スロッシャー(Splatoon)

Last-modified: 2024-03-16 (土) 22:30:33

登録日:2023-01-05 (木) 23:35:37
更新日:2024-03-16 (土) 22:30:33
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Tag: Splatoon Splatoon2 Splatoon3 Splatoonブキ解説項目 スロッシャー バケツ 個性的 範囲攻撃 曲射




スロッシャーとは、「Splatoonシリーズ」に登場するブキ系統の一つである。


概要

1』の追加アップデートで登場した、バケツなどの容器に近い形状をしているブキ種。スロッシャーの名はバシャバシャする、塗りたくるといった意味の英単語「slosh」から取られている。

一度の攻撃で放物線状に大量のインクを撒き散らすことができ、飛沫の軌道と高低差を利用した戦闘が得意。
文字通りバケツをひっくり返したような範囲攻撃がウリだが、それに比してインク消費も多めで、コイツ?程では無いがタンクの枯渇が早い。ギアや立ち回りで補完していこう。

ブキごとの性能がかなり異なっているのも特徴で、それぞれが個性の塊のような集団である。バケツという通称で呼ばれることも多いが、実は明確にバケツがモチーフのブキは3つしかない


性能

射程の長いブキが多く、ほとんどのスロッシャーは大抵のシューターよりも攻撃範囲が広い。
また、インクが振り上げられた後に落ちるという軌道を描くので、落下する攻撃で遮蔽物の陰に隠れた敵を叩く「曲射」に向いているのも共通点。これにより、段差や障害物の多い複雑な地形での戦いを得意とする。

なお、初代のブキチのように「高台への攻撃が得意」と言われることもあるが、実際はかなり近づかなければ高所への圧かけはあまり出来ず、上方への対処は基本サブスペ頼みとなる。
メインが強みを発揮するのは自分より低い位置に対してであり、真下へ向けて攻撃を絶え間なく浴びせるような戦法が可能。しかも攻撃力は大概2~3確と高く、自分が有利な地形ではとことん強さを押しつけやすい

この攻撃力の高さと攻撃範囲の広さもあってか、何気に全作品を通して少なくない種類が環境ブキ、ないし準環境クラスにまで食い込んだことがある。

一方で攻撃時の機動力に難を抱えており、振り動作中は移動速度が大きく落ちてしまう。さらにオート連射も不可能なため、キルタイムはシューター等に劣る。
このため平面上での戦闘は不得手であり、考えなしに正面から突っ込んでも振りの隙を突かれてあっさりやられてしまう。それに加えて全体的にインク効率も悪く、経戦能力に乏しい。

実戦では可能な限り自分の土俵で戦いたいが、後ろに居ても運用できるチャージャーと違い大半は前線寄りのブキである以上、状況やステージによっては平面での戦いも覚悟する必要がある。大事なのは、そういった不利な状況で戦わないように立ち回ること。
接近拒否で重要なのがサブウェポン。大抵の前線スロッシャーは相手を追い払うのに向いているサブを持っているので、相手に近づかれそうだと思ったら即座に投げて追い払おう。

サブスペを駆使して敵と距離を取りつつ、イカにこちらが有利な地形へ誘い込むかが、スロッシャーを使いこなす上での肝となる。

ちなみに他のブキ種と違い、スロッシャーでダメージ減衰が起こるのは自分が相手より高い位置から攻撃した場合のみ。相手と同じかそれより低い位置では、たとえどんなに上を向きながら攻撃したとしても減衰が発生しない。


種類

バケットスロッシャー

直線上にインクを撒き散らすスロッシャー種の基本モデル。通称バケスロ。
威力は2確。カテゴリ内でも特に曲射が得意なブキであり、障害物越しでの戦闘で優位に立てる。
射程が長い上に飛沫自体も大きいため、他のスロッシャーよりも高台に手出ししやすい。

