Tier 7 イギリス 駆逐戦車
スペック
HP | 840 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 89/51/38 |
最高速度(km/h) | 52 |
重量/最大積載量(t) | 32.98/33.5 |
本体価格(シルバー) | 1,380,000 |
修理費(シルバー) |
ツリー
パッケージ名 (必要経験値/購入シルバー) |
┏ | Charioteer (/) | |||||||
Challenger (-/1,380,000) | ━ | A30 Challenger (-/65,000) | ━ | Challenger Mk.IC (-/102,000) | ━ | A30 Avenger (-/123,000) | ┛ |
パッケージ
パッケージ名 | エンジン | 武装 | 履帯 | 砲塔 | 他 | ||||||||
出力 | 弾種 | 貫通力 | ダメージ | 総弾数 | 弾代 | 発射速度 照準時間 精度 | 旋回速度 | 砲塔装甲 | 旋回速度 | 視認範囲 | HP | 通信範囲 | |
Challenger | Rolls-Royce Meteor | OQF 17-pdr AT Gun Mk. II | Challenger | Challenger | 840 | WS No. 19 Mk. II | |||||||
600 | AP AP HE | 143 171 38 | 150 150 190 | 51 | G | 13.33 2.10 0.34 | 28 | 102/40/40 | 14 | 370 | 450 | ||
A30 Challenger | Rolls-Royce Meteor | OQF 17-pdr AT Gun Mk. VII | Challenger | Challenger | 840 | WS No. 19 Mk. III | |||||||
600 | AP APCR HE | 171 239 38 | 150 150 190 | 51 | G | 13.64 1.90 0.32 | 28 | 102/40/40 | 14 | 370 | 550 | ||
Challenger Mk. IC | Rolls-Royce Meteor Mk. IVB | OQF 17-pdr AT Gun Mk. VII | Avenger | Challenger | 840 | WS No. 22 | |||||||
650 | AP APCR HE | 171 239 38 | 150 150 190 | 51 | G | 13.64 1.90 0.32 | 30 | 102/40/40 | 14 | 370 | 700 | ||
Challenger Mk. IC | Rolls-Royce Meteor Mk. IVB | OQF 17-pdr AT Gun Mk. VII | Avenger | Avenger | 840 | WS No. 22 | |||||||
650 | AP APCR HE | 171 239 38 | 150 150 190 | 51 | G | 15.38 1.60 0.30 | 30 | 51/40/200 | 16 | 380 | 700 |
解説
史実
ドイツ重戦車に対抗できるイギリスの切り札に、17ポンド砲がありました。
これをクロムウェルに搭載しようという計画が持ち上がりましたが、砲身はもとより、閉鎖機である尾栓が大きすぎて砲塔に収まらず、砲塔を大型化するにもコンパクトに作られた車体の設計上、ターレットリングの拡張にも無理があり、17ポンド砲の搭載は不可能であると上層部から判断されました。
これに対し、クロムウェルの車体を拡大することで対応しようとする案として、バーミンガム社が1942年5月から大急ぎで改修作業に取り掛かりました。
再設計された車両のA30試作戦車は、A27L巡航戦車Mk.VIII セントー/A27M巡航戦車 Mk.VIII クロムウェルよりも車体を延長と転輪を1組追加されて、履帯幅の拡幅もされました、ただし、転輪が増えて履帯が外れやすくなったのですが、改修している暇が無かったのでそのままにされていました、とにかく時間が惜しいと突貫作業を敢行していきます。
この事により、元になったクロムウェルより重量が3t増えたため機動力が悪化し、サスペンションや機関系の故障も多発、対応策として装甲厚を薄くして軽量化せざるを得なかった事もありますが、車体が拡大化されたのに対して、エンジンや足周り等が改修する時間なしとして、クロムウェルからそのままだったために、機動性と信頼性、何より防御力が低下してしまったのです。
17ポンド砲搭載砲塔はAtothert & Pittで製作され、TOG II*試作重戦車と類似の形状をしていて、後面に作業用のドアがありました。 砲塔は副装填手まで乗っていたので大型になり、背も高く、旋回速度も遅いという欠点がありましたが、制作サイドの言い分は利点はオーバーロード作戦の緒戦となるノルマンディでLCT(戦車揚陸艇)から上陸する際、潜水渡渉深度が大きくなるという程度のものでした。ですが、後述する量産化の遅れでノルマンディ上陸作戦には間に合わず、何も利点が無くなってしまったという結果になってしまいました。
砲塔内部は長大な17ポンド砲の砲尾に占領され、大量の火薬を使用する大型の弾薬の収容スペースが無く、車体機銃を廃止して空いたスペースを弾薬庫として確保したそうです。
1942年5月末までに3両の試作車体が製作され、8月までテストが続けられたのですが、突貫工事による欠点が続出して露呈した結果は散々でした。
