GalnetNews3306年10月

Last-modified: 2020-11-03 (火) 13:10:58

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3306年10月30日- 連邦と帝国、マーリン主義者を巡り衝突

 帝国は全てのマーリン主義移民を送還するよう連邦に再三要請を繰り返しており、両列強間の緊張が高まりつつあります。

 何十万もの人々が帝国のテロリスト狩りから逃れるため政治難民となり、連邦支配領域へ脱出。連邦議会は永住権及び安息地の提供を決定しました。

 Imogen Luciana帝国大使は次の声明を出しています。

 「凶悪なNMLA活動家を特定し、テロリストがさらなる悲劇を引き起こす前に同胞たちを安全に帰還させねばなりません。連邦があのような恐ろしい攻撃を受ける事を我々は望んではいないのです。」

 これを受け、Jordan Rochester連邦大使からも返答が行われました。

 「帝国は何かを約束してもその実、いつもそれを反故にしているではないですか。今回の件も連邦をテロリストから守りたいという利他努力ではなく、民主主義論者の大粛清でしょう。」

 両列強間の多くの公式通信手段が停止したとの情報も入ってきております。政治評論家によると連邦の行動は「帝国市民の大量拉致」と解釈される可能性があり、戦争への発展が指摘されています。

3306年10月29日- マーリン主義難民への物資支援活動、成功へ

 連邦の慈善団体が実施していた、マーリン主義難民に向けた救援物資の輸送活動が終了しました。

 連邦へと亡命してきたマーリン主義難民らは庇護を求めており、これを受けて人道支援団体であるSafeguard Interstellarが難民に分配する基礎必需品の提供を要請。各方面からは大きな反響があったようです。

 同組織のCEO、Noel Beaumont氏からも発表がありました。

 「ご提供いただいた基礎医薬品類、衣類、フードカートリッジ、青果類、避難用シェルターといった物資は非常に要求度が高いものです。これらはLTT 3607、Charunder、Ennead各星系の難民支援に充てられますが、少なくとも連邦議会からの国家支援が受けられるようになるまでは使用される事になるでしょう。」

 「私どもの提携先であるFionn Liberalsからパイロットの皆さんに感謝の意を示し、LFT 625のFox Enterpriseで心ばかりのお礼をお渡しする手はずとなっております。」

 また同組織から、マーリン主義者らのコミュニティリーダーであるJenna Fairfax博士からのメッセージが伝えられました。

 「パイロットの皆様、ありがとうございます。皆様は命を繋ぐ物資を持ってきてくださった。故郷を離れることは筆舌に尽くしがたいほど困難でしたが、この嵐の中で落ち着ける場所を下さったのはSafeguard Interstellarの方々と、そしてまさに皆様なのです。同胞の多くが連邦で再出発する事を望んでおります。そして連邦でこそ、私たちの民主主義の理想は涵養されるものでありましょう。」

3306年10月29日- “幽霊船”がCHUKCHAN星系に現れる

 2世紀前に出航したメガシップが朽ち果てた状態で自動航行しているのがChukchan星系で見つかりました。

 Chukchan 5 Bとの衝突コースを航行していた正体不明機の迎撃に備えて現地防衛軍がスクランブルしました。

 メガシップの中には生命反応が全くなかったため、安全な軌道に牽引を行おうとしました。これにより電力システムが過負荷で爆発を起こし、カーゴ格納庫が損傷を受け、デブリをばらまくことになってしまいました。

 船の名前はAdamastorと確認されましたが、それ以上の情報は公の記録には見つかりません。

 Alliance Salvage Guildの専門家が調査のため乗り込みました。彼らからの速報は以下の通りです:

 「Admastorは星系間を200年近く光速以下の速度で航行していたようです。クルーの遺体は見当たらず、脱出ポッドやそれ以外の船も全て脱出済みになっています。そしていくつかのエアロックは内側から手動で開かれています。