そんな扱いやすそうな印象に反し、攻撃中の移動速度が全スロッシャー中最低という弱みを抱える。その遅さは意外にも、射撃硬直の長さで知られるロングブラスターと同等
インク効率も悪く接近戦や塗りが苦手という、良くも悪くも典型的なスロッシャーらしい性能。

実戦では敵の位置をしっかり把握し、有利な位置から相手の頭上を被せるように攻撃すべし。どうしても対面を余儀なくされたらがむしゃらに連射せず、攻撃の間にイカ移動を挟むと良い。
また、コントローラーを振りながら攻撃することで飛沫が横に曲がる「薙ぎ払い」という小技も存在する。使いこなすと接近戦が多少楽になるが、やり過ぎて怪我をしないよう程々に。

余談だが、『1』では無印のサブにクイックボムが付いており、メインとボムの直撃を当てることでシャープマーカーのようなコンボが可能だった。『3』ではマイチェン版の「デコ」にラインマーカーが付き、難易度は上がったが実質同じようなことができる。


ヒッセン

フデの先端を洗うためのバケツをブキに改造した軽量級スロッシャー。モチーフはズバリ筆洗。
前方と斜めの3方向へ扇状にインクを撒くことができ、バケットスロッシャーより射程が短い代わりに振りが速い。威力は2確で攻撃範囲が広く、よく狙わずに動きながらでもキルが取りやすい近接戦闘型モデル。

スロッシャーらしく高所戦闘が得意で、真下へはバケスロ以上に圧をかけられる一方、機動力の高さをイカしてローラーのような奇襲・暗殺戦法も可能。
ただし振りが速くなったとはいえ、キルタイムはシューターより遅い。平面で戦う際は潜伏キルに徹し、対面はなるべく控えよう。
メインが届かない崖上にはサブやスペシャルでカバーすべし。
『1』『2』では丸いデザインだが、『3』では四角いデザインに一新された。


スクリュースロッシャー

どういうわけか洗濯機を軽量化し、ブキとして使えるようにしたもの。スクスロや洗濯機の愛称でも呼ばれる。
バケスロやヒッセンのようにインクを撒き散らすのではなく、回転する渦を伴うインク弾を発射する。
弾は中心部と外周部でダメージ量が異なり、中心直撃で2確、外周でも3確の威力をもつ。渦のおかげでダメージ判定が広いものの、それとは裏腹に地形への当たり判定は小さい。

さらに一定距離を飛ぶと落下する性質もあり、障害物に囲まれた場所でも曲射で攻撃が通りやすい。
鈍重そうな見た目に反して足も速く、スロッシャーの中でもとりわけ攻撃的な立ち回りができる。

大抵のスロッシャーが苦手とする正面戦闘もある程度こなせるが、発射レートやインク効率といった継戦に関わる性能は低いため過信は禁物。バケスロなどと同様、サブや地形をイカした動きが基本となる。

『3』ではサブにタンサンボム、スペシャルにナイスダマという攻撃と塗りに優れた構成になり、最初期の環境で大暴れしたものの、タンサンボムのナーフ後は全盛期ほどの勢いは無くなった。
その他、そのダメージ判定の広さが災いし、一部ステージの地形を貫通してダメージを与える現象が問題化している世知辛いブキ。


オーバーフロッシャー

何故か高級バスタブをモチーフにしたブキ。略してオバフロ、またはオフロ?
地形に当たると跳ね返り、3回当たると消滅する泡のような弾を直線上に4発放つ。
この独特の性質は敵の行動を制限することに長け、非常に避けづらい攻撃を広範囲へ流すことが可能。地面塗りが得意な一方、壁塗りはかなり弱い。
威力は1発30ダメージで、上手く当てれば一振りでキルが取れる。反射を利用した攻撃もできるため、広い場所だけでなく狭い通路でも強さを発揮する。

