GalnetNews3305年10月

Last-modified: 2019-11-17 (日) 23:20:35

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3305年10月31日- 病原体治療薬を確立

 壊滅的な被害を出している作物病害ですが、Interstellar Association for Agriculture(IAA)によって開発された農業治療剤が有効であることが証明されました。

 この治療剤はキャンペーンによってDiso及びOrerve星系に集中的に配布されていましたが、両星系の惑星農業コミュニティは深刻な農業被害から回復し始めています。

 IAAのGenevieve Kane博士は以下の声明をメディアに発表しています。

 「各コミュニティの皆様方による英雄的な尽力が実り、感染した農地で新たな治療法が見事に機能することがわかりました。反作用剤は投与から数時間以内に変異病原体を駆除し、生き残った作物の回復を促進したのです。」

 「したがって備蓄の無い地域に食料が届けられ、差し迫った食糧難の危機は緩和されるであろうとIAAは自信を持って宣言いたします。農業治療剤の大量生産はすでに開始されており、どこで発見されても対抗できるよう銀河全体で使用できるようになるでしょう。」

 Diso星系ShifnalportおよびOrerve星系Watson Stationでは、計画に貢献したパイロットに報酬が支払われているとのことです。

3305年10月28日- 武装グループ'Scythe of Panem'敗北

 作物病害の件で責任を問われている運動家グループ'Scythe of Panem'がQuator星系で打倒された模様です。

 Bruthanvan Coの保有するセキュリティーチームの支援もあり、独立系パイロットらが首謀者の無力化に成功。惑星港Weber Settlement地下からも違法施設が発見され、当局が突入したのちScythe of Panem構成員逮捕に至りました。

 捜査を実施していた三国合同対策委員会を代表し、FIAのGino Borstein捜査官から発表が行われています。

 「取調べにより、Scythe of Panem本来の目的は約5年前に連邦が実施したオニオンヘッド軌道爆撃への報復である事が確認された。しかし最近指導部が変化したことで、反資本主義的感情に後押しされたより極端な方針で銀河経済を混乱させることに転向したようである。」

 「『作物には作物を!(Crops for Crops)』という言い回しが地下施設から回収されたデータや通信で繰り返し確認されている。このフレーズがメンバー団結のスローガンとして用いられたと考えられる。」

 一方、Diso及びOrerve星系に輸送船団が集結し病害治療物資の輸送を行っています。その有効性についてはいまだ公式発表が行われていないものの、IAAは楽観的な姿勢を保っているようです。

 以下はVox Galactica紙に掲載されているジャーナリストAdalyn Cross氏の意見文の一節です。

 「まだ重要な問題が残っています。事態はもう終息しているでしょうか?発端となった者たちは裁判にかけられるでしょう、けれど銀河規模の食糧危機を食い止める方法は?」

 現在、作戦を支援したパイロットに対しQuator星系Quator Stationで報酬の支払いが行われています。

3305年10月26日- 病害が落とす影

 主要人類圏を作物病害が襲い、広範囲に渡る食糧危機と飢餓の脅威が増すにつれて人々に変化が訪れているようです。

 Vox Galactica紙ジャーナリスト、Adalyn Crossが密着取材を行いました。

 「多くの星系で主食が不足しているため、フリーズドライや保存食といった長い間忘れられてきたようなブランドが復権を遂げつつあります。レストランのメニューは普段より減っているものの、革新派のシェフたちは新たなレシピを考案しているようです。…もっともその多くは材料を企業秘密にしているようですが。」

 「またある惑星では代替作物が輸入されており、増税によって費用を賄っています。Rackham Capital InvestmentsやSilva Holdings Incのような民間企業も食品輸送部門に多大な寄付を行い、市民たちからの評価は高いようです。」

 「興味深いことに、今回の疫病騒ぎが直接的な利益になった産業もあるのです。その一つが漁業。多くの著名人が新鮮な青果類が無くともシーフード料理があると新たな熱意を口にしており、魚介類ダイエットも人気が高まっています。」

 こうした変化にも関わらず、未だに数十億人が基礎栄養分のみを賄うフードカートリッジと配給パックに依存している状況です。慈善団体は困窮した場所へ支援を行っているものの、もはや限界に達しているようです。

 取材にあたり、Crossはこう締めくくっています。「変異した作物病は耕作地に破壊的な損害を与えました。かつてMason Chu氏が述べた『銀河規模の惨劇に直面するかもしれない』との警告は現実のものとなりつつあります。」