 「全く識別がないことから、この船は極秘任務にあたっていたと思われます。データドライブも全て故意に削除されています。」

 「補強されたカーゴ格納庫の痕跡があり、環境装置のようなものが備え付けられていた痕跡があります。最近起きてしまった火事による損傷によって、これ以上詳しくはわかりません。」

 「船のもともとの目的地は不明で、オートパイロットによって出発地に帰ってきたようです。軌道から計算すると、HIP 61595星系、HIP 64011星系、HIP 65201星系の近くを航行してきたと思われます。」

 Adamastorはさらなる調査のためにしばらく軌道上に置かれることになります。

3306年10月27日- テログループ、Hadrian Duvalを襲撃

 ネオ・マーリン主義過激派が"Imperator"として知られるHadrian Augustus Duval氏を襲撃、暗殺は未遂に終わったものの同氏は重傷を負った模様です。

 事件はParesa星系Dyson City、孤立主義組織であるNova Imperium本部で起こりました。少数の武装グループが司令部に潜入、発砲。3名が死亡、Hadrian Duval氏を含む4名が負傷しました。暗殺者らは氏のPraetorian Guard(※)らにより排除されたとの事です。

 本事件に関し、NMLAが実行を主張しています。組織のプロパガンダチャンネルでは「Duvalというヒュドラの頭を全て切り落とす」と宣言、全ての市民が立ち上がり、民主主義を求めるよう呼びかける放送が行われました。

 Nova Imperiumの警備責任者であるLeo Magnus法務官はVox Galactica紙を通じ、次の声明を発表しました。

 「Imperatorは重体だが、我々の持ちうる最高の医療を受けている。そしてこれは個人的にだが、私自身も調査の監督を実施している…特にどうやって連中がスターポートに侵入し、セキュリティをパスしたのかのな。」

 「奴らは卑劣な連中だ。このような我慢ならんやり口にそれが現れている。我々Nova Imperiumはテロリストに対し、断固として立ち向かうものである。」

 Hadrian Duval氏は先帝Hengistの孫にあたりますが、その存在はつい最近まで認知されていませんでした。彼の父である故Hector Jansen氏は家事奴隷と先帝の密通のために非嫡出子として生を受け、CMDRとして生計を立てていました。Hadrianは帝室から絶縁を宣言されていますが、本人は自身が正当な王位継承者であると主張しています。

 

※訳者注:(特に古代ローマの)近衛兵。Nova ImperiumはHadrian Duvalを神輿にクーデターを企て、大粛清に至った経緯がある。帝室より縁を切られている点をみても、原義になぞらえた同氏の私設部隊とみるべきか。

3306年10月26日- 連邦議会投票、マーリン主義移民の受入可決

 Felicia Winters野党大統領主導の議会投票を受け、連邦は帝国から逃れてきたマーリン主義政治難民に対し安息地の提供を決定しました。

 Zachary Hudson大統領の声明では、連邦星系であるCharunder、Ennead、HIP 36081、LTT 1935、LTT 3607、Thetisに逃れてきた不法移民らは身柄を拘束された上で、帝国領域に送還されると発表されていました。これにWinters野党大統領から異議が唱えられ、彼らにはもっと温情のある対応が必要との主張がなされました。

 連邦議会はこの提案を審議、投票を行ったところ過半数がこれを支持。この結果を受け、まもなく難民を対象に政府基金や各種支援が開始されるとの事です。

 Winters野党大統領は報道陣に対し次のように述べています。

 「Safeguard Interstellarのような慈善団体は既に素晴らしい実績を挙げていますね。ですがたった今より私たち連邦も、安全な場所と一時的市民権を全てのマーリン主義者に公式に提供できるようになったのです。」

 「彼ら無辜の人々は私たち連邦では当たり前のように考えられているもの…すなわち民主主義、公平さ、有権者の権利を求めているだけです。彼らの価値観は帝国のそれよりは連邦に近いと言えるでしょう。ですから、私たちには彼らを守る義務があるのです。」

