人の社会的状態の中で外形的なもの。
身分の例としては、地位・職業などがある。
基本的に味方サイドのキャラは身分にこだわらない。身分にこだわるキャラは大抵敵であったりする。
前者はガラフ、エドガー等が該当。後者はアルガスが当てはまる。
FF3
主人公は村の孤児達と身分の低いキャラのみで、身分の高いキャラクターは一時的にパーティに参加する仕組みとなっている。
王女には「困ったお姫様だ」と軽口を叩いたり、勝手にベッドで寝る等の荒業を駆使するが、王子に対しては終始敬語で話している。
FF4
主人公勢はあまり身分を気にしない傾向がある。
エンディングでファブール国王になったヤンは、「堅苦しいのは嫌い」と言っている。
主人公のセシルも、仲間にたいしては身分や肩書きに関係なく接している。
- トロイアの神官を様付けする等、礼儀は基本的にちゃんとしている。
幼女に罵られ外国の騎士に殴られる詩人王子様や、皮肉でしか「王子様」と言ってもらえない若様であるが、本人達は全く気にしていない、おおらかな世界である(「陛下の命令は絶対」なセシルが気の毒になってきた…)。
- とはいえセシルもその台詞が出た時点では騙されていたとは知らなかったため、人が変わる前の高潔なバロン王を信じていた(信じようとしていた)ために「陛下の命令は絶対」だと自分に言い聞かせていたのだろう。
明確に騙された時には、やはりそれまでの所業から直ぐさま離反を決意し、相対した際には「バロン」と呼び捨てにまでしている(この時は王が偽物だとまだ知らなかったが)。
偽物を倒した後に再会した本物(の幽霊)には再び「陛下」呼びに戻っており、セシルの忠誠心は「王という地位」にではなく「バロンという個人」に対して捧げられていることがわかる。
FF4TA
赤き翼におけるビッグスの鬼教官っぷり、
そして飛空艇墜落時の対応には、厳しい身分の意識を感じさせる。
試練においては兵士の見習いでしかないセオドアにとても厳しく当たるが、
緊急時は本来の身分である王子である理由から自分の命も顧みずに墜落のショックから庇う。
今際の際にセオドアから言われるまで敬語で話し、そしてセオドアから指摘されると
まさに命の灯火が消えようとしているにもかかわらずきっちりと上官の口調に戻る。
エンディングでも、カインが赤き翼の部隊長になったことで、セオドアに対して
厳格に「部隊長」と呼ばせている。世界一の軍事国家の規律は身分に厳しい。
- 上の者は目下を守り導き、下の者は目上を支え助ける。
厳しさも見受けられど、身分の上下関係としてはなかなか理想的。
FF5
ご存知ほぼロイヤルパーティー。
プレイヤーキャラクターの5人中4人が王族である。
第一世界はそうでもないが、第二世界だと国レベルでのサポートを受けた行動ができる。
なお、前世代である暁の四戦士も社会的身分が高い者が多い。
ガラフは王族、ケルガーはウェアウルフの長。
ゼザについては、当時こそ王で無かった様だが、後に王になっている以上はそこそこいい身分だったと考えられる。
そして親子二代に渡って平民だと思われるのがドルガン。
ドルガンだけがエクスデス封印後にも第一世界に残ったのも、彼だけは身分故の責任が無かったという一面があったのかもしれない。
FF6
FF史上最多のPC人数を誇るだけあり、一国一城の主やその弟・国に仕える将軍や武士といった身分の確かな者から、住所不定の根無し草・裏稼業の暗殺者・モンスター一歩手前まで地位も身分も様々な人物が集っている。
ただしそれを意識した振る舞いをする者は(味方陣営には)ほとんどおらず、王族や将軍が偉ぶることも庶民が過剰に謙ることもない。
また国王であるエドガーが一介の神官に過ぎないはずのバナンを様付けで呼んでリーダーとして立てているあたり、身分に拘わらずリターナーという旗の下に集う同志という扱いなのだろう。
FF9
ガーネットがアレクサンドリアの王女様(作中でさらに女王に即位)であり、特に同国の騎士であるスタイナーは常に遜って接する。
ジタンも(芝居がかった口調ではあるが)恭しい応対をすることがある。
とはいえ、旅の間は基本的に身分を隠しているので町人の対応等で身分を感じさせることはない。
トレノでは貴族と貧民の対比を見ることができる。
FF11
「アルタナ四国協商公認冒険者」というのがプレイヤーキャラたる冒険者の正式な身分。
東方のアトルガン皇国では「傭兵会社サラヒム・センチネル所属傭兵(二等兵~大尉)」、
西方の神聖アドゥリン都市同盟では「開拓者」、
過去のアルタナ連合軍では「サンドリア王国軍鉄羊騎士隊隊員/ウィンダス連合軍コブラ傭兵団団員/バストゥーク共和国軍第四共和軍団第7独立戦隊隊員」…
といった具合に、時と場所に応じて様々な身分を有することになる。
そして冒険の果てに、くさったバナナやらクリスタルの戦士やら次期サンドリア国王候補者、果ては神様など様々なものへとなっていく。
FF12
アルケイディア帝国が身分・階級社会であるため、帝国の侵略を受けたダルマスカにも身分が生まれた。
身分関係にはかなり細かい設定があり、イベントでは描写が少ないがNPCの会話からは色濃い身分差が読み取れる。
- ダルマスカは王政国家だから元々身分はあったのでは?