3305年10月24日- 作物病害の治療法発見

 多くの星系で作物に被害を与えている病害について対抗計画が発動されており、銀河系各コミュニティに支援が要請されています。

 人類居住圏全体に病原体が持ち込まれており、Interstellar Association for Agriculture(IAA)は効果が期待されている新たな農学的治療法の管理配給を決定しました。

 本件について、IAAのGenevieve Kane博士から詳しい説明がなされています。

 「病害が特定されて以来、IAAの科学陣はRockforth社の研究チームと協力し効果的な対抗薬開発を進めておりました。Rockforth Corporation代表者の全面的な協力に感謝いたします。」

 「Vandermeer CorporationとNeomedical Industries両社の価値ある成果に続き、我々が開発したこの農学治療法ならば病害の影響から回復できるはずです。」

 「まず優先されるのは最初に被害を受けたDiso及びOrerve星系への器材の輸送です。これらの主要な農業センターが再び稼働すれば、他の農場での機能回復にも着手できるようになります。」

 農学治療法(Agronomic Treatment)は以下の市場から入手可能です。

  • LTT 4961星系 : Conway City
  • Leesti星系 : George Lucas
  • Lansbury星系 : Thomson Orbital
  • Tjindjin星系 : Cousin Ring
  • CD-44 10336星系 : Margulis Station
  • Esumindii星系 : Nourse City

 独立系パイロットに対し、Diso星系Shifnalport及びOrerve星系Watson Stationへの物資輸送依頼が出されています。

 この計画は3305年10月24日から30日まで行われ、早期に目標に達した場合その時点で終了となります。

3305年10月23日- 作物病害が新型病原体に変異

 汚染EX7によって作物に取り込まれた病原体が自給自足の兆候を示しており、何千もの星系で潜在的な危機になりつつあります。

 Vandermeer CorporationのMason Chu主任研究員からは以下のコメントが行われました。

 「Rockforthの汚染肥料を処理する計画が成功すれば、これ以上の耕作地への脅威は消え去るでしょう。ですが我々の研究によると、作物病害が汚染肥料とは関係無しに生き延びる可能性があります。」

 「この新しい病原体は侵攻性な上、市販農薬を使用したとしても強い回復力を示すためにも隔離も困難です。もし適切な封じ込めが行われなければあらゆる場所に広がり、食糧供給に打撃を与える大規模災害になり得るでしょう。」

 「現在我々はNeomedical Industriesの研究チームから提案された、根本的な方法を含む多くの潜在的治療法を試験中です。うまくいけばこの病原体に真っ向勝負を挑めるようになるかもしれません。」

 一方、問題の作物病害を作り出したScythe of Panemについて多くの憶測が流布されています。そんな中、Coalition for Onion Head Legalisation(オニオンヘッド合法化連合)の代表、Zander Lachance氏は次のように見立てているようです。

 「ええ、Scythe of Panemの事は知っておりますよ、ここ数年の事ですがね。3301年、オニオンヘッド作物の大量破壊。あの一件への報復にずっととりつかれておりました。ですがこの1年間で過激な反資本家たちの支持を随分集めていたようです。Kappa Fornacisの復讐として、深刻な経済的損害を食らわせようと息巻いていた連中です。私たちが思っていたよりもずっと求心力があったようですな。」

 「彼らのこうした行動はオニオンヘッドへのステレオタイプなネガティブイメージを強めることになるでしょう。残念なことです。私も含め、オニオンヘッドの治療効果を用いた多くの有益な用法を提唱している人々が、こうしたイメージで傷つけられないことを祈るばかりです。」

3305年10月22日- 作物病害、過激派グループの仕業だった

 Kappa Fornacis星系の過激派グループが、広範囲にわたる作物病害を引き起こした汚染肥料について責任を問われているようです。

 事態の究明にあたっている三国合同対策委員会の代表、Gino Borsteinから次の声明が発表されています。

 「調査によりScythe of Panemと呼ばれている運動家グループが、Rockforth CorporationがRiedquat星系に有する製造工場に侵入した事実が確認された。植物体を腐敗させるように作られた合成薬剤を用い、EX7肥料を汚染したのは本グループのメンバーである。」

 各コミュニティによる昨今の尽力により、EX7肥料はほぼ回収が完了しました。しかし事態の発覚により、活動家らが敵対的な行動を見せているとBorstein氏から警告が発せられています。