 Federal TimesやSol Todayを含めた複数のニュースフィードでは、Hudson大統領がVincent海軍元帥告発に関するコメントを拒否したことで、彼自身の威信も失墜しつつあるとのコメントがなされました。それに伴って蔓延しつつある汚職と陰謀の噂が大統領の後援者らを失望させており、自由党はますます人気を集めているようです。

3306年10月22日- マーリニスト難民支援物資を運送するための連邦イニシアチブ

 慈善団体が帝国から連邦へ避難したマーリニスト難民を支援するための重要物資の輸送を呼びかけています。

 人道支援団体のSafeguard Interstellarは、連邦への亡命を希望する難民を支援するキャンペーンを発表しました。

 帝国内の親マーリニスト勢力がいるいくつかの地域に戒厳令が敷かれた結果、連邦領へ大量の民間人が流れ込みました。地元当局は、支援なしでは市民不安や食糧不足を引き起こしかねないと警告しています。またこの地域にない伝染症が広がってしまうリスクもあります。

 Safeguard InterstellarのCEOであるNoel Beaumontは次のように語ります:

 「この元帝国市民の方達は、自らの政府によって苦しめられ、迫害からの開放を望んでいます。基本的人権を満たすためにシェルターや食糧などが必要です。」

 「緊急でbasic medicine、clothing、food cartridge、Fruit and Vegetables、evacuation shelterがLFT 625星系のFox Enterpriseに運ばれる必要があります。そこからマーリニストたちへと分配を行います。より多くの物資が届けば、より多くの星系でインフラへ負担をかけずに亡命先を提供できるようになります。」

 Safeguard Interstellarへの仲介をするFionn Liberalsは、LFT 625内のwanted船から集めたbounty voucherに高い報酬を出すとしています。

 キャンペーンは3306年10月22日から一週間の予定で行われます。予定よりも早く最終目標を達成した場合は、キャンペーンはその時点で終了となります。

3306年10月21日- 魔女の頭居留地のサーゴイド攻勢、撃退される

 *パイロット連合より緊急速報*

 魔女の頭星雲(Witch Head Nebula)・同盟支配星系にてサーゴイド軍を撃退。

 魔女の頭居留地からの救援要請に銀河各コミュニティが応えたことで、サーゴイドの攻勢を防ぐことに成功した模様です。エイリアン船舶の大多数を撃破、残存戦力は撤退に至りました。

 Alliance Expeditionary Pactの警備責任者、Warren Lamar大佐からは次のように発表されています。

 「戦いの中でサーゴイドと相対した勇敢なパイロットの諸君。諸君らにはOnorosや近隣星系に住まうあらゆる人々が感謝している。奴らがまた舞い戻ってきた、だが勢いをさらに増しこれ以上の脅威となる事態は回避された。魔女の頭居留地のみなが胸をなでおろしていることだろう。」

 Alliance Expeditionary Pactでは星系防衛に貢献したパイロットに対し、Golden Stagステーションにて報酬の支払いを行っているとの事です。

 この勝利を祝福してYuanjia星系Bray Landingステーションのテクノロジーブローカーでは、ガーディアン武装・モジュールへのアクセス緩和をもう1週間行うとしています。

3306年10月20日- マーリン主義難民、連邦へ

 連邦支配宙域に逃れたマーリン主義者を全て送還するよう、帝国から連邦へ正式な要請が出されました。

 何十万もの共和主義者が帝国の対テロ封鎖網を受け、故郷を追われる事態となっています。Ackwada封鎖網では10隻のメガシップが脱出を阻止されたものの、他星系からも膨大な数のマーリン主義者を乗せたメガシップが連邦星系へ押し寄せているようです。Charunder星系に始まりEnnead星系、HIP 36081星系、LTT 1935星系、LTT 3607星系やThetis星系といった場所はそのもっともたるものでしょう。メガシップに含まれない小型艦に乗船している避難民はさらに広範囲に広がっています。

 Imogen Luciana帝国大使が送付した公式要請書簡は次の通りです。

 「連邦が保護しているのはNMLAテロリストと関与する可能性のある潜在的犯罪者である。犯罪者を拘束し正義を執行するためにも、彼らを帝国へ送還するよう求めるものである。」

