フデ(Splatoon)

Last-modified: 2024-05-01 (水) 23:00:17

登録日:2022-09-20 (火) 20:34:38
更新日:2024-05-01 (水) 23:00:17
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Tag: Splatoon Splatoonブキ解説項目 スピード特化 テクニカル パブロ フィンセント フデ ブキ ホクサイ ローラー 塗りブキ 機動力特化



本項目では、ゲーム『Splatoonシリーズ』に登場するブキ系統について扱う。


概要

見た目からはわかりづらいが、「ローラー」の派生ブキ。どちらも「塗り広げる道具」という共通点がある。
3』からは明確に別ジャンルのブキとして扱われ、勝利のブキポーズも差別化された。
名前の通り、画材の絵筆をそのまま巨大化した外見のブキである。ただし、絵の具チューブのようなパーツが付けられていたり持ち手が長かったりと、単なる「巨大な筆」とは少し異なるデザイン。やはり日用品を模していても「ブキ」なのだろう。


性能

ローラーから攻撃力を落とした代わりに、圧倒的な機動力と塗り能力を獲得した高機動型ブキ。
立ち回りにはややクセがあるが、挙動そのものは極めて素直で操作は簡単な方。

射撃ボタン押しっぱなしで「塗り進み」ができるのはローラーと同じだが、見ての通りローラーよりも幅が狭いため、塗り進み面積そのものは非常に小さく、これで塗り面積を広げるには向いていない。
また、塗り進みの攻撃力は極端に低く、相手に当たっても大抵弾かれてしまうため、このまま相手に突貫するのは返り討ちに遭うだけなので非推奨。ローラーのような轢殺はまず使えない。

その代わり塗り進みの速度が非常に速いのが特徴で、機動力に長けている。
しかも塗り進みは相手インクだろうが構わず高速で塗り進められるという特徴を持ち、金網や塗れない足場の上でもスピードが落ちない。相手陣地に切り込んで高速で自分の陣営を築き上げるのは大の得意だ。
サーモンランでは威力に補正がかかり、コジャケならば轢殺できるようになる。といっても中シャケ以上だと弾かれてしまうので、やはり戦闘に使うのは得策ではない。退路にコジャケが群がっていても無視して進めるぐらいに思っておこう。

射撃ボタン連打で「振り撒き」となり、広範囲にインクをまき散らして攻撃する。これがフデのメインの攻撃であり、塗り手段。
射程は比較的短く、単発攻撃力も最低クラスだが、とにかくインクの飛び散り量が広く塗り広げる能力が高いのが特徴。
攻撃力もフィンセント以外は低いが振り速度自体は速いため、射程内に捉えることさえできれば大抵はそのまま削り切れる。


立ち回り

基本的に正面切っての攻防は不得手だが、とにかく塗りの能力と機動力に長けているため、裏方に回ってのサポートやローラーのような奇襲を得意とする。

スペシャルなしでの攻撃性能そのものは貧弱な方だが、キル性能が低いかというとそうでもない。というのも、フデは全ブキ中最高クラスの機動力かつ、相手インクにも即座に道を切り開く能力に長けている。
そのため、相手の背後を取って不意打ちを仕掛けるのに極めて適しているのである。
前述のように射程内での瞬間的な攻撃速度は優れているので、気付かれずに射程内に収められればほぼ反撃を許さずに仕留めきれる上、特に味方と交戦中の相手の背後から突如として暗殺を仕掛けるアサシンプレイはローラーを除けばフデの専売特許である。

また、チャージャーブラスターに遠距離から一撃で取られたりしない限り、周囲を相手インクに囲まれていようが高速で離脱ができるため、仮に交戦状態に至ったとしてもそのまま生存に繋げやすいのも強み。
フデの射程は短いので、自分より射程の長い相手に捕まったら応戦よりも逃げることを優先したい。優れた瞬間塗りによってスペシャルも溜めやすいので、敵との交戦はスペシャルが溜まってからするのも選択肢としては十分アリだ。
フデ移動で退却すると見せかけ、くるっと切り返して追跡してくる相手を撃退するといった頭脳プレイも可能だ。