- ウォースラは代々王家に仕える名家出身らしいから、身分制度はあったと思う。
だが、異国人であるバッシュが将軍になれたあたり、身分は絶対というほどではないようだ。
しかしそれはアルケイディアも同じである。 - ゲーム世界の設定としてはお約束だろうが、比較的ゆるい身分制度だったんだろう。
- しかし序盤の王女様の振る舞いを見る限り、そこまでゆるい身分制度ではあるまい。それにバッシュも元はランディスの騎士階級出身だから、取り立ててもそれほど荒波が立たなかっただけかもしれん。
- 外国人の犯罪者(賞金首)は見逃しても、自国民の平民は見逃さない。
アーシェの身分制に対する価値観は優柔不断極まるな。自国は崩壊したも同然なんだから身分制も同様だろうに。 - むしろ外国人は他国の王族に敬意を払う道理など最初からないが、自国民から王女とわかった上でタメ口きかれてるとなると、落ちぶれぶりがより一層際立つから当然な気が
ヴェインやラーサーのように高い身分の人物が背負う「責務」が物語の要点の1つになっている。
特にヴェインは、国家のために手を血に染めるような汚れ役を担うという悲劇的な責務を背負う異色の設定。
- タクティクスオウガのレオナール、FFTのダイスダーグなど、松野ゲーにありがちなキャラだな。
アルケイディア
アルケイディアには政民・新民・外民の3つの身分が存在する。
政民が特権階級、新民がいわゆる平民で、外民は市民権・居住権を持たず法の加護を受けられない貧困層。
外民でも大金を支払って市民権を買うか、軍に入隊して功績を挙げれば新民になることができる。
ジャッジ・ガブラスは、外民の身分から帝国軍の実質的な指揮官であるジャッジマスターの地位まで成り上がるという異例の出世を果たした。
- また年に数十名が政民の地位を失い、数十名の上昇志向旺盛な新民が政民の地位を得ているらしい。
それに加え、政民になり市民の選挙で選ばれたら元老院議員はおろか皇帝にすらなれる制度。
ただ選挙における政民の一票と新民の一票には大きな差がある。
君主国の割には実力主義や民主主義的な部分もある。- しかし政民の中でも帝都の中枢、それも高層部に住む富豪たちは退屈を貪っている。
彼らの台詞を見る限り、変化のない日常に現実感を持てないようだ。
- しかし政民の中でも帝都の中枢、それも高層部に住む富豪たちは退屈を貪っている。
簡単にまとめると以下のようになる。
- 「外民」
- 法の加護を受けれない民。
- 被征服国の民は多額の税金を払いでもしない限り、この身分になる。
- 市街地に住むことは許されず、帝都には入る事すら許されない。
- 「新民」
- ホワイトリーフを所持する民。
- 選挙権は持っているが、被選挙権はない。また選挙権自体も政民の一票と大きな差がある。
- 新民になるには帝国軍に入隊するのが一番手っ取り早く、多額の納税でも新民の権利を得ることができる。
- 「政民」
- ブラックフェザーを所持する民。
- 所謂帝国の貴族階級で、君主である皇帝すら血統ではなく政民の中から選挙で選出される。
- 年に数十人がその地位を追われ、出世心旺盛な新民にとってかわられている。
アルケイディア占領下のダルマスカ
帝国の支配下に置かれた旧ダルマスカ人は外民扱い。
ラバナスタ上層部では帝国からの移住民や、市民権を購入できた富裕層しか居住が認められていない。
市民権と居住権を持たない旧ダルマスカ人は、当時は交易商人の倉庫に過ぎなかった下層部分へと追いやられ、2年の間に人が住めるように改装する。
これが現在のダウンタウンとなる。
上記の点を除けば圧政が敷かれている訳ではないのだが、差別が生まれた。
外民には法の加護がないので、無実の罪でも問答無用でナルビナ城塞地下牢に投獄するという横暴な素行もまかり通っている。
ラバナスタの新執政官にヴェインが就任してからは、帝国側の不当な扱いが厳しく処分されるようになり大きく改善された。