 かつてAisling Duval姫と婚約していた事でも知られる、Jordan Rochester連邦大使から書簡に対する公式回答が公表されています。

 「有罪判決を受けた訳ではない市民を引き渡す条約は存在せず、また彼らは政治亡命を主張しております。私からは、彼らに連邦領内の安息地を提供するよう連邦議会に要請いたしました。帝国の不当な扱いから逃れようとする全てのマーリン主義者に庇護の手を差し伸べていただきたい、そのように連絡しております。」

 マーリン主義者の難民が同盟宙域に向かった形跡はありませんが、Edmund Mahon総理大臣は歓迎する意を伝えています。いくつかの独立星系においても支援が行われていますが、難民流入を認めないとして警告を発する星系も少なくありません。

3306年10月19日- Hudson大統領を取り巻く政治的動揺

 スターシップ・ワン裁判の結果を受け、Zachary Hudson連邦大統領の政治支持率が急落しています。

 Lucas Vincent海軍元帥は大統領専用機への破壊工作及び、数百名の死に関与しているとして起訴されました。さらにHudson大統領が元帥と親密な関係にある点が世論の反発を招いており、事件は当時のJasmina Halsey大統領暗殺の陰謀だったのではないかとの非難に繋がっているようです。

 本件について、政治アナリストであるVihaan Niven氏が次のように報じています。

 「共和党が危機的状況にあるのは明らかでしょう。連邦のあらゆる場所から圧力を受けているにも関わらず、Hudson大統領はVincent元帥に関する一切の声明を拒否しました。抗議のため辞職する議員の数は1ダース以上にものぼり、一部ニュースフィードが『世紀の犯罪』と呼ぶこの事件との関わりを断固拒否する姿勢を見せています。」

 「Felicia Winters野党大統領(Shadow President)はHudson大統領への直接の言及は避けていますが、演説の中で民衆に選出された指導者であっても法を犯すことは許されないと強調。力強いスピーチを行いました。」

 「世論調査によると現在、自由党は数年ぶりに過半数の支持を得ており、一方でHudson大統領は汚職の象徴とみる向きが強いようです。大統領任期はまだ半ばの昨年、予定通り行われた議会の不信任投票では僅差でHudson大統領が勝利しました。しかしこんにちの状況を顧みても、今後彼の政権が存続できるかは疑わしいといえるでしょう。」

3306年10月16日- 帝国の星系封鎖続く、脱出目指すマーリン主義者

 帝国が対テロ作戦の一環としてさらに多くの星系をロックダウン対象に指定、何百万ものマーリン主義者が故郷を追われる事態となっています。

 NMLAのテロ攻撃の後、マーリン主義に基づいた政治思想が根付く地域では戒厳令が発動されました。

 234 G. Carinae星系やBaltah'Sine星系、Beatis星系、CD-39 3269星系、Chana星系、HIP 39470星系、Mazahuanses星系にNahuatl星系など、逮捕を避けるため一斉退避が始まった星系もあります。目撃者によると停泊しているあらゆる船舶に人々が乗せられていき、定員どころか安全確保も危うい人数が詰め込まれることも珍しくないようです。

 Vox Galactica紙ではマーリン主義者のコミュニティリーダーであり、民主主義改革の提唱者でもあるJenna Fairfax博士の声明が特集されました。

 「これはテロリストの捜索などではありません。まさしく撲滅運動、Marlin Duvalが描いた共和国の夢を持つ人々を消し去ろうとしているだけではないでしょうか。このような残忍な、迫害といっていいやり方で、我々に新天地を求めて命を危険にさらす以外何の手立てがあるというのでしょう。」

 一方元老院では、帝国市民の扱いに懸念を表明した議員はわずかに過ぎません。そしてこの懸念にはDenton Patreus議員がこう切り返しています。

 「帝国の安全こそ最も優先される事項でありましょう。これらの星々にはむごたらしくも何千もの人々を手にかけた冷血どもが未だ潜んでおるのです。ネオ・マーリン主義の毒が取り除かれるまで我々に休みなどありませぬ。たとえそれが人々を感化し得る者どもを一匹残らず追跡し、根こそぎ逮捕する事になってもです。」

