東北楽天ゴールデンイーグルスの蔑称。
自チームのリード時とビハインド時で防雨シートの敷き方が違うと指摘されたため。
名前の由来は川平慈英が扮するCMキャラクター楽天カードマン*1から。
概要
2020年9月10日の東北楽天ゴールデンイーグルス対福岡ソフトバンクホークス戦、この日は試合序盤から雨が降る状態で1回裏の時点で降雨による37分間の中断が入るほどであった。
そして7回裏1死1,2塁、3対2で負けている楽天の攻撃の場面で試合序盤から降っていた雨が突然強くなり、午後9時54分、試合が2度目の中断となる。あまりの雨量・風量によりグラウンドに被せていた雨避けシートもほぼ効果が無く、グラウンド一面が水浸しに。更には中断直後から鳴り出した雷も止んでいないという状況。
流石にプレーを続行できるような状態ではないと思われたが審判団はグラウンド整備をした上での試合続行を判断、実に55分間もの中断を経て試合が再開*2されたため、審判の楽天贔屓がすぎる*3と話題となった。なお楽天は一死一二塁での試合再開後即ゲッツーでチャンスが潰れ、その後ソフトバンク打線が8回の柳田のソロに加え9回に一挙5得点と爆発した末9対2で敗れた。
ちなみに2度の中断による累計92分の試合中断はパ・リーグ史上8番目の長さとなっており、1970年以降では同リーグ最長となった。。
試合終了時刻は午後11時38分となり、翌日に移動と試合を控えたソフトバンク側の事情もあってか試合後に行われるヒーローインタビューも実施されなかった*4。NPBでは新型コロナウィルスによる特例事項により、シーズンは延長10回で切り上げいう特殊ルールを設定してまで試合時間の短縮を図っていたにも関わらず、その方針に真っ向から反するこの審判団の判断には多くの批判が噴出した。
ただしあくまでルールブック*5*6上は適切な処置である。
7月4日の降雨コールド
これに先立つ7月4日の同じく楽天生命パークで行われた楽天対ロッテ戦、この時には楽天リード中の降雨に対して今回のような内野ベース全部を覆うようなシートの敷かれ方はされておらず、また、今回ほどには見えない雨量だったにもかかわらず雨天コールドが宣告されていたため、それと比較されなお今回の一件が槍玉にあげられることとなった。
また、この試合の際にはロッテ・井口資仁監督がなかなか敷いてくれなかったとコメントしている。
- ロッテ・井口監督 審判に「文句言いました」無念の降雨コールド負け
https://www.daily.co.jp/baseball/2020/07/05/0013482604.shtml
画像
上:7月4日ロッテ戦(楽天リードでコールド勝)
下:9月10日SB戦(楽天ビハインドで続行)
動画
- 7月4日ロッテ戦
3:30~3:43より、シートはマウンドとホームのみloading... - 9月10日SB戦
1:24~、シートが内野全面に掛けられるloading...loading...
阪神園芸*7による解説
- 【甲子園】第1試合開始遅らせ 雨でも超巨大シートを敷かない理由
https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202108150000126.html内野全面を覆う超巨大のシートは敷かれていない。普通に考えれば、シートを敷いている方が風雨にさらされないからいいのではないか。そんな疑問がわくが、阪神園芸の甲子園施設部長を務める金沢健児さん(54)はかつて「マウンドからベンチに向かってゆるやかな傾斜になっていて、雨が水を流していってくれる」と話していた。
- 阪神園芸 甲子園の神整備 - 金沢健児
https://www.amazon.co.jp/dp/4620325325
上述の金沢健児氏の著書。79ページに極力シートは利用したくないという旨の記述がある。
里崎智也氏の解説
楽天ーロッテシートの件を元NPBの審判の方に取材してお話を聞いてきました!
最終的にはグラウンドキーパーの判断が優先されると語っている。
翌日の降雨への楽天とネットの反応
上記2020年9月10日の翌日となる11日に行われた東北楽天ゴールデンイーグルス対北海道日本ハムファイターズ戦は終盤まで楽天が1点をリードする展開となる。
8回辺りからは雨足は急激に強くなり、連夜の中断となってもおかしくない状態、この時点でネット上では今コールドにすれば楽天の勝利が決まるとして「再びシートマンが暗躍するのではないか」と、7月4日の降雨コールドを連想する声が湧き始める。
9回には楽天の守護神ブセニッツが強い降雨によるグラウンドコンディション悪化によって乱調、王柏融に同点タイムリーを許し寸前で勝利を逃す。この時点でネット上ではもしもこのタイミングから9回裏が完了する前にコールドとなった場合、先攻の日ハムの攻撃は記録されず楽天の勝利となる*8可能性が指摘され、いよいよシートマンを揶揄する声は最高潮に達した。
が、
結局楽天が裏の攻撃を完了し同点のまま延長へ突入するまでゲームは中断されず、日ハムの同点は有効となった。
ただしこれに対しても「コールドにしてしまえば勝ちにできたのに、前日の展開のせいでそうも行かずに無理矢理続けたのではないか」と揶揄する声も見られた。
9回裏終了後には審判団がとうとうゲームの中断を宣告*9。連夜の中断試合となる。
グラウンドにはシートが敷かれるが、用いられたのは「7月4日の降雨コールド」で問題視された全面を覆わないシートであったこと、土壇場で守護神が崩れ追いつかれた楽天に対して未だ勝ちパターン投手の玉井を残している日ハムの方が流れ的には有利とみられたことから、「意図的に試合を中止させようとわざと小さなシートを敷いたのではないか」と物議を醸した。
しかし、結局試合は長いグラウンド整備後を挟んで再開され、本日に関しては2連続でネット民の推測の真逆を行く、正岡展開となった。
10回表に日ハムが楽天のエラーもあって無安打で1点を勝ち越すが、10回裏に楽天の茂木栄五郎が日ハムの7番手玉井大翔から逆転サヨナラ2ランを放ち、5-4で楽天が勝利した。