作品/【Final Fantasy IV Complete Collection】

Last-modified: 2022-06-03 (金) 07:47:15

概要

PSPで2011年3月24日発売。
FF4」とその続編「FF4 THE AFTER 月の帰還」を一つにまとめたFF4完全版。
別々の作品を1つにまとめた移植はGBA版FF1・2以来である。
内容は、SFC版+GBA版+DS版+携帯アプリ版のいいとこどり仕様となっている。

グラフィック面はPSP版FF1,2と同様で、高品質な2Dグラフィックに作り直されている。
「FF4」はGBA版が基本であり、GBA版の追加要素(試練の洞窟月の遺跡)を再収録しているほか、GBA版のパーティー入れ替え機能も再び使用できる。
「FF4TA」は、携帯アプリ版やWii版と違い、最初から全てのシナリオ(但し、月の民編以降は最初から選択不可)をプレイできる。
また、FF4からFF4TAまでの過程を描く新規のオリジナル要素(ブリッジストーリー)もある。

  • 公式サイトのPVではジ・アフターのパッケージ化を強調している内容となっており、FF4本編については軽く触れる程度となっている。
    • パッケージイラストでも4本編より先にジ・アフターの方が先に出ている。
      FF4TAのシステムが、FF4のシステムにかなり忠実だったからこそ、このような形に出来たのだと思う。
  • 『これまでのFF4作品の枠組み』からいうと、DS版の内容が端折られていると捉えられるかも。

画はムービー・ドット絵・擬似3D。PSPだけあってSFC時代など及ぶべくもないのだが、
ボス戦突入の演出が「画面が割れ砕ける」というやたら凝ったものになっており感動してしまった。
(10でも似たようなものがあったが、異空間から敵が出てきたという感じになっている)

  • ちなみにこの演出、TAの月齢モンスターとエンカウントした時も同様の演出になっている。
    一発でわかるため地味に便利。
  • バトル画面での敵キャラのグラフィックは全面的に描き直されており、
    特にバルバリシアをはじめとした女性型モンスターの表情がハッキリと分かるようになり、姿もより艶かしくなっている。

メインスタッフはプロデューサーに三浦宏之氏、ディレクターに吉本よういち氏と携帯機にてサガリメイクやKH作品を手掛けていたメンツが参画。
時田氏は今回は監修として参加。


発表直後は「FF5、6のリメイクを差し置いてまたFF4かよ」という声が多く、
「華麗な2D」と謳っている割には正直言って微妙なグラフィックスが問題視された。
そしてFF14の「チョコ『ポ』」問題を彷彿とさせる
「マザー『ポ』ム」という明らかな画面写真の誤植と、
公式HPから見られるバイオのエフェクトのあまりもの貧相さが発覚し、
前評判は限りなく最悪に近いという状況となっていた。

  • ちなみにセオドアが「セオト゚ア」、バンドが「パント゚」になっていると揶揄されているが、
    こちらに関してはは単なる文字潰れのようにも見えるため、詳細不明。
    • かつてポーションがボーションに見えたことは有名だった。
    • ファミ通掲載写真でははっきりと「セオア」と書かれていたため文字潰れの可能性が高い。
      • 後の掲載写真において『ポ』ムは修正された。それともやはり単なる文字潰れだったか?
      • 変更以前のフォントは「フォント自体がPSPの解像度では半濁点が潰れて見える」という擁護意見もあるにはあったが、
        それ以前にFF14であれだけ否定的に騒がれたフォントを
        何も考えずに再び使ったという時点で擁護はできない。
      • あるゲーム情報サイトではバンド技紹介にバイブレイファイナルとかえんりゅうが画像付きで使われているが、
        よりによってバイブレイファイナルの方は「イブレイファイナル」などと紹介されていた。画像を見る限りでも確かにイブレイ~に見える。
        その他公式サイトでもメニュー画面の画像で下弦の月が上弦の月になっていたりと、発売前にあからさまに不安を煽る要素があったのは事実である。
        発売後は当然ちゃんとしており、そのような不安は解消されたが。
      • またFF4本編のローザの顔グラも不評だったためか変更されたようだが、
        正直どっちもどっちの微妙な出来である。
        (他の人物の顔グラはまだまともだが、新しいローザの顔グラはあまりにも不健康そうである)
  • FF4TAのパッケージ化は好意的に受け入れられている傾向にあるようだ。FF4ファンは(DS版もTAもプレイ済みでも)さっそく予約に向かっている。
    • 大多数のユーザーは「FF4がまた移植される」という部分にのみ注目しがちで、TAのパッケージ化という点はスルーされがちな傾向にあるように思えるのは自分だけか?
  • グラフィックの方向性ばかりが注目されているが、他の部分もハードの進化によって様々な面で演出力が向上している。
    水路を魚が泳いでいたり、カイポの街に強い陽光が降り注いでいたり。

