Kanonenjagdpanzer

Last-modified: 2017-12-02 (土) 13:26:07

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Tier 8 ドイツ 駆逐戦車(課金戦車)

公式紹介ページ

スペック

HP1,200
車体装甲厚(mm)30/30/8
最高速度(km/h)70
重量/最大積載量(t)25.65/25.9
実用出力重量比(hp/t)19.19
本体価格(ゴールド)10,000

戦車パッケージ

KanJPz
(--)

詳細

パッケージ名エンジン武装履帯砲塔
出力弾種貫通力ダメージ総弾数弾代発射速度
照準時間
精度
旋回速度砲塔装甲旋回速度視認範囲HP通信範囲
KanonenjagdpanzerMB 837 Aa90 mm Rheinmetall DM1KanonenjagdpanzerKanonenjagdpanzer1,200SEM 25A
500AP
HEAT
HE
238
250
102
240
240
320
51355
10G
350
9.52
1.80
0.32
46--/--/--22360750

解説

  • 概要
    Tier8ドイツプレミアム?駆逐戦車
    戦後、Leopard 1を支援する為に西ドイツで開発・配備された駆逐戦車。
    同Tierの他戦車と比べた場合、スペック(特に貫通力と火力)が大きく劣っているのは明白だが、マッチング優遇はないので注意。
     
    ドイツ語らしく名前は格好良いが、意味は「砲駆逐戦車」とそのままなネーミング。
    なおIndien-Panzerと同じく、Panther(パンー、ヒョウ)ではなく、Panzer(パンツァー、戦車)である。
     
  • 火力
    俯角は-8度とそこそこあり、地形への適正は良好な部類。
    • 90 mm Rheinmetall DM1
      Tier8ドイツ軽戦車Ru 251の主砲を転用した史実砲だが、一部性能が異なる。
      Tier8TDの砲としては貫通力、単発火力、DPMの全てが最低水準。
      何故かLTであるRu 251よりもDPMが低く設定されており、一般に火力を期待される駆逐戦車としてはやや厳しい性能である。
      幸い、Ru 251よりも照準時間と精度は優秀なので、弱点を狙うことに関してはやりやすい。
      APの貫通力は238mmと平均だが、課金弾のHEATは貫通力が250mmであり、その差は僅か12mm。
      課金弾の存在意義は無いに等しく*1
      また、Ru 251同様に102mmの高貫通を誇るHEP*2も使用できる。
      火力不足を少しでも補う為、軽装甲の相手には積極的に撃っていきたいところ。
       
  • 装甲
    前面及び側面でも30mmしかなく、後面に至っては8mmしか無い。
    車体もIV号駆逐戦車並みに大きめである。
    車体の傾斜も急とは言えないので、格下軽戦車の機関砲を弾く事もままならない。
    仮に傾斜が急だったとしても、30mmしかない装甲厚では、大抵のAPやAPCRが3倍ルールに引っかかってしまうため、強制跳弾もほぼ期待できない。
    耐久値は同格TDの中では若干高いものの、高Tier車輌のHEが貫通する危険性が高いことを考えると、総合的な防御面にアドバンテージがあるとは言えない。
    他以上に被弾を極力避ける立ち回りが求められる。
    ちなみに一番厚い箇所は防盾だが、それでも60mmしかない。
     
  • 機動性
    最高速度は前進で70km/hと、スペック上はとても高水準な部類に入るが、エンジンが非力。
    実際の戦場はアウトバーンではなく起伏に富む自然ばかりなので、スペック通りの速度を常に出すことは難しい。
    とは言え、普通のLTよりも加速がつけば早く動く事ができ、基本的に55km/hは出る印象だ。
    前述の通り装甲は無いに等しいのでマメに車体を動かして被弾しない事を心掛けよう。
     
  • 総論
    非常に高い隠蔽性と軽快な操縦性、低い車高などといった利点を持つ課金駆逐戦車である。
    隠蔽性を理解すれば相手に見つからないまま一方的に砲撃を繰り返す事が可能だが、狭いマップが多い+高Tierでは視認範囲が広い車輌が多く、かなりシビア。
    もちろん隠蔽性を生かせない市街地の乱戦や、至近距離での撃ち合いによるダメージ交換は不得手だ。
    本車の最大の問題は、砲が同格と比較して非常に弱い事にある。
    低火力・低貫通なのに課金弾で貫通力が殆ど伸びず、それでいてE 25の様な高DPMを誇る訳でもない。
    このような砲性能なのにマッチング優遇も無いので、重装甲の格上だらけの試合に当たったらかなり苦労させられる事だろう。
    視界は良好とは言えないが、カニ眼鏡やカモネットなどの拡張パーツと高い隠蔽性、機動性を活かした開幕置き偵察でアシストを稼ぎ、頃合いを見て支援か狙撃ポジションに移るという戦法も十分にこなせる。
    抜けない相手には無理に正面から相手せず、味方を活かすためにどう動くべきかを優先しよう。
    味方が頼れない状況の場合は、視界戦に持ち込むか一発貰ってでも強引に側面や背面を取りに行き、一矢報いる気持ちで戦果を残していくのも悪くない。
    結論を述べると、パンチ力に欠ける砲と貧弱な装甲を持前の高隠蔽と速力でどこまでカバーできるかで戦果が決まる、かなり上級者向けの課金戦車である。
    アップデートでの性能強化後でもなお性能・環境的に厳しいのは変わらずだが、状況次第では活躍できない事もないので、運用を工夫してなんとか戦果を挙げていきたいところだ。

