Splatoonシリーズ

Last-modified: 2024-03-16 (土) 18:53:11

登録日:2022-09-12 (月) 01:40:55
更新日:2024-03-16 (土) 18:53:11
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Tag: 4対4 Nintendo Switch PvP Splatoon TPS Wii U tps イカ インク インクリング オクタリアン ゲーム シューティング シューティングゲーム シリーズ項目 スプラトゥーン スマブラ タコ ニンテンドー ポストアポカリプス マリオカート 中毒性 任天堂



世界を塗り替えなイカ?



Splatoon(スプラトゥーン)シリーズとは、任天堂から2015年に発売された『Splatoon』から始まる関連作品の総称である。
本項目では、同シリーズの大まかなゲームシステム、ルール、および各シリーズに共通する作品設定を中心に解説する。


概要

4対4のチームに分かれて行うPvP対戦「ナワバリバトル」をメインコンテンツとするゲーム作品群。
いわゆる対戦型シューティングゲームのひとつである。
同社の大乱闘スマッシュブラザーズシリーズと同様、プレイヤー間の対戦モードが主軸に据えられており、ストーリーモードは添え物的に存在する構成。

対戦型シューティングゲームは歴史の長い由緒あるゲームジャンルなのだが、「対戦」「銃撃」をメインとする関係上、
内容はプレイヤー同士の殺し合いのような殺伐とした内容になることが多く、世界観や難易度的にも初心者や子供には向かないものが大半だった。
これは単にFPS開発者に残酷ゲームマニアが多かったから……ではない。
具体的には下記のように、

  • 銃弾の撃ち合いや刃物での斬り合いになるため、どうしても残酷描写が多くなりがち→対象年齢が上がり、CERO?がZ(18禁)のゲームも珍しくない
  • ゲーム性の都合上、戦争などシリアスな題材が選ばれやすい→世界観やストーリーが暗く重くなってしまう
  • 勝利に貢献するためには敵を倒す(キルを取る)ことが重視される→(チーム戦では)キルが取れないと足手まといになってしまう→キルを取るには緻密な操作(エイム)が要求され慣れが必要
  • 倒されたプレイヤーはゲームから排除される*1→そうすると初心者は入場後何もできないうちに(他プレイヤーに)排除され、まともにゲームをプレイできない→そのため上達も困難
    というように、ゲームジャンル自体に構造的問題があったためである*2

このことから、FPS/TPSは広く知られたジャンルであると同時に「ゲームをあまり触らないライト層向けの調整がしにくい、とっつきにくいゲーム」「残酷描写が多いシリアスなゲーム」というイメージを抱えたジャンルでもあった。

本シリーズはそうした課題を

  • 銃弾の代わりにインクをかけあうスポーツという設定(殺し合いではなく、流血や欠損表現もない)
  • 陣を取ることで対プレイヤーを避けても(エイムが下手でも)勝ちに貢献できるゲームシステム
  • ローラーやフデなどの銃撃戦をする必要のないブキも使用可能
  • キャラクターを人間ではなくイカを筆頭にカートゥーン風で描かれた水生生物で構成(哺乳類はネコのみ登場)
  • 任天堂お家芸の秀逸なキャラデザイン&底抜けに明るい雰囲気(+ブラックジョーク

……といった要素で解決。

結果、発売後またたく間に知名度を勝ち取り、ライト層のプレイヤーからは「新感覚の対戦ゲーム」、コアなゲームマニアからは「TPS界の革命児」と評され、空前の大ヒット作品となった。
「マリオカート」や「スマブラ」シリーズにも出演を果たした他、数々の企業とコラボを果たすなど、現在では任天堂の人気を支える大看板の一つとなっている。

また、画面内情報を極力排した画面構成も特徴的で、被ダメージは画面の汚れで、インク残量は背中のタンクで把握する構成になっている。
数字でわかる情報は制限時間、ゲージで表示されるのはスペシャルウェポンや補充中のインク量ぐらいであるが、直感的に現在の状況を把握しやすくなっている。


