していませんし、「Lave II星に存在する極秘コロニー」の噂も未確認ですが、何れの噂も上がり続けたままです。

そうです、ウォールデン氏はライブvidscreen放送中に処刑されたのです…。けれどそれは本当に「ウォールデン氏」だったのでしょうか?

複製たちを拵え、近隣の惑星に潜んで『帰還の時』を待ってるのでしょうか?もしも多数のクローンたちが残されていた場合、過去を葬り去ることは『将来直面する事態』への役には立たないでしょう。

3301年8月10日-GalNet週刊経済レポート

毎週お送りするこのダイジェストレポートでは最新のGalNetデータに基き、小規模勢力とその星系の経済状況を示す一覧を作成してお伝えいたします。※

 

 下記は、好況(Economic boom)状態にある3,788勢力の内の10勢力です。

  • Shenich Legal Solutions
  • Nijuna Company
  • Heheng Freedom Party
  • Labour of HR 244
  • LHS 221 Vision Systems
  • Koskit Company
  • Gongalungul Comms Organisation
  • 5 G. Capricorni for Equality
  • Ditian Imperial Society
  • Official V640 Cassiopeia Front

 星系が好況状態にあるとその持続時間と全てのトレードミッションが影響力(influence)に与える効果が2倍になります。また小規模勢力の影響力も増加します。好況状態は一定量の貿易による利益得る事と貿易ミッションを行うことで発生します。そして例えば食糧不足(famine)のような他の状態、それを示す指標が増加してくるまで継続されます。

 

 下記は、経済破綻(Economic bust)状態にある54勢力の内の10勢力です。

  • Values Party of BD+26 2184
  • New HIP 18187 Flag
  • Law Party of YZ Ceti
  • Tialocan Jet Raiders
  • Justice Party of AZ Cancri
  • Sosoling Purple Netcoms Network
  • HIP 19758 Empire Consulate
  • NLTT 12619 Confederacy
  • Forculus Ltd
  • Values Party of Jitani

 経済破綻の状態にあると星系の財政状態(Wealth)が悪化し、小規模勢力の影響力も低下します。経済破綻中に貿易やトレードミッションを行っても、好況状態に近づくことはありません。経済破綻は一定時間で終了します。

※データは更新日時点のものです。

3301年8月10日-パトレウス、群集の野次にキレる

 帝国政界の中でも野次を飛ばすことに命を懸けている連中がやはりというか真っ先に飛びついたのが、皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)とフローレンス・ラヴィグニー(Florence Lavigny)の婚儀の最中に、皇帝を殺害した罪に問われているブレンダン・ポール・ダライアス(Brendan Paul Darius)(死亡)とデントン・パトレウス(Denton Patreus)元老院議員がどのような関係にあったのか?説明責任を果たしてない元老院議員は告発されるべきではないか?という意見です。死亡した暗殺実行犯の身元を公開すべきとの質問の際にも議員は断固としてコメントを拒否したため、元老院議会を取り囲む群衆の中から非難の野次が飛ぶと、議員は怒鳴りつけるように回答しました。

 「わが最愛の皇帝陛下が殺害されたことに私があたかも関係しているような見方をするのは悪意でしかない。私はすでに不名誉と恥に苦しんでいるのだ。少なくとも私が知り得ないところで行われたこととはいえ、私の配下の人間がまさかあのような凶行に及ぶとは。あのような男を、畏れ多きお方のお傍に置くことを許してしまった自分が実に不甲斐なく腹立たしい。」

 議員は加えて、議員事務所の資料等は捜査関係者に全て開示・提出済みであり、捜査には全面的に協力していると発言しています。

 政治情勢を冷静にみる政治解説者の多くは、今回のこのような非難は的外れだろうという点で一致しています。むしろ気になるのは、犯人の動機、そして単独犯なのかどうか、という点です。

3301年8月10日-海賊団、バスト星系から撤退

 ハルト・ステーション(Hart Station)の関係当局は、同宙域で医療補給船を狙う海賊団の駆逐活動が大成功に終わったことを確認したと発表しました。海賊団に賞金首を懸けていたユニオン・オブ・バスト・リベラル(Union of Bast Liberals=バスト自由党連合)の発表によれば、計1,869名のコマンダーパイロットが海賊団駆逐活動に参加、これによって危急の課題であったケルベロス病(Cerberus Plague)の解毒剤を、疫病に苦しむ各星系に無事届けるに至ったとのことです。最終的に、ケルベロス病を撲滅できた星系は以下の通りです。

  • Cantjarisni
  • Rajukru
  • HIP 10175
  • Amahu
  • Leerham
  • BD-11 4280
  • Louguala
  • Altair
  • 39 Tauri
  • Kamorin
  • Delta Phoenicis
  • Kappa Ophiuchi
  • Murung
  • LTT 14850
  • Gali
  • Cauani
  • LTT 6705
  • Watha
  • Asgaa
  • Svent

 ユニオンの広報官は以下のように述べています:
「『ありがとう』という言葉では足りないくらいだ。パイロット諸君は文字通り数千に及ぶ命を救ってくれた。助かった全ての人を代表して、心からの感謝を伝えたい。」

3301年8月9日-皇帝暗殺をとらえた映像がニュースに

 あるニュース映像が帝国全体に波乱を巻き起こしています。トゥリル(Tulill)星系に拠点を置く独立系ニュース・メディア:ラッセル・ネットワーク(Russell Networks)が皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)暗殺の模様を記録したとされるホログラム映像を放送したのです。

 帝国系のニュース・メディアはこの映像を取り上げませんでしたが、それでも帝国社会では階層を問わず、皇帝を悼む気持を愚弄するものだとこのニュースに憤慨しているようです。記録映像の信ぴょう性は未確認ですが、映像には暗殺犯:ブレンダン・ポール・ダライアス(Brendan Paul Darius)と思しき人物が皇帝に襲いかかる様子がはっきりと映っています。皇帝がパトレウス元老院議員の側近達のそばを通り過ぎようとした際、その中から犯人が皇帝に向かって突進している様子が見て取れます。近くにいた警備員によって取り押さえられるまで、犯人は持っていた刃物で数回にわたって皇帝を刺し、その顔にも重度の怪我を負わせたようです。なお、犯人が参列席を離れようとした際、パトレウス議員の側近達そしてパトレウス議員本人も異変に気づいて犯人を止めようとしたようですが、彼が制止を振り切って犯行に及ぶや、その惨状に驚いてショックを受けている様子が見て取れます。

 アンダース・ブレイン宰相はこの放送を非難する声明を発表、映像の信ぴょう性についてはコメントを拒否しました。

3301年8月9日-連載:人類史における決定的局面(追悼特集号) 「皇帝:ヘンギスト・デュバルの治世」

 今週の「連載:人類史における決定的局面」は予定されていた内容を変更し、暗殺された皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)追悼記念特集をお送りします。今回は歴史学者:シーマ・カルヘーナ(Sima Kalhana)氏に前皇帝の治世における決定的局面についてお話をお聞きします。今週掲載予定の記事は、次週に延期とさせていただきます。