 帝国海軍は亡命をはかるマーリン主義者を乗せたあらゆる船舶を捜索していますが、連邦支配領域に到達した船があるとの情報が入ってきております。

3306年10月15日- 舞い戻るサーゴイド

 *パイロット連合より緊急速報*

 魔女の頭星雲(Witch Head Nebula)の同盟支配星系にてサーゴイド船舶を確認。

 サーゴイドが魔女の頭星雲に再び姿を現しました。Onoros、Lembass、Haki、Wellington、Shenve各星系に雲霞のごとく押し寄せています。

 鮮度の高いフジツボ(※)を発見するべく探査プロジェクトが実施・成功した後、昨年まで魔女の頭星雲には16星系に植民が行われていました。これに対してサーゴイドから敵対的な反応がみられたものの、昨今では比較的その存在感は薄れつつありました。

 Alliance Expeditionary Pactの警備責任者、Warren Lamar大佐から緊急支援要請が発せられています。

 「このサーゴイドの襲撃を食い止めなければ、魔女の頭居留地全体が侵攻に晒される可能性がある。Aegisや同盟防衛軍(Alliance Defence Force)、彼らの展開を待つ余裕はない。全ての独立系戦闘パイロット及び対異種生命部隊に防衛支援を要請する。」

 Alliance Expeditionary Pactはサーゴイド撃墜に貢献した全てのパイロットに十分な報酬を支払うと発表しました。

 続けて関連ニュースです。Yuanjia星系Bray Landingステーションのテクノロジーブローカーでは、ガーディアン武装及びモジュールのアクセス権を得るために必要な資源を削減、パイロットの支援を目指すとの事です。

 

※Barnacle。特に特殊合金であるMeta-alloysを唯一生み出し得るものを指し、戦略価値が非常に高い。

3306年10月14日- マーリン主義勢力、帝国に圧倒される

 *パイロット連合より緊急速報*

 Ackwada星系におけるRegulatory State of Ackwada及びDuduseklis Empire League間の戦闘が終了。

 テログループ・NMLAに新兵を提供したとして糾弾されていたマーリン主義勢力は帝国・独立系パイロット連合軍の前に圧倒される事となりました。マーリン主義者の民間人を多数乗せた何隻かのメガシップがAckwada星系から脱出を試みたものの、これも阻止されています。

 この報告書は帝国保安庁(The Imperial Security Service)によって配信されているものです。

 「敵勢力はテロリストを匿おうとしていたが、我々はマーリン主義を信奉する多数の犯罪者の拘束に成功した。数名は一時的に捜査の網から逃れたかもしれないが、本星系で活動するNMLA構成員は追跡・撃破できるものと確信している。」

 「我々の傘下勢力であるRegulatory State of Ackwadaはこの勝利に貢献した全てのパイロットに対し、Glorious Destinyステーションで報酬の分配を行う予定である。」

 Duduseklis Empire Leagueは後援者らに向け、このようなメッセージを放送しています。

 「何千もの政治難民がメガシップに乗り、迫害から逃れようとしました。残念ながら帝国の封鎖網はあまりに多くの独立系パイロットに支えられており、誰一人脱出は叶わなかったようです。」

 「マーリン主義を夢見る人々を救うことはできませんでした。ですが民主主義を夢見て勇気を振り絞ってくださった一握りの勇者たちに、Rush's Campステーションで報酬を用意しております。」

 星系から逃走した多数の小型船舶にはNMLA活動家が含まれる可能性があり、帝国偵察部隊が現在捜索に当たっています。

3306年10月12日- エンジニア、テロ使用爆薬との関わりを明らかに

 Eurybia星系に拠点を置くエンジニア、Liz Ryder氏から発表がありました。NMLAのテロリストが帝国保有スターポートで使用した爆発物が、彼女が設計したものと一致したとの事です。