世界観

作品によって多少異なるが、「流行の先端を走る大都会に、田舎出身のインクリング(プレイヤーキャラ)が上京してきた」というのが大まかなあらすじであり、舞台となるのは基本的にイカした大都市。
基本「ナワバリバトル」の腕前、経験が「一人前のイカの嗜み」でありステイタスとなるため、ナワバリバトル(≒オンライン対戦)をろくにこなさない状態だと「イカしていない」「信頼に値しない」とされ、ショップ類のことごとくが利用不可。
また、一定の条件を満たしてショップに入れるようになったとしても、上位の装備品はバトルを重ねて「ランク」を上げないと購入制限をかけられてしまう。
……といった具合に厳しいところもあるが、作中の登場人物であるインクリングたちは基本テキトーで享楽的な性格なので、全体としてユルいテンションで話が進む。
あと、ビジュアルが全体的にチャラい……正確に言えば2010年~2020年代の若者文化を意識したようなデザインで統一されている為、流行を意識したような「ハイカラ」な雰囲気も特徴。

バトルのBGMは加工されたボーカル(イカ語)が入るロック調の物が中心で、作中で人気のバンドやアーティストをイメージして作曲されている。
実際の演奏者もバンド毎に違うこだわりっぷりで、
いずれも、ゲーム内でなんらかの形で実際に流れているという設定があるのも特徴(バトルBGMはイカたちが実際に聴きながらバトルをしており、店のBGMなら店内のBGMと言った具合)。

現在ナンバリングされている作品はいずれもゲーム起動時にニュース番組が流れ、やはりインクリングのMCが現在のフェスの状況やバトル開催地等のイベント情報をお知らせしてくれる。

なお作中世界は「現代から12000年後の遥か未来の地球」という設定。
この惑星の支配者であり現代で言うところの「人類」にあたる存在はこのインクリングたちで、その他の登場人物もほぼ全てが海洋生物で構成されている。*3
元・陸上生物、とくに哺乳類はホモ・サピエンス含めて(数匹の猫と熊を除き)滅亡しており、化石や旧時代の遺産あるいは伝説としてごくわずかに存在が語られるのみとなっている。
でもNintendoはまだある。


ゲームの特徴

ナワバリバトル

本作のメインとなる対戦は「ナワバリバトル」と呼ばれる陣取り合戦である。
プレイヤーは銃器にあたる「ブキ」を持ち、4人対4人の計8人でバトルに参加。
制限時間の間、ブキを使って自陣の色のインクで地面をできるだけ広く多く塗ることを競い合う。
タイムアップすると両チームの「ナワバリ」…もとい、塗ったインクの面積が比較され、より広い面積を塗ったチームが勝ちとなる。

従来のFPS/TPSのようにブキを使って相手プレイヤーを攻撃し、倒す(=キルを取る)こともできる。相手を倒すと自分の色のインクで爆発するので得点にもなる。
ただし、勝敗を直接左右するのはフィールドを自陣の色に塗るという一点
*4
倒されても10秒程度で復活できるのでどんなにキルを取られても塗りまくっていたら試合に勝ててたなんてことは普通にある話である。

相手プレイヤーを倒して相手を妨害するだけでなく、塗ることで自陣を広げて味方の道を確保したり、フィールドの塗り残しを埋めていったり、相手に自陣の色を上書きされないよう防衛に徹したりと、勝ち筋は様々。
極めれば多様な選択肢を求められるのだが、勝手が分からない初心者でも、ナワバリバトルならとりあえずそのへんを塗っておけば最低限の貢献はできる。
FPS/TPSに慣れていないプレイヤーは照準が定まらず誤射を連発することになるだろうが、それすらも「撃った箇所を塗って自陣の面積を広げた」というスコアは入るのである。