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 皇帝:ヘンギスト・デュバルは、男系継承を代々の伝統としてきた皇室デュバル家の第15代当主にあたり、その治世は短かったとはいえ、かつてない世の中の大きな変化を目の当たりにした為政者の一人と言えます。彼が生まれたのは3163年、彼の祖父である前々皇帝:ヘンデル・サイク・デュバル(Hender Saik Duval)が亡くなるわずか数日前でした。後年になって祖父ヘンデルと顔かたちが似ているだけでなくその振舞いもそっくりだったことから、ヘンギストはきっと祖父の遺志をその中に引継いで生まれてきたのだろうという者もいました。

 3233年、父である前皇帝:ヘスケス・デュバル(Hesketh Duval)の死を受け、彼は皇帝に即位します。当時、生中継で放送された戴冠式の様子は、多くの人々の祝福に囲まれていかにもスムーズに皇位継承が行われたという印象を世に与えましたが、水面下では様々な勢力が緊張関係にある中での皇位獲得だったと言われています。その最大の原因として挙げられるのが、当時権力を増しつつあった元老院の存在です。彼の父である前皇帝:ヘスケスが病に倒れると、一時的とはいえ元老院が国の統治を引き継ぐことになったわけですが、皇帝が国政から離れている隙に、元老院は皇帝から預かっていたはずの権力をいつの間にか我が物と考えるようになっていったわけです。これはちょうどヘンギストが昏睡に陥って以来ここ数か月の元老院の状況とよく似ていますね。

 ともあれ、彼の治世が始まるのと時を同じくして帝国と連邦との間の冷戦構造が緩み始めます。尤も、その経過は数十年単位というゆっくりとしたもので、その間に様々な摩擦が新たに生じていることも事実です。昨今では、星系国家の枠組に当てはまらない新たな勢力が星系政治を大きく左右するという従来にない構図が生まれつつあります。連邦のハドソン大統領や帝国元老院のパトレウス議員といった勢力の台頭がいい例でしょう。

 また、彼の治世はテクノロジーが飛躍的な進歩を遂げた時代でもありました。その最たるものが新型フレーム・シフト・ドライブの普及でしょう。この装置が導入されたことによって星系間の移動が高速化すると共に星系内航行も信じられないほどに改善されました。政治的・軍事的そして経済的見地が急速に様変わりし、従来とは比べ物にならないほど星系国家間の相互影響の度合いが大きくなっていったのです。

 3300年初めに皇帝:ヘンギストは病に倒れてしまいます。それでも彼はその年の前半までは負担の軽い公務に限って何とかこなしていました。しかし、時間が経つにつれ病気が悪化し元老院に顔を出すことすらままならなくなり、3301年の今年に入ると彼はとうとう昏睡状態に陥ってしまいました。多くの人はもう昏睡から目覚めることはないだろうと考えていただけに、その数ヵ月後に彼が昏睡から突如目覚めたときには誰もが本当に驚きました。

 ところで3300年も終わりが近づく頃、病状が日を追うごとに悪化していたヘンギストは、彼にとって唯一の正統なる跡継(legitimate child=嫡出子)であったハロルド皇太子(=アシュリン・デュバルの実の父。ただしハロルドは彼女の生母と正式に婚姻関係を結んでいない)を、精神に問題を抱えており皇位継承者として不適格であることを正式に表明しました。これによりヘンギストは皇室に跡継候補が一人もいないことを事実上認めたわけです。しかしこの皇帝の発表を受け、声を上げたのがアリッサ・ラヴィグニー・デュバル(Arissa Lavigny-Duval)でした。彼女は、自らが皇帝:ヘンギストの非嫡出子(illegitimate child)に当たり、彼女にとって皇帝は直接血の繋がった実の父であることを宣言したのです。ヘンギストは彼女の申し出を受け入れ、彼女の生母であるフローレンス・ラヴィグニー(Florence Lavigny)と正式に婚姻関係を結ぶことを発表、これにより彼女を正統なる跡継として認め、皇位継承者としての地位を約束しようとしていたのです。

 しかし、正式の婚姻関係が結ばれることもないまま皇帝が殺されてしまった今、皇室は再び皇位継承者不在の状態に戻ってしまいました。皇帝の葬儀を終えたら即座に皇位継承者を定めなければ帝国の存亡に関わる、と、何が起こってもおかしくない現状を多くの人が危惧しています。

3301年8月8日-GalNet週刊拡大レポート

毎週、GalNetでは現時点において新しい星系へ勢力拡大中の1,642の小規模勢力の内、10勢力をリスト化してお伝え致します。※

 
  • HIP 73293 Guardians of Tradition
  • Yembo Interstellar
  • Tapones Corp.
  • Jimai Noblement
  • New Hun Cruacoc Labour
  • Workers of Wintii Confederacy
  • Fu Haras Patrons of Law
  • Paemani Monarchy
  • Kupoli Fortune Limited
  • United Wang Dana Free
 

 拡大(Expansion)は、小規模勢力の影響度(Influence)が十分なレートに達しており、人の住む星系が攻撃範囲にある場合に発生します。領域拡大の活動には膨大な費用がかかるため、活動中の財政(Wealth)、開発(Development)のレートは悪化します。

 

※データはニュース更新日時点のものです。

3301年8月8日-亡き皇帝を悼む大勢の人々

 元老院議員を始めパトロヌスからクリエンテスに至るまで、また、帝国市民から奴隷に至るまで、数百万もの人々が今は亡き皇帝を悼むため、アケルナル(Achenar)星系にある帝国の首都:カピトル(Capitol)の巡礼者慰霊堂(Hall of Martyrs)めざして帝国領内各地から続々と弔問に訪れています。棺に納められた皇帝の御顔を最後にひと目拝もうと宮殿の外には会葬者の長蛇の列が伸びており、しかもその宮殿へ入るには数日待たなければならないという状況です。なお、宮殿の入口は一つでなく、元老院議員、パトロヌス、クリエンテスの専用口があり、当然ながら自らの身分階層に応じた入口から入ることになっています。

 皇室事務局の発表によれば、葬儀の準備が始められる葬儀前夜まで慰霊堂は終日一般公開されるとのことです。宮殿内では宮殿事務局のスタッフがボランティアで会葬者の列の整理を行っています。

 帝国海軍兵もカピトルに留まり、宮殿の外にまで伸びた尽きることのない会葬者の列の整理に当っています。彼等が街に留まっているのは警備のためではなく、むしろ宮殿への入場を待ちわびている人々へのサポートというのが実情です。というのも、街の人口収容能力は婚儀の式典の段階で既に許容限度を超えており、これに今回の弔問客の流入が重なったため運営が実質上パンク状態になっているためです。弔問客対応のため街中に軍隊が展開する中、地域住民も何か手助けできることはないかと、彼等兵隊がひと休みできるよう食べ物や飲み物を提供しているようです。

 なお、カピトルに行けない人のため、帝国領内の各都市や宇宙港、コロニーでは臨時の葬祭場が設けられ、そこで弔問を受けるようになっているとのことです。

3301年8月7日-連載:パワープレイの今(第5号)