史実

カノーネン・ヤークトパンツァー又はヤークトパンツァー・カノーネは戦後に開発されたドイツ連邦陸軍最後の砲を搭載する駆逐戦車で制式な型式番号はKJPz.4-5。
外形はⅣ号駆逐戦車F型に似ている。西ドイツ陸軍歩兵戦闘車マルダー1などと共通のHS-30車体に固定式戦闘室を設け、40.8口径90mm砲DM1(51発。ダブルバッフル式マズルブレーキ付き)を右寄りにオフセットして搭載。
防楯はザウコップ式で、同軸機銃としてMG3(4,000発)を主砲右に装備している。射界は左右15度ずつ、俯仰角は-8度から+15度。戦闘室上面には3基のペリスコープを持つ操縦手用ハッチと、9基のペリスコープを持つ車長用ハッチ、車長用6/8倍旋回式ペリスコープ、砲手用8倍ペリスコープ、砲手用直接照準器、装填手用旋回式ペリスコープが搭載されている。車長用キューポラまたは装填手用ハッチに対空機銃としてMG3を装備することが可能で、主砲防楯への赤外線投光器搭載もできる。機関室上面に8基のスモークディスチャージャーを一列に装備する。転輪はダブルタイプ片側5組、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪3個を持つ。NBC防護装置付。全長8.75m、全幅2.98m、全高2.1m、重量27.5t。エンジンは8気筒液冷ディーゼルエンジン(500馬力)で、最大速度70km/h、航続距離400km。乗員4名。1960年(1950年代後半?)から開発され、1965年に制式化されて1967年までに750両が生産され、1983年からヤグアル2や砲兵観測車などに改造されていった。
砲兵観測車は、主砲を外して車体上部に各種観測機材を搭載し、砲兵観測車としたもの。防楯はそのままで、砲身の抜けた穴には小型装甲カバーが被せてある。
ヤグアル2はドイツの対戦車ミサイル車両で、カノーネン・ヤークトパンツァーにTOWミサイルを搭載したものである。
車体前側面に増加装甲を装着し、サイドスカートを装備、主砲を外して車体前面に8連装発煙弾発射機を搭載し、車体上にTOWミサイルを丸ごと装着している。TOWにはAN/TAS-4夜間照準器が内蔵されているため、ヤグアル1より夜間戦闘能力が向上したが、誘導時には射手が車外で操作しなければならないという欠点があった。

西ドイツ陸軍以外には、ベルギー陸軍が採用しておりJPK-90の名称で80両程度を生産した。

カノーネン・ヤークトパンツァー生産終了後の1967年から370両((ハノマーグとヘンシェルで185両ずつ)が生産された、ヤークトパンツァー2は駆逐戦車から対戦車ミサイル車両に変更となり、ヤークトパンツァー・ラケーテともいい、カノーネン・ヤークトパンツァーとほぼ同時期に開発された。 ちなみに、ドイツではミサイルもロケットもラケーテと訳される。
カノーネン・ヤークトパンツァーと同じ車体上に引き込み式単装ランチャーを設けて第1世代対戦車ミサイルのSS-11(14発)を搭載する。ランチャーは射界180度、仰角0~20度。車体上面前部中央には潜望鏡式照準器が用意されている。車体前面は一枚板に成形され、右にボールマウント式にMG3機銃(2,000発)を装着。赤外線サーチライトは装備されておらず、車体後面にはそのケースのかわりに雑具箱2個が取り付けられた。全長6.43m、全幅2.98m、全高1.98m、全備重量40.5t。エンジンは8気筒液冷ディーゼルエンジン(500馬力)で、最大速度70km/h、航続距離700km。乗員4名。

コメント


*1 標準化角度の違いから、入射角30°あたりからはもうAPのほうが貫通性能が高いくらい。
一応、距離減衰が無いという利点はあるが。

*2 HEP:High Explosive Plastic, 邦名:粘着榴弾