ただし塗り進みはインクが残っていないと使えないため、インク残量には常に注意しよう。
またパブロを除き、塗り進み中は敵インクを踏んでもダメージを受けなくなるわけではない点に注意されたし。敵インクの上で小さく旋回してみると、しっかりダメージを受けているのが分かりやすい。

ある意味最大の弱点は、メインの攻撃/塗り手段がボタン連打であるために指がものすごく疲れることか。
安定した連打力がパフォーマンスに直結するため、これが割と馬鹿にできなかったりする。
特にパブロ使い達の間では、連打に用いる指の筋肉はパブロ筋と呼ばれ、連打力と疲労への忍耐をも含めてパブロ使いとしているとかなんとか……。
振る際は常に連打し続けるのではなく、何度かに分けて細かく集中的に連打したり、人差し指と中指を使い分けて負担を分散させると多少はマシになる。また、試合中は常に振りをする必要もないため、合間に潜伏をしながら指を休めておくとよい。


種類

種類は「パブロ」「ホクサイ」「フィンセント」の3つ。
なお、ブキ名はいずれも世界の高名な画家から取られている。


パブロ

西洋の絵筆を模したブキ。名前の由来はパブロ・ピカソ。
射程こそ全ブキ中ワーストだが、トップクラスの塗り性能と移動速度を備えた軽量級のフデ。
他のフデと違って敵インクからダメージを受けずに塗り進めるのも特徴で、機動力にものを言わせて敵陣地に入り込みやすい。
ただし射程の短さと火力の低さは無視できない問題であり、これをイカにカバーできるかが使いこなす鍵となるだろう。

基本的に真正面からの撃ち合いは不向きなので、裏取りで敵陣を荒らしたり相手の真横や背後を狙うのが良い。逆に奇襲に失敗した際はすみやかに逃げるべし。
この不意打ち即撤退のヒット&アウェイを徹底すると、このブキの楽しさが分かるかもしれない。
また塗り進みは目立ちやすいが、それを利用して逆にヘイトを集め、相手を誘導したり揺さぶりをかけることもできる。まさに戦場を引っ掻き回せるトリックスター。

サブとスペシャルはスプリンクラー/トルネード(1)、スプラッシュボム/スーパーチャクチ(2)、スプラッシュボム/メガホンレーザー5.1ch(3)。
意外と攻撃的な構成のものが揃うため、スペシャルゲージが溜まれば十分攻撃に転じることも可能。特にフデとしては貴重な遠距離攻撃となる1と3。
特に『2』で追加されたガチマッチのルール「ガチアサリ」との相性は抜群。塗り進みで疾走してアサリを集め、ガチアサリを作ったら相手のゴールにシュゥゥゥーッ!するのが定石。

派生形に「パブロ・ヒュー」「パーマネント・パブロ」がある。
パブロ・ヒューは全作品ともサブにトラップが付いており、『1』ではスペシャルにバリアで防御的な構成、『2』では攻防一体のイカスフィアが付けられた。『3』では打って変わってウルトラハンコが付き、さらにアタック力が増した構成となっている。
パーマネント・パブロは『1』ではスプラッシュボムとダイオウイカ。パブロの塗り進み面積の狭さを補ってくれる。2ではスプリンクラーにインクアーマーと、一気に防御力に長けた構成に。


ホクサイ

刷毛のような形をしたブキ。名前の由来はもちろん葛飾北斎
『1』と『2』ではパブロよりも後に解放されるが、『3』ではこちらの方が先に解放される。
機動力とインク燃費はパブロより悪化したが、それと引き換えに攻撃力と一定の射程を獲得したバランス型。

塗り進みの速度はパブロには劣るとはいえ、それでも十分な機動力があり、塗り跡もそこそこの幅があって味方が利用しやすい。
ただインク効率の悪化は割と深刻な問題で、パブロと同じ感覚で振っているとあっという間にインク切れを起こす。そのため瞬間的な塗りは強いものの、継続的に塗り続けるのは非常に苦手。