 今週もまた銀河の覇権を巡る争い(Power Play)の様子をお伝えします。敵対活動が各地で頻発した一週間でした。誰がどのようになぜランキングを上げたのか、或いは落としたのかをみていきましょう。

 アリッサ・ラヴィグニー・デュバル(Arissa Lavigny-Duval)

 今週は領内の混乱(turmoil)から復帰を遂げた彼女。支持派グループは複数の星系に向けた勢力圏拡大(expansion)と領内の全面的な勢力圏強化(fortification)の準備を進めています。この見事な体勢の立て直しにより、彼女はGalNetのランキング一位の座を獲得しています。現在、クック(Cook)星系及びヘ・シンゴ(He Xingo)星系において敵対勢力による妨害活動が活発化しているため、それに注意する必要があります。

 アシュリン・デュバル(Aisling Duval)

 今週、予想外のランキング転落で現在3位の彼女。自領内における敵対活動の増加や、以前に獲得したシンセン(Syntheng)星系内における敵対勢力による妨害活動が本格化したため、彼女の統治は混乱に陥っています。このように支配下の宙域において敵対行動に晒されるとすぐさまその結果がランキングに跳ね返って来るとなると、勢いに乗って勢力圏を広げたはいいものの、獲得した宙域において支配力をきちんと維持できるのかどうか、彼女の力量が問われています。

 ゼミナ・トーバル(Zemina Torval)

 ここ数週間、苦労しっぱなしの彼女。ランキング低下にはそれなりの理由があるということがよく判ります。彼女の支配下にある星系のうち5~6つが敵対勢力による妨害活動に悩まされ、マノダ(Mannoda)星系獲得の試みも失敗しています。資本もそれなりに蓄えがあり支持派グループも自領を見事に守り抜いていますので、当面は混乱に陥ることはないでしょうが、自領内における敵対行動がこれ以上長引けば、今よりもさらに難しい局面を迎えることになるでしょう。

 デントン・パトレウス(Denton Patreus)

 支持派グループの活躍によりランキング急落から数週間かけてようやく復帰してきました。デイビー・ジョーンズ作戦におけるアリッサ・ラヴィグニーによる大攻勢で蜘蛛一家は敗走し、一方で連邦の敵対勢力は彼ではなくゼミナ・トーバルに的を絞っているため、パトレウス元老院議員の軍隊は何なく勢力圏拡大と勢力圏強化を同時に成し遂げました。その結果がランキングに反映されています。とは言え、もしも彼の領内が敵対勢力の攻撃に晒された場合でもこのように復帰を果たすことができるか、それはまだ分かりません。

 ザカリー・ハドソン(Zachary Hudson)

 今週は事がうまく運んだようです。最近の混乱の影響で勢力圏拡大は中断していましたが、支持派グループの見事な働きによって勢力圏下の宙域ほぼ全体を強化することができました。これにより、支配下にある星系のいずれか一つで仮に敵対勢力が妨害活動に成功したとしても、彼には充分な資本の蓄えがあるためこれを包囲して対抗することができます。

 フェリシア・ウィンターズ(Felicia Winters)

 ここ数週間に亘って彼女の宙域は敵対勢力による激しい攻勢に晒されていますが、彼女の支持派グループは断固として守り抜いています。とは言え、この一週間は彼女の拠点宙域において敵対活動が急増し、決して強力とは言えない彼女直属の部隊は苦戦を強いられました。支配下の宙域ほぼ全てがライバルによる妨害活動に晒されており、彼女の統治は現在のところ混乱に陥っています。唯一の頼みの綱は支持派グループの存在であり、彼等の見事な働きのおかげで危険な状態にある星系はただ一つに抑えられています。

 エドモンド・マホーン(Edmund Mahon)

 非常に困難な状況に直面してもなお、彼の組織は成長力を失うどころかむしろ増しています。勢力圏強化を計画的に進めていたことで激しい敵対活動に晒されてもすぐに支配力を回復し、収益性の高い星系に向けた一連の勢力圏拡大がうまくいったおかげで、今週はランキング2位の座を獲得しました。勢力圏強化と勢力圏拡大を効果的に推進したことで彼には充分な資本の蓄えがあるわけですが、一方で彼の敵対勢力も計8つに及ぶ星系で妨害活動に成功しています。これらはいずれも同盟に対して反旗を翻すか、或いは急激な組織拡大に伴う負担を強いられた星系です。

 最近になって敵対勢力の活動が急増しているものの、ランキングは相変わらず高い位置をキープしています。敵対勢力の力が増してもなお耐え得る支持派グループの能力は見事ですが、領内の計二つの星系が敵対勢力による妨害活動に晒され、宙域境界の各星系ほぼ全てにおいて敵対活動が活発化しており、シリウス政府にとっての平和な時代は終焉を迎えたと言えます。近隣星系との緊張が高まるにつれ、シリウス政府は外圧の影響が無視できなくなってきています。

 アーコン・デライン(Archon Delaine)

 彼と蜘蛛一家は相変わらず帝国軍による攻勢:デイビー・ジョーンズ作戦を凌いでいますが、それももう五週目を数えます。自領の掌握もかなり難しくなってきているようで、勢力圏拡大の試みは頓挫し、彼の支配下にある数多くの星系が敵勢力の妨害活動に晒されており、今のところ敵対勢力に対する勝算はほぼゼロに近い状態です。拠点宙域が比較的狭いことや、重要な星系の強化はきっちり進めていることから、蜘蛛一家では組織が分裂したり、その統治が混乱に陥ったりということは免れているようです。さらにはちゃっかりカクンブタ(Kakmbuta)星系も獲得しているようです。

 プラナフ・アンタル(Pranav Antal)

 ここ数週間、彼を支持するグループが急増しています。勢いに乗って彼の支持派グループは幾つかの新たな星系を獲得しました。中でもエワー(Ewah)は地元の反対勢力をの激しい戦いの末の獲得でした。ソーシス(Sothis)やリドパー(Lidpar)への勢力圏拡大はいずれも頓挫したり敵対勢力に阻止されているものの、ユートピアが急速なペースで成長していることは明白です。彼の組織が直面している難しい問題は、勢力圏強化が低迷しているという点です。これはいずれユートピア領内で敵対活動が活発化する恐れがあります。

 コマンダー:Cadoc

3301年8月7日-GalNet週刊紛争レポート

毎週お送りするこのレポートでは最新のGalNetデータに基づいて、現在のところ紛争(Conflict)状態にある星系の一覧をお伝えいたします。※

 

 下記は現在のところ内戦(Civil War)状態にある13,044の小規模勢力の内の10勢力です。

  • Callavs Inc
  • Sigma-2 Ursae Majoris Liberals
  • Ovimbundu Silver Universal Serv
  • Mafia of Zelano
  • Independent HR 1245 for Equality
  • HR 1245 Comms PLC
  • Catuncheim Gold Dragons
  • Catuncheim Confederation
  • Ye'kuapemas Dynasty
  • Ye'kuapemas Silver United PLC

内戦(Civil War)は、同星系内の小規模勢力間で、主要なスターポート(ステーション)の所有権を巡って行われます。戦闘ミッションや戦闘活動によってのみ内戦に貢献できます。セキュリティレベルおよび開発レベル、生活水準といった指標は、内戦中は低下します。

