元千葉ロッテマリーンズ・大谷智久のこと。
概要
大谷智久は2009年ドラフト2位指名を受けロッテに入団。長年、右のリリーフとしてロッテに貢献してきた投手であるが地味な働きのためか知名度はさほど高くない。
一方で同姓の大谷翔平(日本ハム→エンゼルス→ドジャース)はあまりにも知名度が高いため、「プロ野球選手の大谷」と言ってしまうと誰もが大谷翔平を連想してしまう。
そこで、(アマ時代から元々知名度はあったゆえに)大谷智久のフルネームを仮に知っていたとしてもあえて「フルネームは思い出せないけど大谷翔平じゃない方の大谷」と大谷翔平と比較することで「知名度が低い方の大谷」であることを揶揄したネタである。
また、同僚だった加藤翔平(現中日)も合わせてネタにされることがあった。
元々智久は後述のように名声も高く、翔平よりプロ入りが3年早い。しかし翔平が日本ハム時代、二刀流や日本最速165km/hをマークするなどで次々とメディアに話題を提供していたこと、智久の働きが地味(所謂便利屋)なため存在感が薄くなってしまっていた。しかし華やかな球歴からマリーンズファンからは「エリートの方の大谷」*1と呼ばれることもあった。
「エリートの方の大谷」の球歴
智久は中学時代は軟式野球部に所属し、エースとして大阪大会優勝に導き、報徳学園高校3年時の2002年選抜大会で5試合全てで完投して優勝投手、進学した早稲田大学では通算18勝、東京六大学優勝4回。
大学卒業後、社会人野球の強豪・トヨタ自動車へ入社。都市対抗と日本選手権は3年連続出場を果たし、うち日本選手権は連覇で最優秀選手賞1回、都市対抗も準優勝1回で優秀選手賞獲得とその経歴はまさに野球エリートそのものであり、アマ時代の名声は非常に高かった。
こうした華やかな経歴に対して本人はインタビューで「経歴だけですよ。経歴だけ。自分の力ではない。チームメートに恵まれていました」、翔平との扱いについても「大谷くんが入ってきたおかげで地味なボクが取り上げられる様になった。対戦も本当に毎回、楽しみです」と謙虚な姿勢を表していた。
元ネタ
大谷翔平と大谷智久の知名度の差が最もインパクトが大きいため誤解されやすいが、「○○じゃない方の○」という言い回しの初出はこの二人ではなく、発祥も野球ch時代である。特にネタにされたのが小笠原道大(元日本ハム→巨人→中日)と小笠原孝(元中日)のケースである。
また、名前の読みが同じ“さいとう・ゆうき”である斎藤佑樹(元日本ハム)と齊藤悠葵(元広島)のように紛らわしいことをネタにするケースもあった。
半公式化
2016年、ロッテが漫画『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!*2』とコラボした際、大谷翔平と大谷智久の勘違いネタが登場した。
大谷ですらなくなる
智久は2020年オフにロッテから戦力外通告を受け、12月に引退を発表。直後にロッテの育成投手コーチ就任が決まった。
なお、引退に際したスポーツニッポンの記事では「年内最後のコロナ対策連絡会議智久」*3と誤植されてしまい、遂に「大谷」ですらなくなってしまった。
大谷じゃない方の大谷じゃない方の大谷
2023年ドラフトにてロッテは独立リーグ・富山GRNサンダーバーズの大谷輝龍投手を指名した。
これにより「ロッテの大谷投手」では智久と区別が出来ないこととなり、大谷(翔平)じゃない方の大谷(智久)じゃない方の大谷(輝龍)が爆誕した。
主な同姓同名ネタ
- 近鉄に1995年から99年まで在籍していた田中宏和は一軍で登板することはなかったが、田中がドラフト1位で指名されたことがきっかけで別の田中宏和氏が同姓同名の人物を探し始める「田中宏和運動」が始まり、2022年には「タナカヒロカズ」の読みへ範囲を広げたうえで近鉄にいた田中宏和を含む178人のタナカヒロカズが集まり同姓同名の人物が集まったギネス世界記録(当時) *4を樹立した。
- 2012年のドラフトにおいては、スタジオジブリの宮崎駿監督と同姓同名の内野手・宮崎駿をソフトバンクが育成ドラフト4巡目で指名。なお、この年のドラフト会議では支配下ドラフト含め最後の指名選手だったこともあり、一時2ch(当時)のサーバーが落ちる事態となった。
- 2015年のドラフトでも、巨人が女性モデルと同姓同名の長谷川潤を育成ドラフト8巡目で指名。これが同年の最終指名選手となったほか、長谷川は同年の育成ドラフト2位以下*5で唯一支配下昇格を達成した選手となった。
- 西武の投手・本田圭佑は、球界ではないがサッカー界を代表する存在の本田圭佑がいるため、「本田圭佑じゃない方の本田圭佑」としてネタにされる。同じくサッカー選手との同姓同名は久保裕也*6や伊藤翔*7がいる。また、鈴木大地(ロッテ→楽天)は水泳界に同姓同名がおり*8、メディアからも間違われたと疑われる例が発生したこともある。
- 日本ハム・伊藤大海と同姓同名のアナウンサーが日本テレビに在籍しており*9、それが縁で2022年1月にはインタビューが実現した。
- 元西武・野田昇吾はボートレース転向後のデビュー戦で西武時代同僚だった齊藤大将と同姓同名かつ同年齢の選手*11と同じレースに出走した。
- 1986年~89年、日本ハムには投手の田中幸雄と野手の田中幸雄の全く同姓同名同音の選手が在籍した。チームメートからは、投手の田中幸雄は190cmの大柄であったことから「オオユキ」と呼ばれ、野手の田中幸雄は入団も後だったことから「コユキ」と呼ばれていた(ちなみに184cmの大型内野手である)。「コユキ」の田中幸雄は2000本安打も達成し、長く現役を続けていたため多くのファンにも知られているが、「オオユキ」の田中幸雄も日本ハムのドラフト1位であり、後楽園球場時代末期の主力投手として活躍。1985年6月9日の対近鉄戦ではノーヒットノーランを達成した。
- 2020年ドラフトでは巨人が育成6位で内野手の坂本勇人と同姓同名同音の捕手・坂本勇人(唐津商)を指名*12。
指名した瞬間の巨人二軍監督・阿部慎之助が明らかに笑っていたなどネタ指名感が全く隠れていない指名であり、同字・同音・同球団入りという非常に強度の高い「坂本勇人じゃない方の坂本勇人」が誕生した。
なお、スコアボードの名前表記については内野手の坂本を「坂本勇人」、捕手の方の坂本を「坂本勇」とすることになった模様*13。 - 2021年のドラフトでは、広島がドラフト5位で2012年から2015年まで巨人にいた投手と同姓同名の投手・松本竜也(Honda鈴鹿)を指名した。
関連項目
- キックボクシング大谷
- サードライナー大谷
- 2323
- セガサミー宮崎
- 川端の妹の兄
- ○○と○○は別人
- サヨナラレフトフライ
- 春の妖精/供養た…智久のドラフト同期かつ同い年。
- マーティンじゃない方のマーティン
- 村神様…こちらはヤクルトと阪神。
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