帝国の人々

中央・アルペオ

皇族

ジンカーエン帝

ジンカーエン帝国の建国者にして初代皇帝。
西海の龍、乱世の申し子、太陽帝、覇王、英雄王、西部覇者といった数多くの異名で恐れられた。
もとは弱小貴族家マナグリス家の三男坊。
エルオ大陸主祖殺害数ランキング3位

アルギニス帝

ジンカーエン帝国の二代皇帝。ジンカーエン帝と共に戦場を駆け回った優秀な武人。
ジンカーエン帝国最盛期をつくった皇帝でもある。
ガーダクルやルークセとは親しい間柄で、特にガーダクルは兄者と呼んで慕っていた。
サーリフの乱では陣頭に立ち気合と根性で反乱部隊を撃破鎮圧したが、その時の負傷(おそらく魔力残滓)が原因で後日崩御する。

フェロルト帝

ジンカーエン帝国の三代皇帝。現皇帝。優柔不断帝。
ヴォイストラ王国が帝国に降伏した際に人質として差し出されたアスリーザの子。
初代・二代の方針を踏襲せず、旧ヴォイストラを増長させたことで、東西の対立が深まり国力低下を招いた。
初代帝と共に戦場を駆けたガルフィスの武威を恐れ、帝国分裂への憂慮もあってシュピアゼイクに援軍を出せずにいる。
帝国内を取りまとめられず、求心力も決断力もなく、子は男児ばかりと良いところがひとつも見当たらない皇帝。

ルカルセア・フェア

アルギニス帝の側室。元祖西方鎮護ルカルセア家の末裔。
実家は長いこと没落しており、アルペオ公国の小都市一つを治める弱小貴族の娘だった。
当初は特に感心を持たれなかったが、ルカルセア家の来歴が血統フェチなアルギニス帝の性癖に突き刺さったため妻となった。

元東部

クオルデンツェ侯爵家

帝国に属していた頃は公爵家である。

シルオペア伯爵家

エヴェナピス伯爵家

クオルデンツェの人々を参照
これら三家はサーリフの乱とクオルデンツェ・ガーダクル夫妻の謀殺を契機に帝国から離脱した。
また、残る東部貴族家はシュピアゼイク公爵家以外クオルデンツェ家により討滅され、領地はクオルデンツェ家の外地となっている。

東部・旧ヴォイストラ

シュピアゼイク公爵家

シュピアゼイク・キンドロア

シュピアゼイク家の先代当主でマクニスの実父。
若い頃ライシュリーフの守将の一人としてジンカーエン軍を退けたことを誇りにしている。
ライシュリーフの戦いで圧殺陣形が決まり、左肩からの袈裟斬りでウィルクに討ち取られた。

シュピアゼイク・マクニス

当代のシュピアゼイク公爵。ライシュリーフの戦いで、ガルフィスと交戦し、重度の魔力残滓を負う。ロミリエをシュピアゼイク家の次期当主に指名し、退却する従祖兵を逃がすため、自らクオルデンツェ軍の追撃を防ぐ殿となることを決断し、死亡した。

シュピアゼイク・ヴェレット

シュピアゼイク家の次期当主だった。
麦と鎌作戦においてウィルク軍の奇襲を受けナンボナン市の攻略に失敗。
起死回生を賭けたウィルクとの一騎打ちで一撃で首を刎ねられ死亡した。

シュピアゼイク・ロミリエ

マクニスの娘。ヴェレットの妹。古代語に堪能。
幼少期には翡翠姫の愛称で呼ばれていた。

蛇の顎作戦の最終局面でシュピアゼイク家の嫡流の最後の1人となり、
ウィルクの降伏勧告を一旦は拒絶しかけたが、
ウィルクが好意の発露をお漏らしした事で降伏を決意した。