 

 下記は、現在のところ戦争(War)状態にある2,393の小規模勢力の内の10勢力です。

  • Turot Creative Industries
  • Turona Crimson Universal Ind
  • Ao Kach Gold Boys
  • Coelrind Gold Mob
  • Mufrid Democrats
  • Citizen Party of Sekenks
  • Workers of Peng Free
  • Mulung Piri Noblement
  • Nanarilobo Jet Partnership
  • Revolutionary Jotunheim Resistance

戦争(War)は、小規模勢力が別の星系に侵攻した時に発生します。Conflict状態の間は、生活水準、経済と安全の水準に大きな影響が出ます。戦闘ミッションと戦闘活動によって勝敗が決定されます。勝者が確定しない場合は、戦争は休戦状態へと移行します。

※データはニュース更新日時時点のものです。

3301年8月7日-ブレイン宰相、声明を発表

 明確な皇位継承者が存在しない今、継承者決定までのあいだブレイン宰相が帝国統治者としての公務を引継ぐことが元老院で採択された模様です。彼は、皇帝の葬儀が終わった後に皇位継承問題を取り挙げるとの発言を繰り返したのち、今回の主君殺し(regicide)の捜査に関する詳細を明らかにしました。

 「捜査は、帝国近衛師団(Imperial Guard)の武官及び帝国情報局(Imperial Intelligence Security Service)の局員によって協同して進められており、求めていた情報が彼らの元に徐々に集まりつつあります。」

 「まず暗殺者について。氏名はブレンダン・ポール・ダライアス(Brendan Paul Darius)。パトレウス元老院議員の側近メンバーの一人。現在、議員は捜査に協力しており、彼の身元については議員自身から確認済み。次に凶器について。犯人が皇帝陛下殺害に使用したのは暗殺用の仕込み刃。犯人がどうやって式典の警備をかいくぐって宮殿内に凶器を持ち込んだのか、また、皇帝陛下の御傍まで近づくことができたのかについては、別件として現在捜査中。」

 「最後に犯行時の状況について。ダライアスは犯行に及んでいる最中に近衛兵によってその場で殺害。なお、犯行動機については未だ不明。以上です。」

 議会の終りに、その場に集まった元老院議員は皇室に対する支持とお悔やみの言葉を送りました。

3301年8月7日-『自由の民』、同盟は偽善だ

 「チルドレン・オブ・リバティ(Children of Liberty=自由の民)」と名乗るグループが、彼ら曰く同盟領内における「偽善の蔓延」について公開声明を発表しました。同グループは同盟が掲げる政治目標や価値観と、同盟に属する数多くの独立星系がそれぞれ抱える現実的問題との間には「大きな隔たり」があると主張しています。

 「独立星系の自治を尊重する、独立星系の自由と自己決定の意思を尊重すると言えば、確かに聞こえはいい。」

 「だが、同盟は自領内にはびこっている数多くの圧制や独裁制を見て見ぬふりをしているだけだ。同盟はそろそろ表明せざるを得ない時期に来ているのではないか?偽善の蔓延は独裁制を、自由のない非民主的な統治形態を黙認することになるということを。同盟は自由と解放の砦ではなかったのか?彼等は同盟にそれを期待していたのではなかったのか?」

 声明文には続いて同盟領内で独裁制を敷いている各統治機関のリストが掲載されており、各星系でこれらの圧政に対抗している民主系派閥を後押しすることにより、独裁政府を転覆して本格的な民主革命を各地で起こそうと呼び掛けています。
コマンダー:Virgil Kyle

 

※訳注:かなり意訳してます、すみません。

3301年8月6日-ケルベロス病の蔓延による宇宙港への影響は未だ継続中

『ケルベロス病の治療法』が発見されたものの、疾病はまだ根絶されておらず、そのため特定の星系で大混乱をもたらし続けています。

 

以下の星系は、疫病の影響を受けています。

  • Cantjarisni
  • Rajukru
  • HIP 10175
  • Amahu
  • Leerham
  • BD-11 4280
  • Louguala
 

上記星系内では、以下に列挙したステーションサービスは利用不能となります:

  • Re-arming(再武装)
  • Market(市場)
  • Bulletin Board(掲示板)
  • Docking(離着陸)
  • Shipyard(造船所)
  • Outfitting(艤装)
  • Black Market(ブラックマーケット)
 

これらの星系管理当局は、ケルベロス病が封じ込められるか鎮圧されるまでサービス停止は継続されると報告しています。

3301年8月6日-拡大するケルベロス病との戦い

ケルベロス病(これまでに数千人もの命を奪いました)との戦いは、拡大しているように見えます。

疾病の影響を受ける星系へ解毒剤を提供する医療チームの努力の結果、疫病が以下の星系から根絶されたことを伝える報告が届きました。

  • Dajoar
  • Bastes
  • Maheou Ti
  • Eleu
  • Ochoeng
  • 20 Ophiuchi
  • Una
  • Santjalan
  • BD-02 4304
  • Chongguls
  • Xamentii
  • G 139-50
 

その間にも、疾病を患っている人々を助ける努力は続いています。

3301年8月6日-ケルベロス病、さらなる大規模感染が

 

複数の医療チームが、疫病の影響を受けた星系に『ケルベロス病の解毒剤』を輸送する、汎銀河規模の任務に従事する一方で、他の星系で疾病の新たな大規模感染が確認されています。

最新報告によると、以下の星系が現在ケルベロス病の影響を受けています。

 
  • Altair
  • 39 Tauri
  • Kamorin
  • Delta Phoenicis
  • Kappa Ophiuchi
  • Murung
  • LTT 14850
  • Gali
  • Cauani
  • LTT 6705
  • Watha
  • Asgaa
  • Svent
 

支援したいと思う任意の独立パイロットたちなら誰でも、「Bast星系の医薬品供給輸送船団」を標的とする海賊団の殲滅が奨励されています。

Bast自由党連合は、これらの海賊を撃沈するパイロットたちへ報奨金を提供しています。

3301年8月6日-Gutamaya造船所、制限事項付きに戻される

先月、Gutamaya造船所は一時的に、Imperial ClipperとImperial Courier購入に必要な「ランクに関連する制限」を解除していました。これにより、有効な帝国海軍(Imperial Navy)ランクを保持してる独立パイロットなら誰でも、どちらかの艦船を選んで購入し宇宙に飛び出す事が可能となっていました。

 

しかし、『皇帝暗殺』のニュースの後、Gutamaya造船所はこの提供策を撤回、彼らの船全てに対する『既定の制約事項』を復帰させると即決したのです。

3301年8月6日-GalNet民主的活動まとめ

 毎週お送りするこのコーナーでは、選挙(election)を行うことで民主的自由の夢を追いかけている小規模勢力を取り上げます。

 下記は選挙活動を行っている1,997の小規模勢力の内の10勢力です。※

  • Bangwa Independents
  • United HIP 63530 League
  • Labour of Deiva
  • Krinbea Corporation
  • Krinbea Blue Transport Comms
  • Atuate Dynamic Co
  • Wilingura Natural Services
  • Ts'ao Hii Federal and Co
  • Ts'ao Hii PLC
  • Atung Mussa Purple Comms Ind