アルティメットパックのサントラには、ボーナストラックとして人気投票で上位の曲が収録された。

  • 「愛のテーマ」「オープニング」「ファイナルファンタジーIV メインテーマ」「バトル2」「ゴルベーザ四天王とのバトル」である。

初回版にトレカのセシルカードとDDFFのプロダクションコードがついてくる。これを使用するとSFC版パラディンセシルを使用できる。


FF4、インタールード、FF4TAはそれぞれ別々にプレイ可能。
またBGMはSFC版とDS版が収録され、切り替え可能である。
アフターには隠しボスが追加されている。

  • なぜか月の地下渓谷のBGMだけGBA版が流れる。
  • 上記の地下渓谷のBGM(「赤い翼」のショートバージョン)の他にも、初代サントラ未収録のジングル系は、1曲を除いてオリジナルBGMモードの音源がSFC版の物ではない(GBA版音源?)。特に、デビルロード・ハミングウェイ・ギサールの笛はオリジナルモードでもアレンジモードでも同じ音源が流れる。また、スタッフロールのBGMは、ミュージックプレイヤーではSFC版音源が聴けるが、本編中はオリジナルモードでもアレンジモードでもアレンジ音源が流れてしまう。

ファンを失望のどん底に叩き落としたマザーポムやパイオの悪夢から一転、
発表から僅か3ヶ月で見違えるほど修正が施されている。
中でも快適プレイができる「オートモード」はプレイした人のほぼ全員から評価される良機能である。
評判の高かった往年のドット絵に比べると微妙な新規キャラドット絵に目をつむるならば
「FF4の中では最良の移植・リメイク」という評価が固まっている。

  • とはいえあれほど要望されていたFF4の全員集結後のパーティ外成長廃止・あるいはランダム成長廃止が成されていないため、大変面倒な作業を強いられるのは相変わらず。
    おまけにソフトリセットもオープニングムービーの前の著作権の警告画面までリセットがかかるというダメ仕様であり、吟味作業がさらに辛い。
    あと所々手抜き部分が目立つのも気になる。
  • 極めようというなら作業を耐える覚悟はするべきだろう。クリアするだけなら何の問題もない。
  • リセットについてはボムの魂を使って全滅すれば割と効率よく吟味できる。
    • ドット絵で気になるのが、味方キャラ全員がヤンのように拳を腰に構えるポーズになってしまったこと。これなんとかならんかったのか。
      • そういえばSFC準拠~Wii準拠のドット絵だと、顔の大きさの違いゆえか腰のあたりか胸のあたりで構えるかの違いがキャラごとにあるんだよな…。

ゲーム起動時には今作のために製作されたFF4TAのオープニングムービーが流れる。
さらにその後のタイトル画面でしばらく放置しているとDS版FF4のオープニングムービーが流れる。
画面サイズなどをPSP用に合わせ、DSよりも解像度が遥かによいのでDS版を知ってる人も一度はご覧あれ。
ちなみにギャラリーでも視聴可能。

  • ちなみに、オープニングムービーの編曲を浜渦正志氏が担当している。

そのギャラリーなのだが、上記2つのムービーを再生できるほか、
開発資料や広告用のイラストレーションを収録しており、ミュージックプレイヤーもある。
2つとも基本的な所はPSP版1.2と同様。
さらにミュージックプレイヤーはオリジナル・アレンジの両方が聞ける。
しかし、イラストレーションの解像度が非常に残念なことになっている。な ぜ だ!

  • イラストの収録数はかなり多いので、容量の制限の関係で高解像度では収録できなかったのかもしれない。

ff4は2012年6月27日にPS版のゲームアーカイブスが配信開始されましたが、お値段1,200円。
あと900円足せばFF4CCがダウンロードできることを考えたらあまり意味が無いのかもしれない。


コンフィグ画面で日本語・英語・フランス語の3種類から言語の選択が可能である。

  • 日本語は漢字混じりなので小さなお子様には優しくない仕様である。まぁ些細な問題なのだが…。
  • なおFF4のみ、言語選択がキャラクター名に適用されない(名前変更可能だから)ため、
    英語にしているのにフースーヤだけ「フースーヤ」と表示されたりして、凄まじい違和感を味わうことになる。
    他のキャラはパーティー入れ替えで名前を変更すればいいが、テラやフースーヤ等は外れてしまったらどうしようもない。
    • インタールードも適用されない。こっちは名前変更不可なのでカタカナ交じりでやるしかない。
      開発当初はネミングウェイが出る予定だったんだろうか?