 彼女の声明はVox Galactica紙から配信されました。

 「ある非公開契約…あたしはEurybia Blue Mafiaの依頼と思ってたんだけど…その契約で爆薬を設計したんだ。爆弾本体とは別に副次兵器を装填できるヤツだ。それがサーゴイドの苛性酵素を詰められるようカスタムされたり、挙句テロ活動に使われるなんて思ってもみなかった。ほんの最近までスターポート爆破にあたしの設計の改造版が使われたとは知らなかったんだよ。」

 「あたしの依頼請負人が偽IDを使ってた事がわかってる。もう追跡できなくなってるみたいだけど。NMLAか、連中の手下か…あたしの設計サービスが欲しくてEurybia Blue Mafiaに潜入してたみたい。」

 「Eurybia Blue Mafiaはずっとあたしを助けてくれた。だから組織の潔白を証明するためにこの契約に関する全データを帝国の捜査員に引き渡したよ。あたしらはみんなテロリストに謀られた、帝国がそれをわかってくれることを切に願ってる。」

 帝国保安庁(The Imperial Security Service)はLiz Ryder氏の逮捕令状の取り消しを行っており、爆弾に使用されたサーゴイド由来酵素の出所に繋がる可能性があるとして彼女の情報を見直しているとの事です。

3306年10月9日- Vincent海軍元帥、スターシップワン破壊工作で告発

 連邦海軍参謀の一人であり、海軍元帥でもあるLucas Vincent氏がスターシップ・ワン轟沈の関連容疑で逮捕されました。

 Rory Webster主任技術者の裁判は司法取引に伴って一時中断されていました。これは3301年当時、スターシップ・ワン搭載ハイパードライブ装置への破壊工作を、同被告に命じた人物を明らかにするためです。

 連邦検事局のMilandu Okoro氏から審理の最新情報が発表されています。

 「スターシップ・ワンがかのアンタレス号と同じ運命を辿るよう、Vincent元帥が直接Webster氏に命令したという証拠が同氏から提供された。命令は私的なチャンネルを介して行われ、Webster氏が拒否できないよう脅迫を伴っていた。」

 「裁判官が被告の罪は大量殺人幇助とする略式判決を下し、裁判は終了された。Webster主任技術者は強要されて罪を犯したことを認め、懲役20年の寛大な判決が下った。」

 「FIAはVincent氏を厳重警備の設備へと勾留し、殺人の共同謀議と反逆罪で起訴した。しかし本件が裁判に至るまで数か月はかかる見通しである。」

 Vincent氏の個人的な友人と考えられているZachary Hudson大統領ですが、彼からのコメントは得られませんでした。政権の広報担当は次のように述べています。「大統領は正義を実現するための法廷システムに全幅の信頼を置いております。いつもと変りなくです。」

3306年10月8日- マーリン主義勢力に対し軍事攻撃発動

 *パイロット連合より緊急速報*

 Regulatory State of Ackwada・Duduseklis Empire League間で戦争勃発。

 帝国はネオ・マーリン主義者解放軍(NMLA)の支援が疑われるマーリン主義勢力に目標を定めています。そうした勢力に対し、特にその親マーリン主義的な姿勢からNMLAと直接の関係が疑われていた地域にはロックダウン措置が下されていました。

 帝国保安庁(The Imperial Security Service)は次の声明を発表しています。

 「Duduseklis Empire Leagueは公にマーリン主義の原則を取り入れた組織の一つである。我々の情報によると、かの勢力はNMLAが市民を過激化させ、準軍事組織活動家となることを許している。」

 「このテロリストの潜在的温床を調査する作戦が進行中であるが、武力抵抗に直面している。帝国予備隊及び独立系パイロットの諸君はRegulatory State of Ackwadaを援護、Ackwada星系に巣食う全ての親マーリン主義勢力を撃退してほしい。」