 選挙は類似の政治構造を持つ2つの小規模勢力が、星系の所有権や権限(influence)に関する問題を解決するために行われます。

 ※データは更新日時点の物です。

3301年8月6日-帝国、喪に服す

 アンダース・ブレイン(Anders Blaine)宰相は殉職者慰霊堂の入口にて記者会見を行い、皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)が亡くなられたことを受け、喪に服することを正式に発表しました。

 「服喪令に則り申し上げます。最愛なる皇帝陛下の崩御を受け、本日を以て喪に服すこととする。服喪期間は四週間とする。皇帝陛下の棺は殉職者慰霊堂の前庭に安置し、一般公開すると共に市民による弔問を受けることとする。以上です。」

 会見の場に集まった記者から今回の暗殺事件に関する調査の進捗状況について質問が出ましたが、ブレイン宰相はこの質問には回答しませんでした。続いて、皇位継承問題について質問が出ると、それは元老院で判断される内容であり、皇帝陛下の葬儀が先であると回答しました。

 慣例に従い、宰相をはじめ今回の婚礼に招待されていた各要人達は皆、喪中を示す黒色の懸章を掛けています。この懸章は喪に服している間はずっと身につけ、葬送の儀の際に燃やすこととなっています。

 殉職者慰霊堂(Hall of Martyrs)は、今から600年以上前、連邦と帝国が初めて戦争した際にその戦勝記念として建立された建物であり、この場所に葬られる人の服喪期間中だけ一般公開されます。宮殿から見下ろす位置に建てられた慰霊堂の堂内は広々としており精巧な細工が施され、16,032本の黒曜石の柱が立てられています。ここには帝国社会において最も名誉ある人だけがその生涯を終えて安らかに眠っているとされます。

3301年8月5日-GalNet週刊ヘルスホットスポット

 毎週発行されるこのレポートでは、食糧不足(famine)や伝染病の拡大(outbreak)といった重大な人体の健康に関わる問題が発生している小規模勢力を取り上げます(※)。

 下記の小規模勢力において伝染病の拡大が報告されています。

  • Rajukru
  • HIP 10175
  • Amahu
  • Leerham
  • Cantjarisni
  • BD-11 4280
  • Louguala

 食糧不足と同様に、伝染病の拡大は住民の生活水準を大きく低下させます。伝染病の拡大を終わらせるには薬品(medicines)の供給や関連貿易ミッションをこなすことが必要です。非常事態につき、戦闘ミッションや戦闘行動を行っても影響力(influence)は変化しません。

※データはニュース更新日時時点のものです。

3301年8月5日-海賊団、医薬品補給船団を標的に

 ハート・ステーション(Hart Station)関係当局の発表によれば、ケルベロス病(Cerberus Plague)の解毒剤を同宇宙港から輸送している医薬品補給船団が海賊に狙われているとのことです。これら海賊行為は当然ながら疫病撲滅対策への事実上の妨害行為であり、数多くの星系に影響を与え続けることになります。関係者は以下のように述べています。

 「卑劣としか言いようがない。私は海賊からの同情なんて無論期待していないが、連中は自分の身にも降りかかって来るということが理解できないのだろうか?ケルベロス病を今ここで撲滅しない限り、銀河系の隅々にまで拡がってしまう。誰もが苦しむわけで、海賊だけが例外というわけではない。それとも何か?海賊共は免疫があるとでも言うのだろうか?」

 海賊の脅威に対抗するため、ユニオン・オブ・バスト・リベラルズ(Union of Bast Liberals=バスト自由党連合)では、海賊を倒したコマンダー・パイロットに対して報奨金を用意しています。治療を是が非でも受けたいと考えている人々の元に医療補給船が無事辿りつけるかどうか、運に手伝ってもらう部分もあるでしょうが皆様の手助けが必要です。

3301年8月5日-GalNet今週の勢力図更新

 明日の午前7時(日本時間:8月6日16時)にGalNetの勢力監視活動は、データ更新のために一時的にオフラインとなります。

 

 勢力のために活動しているパイロットの方は、データ更新作業が始まる前までに、カーゴ(Cargo)輸送やバウチャー(Voucher)の引き換えを完了させてください。

3301年8月5日-皇帝ヘンギスト・デュバル逝去

 悲しいお知らせをお伝えしなくてはなりません。皇帝:ヘンギスト・デュバル(Hengist Duval)が本日、宮殿から帝国海軍医療センターへの搬送中に亡くなられたとのことです。アンダース・ブレイン(Anders Blaine)宰相が発表しました。同氏はまだ動揺を隠しきれない様子です。

 ブレイン宰相の発表によれば、皇帝は襲いかかった参列者が隠し持っていた刃物で刺され、それが原因で亡くなったとのことです。犯人の詳細情報については明らかにされておらず徹底的な調査が進められているとのことです。

 一方、帝国情報局(Imperial Intelligence Service)からの情報によれば、犯人はデントン・パトレウス(Denton Patreus)元老院議員配下の来賓として式典に参列していたとのことです。今回の事件に関してパトレウス元老院議員は一切コメントを出していません。

 街では、正式に喪中に入ったとして帝国海軍兵が人々を自宅へと誘導し始めています。

注記:Galnet掲載記事の並び順を時系列に変更してあります

3301年8月5日-皇帝ヘンギスト・デュバル、婚儀の最中に襲撃さる!!

 「たった今ニュースが入ってきました!、、、式典の最中に皇帝陛下が何者かに襲われた模様です。えー、、、訂正します!式典に参列していた高官の一人が皇帝陛下に襲いかかったとのことです。えー、、、現在のところ詳細はよく判っていません。いや、あの、いきなり全ての放送が中断されたので、こっちのモニターも真黒です。ええ、こちらでも宮殿内の映像は確認できていません。あー、続報です!続報です!犯人は殺害された模様です!陛下もお怪我されているようなんですが、、、いえ、どの程度なのかは判りません。ええ、陛下のご容態については今のところ情報は入ってきておりません。今は陛下の御無事を祈るばかりです。えー、ただ今入りましたニュースを繰り返します、、、」

 そのニュースが流れるや街全体がショックを受けたように凍りつきました。この壮大なイベントを共に祝おうと沿道に詰めかけていた数百万もの市民や奴隷は、最愛の皇帝が襲われたとのニュースに茫然となり、ただただ押し黙る他ありませんでした。今はただ、彼等と共に待つしかありません。

注記:Galnet掲載記事の並び順を時系列に変更してあります

3301年8月5日-御成婚の朝

 式典は昼にならないと始まらないにもかかわらず、婚礼パレードを間近で見るためできるだけ良い場所を取ろうと、沿道には夜通し大勢の人々が詰めかけています。本日めでたい日を迎えたここカピトルの空は澄んで晴れわたり、暖かい陽気に包まれています。式典の模様は帝国全域の数十億人の国民に向けて生中継で放送される予定です。今回の婚儀に際しては、同盟領内の人々も彼らなりにお祝いしようと考えているようで、普段の彼等の「ファッション」は退屈としか言いようがないのですが、今日だけはキラキラ光るアクセサリーが飾り付けられています。