ちなみにヘッドショットの概念はなく、体のどこに当ててもダメージは同じになる。距離減衰の概念に関してはきちんと設定されているが、実際の射程とレティクルの反応する射程に差があり、レティクル反応距離内でのダメージ差は微々たるものになっている。
また、ブキによってはインク弾の当たり具合でダメージが変動するケースがある他、爆発系の攻撃は爆心地と外周で威力が変わる。
ただそもそも一般的なTPSに比べると、交戦距離が非常に短く設定されているため、エイムの意識も少なからず違ってくる。

陣地に塗る「インク」自体にもバフ/デバフの効果があり、相手の色の陣地の上では足を取られ、自身の色の陣地の上では身を隠してすばやく移動したりインクを回復したりできる。
このため、基本的にプレイヤーは自身のインクの外には出ず、無茶な突出が起こりづらいのだが、「相手陣地にボムを投げ込む」「長射程のブキで一気に塗り替える」「相手の警戒が向いていないルートから奇襲する」「フデや雷神ステップで強行突破する」といった方法で陣地に穴を開けることもできるため、
これを如何(イカ)に防ぐか、あるいは行うかが戦略上重要になってくる。

ナワバリバトルでは満足できない刺激を求めるプレイヤーは、ガチマッチ(バンカラマッチ)と呼ばれるより複雑なルールでのバトルに挑むことができる。
こちらはランクも細かく分けられており、これが初心者と上級者の棲み分けとなっている。


プレイヤー

プレイヤーが操作するのは、二足歩行する人のようなイカのような生命体「インクリング?」。
2では、インクリングの敵対(?)種族であるタコのような生命体「オクタリアン?」も(条件を満たせば)使用できるが、性能は同一。
ただ、ユーザーから正式名称で呼ばれることは殆どなく、単に『イカ』『タコ』呼びされる事が多い。
3では最初からイカとタコの好きな方を選べる。
彼らはインクに潜って移動出来、機動力に優れた「イカ形態」と、移動は遅いがメインウェポンやサブウェポン、スペシャルウェポンを使いインクを塗り活路を広げる「ヒト形態」を使い分けることができ、
ゲームではこれを切り替えながら戦うことになる。
インクリングには、インクを塗る銃器にあたる「ブキ」と、装備品にあたる「ギア」をそれぞれ装備させることができ、装備内容によって性能は大きく変わる。
ただし、どのブキも「インク量は有限であり、撃ち尽くすと補充するまで「弾切れ」ならぬインク切れを起こす」点は共通である。
なおインクリング、オクタリアン共に水生由来の生物にもかかわらず、水が大の苦手。ステージ外等の深い水に浸かってしまうとインクであるため溶けてしまう。

ちなみにインクリングは「自分と違う色のインクを受けた時」にダメージを受けるため、フレンドリーファイア?は設定から起こらないようになっている。弾丸自体は命中時にかき消されてしまう*5ので、味方に当てないことがベストではあるが、過度に気を張る必要はない。この辺りも間口の広さに繋がっているのだろう。


ブキ

インクを発射する各種武装。試合開始前にあらかじめ選んでおき、試合中は変更できない。
主武装であるメインウェポン、投擲または設置するサブウェポン、必殺技であるスペシャルウェポンの3種からなり、ひとつのメインウェポンに対して固定のサブウェポンとスペシャルウェポンがついているというシステム。

メインウェポン

他FPS/TPSで言うところの銃器にあたるのだが、「」関係上、既存の人間の武器のカタチに囚われないものが多い。
そもそも初期装備「わかばシューター」?は縁日あたりで馴染み深いプラスチック製(っぽい)水鉄砲だし、なんなら筆だったりローラーだったりバケツだったりと、どう見ても銃じゃないのも一定数ある。
ブキのデザインとしては水に関連する玩具、日用品、絵画道具、任天堂が過去に出したグッズP90?といった感じ。
「ブキ」の名を冠してるだけあり、インクタンクが特徴的なものの「?」等のデザインも増えてきた。