 「グループのマニフェストでは、3301年に連邦が実施した快楽ドラッグ・オニオンヘッド一掃作戦への報復を謳っている。Panem星系におけるオニオンヘッド農場への軌道爆撃では、作物病害とゲノム構造的に類似した殺生物剤が用いられていた。運動家はこれらの薬剤を渦中の合成剤の基礎として使用した可能性がある。」

 「Quator星系ではScythe of Panem構成員発見直後、過激なメンバーによって一方的な暴力行為が振るわれた。これにより地元住民が砲火に巻き込まれる危険性がある。」

 運動家制圧のためにBruthanvan Coが行動を行っており、同勢力は各コミュニティに戦術支援を要請しています。

 Scythe of Panem船舶を撃墜した独立系パイロットにはBruthanvan Coから褒賞が支払われるでしょう。この作戦は3305年10月22日から28日まで展開される予定です。

 

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3305年10月20日- 病害の原因は合成物質

 三大国合同対策委員会の働きにより、多くの惑星で作物に被害をもたらした作物病害の原因が特定されました。

 Federal Intelligence Agency(FIA)所属、Gino Borstein氏から委員会を代表し以下の報告書が提出されています。

 「調査にはRockforth Corporationの協力を得、EX7肥料の大量生産が始まった直後にある化合物によって商品が故意に汚染されたことがわかった。」

 「この汚染物は特殊な合成物質を有しており、植物成分そのものを迅速に破壊する非常に攻撃的な病原体を導入するよう設計されている。調査によって手がかりとなり得るものがいくつか発見されたため、まもなく汚染物質の発生源が特定されるであろう。」

 この件についてVox Galactica紙ジャーナリスト、Adalyn Crossは次のようにコメントしています。

 「報告書を額面通り受け取るならば、Rockforthは病害については無実だと言っているようなものですね。しかし同社の業界規則に対するおざなりな姿勢を考えると、まだそうとは言い切れないかもしれません。各地のコメンテーターからも同社が安全基準を無視して利益を得ていた、その証拠にInterstellar Association for Agricultureの要請があったとの指摘がなされています。」

 「問題は何十億人に影響する食糧供給を断とうとした黒幕が誰かですよ。これは星間規模でのテロ攻撃なのか、それとも物騒なライバル企業がRockforthを潰そうとしたのか?」

 これに関連し、作物病害の急速な拡散に伴って各スターポートではさらなる貨物チェックが実施されています。研究によると非農業星系にまで持ち込まれていた作物病害の原因は、汚染された商品を何も知らないトレーダーらが持ち込んだためと考えられているようです。

3305年10月18日- 三大勢力、作物病害の調査へ相互協力を表明

 連邦、帝国、同盟の三大勢力は、主要な農産星系の数々で穀物に被害をもたらしている作物病害を前に、合同で対策本部を立ち上げました。

 Vox Galactica紙のAdalyn Cross記者がこれまでの状況をこう解説します:

 「これまでにRockforth社の肥料が類を見ないほどの病害をもたらし、作物を枯れさせている事は明らかになりましたが、それがなぜなのかまでは分かっていません。製造途中でのエラーなのか、はたまたライバル企業による妨害行為なのか…それともわざと人々に害をもたらそうとする悪意ある行為なのか?」

 「何億人もの人々が食糧危機に見舞われようとする中、三大勢力の各省庁はこの病害の原因の究明に合同で乗り出し、その拡大を防ごうとしています。現在のところ、この病害は衝撃的な早さで蔓延し続けています」

 Rockforth社の広報担当であるRex Whitlock氏は下記の声明を発表しました:

 「これまでの事件の展開にはRockforth社一同、ショックを隠せません。我々のEX7(新型肥料)は数々の厳しい審査で合格し、実験ではその効果を実証してきました。率直に申し上げて、このような事態がなぜ起きているのか説明がつきません」

 「我々は、ここで今一度、今後の捜査に全面的に協力していきますことを、お客様、また株主の皆様に約束いたします」

3305年10月16日- Rockforth産の肥料を根絶せよ

 Rockforth Corporationが開発した肥料EX7は、多数の星系で作物に被害を及ぼしている病害に関係していると目されており、それらの在庫を市場から取り除くための活動に協力するよう呼びかけてられています。

 これに関連し、Interstellar Association for Agriculture(IAA)のGenevieve Kane博士が緊急声明を出しています。