 今回の式典警護には帝国海軍が招集されたようで、純白の正装をまとった海軍兵達が婚礼パレードの沿道警護に立ち並ぶ姿は実に壮観です。幸いなことに、婚礼パレードのエスコート役に抜擢された親衛隊の方にお話しをお伺いすることができました。ジェンナー軍曹と一緒に沿道を歩きながら今回のパレードにおける彼女の役目について質問すると、彼女は以下のように答えてくれました。

 「そうですね、皇帝陛下をエスコートするなんて我々のキャリアの中でも最高の名誉です。それはもう間違いありません。私はこれまで海軍兵として30年勤めてきましたが、このようなお役目を仰せつかるとは思ってもみなかった、本当に光栄なことだと思っています。たぶん我々全員が認めることだと思うのですが、我々兵隊の役目は戦闘任務である、それは言うまでもないことなんですが、でもこのような晴れがましい式典の護衛を任されると我々自身も誇らしい気持ちになれるんです。」
注記:Galnet掲載記事の並び順を時系列に変更してあります

3301年8月4日-御成婚の前夜祭

 ここ、カピトル(Capitol)はまさに衝撃的ともいえる様相を呈しています。ある解説者曰く「世紀の大婚礼」を迎えたカピトルは街全体が興奮の熱気に包まれています。帝国領内各地でもストリート・パーティ(道路を開放して行われる街頭祝典)が催され、大盛況とのことですが、ここ帝国発祥の地、とりわけ香りの街と呼ばれている宮殿周辺地区では、かつてこれほどまでのものがあっただろうかというくらい壮大なイベントが進められつつあります。

 婚儀に出席予定の要人も続々と到着している模様です。先週は帝国領内の各地方都市からの要人が、今週は諸外国の要人が盛大なファンファーレと共に出迎えを受けています。今回、連邦代表としてはシャドー・プレジデントであるフェリシア・ウィンターズ(Felicia Winters)氏が出席、カピトルに到着した彼女は出迎えの人々の鮮やかな色合いの衣装とは対照的にこれから協議でも始めるのかというようなビジネスライクな服装だったとのことです。

 今回、婚儀を欠席した連邦大統領:ザカリー・ハドソン(Zachary Hudson)氏に注目が集まっています。ウィンターズ氏と共に連邦代表として出席するのは連邦外務長官とのことですが、今回のハドソン大統領欠席は連邦が帝国を軽視していることの表れではないか?連邦と帝国の外交関係に何らかの影響を与えかねないのではないか?と解釈する人も少なくありません。

3301年8月4日-GalNet週刊セキュリティダイジェスト

最新のGalNetデータを基にお送りする今週のレポートでは、社会不安(Civil unrest)または厳重管理(Lockdown)の状態にある小規模勢力(minor factions)の内、10勢力をリストアップしました。※

 

 下記は350の厳重管理状態にある勢力の内の10勢力です。

  • Kawarawana Gold General Systems
  • Priva Industry
  • Bellaung Empire Pact
  • Mullag Democrats
  • Bunda Bridge and Co
  • United Ngbato First
  • Family of Wira
  • United Barathaona Resistance
  • Kalvante Monarchy
  • Kutkha Free

 厳重管理状態では、星系のセキュリティレベル(Security Level)が上昇し、一方で星系の財政状態(Wealth)が悪化します。賞金稼ぎの活動が増加すると厳重管理状態の持続時間は短縮されます。

 

 下記は700の社会不安状態にある小規模勢力の内の10勢力です。

  • HIP 92915 Silver Cartel
  • He Pola Empire Pact
  • LHS 1541 Gold Netcoms Comms
  • Yan Musu Patron's Principles
  • BD+47 2112 Gang
  • Ross 129 Silver Council
  • Noatiaca Purple Drug Empire
  • Misisture Electronics Group
  • Social HIP 2725 Green Party
  • Revolutionary Party of Gluscheimr

 社会不安状態は星系内の違法行為および犯罪組織からの契約を遂行することで引き起こされます。星系が社会不安を抱えている時、財政状態と生活水準が悪化します。戦闘ミッションおよび戦闘活動によって社会不安状態を終わらせることができます。

 ※データは更新日時点のものです。

3301年8月4日-連絡艇の事故により5名死亡

今朝、船のドッキング・コンピュータがシリウス星系パターソン・エンタープライズ(Patterson Enterprise)ステーションへのアプローチを誤り、シリウス・コーポレーションの連絡艇が破壊されました。この手の故障は前代未聞ではありませんが、特に小さい宇宙船の中では稀な事です。

 

フェデラル・タイムズ紙のエレイン·ボイド記者は、シリウス・コーポレーションの担当者にどうして同社がこんなに早く、事故の原因を特定することができたのかを尋ねました。

 

『連絡艇からのテレメトリー情報によれば、船がコンピュータ制御でドッキングポートへのアプローチ中に失速した明確な証拠が得られました。無効になってる筈のブーストプロトコルが代わりに起動し、ステーションへ連絡艇を激突させる原因となったのです。』と彼女は伝えました。

 

担当者は、「墜落事故はさらに調査する。特にこの例ではソフトウェアが失敗した原因を」と述べました。

 

誰もが、近年消失した『スターシップ・ワン(Starship One)』に関する事件報告をまとめ上げる手助けをした、上級顧問技術者のショーン·リチャーズ(Sean Richards)氏を含む連絡艇の搭乗者は殺害されたと見ています。リチャーズ氏はまた、約50年前の『アンタレス(Antares)』査問作業部会の一員として名を連ねていました。

3301年8月3日-協定は反故に

 帝国‐アシュリン(Aisling Duval)派のコマンダー・グループである「第13レギオン(13th Legion)」に属するアンダリエル(Andariel)特使は、連邦‐ウィンターズ(Felicia Winters)派のコマンダー・グループ「ウォルブス(Wolves)」との間で取り交わしていた停戦協定を正式に取り消しました。アシュリン派の支配下にある各星系において、ウィンターズ派の支持者が勢力圏弱体化を狙った妨害活動を行っているとの報告を多数受けたため、特使は停戦協定の破棄を決定したとのことです。コーナ(Chona)星系のスムート・ステーション(Smoot Station)で開かれた記者会見の場で、アンダリエル氏は自らの立場を以下のように説明しました。

 「ウィンターズ派のウォルブスは我々との停戦協定を尊重していると主張していたが、実際はそうではないことが明らかとなった。ウィンターズ派の支持者、その中にはあの有名なウォルブスも含まれるが、彼らが我々の領内において勢力圏弱体化を狙った妨害活動を行っているとの報告が私の元に幾つも届いている。アシュリン・デュバルの名の下に集った我々であればこそウィンターズ派のこのような妨害行為は看過できない。もしもこれを許すようであれば我が第13レギオンはその程度の組織でしかないということを公認してしまうことになる。」