▽メインウェポンの種別
  • シューター
    最もオーソドックスなブキ種。
    スプラトゥーンの基本が全て詰まっており、一般的なシューティングにおけるアサルトライフル枠。
    一部を除いてボタンを押している間はインクをフルオートで撃ち続けるのが特徴。
    ブキカテゴリ中種類が最も多く、射程が中距離以上のもの、塗り性能を高めたもの、射程と集弾率を極限まで投げ捨てたものや、バースト射撃で理論上最速のキルが可能なもの?単騎のパワーを捨ててサポートに特化したもの?等、同じブキ種でも得意・不得意や使用感がまるっきり変わってしまうため、個々の性能の熟知は必須。
  • ブラスター
    シューターの派生系。操作方法はシューターと同じ。こちらはグレネードなどに近いか。
    連射性能は大幅に落ちたが、少し飛ぶと爆発するインクを飛ばす。
    相手に直撃すれば大ダメージを与え、爆風だけでも結構なダメージを与えられる。
    爆発するという特性上、壁に隠れている相手や高台にいる相手にも強気に撃てる、キル性能に特化したブキ群。
    中距離での撃ちあいや不意打ちに強い反面、全体的に塗りが弱く、爆風が当てられない極端な遠近距離戦は不得手。
    弾を壁や床にぶつけると不発となるため、爆破する距離はしっかり把握すること。
  • ローラー
    ボタン押しっぱなしで転がすことで地面を塗りながら移動できるブキ。
    相手を轢いてダメージを与えられる他、一振りすればインクの飛沫を飛ばして攻撃することが可能な近距離型。
    射程が短く挙動が遅いため、遠距離からの攻撃や相手の引き撃ちには弱いが、上手く当てれば一撃必殺の威力を誇る。
    『2』からは空中ではタテ振りが発動するようになり、一直線に長くインクを飛ばせるようになった。
  • フデ
    ローラーの派生種で、その名の通り巨大な筆状のブキ。
    こちらは機動力を売りにしており、たとえ敵陣地のインクでも塗りつぶしながらの高速移動が可能。
    振ることでインクを前方にばらまくように飛ばすことが出来、一発の威力は低いが、連続で振り続けることで低威力を補える。
    ただしシューターと違い、インクをばらまくには押しっぱなしではなくボタンを連打しなければならないため、長時間使うと指に負担がかかる。
    普通に使うと、塗り面積も攻撃力もローラーに劣るため一見使い所がわからないように見えるが、敵陣地でも構わず高速で塗り進められることによる極めて高い奇襲性が最大のウリ。基本的に真っ向勝負で使うブキではなく、相手の予想外のところから暗殺を仕掛けるようなブキであると考えた方が使いやすいだろう。
    また、インク切れでさえなければ即死しない限り大抵の攻撃から逃げ切れる驚異的な機動力により、実は生存性も高い。基本撃たれたら逃げるを徹するようにすると、グンと使い勝手は良くなる。
  • チャージャー
    遠距離からの狙撃を可能とするライフル?型のブキ。言わずもがなのスナイパーライフル枠。
    ボタン押しっぱなしでインクをチャージし、離すと直線状に発射する。塗りよりもキル性能に特化したブキ群。
    最大までチャージされたインクを相手に当てれば「ガキンッ」という小気味いい音と共にほぼ確実に仕留められる。
    チャージ中は射線が光るため狙いやすいが、相手にも見えてしまうため警戒されやすい。
    逆を言えば、それを用いた威嚇も可能である他、上級者にもなると敵を撃つ時だけ射線を向けるという芸当もできる。
    ブキの中にはスコープが付いている物も存在。
    スコープ付きのブキはチャージ中に視界がズームアップされ、より正確に狙いやすくなるが、視野が大幅に制限されてしまうので注意。
    遠距離ブキの宿命故に、懐まで近づかれると威力の低い連射やインク量の多いサブで対応しなければいけないため、近づけさせない高度なエイム力と位置取りが必要となる職人ブキ。