その経緯からクオルデンツェ家内では最大限の警戒対象
シュピアゼイク家からはウィルクを籠絡できるアスリーザ姫の再来
ゼルドミトラ家からはウィルクの正妻候補の最有力
ウィルクからは自分専用で種付けしたい、正妻でも良い、それが無理でも「不思議だなあ」の子供は産ませたい、などと思われている。

シュピアゼイク・アスリーザ

2代目皇帝アルギニスの正妻。3代目皇帝フェロルトの母。
シュピアゼイク家がジンカーエン帝の侵攻を受けた後降伏する際に人質として差し出された。

エトアリース

シュピアゼイク分家筋の娘。ロミリエによれば怖がり。重度の血統フェチだが、クオルデンツェに対する蔑視は人一倍強い。
ロミリエに憧れているが、それを目標に努力する質ではなく、教養気品美貌いずれにおいても遠く及ばない。
ヴェレットに恋焦がれており、ヴェレットの妾として影家に入れる主祖を産む予定だった。

蛇の顎作戦によりウィルクがオセロリアを攻めていたときには使者としてユーディオン家を訪れていたが、オセロリアが陥落したためそのままユーディオン家に留まる形になっている。

カルデオ

シュピアゼイク家分家筋の男性主祖。
オセロリア予備隊を率いて下顎軍と交戦。
ライシュリーフでキンドロアとマクニスが討たれ後はオセロリアに帰還しロミリエと共に籠城していた。

ドルニア市の主祖兵

シュピアゼイク影家の主祖。シュピアゼイク傘下貴族への備えとしてドルニア市に配置されていた。
ウィルク軍の圧殺陣形でゆっくりとなぶり殺しにされた。

シキナオン市の分家老婆

シュピアゼイク分家筋の女性主祖。シュピアゼイク傘下貴族への備えとしてシキナオン市に配置されていた。
ウィルクの降伏勧告に応じて投降。

シュピアゼイク・アーガロス

シュピアゼイク家初代当主。聖統プルオティスタ本家出身。
聖ナヴェンポスの最高司祭だったが、派閥争いに敗れオセロリアへ左遷された。

シュピアゼイク騎士家

（先代）騎士ザンナホルス

シュピアゼイク家の筆頭騎士。騎士ガトーレンと同年代。
蛇の牙作戦（通り魔作戦）でウィルク隊のガトーレンに討たれた。

騎士ザンナホルス

シュピアゼイク家の筆頭騎士。先代が蛇の牙作戦で戦死したため代替わりした。
精悍な顔つきをしている。

先々代騎士ザンナホルス

エルシニアの禍で病没。

3代前の騎士ザンナホルス

加齢による魔力不全を発症し隠居していた古老。当代騎士ザンナホルスの曽祖父。
クオルデンツェ家をいたずらに刺激しない連絡員として引っ張り出された。

騎士デオノナ

蛇の牙作戦（通り魔作戦）でウィルク隊の武官に討たれた。

シキナオン・ロゼ

騎士シキナオン家の当主。
ガルフィスが立て続けに騎士シキナオンを討ったため、若い娘ながら騎士となった。オンナキシ•ロゼ。
ナンボナン市の戦いで捕虜として囚えられ、くっころ虚しくウィルクの慰み者にされる。
幼い頃からロミリエの世話係をしていた。

騎士ヴェアドバーグ

ヴェアドバーグ市を治める騎士。
ライシュリーフ奪還作戦に息子と主力を送り出し、1,500の徴用領民兵と極僅かな従祖兵でヴェアドバーグ市を守っていた。
ウィルク軍の奇襲による従祖兵ラッシュに耐えられるはずもなく瞬殺される。