 当事者の名前は公開されていませんが、協定違反は許されざる行為であることは明らかです。ただ、3301年7月17日に第13レギオンが停戦協定に調印したそもそもの理由は何なのか?それは、帝国統合艦隊による対アーコン・デライン(Archon Delaine)駆逐作戦に際してその戦力の全てを集中させるためです。ところがこの停戦協定については同じアシュリン派といえども各派閥の反応は様々で、放っておけばむしろ味方同士の不和の原因になりかねません。そのため、デラインの海賊船団がほぼいなくなった今、第13レギオンは不要となった連邦との停戦協定を破棄するため、『偽旗戦術(false-flagging tactics=敵に成り済まし、様々な工作を行う戦術)』を用い、ウィンターズ派への戦闘作戦を再開可能にしたのではないかと推察されています。

コマンダー:Andariel

 

3301年8月3日-帝国コマンダー、密輸ルートを包囲中

 帝国元老院議員:ゼミナ・トーバル(Zemina Torval)と海賊:蜘蛛一家を率いるアーコン・デライン(Archon Delaine)との間に結ばれている密輸ルートを帝国派コマンダー達が包囲しつつある、、、そのような噂が流れています。帝国奴隷の取引はデライン支配下の宙域では違法ですが、大金が手に入るとあってブラックマーケットでの取引が後を絶たないというのが現状です。帝国社会ではこのような奴隷の裏取引を非常に嫌っています。というのも、一旦海賊に誘拐されてしまうと、年季奉公の使用人であれ市民権を与えられた帝国市民であれ、相応の社会保障サービスに支えられた従来の暮らしを奪われ、その代わりに最下層階級の奴隷として強制労働の暮らしを一生送らなければならなくなるからです。「帝国がいよいよ密輸ルートを押さえるらしい」という噂に対しては、これまで秘密とされたそのルートを使って密輸を繰り返してきたコマンダー達もいろいろ言いたいことがあるようです。その中の一人、コマンダー:Infinity+1は以下のように述べています。

 「ざけんじゃねえ。なんで俺達だけ悪者扱いされんだよ。奴隷なんか帝国にゃゴマンといるだろが。実際、人間をモノ扱いしてる連中はじゃあ何なんだよ。」

 どの星系を往復しているのか具体的に教えてもらえないかとGalNetの記者が食い下がると、彼は以下のように答えました。「言う訳ねえだろバーカ。ただな、これだけは言わしてもらおう。トーバルの婆さんよぉ、これまで稼がせてくれてアリガトな。」

 奴隷取引で得られる利益は、奴隷一人当たり4,000crは下らないとされています。帝国がこの違法交易ルートの特定と密輸組織団の検挙という難関をみごと乗り越えられるかどうかは時が答えを出すでしょう。しかし、一つだけ確実に言えることがあります。帝国軍がアーコン・デラインの問題を解決しない限り、また次の誰かがアーコンに取って代わるでしょう。

3301年8月3日-連載:実力者の素顔(第8号)ゼミナ・トーバル

 政治評論家:マーカス・マクミラン(Marcus Macmillan)氏と共に3301年を代表する政界・実業界の有力者の素顔に迫るGalNetの連載シリーズ。連載第八回目となる今回スポットを当てるのは、元老院議員:ゼミナ・トーバル氏です。

 多くの点でトーバル元老院議員は、強固かつ古典的な帝国元老院政治の体現者と言えます。とりわけ帝国奴隷に対する彼女の観点に関して言えば、彼女は矛盾した考えの持ち主だとみる人々もいるでしょう。彼女の事業によってもたらされた数百万に及ぶ奴隷に対して然るべき待遇を用意するのがつまり帝国の伝統であって、それに失敗する大多数こそ伝統を汚す輩であるというのが彼女の立ち位置です。彼女は奴隷を適切に扱えない人間を公然と非難する発想を持ち、帝国の基盤が如何にして形作られているかについても開かれた発想を持っています。

 彼女は傘下の勢力を結集させるのに、かなりの長い時間を費やし用心深く進める性格です。彼女はパトレウスのような性急さは持ち合わせていませんが、しかし自らの目標を達成するためならばむしろ積極的に彼との共同作業に取り組もうとします。彼女は外交手段として武力に訴えることには肯定的であり、彼女個人で所有する私設艦隊を使ってほとんどの場合において自らの意のままに外交を操っています。

 権力に対する憧憬は凄まじく、彼女個人が抱く野望というレベルを凌駕しています。例えるならば、飽くことなく勢力規模を拡大し続けたかつての帝国皇朝の長がもしも彼女だとしたらまさにぴったりといった感があります。トーバル氏は次世代への遺産を構築することに心血を注いでいます。彼女自身は裕福な生まれで苦労知らずでしょうが、仕事に対しては厳格な倫理観を持ち、物事を達成するためならば労を惜しみません。

 彼女はその時間のほとんどを元老院議員として責任を果たすことと企業経営者(彼女はマストロポス鉱業の筆頭株主として有名です)として経営問題を解決することに費やしていますが、その一方では僅かな時間を見つけては家族と共に過ごしています。彼女にとって家族は極めて重要な存在なのです。彼女は若い時分に狩猟を趣味としていたようですが、今や元老院や企業経営にライバルの多い彼女はそれを楽しむ余裕がほとんどないようです。

3301年8月3日-GalNet週刊経済レポート

毎週お送りするこのダイジェストレポートでは最新のGalNetデータに基き、小規模勢力とその星系の経済状況を示す一覧を作成してお伝えいたします。※

 

 下記は、好況(Economic boom)状態にある3,995勢力の内の10勢力です。

  • Gyton's Hope Resistance
  • Beldarkri Constitution Party
  • Progressive Party of No Myoin
  • Obambivas Netcoms Ltd
  • Codorain Network
  • New HIP 60953 Constitution Party
  • Gender Flag
  • Obambivas United Industries
  • Narakapani Exchange
  • Lactonacaya Empire League

 星系が好況状態にあるとその持続時間と全てのトレードミッションが影響力(influence)に与える効果が2倍になります。また小規模勢力の影響力も増加します。好況状態は一定量の貿易による利益得る事と貿易ミッションを行うことで発生します。そして例えば食糧不足(famine)のような他の状態、それを示す指標が増加してくるまで継続されます。

 

 下記は、経済破綻(Economic bust)状態にある93勢力の内の10勢力です。

  • Wolf 1301 Crimson Electronics
  • LTT 9097 Gold Advanced Co
  • LHS 1197 Gold Family
  • HR 692 Empire League
  • HR 826 Movement
  • Official AZ Cancri Dominion
  • Mob of Groombridge 34
  • NLTT 12619 Confederacy
  • Forculus Ltd
  • Values Party of Jitani

 経済破綻の状態にあると星系の財政状態(Wealth)が悪化し、小規模勢力の影響力も低下します。経済破綻中に貿易やトレードミッションを行っても、好況状態に近づくことはありません。経済破綻は一定時間で終了します。

※データは更新日時点の物です。

3301年8月2日-連載:人類史における決定的局面(第5号)「アンタレス事件を思い返して」

 人類の歴史における数々の決定的局面を振り返るGalNetの連載シリーズ。連載第五回目となる今回は、高名な歴史学者:シーマ・カルヘーナ(Sima Kalhana)氏にアンタレス事件についてお聞きします。