 「比較分析を行った結果、件の作物病害は肥料のEX7が原因であることが確認されました。最初期の収穫量減少は自然によるもので、肥料による問題悪化がなければ状況は自ずと収束していたであろうと思われます。」

 「当初の食糧不足は、DisoおよびOrerve星系における貿易の公開注文で相殺されていました。しかし、その後、同種の作物病害の症状報告が数百に及ぶ星系よりもたらされました。この急速な拡大理由の調査と並行し、同肥料がさらに散布されることを如何に防ぐかが重要です。」

 Rockforth社の肥料は、以下の星系マーケットからゼロコストで回収可能となりました。

  • Orrere星系 : Sharon Lee Free Market
  • Lave星系 : Lave Station、Warinus
  • Diso星系 : Shifnalport
  • Reorte星系 : Davies High
  • Orerve星系 : Watson Station
  • LFT 37星系 : Roentgen Hub
  • Lei Zi星系 : Macedo Station
  • Ensoreus星系 : Phillips Gateway
  • Arque星系 : Baird Gateway
  • Riedquat星系 : La Soeur du Dan Ham

 Teveri Progressive Partyが肥料の安全な処分できるように準備を整え、パイロットの努力に応じた報酬支払いを申し出ています。回収した肥料はTeveri星系のWiley Portまで配送する必要があります。

 この取り組みを促進しようと、Lakon SpacewaysはType-6 Transporter、Type-7 Transporter、およびType-9 Heavyの購入費用を割り引く事で合意しました。また同時に、カーゴラックについても全スターポートで割り引きが実施されています。

 この取り組みは、3305年10月16日から22日にかけて実施される予定です。最終目標が予定より早く達成された際は、その時点で終了となりますのでご了承下さい。

3305年10月14日- 疫病の謎

 連日お伝えしている通り、主要な農業生産星系では、植物に感染する新種の病気が原因で大量の作物がダメになってしまう事態が起きています。

 Interstellar Association for Agriculture(IAA)のGenevieve Kane博士は組織的調査を実施し、その結果を要約したものを公表しました。

 「複数の惑星で起きている植物の急速な枯死は、同じ種類の進行性作物病害によるものです。その起源や媒介ルートについては未だ分かっていません。また、現時点において確立されたあらゆる治療法に対し耐性を示しています。」

 「私達の分析では、この作物病害の病原体が自然に突然変異したものなのか人工的に作られたものなのかはまだ明らかに出来ていません。これを解明して被害拡大を防ぐ手段が確立しない限り、使える農地が不足し、主食の生産量は減少の一途をたどることになります。」

 「IAAは、Vandermeer Corporationより研究支援の申し出を受けました。同社の分子診断の経験が、ブレークスルーに貢献することを期待しています。」

 この研究については、Vox Galactica紙でAdalyn Cross記者が報じています。

 「この作物病害の原因については、『杜撰な管理が慢性化していたんだ』というものから『業者間の妨害活動だ』といったものまで様々な憶測が飛び交い、その様はまるで山火事のようです。影響下にある全星系では、対立する派閥間が責任の押し付け合っており、政敵に対する非難合戦が起きています。」

 「数十億人が食糧不足に陥るかもしれないと緊張が走る中、このような弾劾行為は危険なレベルまでエスカレートする可能性があります。貿易や慈善事業による輸入がいずれも有用であることは言うまでもありませんが、はたして惨事を未然に防ぐことができるのでしょうか。」

3305年10月11日- 食糧難が社会不安招く

 現在実施されている物資調達依頼が呼び水となり、いくつかの星系で社会不安が起こっています。市民らは政府が広範囲での農業不振に対応できない事を恐れているようです。

 Vox Galactica紙ではジャーナリストのAdalyn Cross氏による経過レポートを発表しています。

 「大規模不作に続き、多くの星系では主食の劇的な在庫減がみられました。これにより価格上昇、パニック買い、買い溜めが起こり、それがさらに事態を悪化させつつあります。」

 「BirminghamやSimpson's Edenのような致命的な打撃を受けている惑星では市民が街頭に繰り出し、当局に回答を求めています。しかし食糧供給源そのものが封殺されているため、これを和らげる方法は殆ど無いようです。」