SFC版と比べてアイテムドロップ率が上昇しているという噂がある。

  • FF4でのアイテムドロップ率上昇については正直微妙なところで、体感的には変化なしという意見も多い。
    FF4TAではカルコブリーナの修理に必要となるキーアイテムのドロップ率は上がっているので、
    ドロップ率改善の情報はこの事を言っているだけなのかもしれない。

『FF4』関連

GBA版をベースにしており、大胆な変更の多いDS版の要素はあまり取り入れられていないのだが、
グラフィックの描き直しにあたって、ネミングウェイのデザインはDS版に近くなっている。

  • バロンの飛空艇団もDS版の「赤き翼」表記ではなく、「赤い翼」のままである。

FF4の方にGBA版要素が入っている事は実は発売日前にフラゲしたプレイヤーの超特急プレイによって判明した。
情報があまり開示されず、発売直前までSFC版基準なのかGBA版基準なのかプレイヤーをやきもきさせていたのである。

  • FF4はDS版以降一部の装備品が性能調整されたが、GBA版基準の本作のFF4では以前の性能のままである。
    一方FF4TAではDS版以降の性能なため、2作の間で明確な差のある装備品がいくつか存在する。
    ラグナロクやホーリーランスなどが特に分かり易い。

GBA版でのバブイルの塔月の民の館に加え、ホブス山試練の山・そしてもが立体的になり、飛空艇で上空を飛べなくなった。
ホブス山と試練の山はともかく、城の上を飛べないのは違和感がある。

『FF4 THE AFTER 月の帰還』関連

割と大事なことだが、章ごとに別々にセーブデータを作る必要がある。
引継ぎ用にシステムデータが作られるわけではないので、ほかのシナリオのセーブデータで上書き保存しないように。
別のシナリオのセーブデータでもお構いなしに上書きされるので、せっかく稼いだレアアイテムがパアなんてことになりかねない。

  • セーブデータ数は4が20、インタールードが5、TAが40。
    とりあえず十分足りると思う。

携帯版、Wii版で不評だったチャレンジダンジョンのレアアイテム出現率に関しては、大幅な改善となっており、
セオドア編、リディア編、パロム編、カイン編などでは確実にレアアイテムが手に入るようになった。
また、ギルバート編、ポロム編でも出現モンスターの変更、エンカウント率の抑制、出現率の上昇などバランスを調整している。

  • ただし、ギルバート編のステイルゴーレム撃破の報酬がガタ落ちしているのでギル稼ぎが若干面倒になった。
    • レアアイテムはそれぞれ1個限り。(章ごと)
      よって根気と運に自信があるなら、いくらでも入手できる携帯版・Wii版の方が良いとも言える。
      あまりそういう人はいないだろうけど。
    • 大概のレアアイテムが1個で十分のものばかりだし、リンゴはクリア後の隠しボスで稼いだ方が圧倒的に早いのだが、アダマンタイトだけは例外か。
      といってもアダマンシリーズは入手時期が遅い上、本家FF4ほど強くはない。

顏グラフィックが一新された。携帯版、wii版は各章ストーリー紹介の挿絵をベースにしていたが、
今作では、セシルを除き、キャラクター紹介の設定イラストをベースにしている。
そのため、リディア、レオノーラ、ゴルベーザなどかなり印象が変化しているキャラクターも少なくない。

FF4 Interlude

FF4とFF4TAを繋ぐ話。FF4の一年後。
ダムシアンの復興式典に4の登場人物達が集まるところから物語が始まる。
彼女の懐妊が発覚する。


インタールードの主人公は依然セシルで、
セシル達がダムシアンの復興イベントに向かう所からスタートする模様。
ファザーボムが登場する。


全体的にはクリエイターの青き星への侵攻の前触れ的な話である。
セシルの夢の中に現れ、漸く光を見つけたと言うクリエイターと思しき者や
幻獣の話から、一人幻界を訪れようとしていたエッジと思しき者など、
FF4TA小説版で描写されたシーンに通じる描写もいくつかある。


やりこみ要素もなく大きな事件がある訳でもなく、
ジ・アフターの内容も知られているためこれといった謎もなく、
シナリオが薄い、内容が無い等批判もあるが、基本的には空気扱いされている。
ちなみにFF4エンディングから一年くらい後の話なので時期的に人気キャラの一部はほぼ出番無し。
続編新規キャラの一部がモブでいたりもするがそれだけである。

  • FF4TAが発表されていないのなら、かなり興味深い内容だったが…。
  • このインタールードの世界はFF4から1年後なので、続編となるFF4TAはまだ十数年も先のこと…。
    まぁ、「おまけ要素として気楽にプレイしてください」ということか…。

システムの仕様はFF4準拠となっている。
デブチョコボを使用する機会が無いわりにアイテム総数が多いので、コンプリートどころか管理が難しい。
必要ないものは売れるときに手早く売ってしまおう。
個人的にはセシル専用の聖剣が一切登場しないのが不満。

  • 一応、武器屋で「ライトプリンガー」が売ってるけどね、10ギルで。

続編の合間の話という事で永遠のナギ節と似た様なものか。
あちらはゲームでなく映像作品だが。


操作できるキャラははセシル、ローザ、ヤン、モンク僧AB、シド、パロム、ポロム、リディア、エッジ。
最終的なメンバーはセシル、パロム、ポロム、エッジになり、最終戦のみリディアが加わる。


月が1つになった影響で、一部にて地殻変動が発生したとわかる。
FF4⇒FF4TAにおける一部の地形の変化はこれによるものということか。