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 先週のシリウス・コーポレーションの号(第四号)で、同社の最大の失敗について触れましたが、それがアンタレス事件です。昨今のスターシップ・ワン(Starship One)の失踪事件が起こるまでは、このアンタレス事件が史上最悪の宇宙航行事故と考えられていました。

 高速定期便:アンタレスは、史上初、新型の高速豪華定期連絡船で、当時一週間かかるのが当たり前と言われていた航路をわずか数時間に短縮し、しかも今まで見たこともないような贅沢な作り‐今日においてもトップクラスの豪華客船に相当します‐になっているというものでした。この連絡船は、当時やっと量産が始まったばかりの新型ハイパードライブ装置を史上初めて搭載した宇宙船でした。このドライブ装置は現代の高速ハイパードライブ装置の前身モデルです。

 そのアンタレスが行方不明となったのは3251年、シリウス星系内で多くの有名人ゲストを乗せた処女航海中の出来事でした。当時の模様を強烈に描写したフェデラル・タイムズ紙の記事がありますのでここで引用します。

 「私は処女航海に向けて出発するアンタレスを眺めていた。出航を見送る幾条ものリボンがシリウスの強烈な光に煌めき、船はゆっくりと静かに宇宙港から離れ、ワープ地点に向けて旅立っていった。宇宙船乗り達が噂する、失われた船が行き着くという船の墓場とは?それは銀河の果てに安住の地を求め、その途方もない旅の合間に命を落としてしまった全ての人々が安らかに眠る場所である。
今やあの素晴らしい高速連絡船・アンタレスもまた彼の地にあるのだ。」

 この事故を引き起こした原因は何だったのか?それは今なおはっきりしていません。最終報告書によれば、『ワープ突入の際、内蔵機器の一つが不幸にも故障し、それがドライブ装置の基幹部分の出火を招き、結果的に大爆発と共にワープ航路がねじれてしまったのではないかと思われる』と記述されています。言うまでもありませんが、この事故に関しては空想の域を出ない説明も極めて数多く存在します。

 事故発生以降、何年にも亘って幾度となく探索調査が要求され続けましたが、船の残骸は一つも発見されていません。このことは決定的な事故原因が判っていないということも相まって、実際に何が起きたのかについて数多くの憶測や陰謀説を生み出すこととなりました。

 事故に関する最終安全報告書によれば、内蔵ドライブ装置において安全予防措置が不十分な個所が見つかった、とあります。この事故を受け、以降数年間ドライブ装置の商業的導入は見送られたためにシリウス社は経営的ダメージを被ることとなったわけですが、最終的には、数多くの安全措置が施された新型ハイパードライブ装置が生まれることとなりました。後付の理屈でしかないのでしょうが、この事故をきっかけに宇宙船の失踪数は一定数減少し、なおかつ従来の低速ドライブ装置に比べてはるかに信頼性が高い新型ドライブ装置が旧式に取って代わったため、高速定期便:アンタレスの犠牲者がその後数十年に亘ってより多くの命を救ったとも言えなくもありません。

3301年8月2日-ケルベロス病との闘いはなおも続く

 バスト(Bast)星系内のハート・ステーション(Hart Station)に向けた、ヘイケ産抹茶(Ceremonial Heike Tea)の大量輸送計画は現在もなお続けられており、この抹茶からできるだけ多くのケルベロス病の解毒剤を精製しようと、同宇宙港の医療チームが昼夜を問わず懸命の作業を行っています。ニュートン・ドック(Newton Dock)のチーフ・メディカル・オフィサーであるカール・シモンズ(Carl Simmons)氏によれば、この希少な茶葉こそが今回の疫病の病毒に唯一対抗し得る物質であるとのことです。

 この輸送計画を支援可能な個人パイロットへの呼びかけとして、ユニオン・オブ・バスト・リベラル(Union Of Bast Liberals=バスト自由党連合)は、ヘイケ産抹茶はヘイケ(Heike)星系内のブルーネル・シティ・ステーション(Brunel City Station)でのみ購入可能なので、同宇宙港で購入してハート・ステーションに届けてもらいたいと訴えています。

 
※訳注:抹茶を英訳するとgreen tea for ceremonies, ceremonial green teaとのことなので"Ceremonial Heike Tea"は「ヘイケ星系産の抹茶」という風に解しました。Heikeは日本語を当てるなら「平家」かもしれませんがここでは単純に星の名前としてカタカナ表記にしました。

3301年8月1日-連載:実力者の素顔(第7号)リー・ヨン=ルイ

 政治評論家:マーカス・マクミラン(Marcus Macmillan)氏と共に3301年を代表する政界・実業界の有力者の素顔に迫るGalNetの連載シリーズ。連載第七回目となる今回スポットを当てるのは、シリウス・コーポレーション-星系統治事業の最高経営責任者であるリー・ヨン・ルイ氏です。

 今週のシーマ・カルヘーナ(Sima Kalhana)氏による歴史シリーズ連載号はシリウス社創立に関する内容でしたが、リー氏がシリウス社のトップの座に君臨したその歴史はおよそ800年前の会社創立時代にまで遡ります。

 ヨン・ルイ氏は25歳までに物理学、政治学、経済学の博士号を取得しています。大学卒業後そのままシリウス社に就職した彼は社内においてもめきめきと頭角を現し、若干35歳にして市場予測部門の部長の座を得ます。

 彼に対する評価は数々のめざましい事業実績が物語っていますが、それだけに留まらず、不確定要素がある状況下において、とりわけ社会共同体をうまく統治管理する方法においてその類まれな洞察力を発揮してきたという点が挙げられます。これらの技能を備えた彼だからこそシリウス社で新たに設立された事業部門:シリウス星系統治事業のCEO最有力候補と目されるまでに至ったのです。

3301年8月1日-アンタル星系のシム・アーカイブ、来訪者に公開

 ユートピアの歴史上初めて、アンタル(Antal)星系にあるという、かの有名なシム-アーカイブが一般公開されています。

 シム-アーカイブ(Sim-Archive)とは、ユートピアンの巡礼者達による様々な体験録を収めた膨大な記憶コレクションのことであり、シミュレーションシステム(=Sims)を通じて彼等がこれまで体験してきたことを鮮明な仮想現実体験として誰でも追体験できるというものです。従来までこのシミュレーションシステムはユートピアンの教育用に用いられたり、コミュニティ内で対立が生じた場合の解決手段として用いられていました。

 今日では、シム-アーカイブの中で一般公開されている部分については機能限定版のシミュレーションシステムとして銀河を駆け巡るパイロットならば誰でも購入可能になっています。
シムグル・プラナフ・アンタル(Simguru Pranav Antal)は短い声明の中でアンタルを訪れる者は誰でも歓迎すると述べています。

 「我々が銀河中の我が兄弟姉妹に対して提供しようとしているのは、幾千もの記憶を通じて学び、経験し、生きるための機会です。純真な驚きを得ることもできれば、恐怖を克服することもできるでしょうし、或いは気ままに楽しむこともできるでしょう。我々がシムを通じて提供するのは個々にとっての単なる娯楽手段ではありません。我々全体にとって共感や総意を形づくるための最も純粋かつ直接的手段なのです。」