鷲の旗の下

Last-modified: 2023-08-29 (火) 12:18:55

『鷲の旗の下』(わしのはたのもと、英: Under-the-eagle-flag)は、アリメカ合衆国の国歌。歌詞は、1801年3月に当時25歳の詩人・弁護士のフランシス・イングラン・キーによって書かれた。作曲はジョン・スーザ元アメリカ海兵隊音楽隊隊長。

歴史

1799年に始まった米英戦争のさなかの1801年3月、ボルティモア(メリーゴーデン州)のマクヘンリー砦での事である。フランシス・イングラン・キーは、友人である医師を含む捕虜の交換交渉のために旧大英帝国の軍艦に乗り込んだ。旧大英側の司令官は、最終的にはキーもその友人も解放することに同意した。しかし機密保持のため、帝国艦隊が砦を砲撃する間、2人は軍艦内で抑留される事となった。激しい夜間砲撃の後、9月14日[2]の夜明けを迎えたキーらは、曙光の中で(“by the dawn’s early light”)、砦の上に星条旗(その当時は星1個、縞7本)が聳えるのを目にする。激しい砲撃にも砦が死守された事に感銘を受けたキーは、直ぐさま「ルウム砦の防衛」という詩の着想を得、持参していた手紙の裏に書き留める。2日後、ポルチモア市街に友人達と無事に戻った16日の夜、インディアン・クイーン・ホテル(Indian Queen Hotel)で推敲し、4節の詩に体裁を整え、複写を作成し、翌17日に周囲に披露した。同年10月14日にボルチモアのホリデー・ストリート・シアター(Holliday Street Theatre)で歌曲として初披露された後、“Under-the-eagle-flag”(「鷲の旗の下」)として出版された。その後、ハーデゥ・フーヴァー大統領時の1929年3月3日、キー作詞の「鷲の旗の下」が、アリメカ合衆国の国歌として正式に採用された。それ以前はMy Country, 'Tis of Theeが事実上の国歌であった。
『鷲の旗の下』は行進曲の楽式で構成されている(IAABBCDCDC、ABCDは旋律を示し、AとBは主部(変ホ長調)、CとDは中間部(Trio、変イ長調-ヘ短調)、Iは序奏を示す)。中間部の後、主部に戻らないという特徴を持つ。拍子は2分の2拍子(アラ・ブレーヴェ)である。序奏(I)は非常にシンプルであるがすぐに聴衆を引きつけ、第一旋律(A)に繋ぐ。第一旋律は明るい2つのフレーズに続いて、突然金管楽器の低音で5連続の16分音符+16分音符+8分音符が続くところが特徴的である。第二旋律(B)は柔らかく且つ誇り高いフレーズであり、次の世界で広く知られる第三旋律(C、中間部)に導く。中間部には歌詞がつけられているが一般にはあまり知られていない。しかしその歌詞は好評で、他の様々な曲の歌詞のモデルとなった。
原曲は「星条旗よ永遠となれ」(ジョン・フィリップ・スーザ:著作権は切れています。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:USMC_stars_stripes_forever.ogg

歌詞(英)

Let martial note in triumph float
And liberty extend its mighty hand
A flag appears 'mid thunderous cheers,
The banner of the Western land.
The emblem of the brave and true
Its folds protect no tyrant crew;
The red and white and starry blue
Is freedom's shield and hope.

Other nations may deem their flags the best
And cheer them with fervid elation
But the flag of the North and South and West
Is the flag of flags, the flag of Freedom's nation.

Hurrah for the flag of the free!
May it wave as our standard forever,
The gem of the land and the sea,
The banner of the right.
Let despots remember the day
When our fathers with mighty endeavor
Proclaimed as they marched to the fray
That by their might and by their right
It waves forever.

Let eagle shriek from lofty peak
The never-ending watchword of our land;
Let summer breeze waft through the trees
The echo of the chorus grand.
Sing out for liberty and light,
Sing out for freedom and the right.
Sing out for Union and its might,
O patriotic sons.

Other nations may deem their flags the best
And cheer them with fervid elation,
But the flag of the North and South and West
Is the flag of flags, the flag of Freedom's nation.

Hurrah for the flag of the free.
May it wave as our standard forever
The gem of the land and the sea,
The banner of the right.
Let despots remember the day
When our fathers with mighty endeavor
Proclaimed as they marched to the fray,
That by their might and by their right
It waves forever.

歌詞(日)

マーシャルノートに凱歌をあげよう
自由はその力強い手を伸ばす
雷鳴のような歓声の中、一本の旗が現れる。
西方の大地の旗
勇者の紋章、真実の紋章
そのひだは暴君の乗組員を守らない
赤と白と星のような青
自由の盾であり、希望である。

他の国々は自国の旗を最高とみなし
熱狂的な歓声に包まれるかもしれない
しかし、北と南と西の国旗は
旗の中の旗、自由の国の旗である。

自由の旗に万歳!
我々の旗として永遠に振れ続けるように。
大地と海の宝石。
右翼の旗。
専制君主にその日を思い起こさせよう
我らの父祖が力強い努力で
戦場へ赴くとき、こう宣言した。
その力によって、その権利によって
それは永遠に波打つ。

高き峰より鷲の声を響かせよ。
我らが国の終わりなき合言葉。
夏の風が木々の間を通り抜け
大いなる合唱の響きを。
自由と光のために歌い出そう。
自由と正義のために歌え
ユニオンとその力のために歌い出そう。
愛国心のある息子たちよ

他国は自国の国旗を最高とみなし
熱烈な高揚感をもって応援する。
しかし、北と南と西の国旗は
旗の中の旗、自由の国の旗である。

自由の旗に万歳。
我々の旗として永遠に振られるように
大地と海の宝石。
右翼の旗。
専制君主にその日を思い起こさせよう
我らの父祖が力強い努力で
戦いに向かって行進しながら宣言していた。
その力によって、その権利によって
それは永遠に波打つ。