FF14
プレイヤーキャラは一介の冒険者(身分無し)なのだが、三国公認の秘密結社「暁の血盟」に所属したり英雄としての名声を得たりする。
また、三国いずれかのグランドカンパニー(軍事組織)所属となるため、そこでの地位が公的身分と言えるかもしれない。
世界的な身分の概念は国によってまちまち。
貴族と平民の差が激しいイシュガルドや国民階級の厳密なガレマール帝国もあれば、身分の概念が薄いリムサ・ロミンサもある。
FF15
主人公は一国の王子。
仲間3人のうち2人はその側近で残り1人はノクティスの元級友である。
「真の王とは何か」という物語の焦点とは裏腹にノクティスたちの関係は主従関係というよりフランクな友達って感じである(もともと彼が身分を気にすることを嫌うからか)。
同じく王家につかえるコル将軍もノクティスに対してはタメ口で会話するため、ルシス王宮内ではそういうのが割と普通なのかもしれない。
反対にノクティスのことを様付けで呼ぶ人物が存在していたり、帝国鉄道がノクティスたちとアコルドのカメリア首相の力で都合よく動いていたりしている。
こっちはこっちで王族という身分を実感できる。
FFT
終始重苦しい話が続くFFTにおいて、身分は話の焦点の一つとなっている。
アルガスの家畜に神はいない宣言も彼の身分制度に対する考え方から出たものである。
- 物語のモデルとなっている中世ヨーロッパと同じく、貴族や教会などの特権階級と
平民との間には埋め難い溝があり、生まれが違うだけで当たり前のように差別され搾取される社会構造。 - 社会的地位の高い者は皆何らかの公的称号を持っている。
作中では王族を頂点に「大公」「公爵」「侯爵」「伯爵」「子爵」「男爵」の爵位(五爵)に加え、
「魔爵」「導爵」というファンタジー世界らしい独自の爵位も確認できる。
また、騎士号として「騎士」(教会所属の場合「神殿騎士」)「聖騎士」「天騎士」が存在し、
聖騎士や天騎士は上位の爵位に匹敵する権力を持っている模様。
こうした称号を持たない者は「剣士」「魔道士」などと表記される。 - 女性が男性と対等に戦える世界なので現実の中世ほど男尊女卑傾向が強い訳ではないが、ほぼ男社会でもある。
確認できる限り王族以外で騎士(及び神殿騎士)よりも高位の称号を持っている女性はいない。
反体制組織である骸旅団においてもミルウーダが剣士扱いなのに対して
ゴラグロスが騎士扱いだったりするので、特権階級に限らず女性の社会的地位は低いと考えられる。
しかし後半ルカヴィや教会との争いが主になってくると貴族がどうの平民がどうのはほとんど触れられなくなってしまう。
作中に登場する称号と主な所持者は以下の通り。
称号 | 主な所持者 | 固有ジョブ | 備考 | |
---|---|---|---|---|
王族 | 国王 | デナムンダ・アトカーシャI~IV世 | 故人、設定のみ | |
オムドリア・アトカーシャIII世 | ||||
ディリータ・ハイラル | エピローグ時 | |||
オリナス・アトカーシャ | ラーグ公により即位、北天騎士団総大将 | |||
王子 | ||||
王女 | オヴェリア・アトカーシャ | プリンセス | ||
女王 | Ch.3以降 | |||
王妃 | エピローグ時 | |||
ルーヴェリア・アトカーシャ | ||||
爵位 | 大公 | ゲルカラニス・バリンテン | アークデューク | フォボハム領主 |
公爵 | ベストラルダ・ラーグ | デューク | ガリオンヌ領主 | |
ダスクマルダ・ゴルターナ | ゼルテニア領主 | |||
マッケンロー、カッパー | ||||
侯爵 | メスドラーマ・エルムドア | (アークナイト) | ランベリー領主、異端審問官、聖騎士 | |
コリンズ | ||||
伯爵 | シドルファス・オルランドゥ | (剣聖) | 南天騎士団団長 | |