サブとスペシャルは、ジャンプビーコン/ダイオウイカ(1)、ロボットボム/ジェットパック(2)、キューバンボム/ショクワンダー(3)。
フデの速度で塗り進めながらジャンプビーコンを設置できる1の構成はなかなか美味しい。
『3』のショクワンダーはかなり癖のあるスペシャルだが、裏取りによる暗殺キルやインファイトに適したホクサイとは相性がいい。着地狩りが怖いなら受け身術のギアもおすすめだ。

派生形は「ホクサイ・ヒュー」と「ホクサイベッチュー」。
ホクサイ・ヒューは1ではスプラッシュボム/ウルトラショット。フデ系列では珍しい正統派の組み合わせ。2ではジャンプビーコン/マルチミサイル。1の無印ホクサイに遠距離攻撃を足したバランスの良い構成。
『2』で登場したホクサイベッチューはキューバンボム/ウルトラハンコという超攻撃的な組み合わせ。

また『2』では条件を満たすと「ヒーローブラシレプリカ」、『3』では「オーダーブラシレプリカ」が解放される。性能、サブ・スペシャル編成共に無印と同じで、違うのはデザインのみ。
見た目が好きなら入手に挑戦してみよう。


フィンセント

長らく2種のみだったフデ界に『3』で追加された新星。
扇形の穂先を持つ絵筆・ファンを模したブキ。名前の由来はフィンセント・ファン・ゴッホ。
塗り進みによる機動力を保持したまま、フデにあるまじき長射程と高火力を実現し中距離でも戦えるようになったが、振り始めの遅さと燃費の悪さを抱えてしまった。
振り始めが遅いだけであって、振り始めてからの速度はそこまで遅くなく、威力も申し分ない。特にパブロ程度の射程に捉えれば確定2発という火力を誇る。「フデ版ダイナモ」とも言える重めのフデ。*1

試し撃ちライン2本を少し超えたあたりでも確定3発の威力を維持できるものの、上述のように燃費が悪いため継戦能力はホクサイ以下。
また、連続攻撃から塗り進みに移行するプレイは問題なく行える一方、何もしていない状態から塗り進みを始める場合は動作の遅い振り攻撃を1回挟む必要があり、フデの強みであるはずの高速離脱がやりにくいのも難点。
これらにより、実装当初はローラーにもフデにもなり切れない中途半端な感が否めなかったが、'24年2月現在はアップデートである程度改善されている。
強い塗りと火力で敵を追い払いつつ、陣地に侵入してくる相手には潜伏キルを仕掛けられると良いだろう。

無印のサブとスペシャルはカーリングボム/ホップソナー。正直微妙な組み合わせ。
裏取り難易度が比較的低いマップなどではカーリングで相手陣地への道を引き、後ろから攻めるという使い方はできる。
ソナーもメインと組み合わせて敵を倒す、囮や素早いインク回復に使うなど、微妙なりに使い方はある。
上手くインク飛ばしとフデ塗りを活用していきたい。

派生系は現在「フィンセント・ヒュー」の一種のみ。
こちらはサブスペにポイントセンサー/マルチミサイルを持つ索敵・支援に長けた構成。
メインが奇襲に弱いのと、逆に奇襲が狙えないような盤面でもやれることがあるという点で無印より噛み合ったサブスペだが、攻め込むための塗りは動きの重いメインだけでこなさなければならない。
ぶっちゃけフィンセント初心者には無印よりこちらの方がオススメ。メインでのキルの取り方が分かってきたら、あらためて無印を使ってみるのも良い。


余談

  • Splatoon2においては、その特殊なカテゴリ故か『1』で登場した全ブキ系統*2にそれぞれ1種類以上新しいブキ種が追加されている中、この系統のみ追加がなかった。
    • 『3』でもその状況は変わらず、同時期の新ブキ系統?並に種類が少なかったが、'23年夏シーズンでようやく上述のフィンセントが追加された。
  • スマブラSP?ではパブロがインクリングの横スマッシュ攻撃として採用。原作の連続振り回しはどこへやら、バットの様に思いっきりブン殴るブキと化した。一応他スマッシュと比べインク消費が少ないという点で連打力は再現されている。



追記・修正は指筋トレしながらお願いします。


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*1 勘違いされやすいが、重量区分はホクサイと同じ中量級である
*2 シューター、ブラスター、ローラー、チャージャー、スロッシャースピナー