 Duduseklis Empire Leagueからはこのようなメッセージが放送されています。

 「もしNMLAメンバーが我々の人民から勧誘されたとしても、我々が与り知らぬ事であるのは明らかです。帝国はテロリスト狩りを名目に何百万もの一般市民を迫害しようとしている。民主主義思想を信ずる、ただそれだけの事を罪と糾弾してですよ。」

 「我々は皇帝に忠誠を誓ってはいますが、政治難民の投獄を防ぐためにもこのような不当な攻撃には対抗せざるを得ません。より強力な抵抗ができればその分、本星系から多くのメガシップが逃げる時間を稼げるでしょう。何千もの罪なき家族を安全に逃がすためです。どうか、どうか助けてください。」

3306年10月8日- Eurybia Blue Mafia、帝国軍を撃退

 *緊急速報...全CMDRに通達*

 Keltim Empire League・Eurybia Blue Mafia間の戦争終結。

 帝国によるLiz Ryderの身柄拘束を阻止したいEurybia Blue Mafiaの必死の抵抗が功を奏したようです。

 この無政府勢力を代表し、Ana Westergard広報担当はこのような発表を行っています。

 「これは帝国の傲慢に対する勝利よ!Liz Ryderだって、アタシらだってテロリストに関係してるなんて証拠はどこにもあがっちゃいないんだ。連中は完全な憶測でこんな軍事侵攻をやってのけたんだよ。」

 「彼女を守り、アタシらの独立を保つために協力してくれた全ての人に感謝するわ。勇敢なCMDR諸君に報酬も用意してある。場所はAwyra Flirbleスターポート、モジュールは倉庫に入れてあるから取りに来な。10月10日までだからね。今年のだよ!」

 Keltim Empire Leagueの指導者、Rocco Gandara氏からも発表がありました。

 「今回は無政府主義者どもが優勢だった。だがこれは勝利への序章に過ぎん。その先陣を切ってくれた全てのパイロットに敬意を、その証しとして報酬を用意してある。」

3306年10月5日- スターシップ・ワン裁判が一時中断

 スターシップ・ワン轟沈を巡る連邦高等裁判所での裁判が被告人の自白を受け、一時中断しているとの事です。

 Rory Webster主任技術者は大量殺人及び反逆罪で起訴されており、麾下のエンジニアチームにスターシップ・ワンのハイパードライブシステムへ破壊工作を実施するよう命令したとの証言が提出されています。

 本件について、Federal Times紙にEthan Takahashi犯罪特派員の報告が載せられています。

 「弁護側が十分な動機が無い事を強調する気合の入ったパフォーマンスを展開していたものの、被告席のMr Websterは技術的証拠が積みあがっていく事に目に見えて焦燥していました。検事席から死刑が求刑された時も、何人かの陪審員は首肯していましたからね。数百人もの命を奪ったかどで有罪と判断されればまあまずそうなるでしょう。」

 「ところが裁判官が総括に入ろうとしたその時、Webster氏の法廷弁護士がこう宣言したのです。被告は有罪に繋がるような答弁の撤回を望んでいる。彼のした事は『上からの命令』によるもので全てを告白するからどうか寛大な措置を、と。」

 「裁判官と法廷弁護団の間で多くの議論が交わされました。最終的に連邦情報局(Federal Intelligence Agency)がWebster氏の証言を得るまでは裁判を中断し、適切な対応をとることで合意されたようです。」

 連邦検事局からは裁判は数日中に再開される見込みと発表されています。

3306年10月1日- エンジニア、テロ兵器と関連か

 *緊急速報...全CMDRに通達*

 Keltim Empire League及びEurybia Blue Mafia間で戦争勃発。

 帝国保有スターポート4か所で爆発物を用いたテロ攻撃が行われた件について、Eurybia星系に拠点を置くエンジニアのLiz Ryder氏が関わっているようです。

 帝国保安庁(The Imperial Security Service)はこのような報告書を発表しています。

 「ステーションへの出入りを分析した結果、爆発物はEurybia Blue Mafiaと関わりのある貨物船から持ち込まれていたことが明らかになった。かの悪名高い無政府組織はNMLA(Neo-Marlinist Liberation Army)の秘密供給源であると考えられる。」

