ジャガー

中華人民共和国　主力戦車　ジャガー

見るからに西側テイストな中国戦車。

じゃがー/美洲虎

中国が西側諸国に歩み寄り始めた1970年代、中国の陸海空軍それぞれで西側の技術を取り入れた兵器の開発・改修・更新が行われた。
当時まだまだ59式が主力であり、西側そしてソ連との技術差は大きかった。この差を埋めようにも開発するだけの予算はとても足りなかった。

そこで中国は、外国をターゲットとした輸出用戦車開発を企画・提案し、その車両の調達を希望する国との間で共同開発を行う事で開発資金を補填するという方法に出た。

ジャガーの開発には中国機械設備進出口総公司と米キャデラック・ゲージ・テキストロン社が携わった。

59式戦車をベースとし、車体を拡張した上で元の車体や砲塔の上から複合装甲や圧延防弾鋼鈑の装甲、サイドスカートを装着。

主砲は、西側諸国が採用していること、またAPFSDS-T等の新型砲弾を使用すれば十分な威力が確保出来るため、米国製105mmライフル砲を使用。

米国製の動力部、英国製FCS等、顧客のニーズや懐具合に合わせた各種装備も用意された。

かわいそうな　じゃがー

中国が天安門事件で国民を虐殺した(諸説ありまくり)などにより米中関係は冷え込んだが、その中でもジャガーの試作が行われた。

しかしこの時点で中国は次の世代の戦車の生産が行われ、また大量の59式戦車にも近代化改修が行われ始めたため、中国側はとっくに興味を失っていた。
また対中禁輸政策のためどっちにせよ採用は絶望的だった。

そうとも知らず試作を続け、一応完成させたキャデラック。
当初顧客として目を付けていた第三世界の国々は、冷戦の緊張緩和により需要が大幅に減り、数少ない需要のある国は東西陣営で退役し市場に流れた戦車を安く購入したため、需要は無くなってしまった。

新規戦車を買う財政的余裕があれば第三世代戦車を買い、余裕が無ければ退役した戦車を購入したり既存の戦車のアップグレードで済ませてしまう時代の風潮に、ジャガーのような比較的安価で値段相応な戦車は見向きもされなくなった。

キャデラックが最後の顧客と考えていた中国が先述した通りの有り様であったため、結局一台も売れないまま時代の波に消えた。まるでどこぞのフランス戦車のようだ。

ゲーム内では

中国MBTツリーの59式の次にある、なんか中国っぽくない上に割と値の張る戦車。

空間装甲、爆反装甲はあるものの中国特有の高ヘルス紙ペラ装甲のため生存性は高くない。素のtierが47と高いのも残念な所以か。
79式戦車と同じく、支援車両として使うのが良いかも知れない。

ちょっといいとこ

・中国戦車特有の高ヘルス

・砲塔旋回の速さ
(99式を除いてツリー内で最も遅いがそれでも早い)

・装填速度(同ランクソ連戦車やK1辺りよりは速い)

よくないところ

・各種装甲があるのにペラペラな装甲

・イマイチな火力

・59式の次にあって初心者を期待させるが買えない

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