レナリオ、ザーマス、ミニマム | ||||
子爵 | バート・ルードヴィッヒ | バイカウント | ||
ブランシュ、バファイ、ラカイラ | ||||
男爵 | グリムス | 黒羊騎士団団長 | ||
ボルミナ、バサンダ、カタスト | ||||
魔爵 | バマジク | 設定のみ、序列は不明 | ||
導爵 | バファイ | |||
騎士号 | 天騎士 | バルバネス・ベオルブ | 故人、元北天騎士団団長 | |
聖騎士*1 | ザルバッグ・ベオルブ | アークナイト | 北天騎士団団長、Ch.4では「聖将軍」表記 | |
ディリータ・ハイラル | Ch.4途中以降、南天騎士団団長 | |||
ベイオウーフ・カドモス | テンプルナイト | ライオネル聖印騎士団団長 | ||
アーレス・ローゼンハイム | ライオネル聖印騎士団団長、元副団長 | |||
騎士 | アグリアス・オークス | ホーリーナイト | ルザリア聖近衛騎士団所属 | |
他多数 | ||||
騎士見習い | アルガス・サダルファス 他 | 剣士や士官候補生とも、一兵卒 | ||
武官 | 軍師 | ダイスダーグ・ベオルブ | (ルーンナイト) | 推定男爵以上*2、元北天騎士団団長 |
千騎長 | ボーアダム・ダーラボン | ガリランド王立士官アカデミー教官 | ||
分隊長 | ガフ・ガフガリオン | (ダークナイト) | 東天騎士団時代、騎士相当 | |
聖職 | 教皇 | マリッジ・フューネラルV世 | ポープ*3 | ミュロンド・グレバドス教会の首長、預言者 |
枢機卿 | アルフォンス・ドラクロワ | カーディナル | ライオネル領主、異端審問官、騎士、神学者 | |
司教 | カンバベリフ | |||
シモン・ペン・ラキシュ | ビショップ | オーボンヌ修道院長、神父、神学者(博士号) | ||
元上級異端審問官 | ||||
司祭 | パルチノ司祭 | |||
ブレモンダ・フリートベルク | ハイプリースト | |||
(不明) | ザルモゥ・ルスナーダ | 異端審問官 | ||
アルマ・ベオルブ | クレリック | |||
神父*4 | エンディングに登場 | |||
神殿騎士 | ヴォルマルフ・ティンジェル 他 |
FF零式
院生局局長が貴族階級の人間であるらしいため、朱雀にも身分制度があるようだが詳細は不明。
ミリテス皇国は君主制の国であり、当然皇族や貴族などの身分があると思われるのだが、シド・オールスタイン元帥 が皇帝を幽閉して皇国の全権を掌握して軍事独裁体制を敷いたことにより、軍隊の階級による上下のほうが重きを置かれており、カトルも帝位継承権者であることより、皇国軍有数の名将として扱われているあたり、身分制度は半ば形骸化してしまっている感じがある。
いっぽうで、コンコルディア王国は王族を頂点とした厳格な身分制度があることをうかがわせる描写が多い。そして玄武は描写が少ないためわからないが、実力主義であまり血統や身分が重視されず、ギルガメッシュ王もそれで苦労したらしいので、王とかの身分より実力がものをいう国である。
ついでなので、各国の軍の階級制度もここで述べる。白虎や朱雀は現実の近代的軍隊とほぼ同じ階級制度を用いている。
しかし蒼龍はかなり独特な呼称の軍階級が使われているようで「平将」「上将」などが制圧戦で確認できるほか、一般兵は1級、2級、3級という階級が使われ、1級が他国でいうところの下士官相当の階級として扱われている。また五星近衛兵団の団長は「守護」と呼ばれ、蒼龍軍の中枢を占める存在として扱われているが、役職名なのか階級名なのか判然としない。
光の4戦士
王女のアイレに「国民はあたしにつかえなきゃいけないのよ!!」と言われ、
ジュスカは渋々アイレについていく。
という展開が序盤にあるが、ゲームのコンセプトが「絵本のような世界観」というだけあって、身分制度はかなりゆるい模様。