ヴェアドバーグ次期当主

ヴェアドバーグ主力を率いてライシュリーフ奪還作戦に加わる。

騎士ドセルラン

ドセルラン市を治める騎士。主命を受けライシュリーフ奪還作戦に参加した。

騎士バドマイズ

エトアリースと共にユーディオン領に滞在している。

シュピアゼイク領のその他の人々

霧寄り村の村長

シュピアゼイク領ヴェアドバーグ市属霧寄り村の村長。
若い頃は反骨心旺盛で気概のある人物として知られていた。性根は良い人だが打算的なところもある。
村人がオズとアードと取引していたのを知らず、ヴェアドバーグ騎士軍へ素で虚偽の報告を重ねていた。
気付いた時には遅く、重税に加えて罰を課せられては生活が立ち行かなくなることから、村人全員処刑覚悟で秘匿を決断。
ルペッタとメルギンの仲介でクオルデンツェに寝返った。

リータ

ルペッタの母。
シュピアゼイク領のヴェアドバーグ市属霧寄り村に住む。

エベルク男爵家

次代当主

ヴォイストラ平野西方の山岳地帯アラフ地方にある貴族家の次代当主。
蛇の顎作戦でのクオルデンツェの快進撃を知り、シュピアゼイク家を見捨ててクオルデンツェに従属すべきとお家騒動紛いの騒ぎを起こした。

北部

ノンガイト伯爵家

ノンガイト・ターザスト

ライシュリーフ地域に隣接する帝国北部貴族・ノンガイド家当主。爵位は伯爵。
息子に当主の座を譲って隠居していたが、エルシニアの禍の影響で息子とその後を継いでいた孫があいついで亡くなったことから齢90近くにして再び当主の座についた。
生き残った曾孫で次期当主のカナンを支えるべく、家臣団も大きな人員入れ替えを敢行し若手を登用。平和ボケ気味でクオルデンツェ家に対しても警戒感・危機感が希薄な彼らの教育に力を入れている。
隣領の大貴族であるクオルデンツェ家は常に警戒しているが、最近は特に急速に武名を高めたウィルクを警戒している。
趣味はガーデニング。

ノンガイト・カナン

ライシュリーフ地域に隣接する帝国北部貴族・ノンガイド家次期当主。ターザストの曾孫。ウィルクより1歳年下に当たる。
ナンボナン陥落後にクオルデンツェ家の文官が謁見した際の評価は「ぼんくら」。
ターザストの再教育の結果、1年ほどで一応落第を免れる程度に急成長した。

ノンガイト騎士家

ガーレッタ・セイマン

帝国北部貴族・ノンガイト伯爵家に仕える騎士家の元当主。
カンフォーア・ネクスとはかつては敵として、後には帝国に所属する騎士同士として、長年の交友がある。
魔力不全を発しており引退していたが、主家の御老公（ターザスト）から若手の教育役を頼まれ復帰した。
愛嬌のある仕草や話術で相手の油断を誘うことと得意とする。
隣接するクオルデンツェ家の情報を探るべく、ネクスのもとを訪れる。

ガーレッタ・クレイン

帝国北部貴族・ノンガイト伯爵家に仕える騎士家ガーレッタ家の当代。

南部

西部

マナグリス子爵家

帝家の傍系の子

アルギニス帝とルカルセア・フェアの子。フェロルト帝の異母兄弟姉妹。
エルシニアの禍で主祖が全滅したマナグリス家を継ぐ予定。

帝国領のその他の人々

カンフォーア・ネクス

帝国貴族家に仕える騎士家の元当主。実家の騎士家は大陸最西部の港町を治めている。引退したので厳密には騎士ではない。
生地を治めていた貴族家は物心がついた頃には滅んでおり、ジンカーエン帝やガルフィスに拾われる形で彼らに仕えることになった。加えて、カシアの西方行脚に同行した側仕えの女性従祖を妻に迎えていることもあり、ガルフィスとの親交は深い。
若い頃のルークセも知り、ウィルクの気質はガルフィスよりルークセに似ていると話した。
乱世を知らない帝国の若手からは、当時を知る人間として一目置かれている。一方でその経歴から帝国内でもクオルデンツェ閥の人物とみなされ、警戒されている。
ガーダクルの仇討ち・カシアの無念を晴らすためとして、オセロリア市戦に一戦士としての参戦することを人生の最期に望んでいる。

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