「バウンドする泡を放り投げるって……どんな感覚?」と思った方にお教えしよう。
操作感は慣れていないと(あるいは慣れていても) ふわっ とした感じであり、ある程度手に馴染めば「手応え」のようなものも覚える他ブキと比べ、よく分からないままキルが取れた、なんていうことも珍しくない。
イレギュラーな弾に翻弄されじゃあ自分も、と持ってみたらよく分からず首を傾げて終わり、なんていうのもよくある話。

こうした変わった性能・操作感を使いこなすには結構な慣れが必要であり、いくら手応えを感じにくいとはいえテキトーに攻撃を流してもキルを取るのは難しい。
反射のラッキーショットをお祈りせず、敵の移動先を読んで軌道を封じるように……だとか、きちんと考えて狙おう。
弾速は遅く、振りも大きいため奇襲に弱い欠点もある。突っ込んできたイカが至近距離で全弾喰らう光景もちょいちょいあるが。
前線で暴れるよりも後ろから味方を援護する方が向いている。

変則的で回避しにくい攻撃に辛酸を舐めさせられたプレイヤーも多く、おまけに初登場の『2』では対面拒否に優れるスプラッシュシールドが付いていたこともあってか、リッターほどでないにしろ嫌われがちという可哀想な一面も。公式大会でも試合後のインタビューの最中、オーバーフロッシャー使いに向かって中指を立てて悪態をつく(不届きな)プレイヤーまでいた程。


エクスプロッシャー

『2』から登場。何をトチ狂ったのか業務用ヒーターを元に開発された重量級スロッシャー。通称エクス、エクプロ。
地形に当たると爆発する弾をキツい角度で発射する、さながら迫撃砲?のようなブキ。
攻撃力は当然とんでもないことに……と言いたいところだが、ブラスターと違い敵に当たっても爆発せずに貫通するという不思議な仕様になっている。弾が全部奴の体を突き抜けてしまうぞ!?
ダメージは弾が55、爆風が35で、両方当てても90にしかならない。
まあこれでも十分過ぎる高火力なのだが、クセのある曲射の着弾点に当てねばならず、それを“最低二発”が必須という思ったより単体キルが大変なブキ。

なまじ射程が長いため距離が近くなるほどエイムが難しく、近づかれると水平撃ちでは貫通のカス当たりになりやすい。
弾速も決して速くないので偏差撃ちの色が強くなり、爆風+直撃を当てるのが途端に困難に。
相手がこの仕様を理解していると一気に突っ込まれて狩られるリスクがある。接近戦は控えよう。

爆風範囲はキューバンボムと同等で壁塗りがしやすく、インクがもつ限り瞬間的な塗り性能はトップクラス。だがインク効率は劣悪なため(ギア等の補助が無ければ8発)、一瞬でガス欠してしまい長期的な塗り勝負には弱い。
またインクの形的に細かい塗りも得意ではなく、自陣を丁寧に埋めるのには適していない。むしろ、ある程度離れた位置から相手の陣地をバブシュウンと塗って荒らす方が得意。

斜角と射程も相まって曲射が決まりやすく、隠れた敵の炙り出しはお手のもの。
だが重量級故に足が遅く、連射性能も致命的なほど低い。攻撃している最中にボムに気づいても逃げ切れないなんてこともあるある。
先述のようにキルタイムが遅いため、リッターやハイドラント以上に近づかれると成す術がない。接近戦に対処できる構成でない『3』では特に顕著。
肉薄されそうになったらいっそのこと地面に叩きつけるように撃つのも手。下手に空中でジャスト着弾を狙うよりは感覚的に当てやすくなる。

このように単体では脆いため、パワーを発揮するには味方との連携が必須。実戦では高台や遮蔽物の後ろに陣取り、敵の炙り出しや援護射撃をしよう。
前述の通り爆破範囲が広いため、自分でキルを取れずとも味方と交戦中の敵に上手く当てれば、確定数を下げつつ遠距離からの一発としては大きく足場を奪える。
そうして相手の身動き封じれば、驚くほど味方の助けになるだろう。