 慈善援助基金の1つ、Galactic Welfare TrustのNathaniel Lopez氏は次の声明を発表しました。

 「今回の食糧難により、低所得世帯や福祉に依存している世帯が最も被害を受けています。私たちもフードカートリッジの配布を行ってはいますが、はっきり申し上げますと私たちがどれだけ尽力してもこれだけの事態には無力です。何十億もの人々が飢餓を抱えるリスクがあるというのに、どう解決すればいいというんですか。」

 「私たちは食品メーカーに価格を抑えることで問題を軽くするよう呼びかけています。この短期間での利益を目指している企業は胸に手を当てて考えてみてください。あなた方は飢餓による大勢の死に与しているかもしれないんですよ。」

3305年10月10日- 収量減への対抗計画

 主要農業星系での収量減を緩和する先駆けとして、2つの統合貿易計画が開始されました。

 この取組みはDiso星系のCrimson State Limitedおよび、Orerve星系のOrerve Universal Limitedが主導しており、これらの農業施設での作物の著しい減少は現在の主食欠乏の主な原因となっています。

 この取組みはIAAのGenevieve Kane博士からも称賛を受けているとの事です。

 「このキャンペーンは問題解決への正しい一歩であり、銀河各コミュニティの後押しがあれば本格的な食糧危機は防げるはずです。」

 「IAAは現在この収量減の原因を調査中で、恐らく新種の作物病害だと思われます。科学チームが組織サンプルを分析中しており、さらなる情報が得られると期待されます。」

 本計画では、各トレーダーらにDiso星系Shifnalport、Orerve星系Watson StationにPesticides、Synthetic reagents、Grainを輸送するよう求めています。

 計画は3305年10月16日から開始され、早期に目標に達した場合その時点で終了となります。

3305年10月6日- 作物障害に共通する症状

 Interstellar Association for Agriculture(IAA)は過去数週間に渡り、複数の星系で報告されていた作物障害の類似性を特定しました。

 IAAのスポークスマンであるGenevieve Kane博士は主食作物のうち、症状に侵されたものに含まれる共通の生物学的マーカーパターンについて概説しています。

 「我々は農家が記録した複数のレポートを照合していました。健康だったのに数日で枯れてしまった作物に関するものです。農学者らも腐敗の症状が共通しており、既知の病原体と遺伝的類似性を認めることを確認していますが、原因はまだ特定されていません。」

 「IAAはさらなる調査のため、他の農業機関・科学機関との協力を進めております。」

 主食の不足から、主要人類圏全体で連鎖的にパニック買いや消耗品備蓄が起こっています。住民への生鮮食品供給は断たれてはいないものの、多くの地元当局がこうした懸念への対処に苦慮しているようです。

 今回の騒動を受けて各星系で政治指導者らによる発表が行われており、Orerve星系のNadeem Clayton知事から発表された次の声明はその典型的なものでありましょう。

 「現在発生している混乱は一時的なものであります。食料供給は命綱ではありますが今後も利用可能であると保証するものであり、市民の皆様には過剰な反応を控えていただければと考えております。今回のような不幸な出来事に影響を受けたであろう、土地所有者の皆様への財政支援の是非を問うべく委員会を設置いたしました。」

3305年10月3日- 農作物の不作が主要人類圏を直撃

 主要農業星系での作物減収が一般市民にも影響を及ぼしています。食料確保への懸念が市民にも巻き起こっているのです。

 フリージャーナリストのAdalyn CrossはVox Galactica紙面で以下のレポートを発表しています。

 「新鮮な青果不足が大きな懸念事項となりつつある。不作が一般層にまで悪影響を与えぬよう農業団体と企業が手を尽くしたものの、農産物の供給率はここ数週間でさらに低減している。」

 「食料不足への懸念は広範囲に広がっており、市場や市民による買い溜めが増加している。この機を活かしたい供給者が状況を上手く利用しようとしている事もあり、価格は変動傾向にある。」

 「状況は複雑で、単なる不作でない事は明らかであるが、地方自治体による効果的な対応はほぼ皆無であった。」

 関連ニュースでは、Interstellar Association for Agriculture(IAA)が提出を求めていた新型肥料に関するコンプライアンス文書について、Rockforth Corporationが公式に対応を行いました。Rockforth社のマーケティングディレクターであるRex Whitlock氏から以下の声明が発表されています。

 「不作の影響を受けている農業コミュニティの回復を促す事が私どもの義務と考えており、私どもの革新的肥料は大きな役割を果たすでしょう。新商品はIAAの基準を満たしていると確信しており、文書の要請についても可能な限り早く対応いたします。」