FF10
人間が死んだ時に発生する擬似生命体。
普通、生前に未練のある人間が死ぬと魔物と化すのだが、その未練がとてつもなく強いものであった場合、死んだ人間が幻光虫で構成された身体となって蘇る。
それがこの死人(しびと)である。
なお、フェニックスの尾やレイズによるものではない。
致命傷を負うと普通に「死ぬ」が、年を取るか否か、生前の記憶があるか否かは個体によって異なる。
年を取らない状態となり、生前の記憶や外見を残せた場合は実質的な不老と呼べる状態になるので、過去に積極的に死人になろうと努力した人間も多い。
彼らは未練によって存在できているため、その未練が解消されると幻光虫となって消滅していく。
また、ある程度でも未練を解消させた後ならば、異界送りでも強制的に消滅させることが可能である。
エボン寺院側では彼らを好ましく見ておらず、異界へ送ることを推奨しているのだが、実は…。
本来そうそう巡り会えるものでもないがティーダ達はちょくちょく死人と関わりを持ってしまう。
同じ幻光虫のみの体を持つ者であるため、契約した召喚士以外で祈り子の生前の姿を視認できる存在でもある。
寺院がこの存在を好まないのはエボンの教えの虚偽と欺瞞を暴かれる可能性があるから。
死人になることによって1000年の時を越えることと、或いは絶望に浸ることなく究極召喚の真相を知ることによって『シン』の真実を明かされてしまえばエボン教の権威は地に堕ちる、どころではなく1000年間の負債と不満の全てを負うことになるだろう。組織の崩壊どころではなく関係者が悉く吊るし上げられかねない。
奇しくも一人は深しい真実を知らず+自身が死人であること自体を忘れており、もう一人はそこまで親切ではなかった。
またの一人も、死人であることは自覚していたが、自らの使命に没頭しており真相を明かすことには無関心だった。
- あの場所のあの人物も死人であったことが後に判明するが、やはり『シン』がいた時代にはどこまで真実を知っていたか不明であり、また(しようと思えばできる実力はあっただろうが)自ら積極的に物語に関与する意志を持たなかった。積極的に物語に関与しようとするのは、『シン』が消え去り太平の世が来るかに思えた矢先、人々が争いを求め始めた後である。
エボン=ジュはこれだったんだろうか?
- エボンの場合は死人というより、「夢のザナルカンドを召喚し続ける魔物」になったんじゃないだろうか。
主な死人
- 10年前、究極召喚の犠牲となったジェクトとブラスカの仇をとるためユウナレスカに挑むが、返り討ちに遭い重傷を負う。
それでも自力でガガゼト山を超えベベルに向かうが、その手前で力尽き、偶然出会ったキマリにユウナのことを託して死亡。
しかし、ジェクトとの約束である「ジェクトの息子=ティーダを見守る」という強い思いにより死人となる。
- 他のキャラクターと異なり、唯一「生者が直接死人へと変貌する」様子が分かるようになっている。
劇中、「自身が『シン』となってスピラを滅ぼす」という野望のためにユウナを狙うが、マカラーニャ寺院で一行と戦い死亡。ユウナが異界送りを行おうとするが、その前にトワメル達がシーモアの遺体を運び出してしまったため、その結果死人化。
もともとグアド族が持つ幻光虫の操作能力と自身の召喚士としての実力、本人が抱えていた妄執や残留思念に加え、さらにグアド・ガード達らが放出した幻光虫を取り込むなどして早々に魔物の姿となった。
最終的に『シン』に半ば一体化する形で吸収され、死人ですらなくなる。
- 死亡した時期や、死人化した原因は原作では語られていない(既に死人になっている劇中で年齢99才)。
- 1000年前に初代『シン』を倒すべく究極召喚を使用して死亡し、死人となる。
その後1000年の間、ザナルカンド遺跡のエボン=ドームで召喚士に究極召喚を与える存在となるが、同時に1000年もの間幻光虫濃度が高いところにいたため醜悪な魔物となっている。
- FF10では明かされないが、FF10-2にて実は既に1000年前に亡くなって死人になっていたことが判明。
しかし、本人は自分が死人であることを長らく忘れてしまっていた。
- 死亡した時期や、死人化した原因は不明(召喚士であることから、恐らく旅の途中などで死亡した可能性はある)。
- ルールーと旅をしている最中に盗まれた祈り子の洞窟で死亡。
しかし姿は生前と同じだが、精神面では既に理性を失って意識のみが魔物化している珍しいパターン。