 「爆発物の専門家であるLiz Ryder氏はスターポート爆破事件で使用された特殊兵器を設計した疑いが強く、Eurybia Blue Mafiaが同氏を保護している状況にある。同組織は捜査への協力を拒否したため、彼女が引き渡されるまで戦争状態が宣言された。」

 「帝国傘下勢力であるKeltim Empire Leagueは、無政府主義勢力に抗しうる独立系パイロットの支援を要請した。」

 Eurybia Blue MafiaのAna Westergard広報担当から以下の緊急メッセージが発せられています。

 「こんなのは帝国の横暴だよ!軍事侵攻なんて!アタシらはNMLAとの関与を断固否定するわ。うちのシマを助けてくれてるみんな、そして自由を愛する全ての人々に向けて。Liz Ryderとアタシらの独立を守るためよ、至急援護をお願い!」

 渦中のLiz Ryderは安全な場所から遠隔通信しており、Demolition Unlimited workshopのエンジニアサービスは今のところは利用可能との事です。

3306年10月1日- Harold王子追悼に向けた希少品輸送が終了

 *緊急速報...全CMDRに通達*

 追悼式の準備が完了。

 Harold Duval王子の薨去に敬意を払い、供物として希少品を求める帝国の意向は大きな反響をもって受け入れられ、帝室からも感謝の意が伝えられています。

 惑星Capitolのインペリアルパレス(the Imperial Palace)で行われた追悼式典には、Ngadandari Fire Opals、Esuseku Caviar、Lavian BrandyやKamitra Cigarsといった各地の名産品が運び込まれました。王子殿下のご遺体はHall of Martyrs内の最後の安息地に辿り着く前に、もう1週間の間現状を維持することとなります。

 物資を配送したパイロットに対し、Baal星系Oterma Stationで報酬の支払いが行われています。

 Achenar星系への入星許可は3306年10月3日までに処理され、自動的に付与される予定です。

 今回の貢献が評価され、3306年10月2日から9日までの間、Gutamaya Corporationの艦船が20%割引で購入可能です。

 Aisling Duval王女は報道陣に対し次のようにコメントしています。

 「この困難な時期に駆けつけてくださった皆様のご厚意に感謝いたしますわ。父は決して忘れられない。それがわかり、わたくしも大いに慰められるところがありました。」

 「ただ今は、父の死を招いた非道のテロリストを退ける事。そのためのいかなる努力に対してもあらゆる支援を行うことを明らかにさせていただきますわ。すべての市民がマーリン主義の破壊的教義を拒否するよう、そしてより強い帝国のために一致団結する事を切に願います。」

3306年10月1日- 新スターポート操業開始

 *緊急速報...全CMDRに通達*

 新たなスターポートが10星系に建設され、物資需要が増加しています。

 フリートキャリアーの燃料補給を行う大型船を狙ったアクセス改善計画を受け、いくつかの精錬アウトポストがスターポートへとアップグレードされました。

 Kavanagh Spaceframes Ltdでは以下のOrbis型スターポートの建設を完了したとの事です。

  • Harper Plant(Fjorgyn星系)
  • Iqbal Hub(HR 4979星系)
  • Stephenson Dock(Wolf 294星系)
  • McQuarrie Landing(Lambda-2 Tucanae星系)
  • Hartsfield Plant(Potriti星系)

 一方、Steel Castle Incが建設したCoriolis型スターポートは次の通りです。

  • Rorschach Hub(LHS 4058星系)
  • Chargaff Installation(Chakpa星系)
  • Nagata Vision(Gally Bese星系)
  • Reilly Plant(Eta Cephei星系)
  • Trevithick Vision(Ninabin星系)

 これらのスターポート建設に向けてのコミュニティ活動の結果、取引市場に変化が生じています。いくつかの物資では利用可能率が減少、価格及び利益率が上昇しています。影響下にある物資は次の通りです。

  • Bauxite
  • Building fabricators
  • Gallite
  • Power generators
  • Rutile
  • Thermal cooling units