どうしても17ポンド砲搭載の自国戦車に賭けたいという一念に押され、欠点を解消する事を前提に制式化された巡航戦車A30「チャレンジャー」は量産200両の発注を受けていました、1943年1月に量産するかを最終判断するテストが行われ、その間に不具合を改修できる限り行いましたが、このまま改修だけに時間を費やすだけでは時間の無駄だとしてIV号戦車長砲身型とティーガーに対抗すべく用途を絞り、多くの欠点に目を瞑って200両の量産が急ピッチで決まり、各機甲師団に対空戦車や近接支援戦車と同じくらいの割合で配備することにしました、一応、生産決定しても不具合をなるべく解決するよう言い渡されています。
各種のトラブルを解決するのに長時間を要し(ターレットリング保護のため砲塔基部前方に弾片防護板を装着するなど)、量産初号機のロールアウトが1944年3月となり、この頃には、アメリカから続々到着するM4シャーマンの砲塔を改良して17ポンド砲を搭載したファイアフライが既に実用化されていました、ファイアフライはチャレンジャーの開発が失敗した時の保険としてほぼ同時期に開発されたのですが、その予想が的中した結果となりました。
双方を比べたところ、明らかにファイアフライが優っていると下され、多くの実戦部隊にはファイアフライが装備されて行き、チャレンジャーはイギリス陸軍での活躍の機会を失ってしまいます。
当初200両の予定だったチャレンジャーは、既に完成していた分と併せて172両のみが生産されて主に訓練に用いられました。 少数が75mm砲搭載クロムウェル装備の偵察部隊の火力強化のためヨーロッパ戦線に実戦配備されたのですが、20mm機関砲で撃破されたり、対戦車地雷で履帯のみならず車体底板まで破壊されて乗員全員が負傷したり、車体上で炸裂した手榴弾でターレットリングが歪んで砲塔旋回不能になったりと散々で、第2次大戦終了後に早々と退役が決定したという有り難くない結果が待っていました。
重量増で機動力が低下していたチャレンジャーでしたが、元になったクロムウェルがエンジンの信頼性を高める為に速度制限が課せられた事で、混成配備された部隊ではチャレンジャーとなんとか歩調を合わせる事が出来たそうです。
少数は25mm厚のアップリケ装甲を砲塔前後面と車体前面に追加装備した改良型もあります。
また、砲塔の高さを減らした改良型のMk.IIが製作されましたが、大戦終結となり試作のみに終わっています。
チャレンジャーの名は戦後、主力戦車チャレンジャーIとその発展型となるチャレンジャーIIとして復活するまで、その名を潜める事になってしまいました。
派生車両にはA30 17ポンド自走砲(アべンジャー)があります、チャレンジャーおよびA30 17ポンド自走砲アベンジャーは1950年代初頭には僅かな数が残っているだけになっていました。
静かに余生を送っていた彼らには、ソ連のIS-3に対抗しうると期待されFV4101チャリオティアとして強化改修を受けてなお、失敗兵器の烙印を発注したイギリス陸軍から受けるという過酷な運命が待っているのでした…。
コメント
- 使い心地は中戦車に近い気がする。 -- 2016-08-31 (水) 15:16:45
- 元々クロムウェルに無理矢理火力強化したものだしね。 -- 2016-08-31 (水) 17:43:44
- だったら中戦車枠に入れてくれれば良いのにね...正直これで稼げる気が全然しない -- 2016-09-03 (土) 14:59:26
- 元々クロムウェルに無理矢理火力強化したものだしね。 -- 2016-08-31 (水) 17:43:44
- 苦行の先にはご褒美がある。いいね?(コンウェイとゴミ箱から目を背けながら) -- 2017-08-23 (水) 13:02:45
- なお次も初期状態は苦行の模様 -- 2017-08-23 (水) 17:03:32
- ホントにこいつの扱いは難しいわ・・・砲制度は文句ないが、いかんせん機動力に対して砲塔の旋回が遅い -- 2017-09-01 (金) 21:02:12
- 途中送信失礼。 (とはいえど、旋回砲塔駆逐だからしょうがない部分もあるが)から、敵が出てきてとっさにそちらに砲塔を向けて発砲できるブラプリやファイアフライが如何に偉大だったかを思い知らされる。中戦車みたいな運用かと思えばやはり駆逐寄りな運用が求められたりと乗り手への要求スキルが半端じゃなく高い。 -- 2017-09-01 (金) 21:05:09
- 現行の戦力値マッチングが採用されているCS版ではこいつに乗ること自体が利敵行為だなんて言う人も居るくらいだからなぁ… -- 2017-09-02 (土) 04:43:36
- 途中送信失礼。 (とはいえど、旋回砲塔駆逐だからしょうがない部分もあるが)から、敵が出てきてとっさにそちらに砲塔を向けて発砲できるブラプリやファイアフライが如何に偉大だったかを思い知らされる。中戦車みたいな運用かと思えばやはり駆逐寄りな運用が求められたりと乗り手への要求スキルが半端じゃなく高い。 -- 2017-09-01 (金) 21:05:09
- かわいそうな象ならぬ、かわいそうなチャレンジャーの史実を追記しました。 -- 2017-09-04 (月) 21:40:04
- 確かに悲しい…が、それでもレンドリースであるM4に頼りきりになるのはマズイ為、残念な性能であっても国産のA30チャレンジャー/アベンジャーは必要だったんだ…。 -- 2017-09-05 (火) 04:05:12
- 一応、後期型のクロムウェルがエンジンの信頼性を高めるために速度を少し落としたのが幸いして、作戦行動時にチャレンジャーだけ遅れる事態は避けられたけどね… -- 2017-09-05 (火) 16:05:57
- 追記項目に盛り込ませて頂きました、ありがとうございます。 -- 2017-09-05 (火) 18:53:35
- 乙です、楽しめました。 -- 2017-09-05 (火) 22:38:11
- 弱い。が、LTと同じく、中盤以降まで生き残ることが仕事かも。HPを温存しつつ快速と俯角でチャンスを作り、高い精度の17ポンドで一発一発を確実に入れていこう。終盤になると相手のHPも少なく、多車輌撃破ができることも。 -- 2017-09-13 (水) 13:55:29