『2』ではサブがスプリンクラー、スペシャルがバブルランチャー。
メインの性能が上述の通りなので近場の敵を倒すのにメインよりスプリンクラーのほうがマシという不思議なシナジーを生み出していた。
後続のマイナー版「エクスプロッシャーカスタム」ではサブスぺがポイントセンサー/イカスフィアになり、遠距離への攻撃の強力な足掛かり、サポート性能の上乗せと、近距離への対応を得ることで、オリジナル版よりも使い勝手が良くなった。

『3』ではマイナーでサブだったポイントセンサーが標準装備になり、スペシャルはアメフラシを搭載。
特にアメフラシが強力で、雨の中で身動きが取れない相手をメインで仕留めたり、手負いの相手に雨でとどめをさすなど追撃性能が格段に上昇している。

ポイントセンサーとの相性も抜群で、元々遠距離からの援護を得意とするため敵の位置を特定して追い立てる、要所で漂うポイントセンサーを嫌がって避ければそこに敵がいないことを遠くに居ながら伝えられるのは値千金の戦術的価値を持つ。
大まかなクリアリングはエクスプロッシャーの得意分野なので、その穴を埋めつつプラスαできるのは長所の有効活用に他ならない。
ポイントセンサーが当たって位置を丸裸にしてしまえば、エクスプロッシャーにとって遮蔽などスケスケのカーテン同然。存分に追い立ててやろう。
ただし、サブばかり投げているといざというときメインを撃てないなんてことがあっては意味がない。くれぐれも注意しよう。

ちなみに、サーモンラン?ではカタパッドのコンテナ内部(3ではフタの内側にも)に当てることでコンテナを破壊できるという唯一無二の特性を有している。つまりカタパに対しては実質2確。*1
支給されたら率先してカタパ処理を行いたいが、先述の通り足が遅いので無理して遠くに行かないように。


モップリン

『3』のDrizzle Seasonで追加された新スロッシャー。モチーフはモップ絞り器。ヒッセン以来8年越しのバケツモチーフである。
2つの発射口を備えており、1度の攻撃でダメージの異なる2つの弾を時間差で発射する。軌道はバケットスロッシャーとほぼ同じで、薙ぎ払いをすれば違う方向に弾を放つこともできる。
1トリガーのダメージは42+48、合計90ダメージで、敵が少しでもダメージを受けていれば1トリガーで仕留められる。
塗りも非常に強く、中距離から敵の足元を奪ったり、味方をカバーするのが得意。
しかし燃費はかなり悪く、射撃硬直の大きさ、弾の遅さといった弱点も多く、対面中に何回も攻撃を外すと命に関わる。
リールガン系と同じく、対面に勝つには弾を2発ともしっかり当てることが重要となる。

関係者以外アクセス不可

クマサン印のスロッシャー

クマサンがスクリュースロッシャーを魔改造したサーモンラン?専用ブキ。
元のスクスロより渦が大きくなり、当たり判定、塗り、射程が増大。
弾速は大きく低下しているものの、それによりかえって多段ヒットしやすくなり、一振りで前方のザコシャケを一掃できる戦車級の破壊力を有する。
さらにはあらゆる物体を貫通する性質をもち、ヘビもカタパッドもグリルも装甲を無視して本体直撃で倒せる。もはやスクリューというかドリル。スロッシャーって何だっけ。

だがしかし、振りが遅く機動力が極めて低い、壁塗りが苦手、インク満タンでも4発しか撃てないといった大きな弱みも抱えており、こまめなインク回復が欠かせない。
詳細はサーモンラン?の項目を参照のこと。



追記・修正はいい感じに曲射しつつお願いします。


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*1 ついでに言うと、3ではドロシャケの口に弾を直接放り込んでもダメージを与えられるようになった。