コバヤシィ!

Last-modified: 2023-09-15 (金) 06:51:43

小林誠司(巨人)の別称。
由来はマイルズ・マイコラス(セントルイス・カージナルス)が読売ジャイアンツ時代に小林へ向かって叫んだ言葉。
そこから転じて、同じ小林姓の他の選手がやらかした際などにもこのフレーズが用いられる事がある。

【目次】


概要

2016年8月28日の横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)にて、マイコラスは中4日で登板。当日は雨、さらに1時間以上の試合中断があり、打席で三振しバットをへし折るなどイライラしていた中、筒香嘉智に対し内角への際どいスライダーをボールと判定され四球を与えてしまう。
さらにこの捕球時に小林はフレーミングとは逆にミットをストライクゾーンとは逆の方向へ反らしてしまい、これらの事態が重なったストレスからかマイコラスはブチギレ。テレビ中継で映し出された口の動きが「コバヤシィ!」に見えた*1ことから、以降は小林の蔑称として定着していった。

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巨人・マイコラス大荒れ バットへし折り捕手には不満ぶちまける(デイリースポーツ
https://www.daily.co.jp/baseball/2016/08/29/0009434825.shtml


 巨人マイルズ・マイコラス投手が、DeNA戦に今季初めて中4日で先発し、6回を5安打2失点で降板した。二回、DeNAの攻撃中に雨が強まり1時間15分の中断。悪条件に悩まされながらの登板でストレスが重なったのか、感情を抑えきれない場面が目立った。

(中略)

 六回は、無死一塁から筒香に対する6球目の内角スライダーがボール判定となって四球。ここでは怒りの矛先が捕手の小林誠へ。捕球した際にキャッチャーミットを制止させなかったことに納得がいかなかったようで、マウンド上から相棒に向かって激しく不満をぶちまけた尾花投手コーチが慌ててマウンドへ駆け寄り気持ちを落ち着かせたが、結局、この回は倉本に同点適時打を浴び、4勝目はならず。降板後は三塁ベンチで再び、大暴れ。ペットボトルをなぎ倒し、バットで何度も床をたたきつけるなどして、周囲を凍り付かせた。

なお、同じ試合で投げ合った相手の先発・今永昇太は対照的な名言を残している。


歴史的和解

半年後の2017年2月、阿部慎之助との自主トレを経て戻ってきた小林は、マイコラスから評価を見直される

【巨人】マイコラス、2回4奪三振無失点…女房役・小林を褒めちぎる(スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/giants/20170219-OHT1T50161.html(リンク切れ)


 巨人のマイルズ・マイコラス投手(28)が19日、小林誠司捕手(27)を絶賛した。

 WBC韓国代表との練習試合(那覇)に先発。小林とバッテリーを組んだ。開始前やイニングの合間に笑顔で会話を交わしてコミュニケーションを密にし、2回4奪三振無失点と好投。試合後の取材で投球について聞かれると、自ら相棒の名前を挙げて褒めちぎった

 「彼と試合で組むのは今年初めてだった。いろいろ話しながら情報交換、確認をしていた。小林の昨年との大きな違いはというと、存在感が出ている。阿部さんと一緒に自主トレをやって鍛えたからなのか、自信がみなぎっているように感じる。リーダーになれる雰囲気がある。彼はフットボールでいえばクウォーターバックのようなポジション。練習の様子を見ても、チームを引っ張っているのが分かる」

ちなみに、「世界にしか通用しない男」が誕生するのはこの1ヶ月後のことである。


なんJにおける扱い

そのノリの良さ・呼びやすさから、凡退した時、さらに捕逸した時(小林本人に限らない)など実況スレでよく使われるように。また、大活躍した時や打席に立った時でも使われることから汎用性が高い。ちなみに凡退したときなどに使われる「コバヤシィ…」というバリエーションもある。
のち、小林誠司と同姓で日本生命の後輩でもある小林慶祐(オリックス→阪神)にも使われるようになったが、使用頻度が増えたのは阪神移籍後である。


幸せな結末

マイコラスはかねてよりメジャーリーグへの復帰志向が強い報道が流れていた他、本件以外にも試合中に激高する・故障中に夫人の芸能活動へ同伴する・NPBおよび日本に対してのそっけない態度を示す、といった行動がなんJでも度々クローズアップされ、その人間性から「日本見下し投法」などとも表現されていた。
その一方、巨人の球団スタッフの間では“練習の鬼”としても知られており、記者の立ち入りができないトレーニングルームに他の選手の倍近く篭って自主トレを行うなど、野球に関しては人一倍真剣に向き合っていたと言われている。先述の小林に対しての激昂も、ある意味そういったストイックな一面からだったのかもしれない。

巨人との2年契約が満了した2017年オフには、セントルイス・カージナルス*2との契約に至ったことが発表され、巨人退団が決定した。移籍決定の報道を受け、マイコラス本人もTwitterを更新。そこには小林とのハイタッチ写真と、球団・ファンへの感謝のメッセージが添えられていた。

“扱いにくい問題児”扱いもされたマイコラスであるが、助っ人組の先輩であるスコット・マシソンケーシー・マギーらの教育もあって精神的にも成長し、最終的には小林とも完全和解、日本での最終登板となった9月27日の中日ドラゴンズ戦では、チームの3位浮上・逆転CS出場のため139球の熱投を見せるなど、真摯にチームへの献身に徹し、惜しまれつつ日本を去ることとなった。

メジャー移籍後、マイコラスは日本で過ごしたシーズンについて「彼(小林)と一緒に成長した3年だったかもしれない」と振り返っている。


小林との友情のツーショット

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関連項目


*1 マイコラス本人は「雑談をしていただけだ。家族がどうとか」とコメント(記事参照)。しかしプレーとは関係ない内容のコメントで、不快感を露にしていることは画面越しでも明らかである。また、スポーツ報知が退団に際して報じた記事でははっきりと「コバヤシィ!」と叫んだと記されてしまった模様。
*2 ちなみにカージナルスは、第4回WBCで小林とベストナインを争ったヤディアー・モリーナが正捕手を務めている。
*3 捕逸ネタの先人である元広島東洋カープ・倉義和のことで、その使用法は似通っている。