    ブキにもよるが、半チャージでも実は一確できるケースが多いことを知って、半チャージ解放のタイミングを身につけると一気に使い勝手は良くなる。
    『2』からはチャージキープが可能になり、最大チャージからなら少しの間イカ移動が可能になった。
    一般的なFPS/TPSのスナイパーと同じく、上手いチャージャー使いは尊敬されると同時に、対策を怠ると「何もさせてもらえない感」が極めて強くなるため、嫌われがちな傾向も否めない。
    また、エイムがままならない初心者が使うと塗りもキルも狙えないといった二重苦に陥ってしまうため、立ち回りの知識とエイム力の両方を身に付けて使用するようにしたい。
  • スロッシャー
    インクを前方に大量にぶちまけるバケツ状のブキ。
    斜め上にインクを発射する通称「曲射」は攻撃範囲が広く、インク落下による威力衰退もないので、高台や下方向、壁の向こう側にいる相手に強い。
    文字通りバケツをひっくり返したような膨大なインク量に比して、一発のインク使用量が多い。また、シューターと違い攻撃時には機動力が大幅に下がることも欠点。
    全体的に相手を2、3発で倒せるほど攻撃力が高く、段差周りの戦闘でこれに勝るブキ種はないと言っていい。
  • スピナー
    ボタン押しっぱなしでインクをチャージし、ボタンを離すとインクの弾丸を乱射するガトリングガン。見た目も性能もマシンガン枠。
    少しのチャージだとちょっとしか撃てないが、最大値までチャージすれば高威力かつ長射程の弾丸を長時間射出出来る。
    その特性上、とっさの応戦や前線維持が難しく、動きも鈍いなどといった弱点も多いが、その分扱いこなせれば戦場を制圧するロマン溢れる重量級砲台と化す。
  • マニューバー
    『2』より新たに追加されたブキカテゴリ。
    銃を両手に持った二丁拳銃型のブキで、ボタンを押している間、インクの弾が片手ずつ交互に発射される。
    「スライド」と呼ばれる固有アクションがあり、射撃中にスティックを倒しながらBボタンを押すことでインクを噴射させ、短距離間の高速移動が可能。
    これにより相手のエイムをずらしつつ、自分は別方向から攻撃できる。スライド後は照準が中央に寄り、発射速度も上がるため相手を倒し易い。
    また、スライドは相手色のインクの影響を受けないので、足を取られるということもなく、スーパージャンプ直後に使えば受け身にもなるので、待ち伏せの危険性も減らせる。
    弱点はスライドもインクを消費してしまうので、考えなしに使っているとインク切れを起こしピンチに陥りやすいことと、スライド後は少しの間動けないので動きを読まれてしまうと返り討ちにあってしまうこと。
  • シェルター
    『2』より新たに追加されたブキカテゴリ。種別的にはショットガン枠。
    傘やテントといった雨風をしのげる物がモチーフとなっている。
    散弾状のインクショットを放つ他、ボタン長押しでカサを開き、相手のインク攻撃をある程度防ぐことが出来る。
    そこから更に長押しするとカサ部分を射出する「パージ」する物とそれをせず展開したままの物の二種類存在する。
    敵の攻撃を防ぎつつ接近したり、自分が敵の攻撃を引き受けつつ味方が相手を撃破するといった今までになかった盾役や囮役を可能とする。
    耐久値を超えてカサが破壊されるか、パージすると暫くカサを開いてガードすることができなくなるため注意。
    他ブキ種に比べると、インク管理やカサの耐久管理といった、とっさの状況判断を多く求められるテクニカルなブキといえる。
  • ストリンガー
    『3』から登場したブキカテゴリ。
    弓のように張力でインクを飛ばすブキ。
    溜め前提となるのはチャージャーと似た感覚だが、こちらは溜めなし連打で近距離をむらなく塗ることができ、近距離戦もこなせなくはない。
    溜め射撃が一撃必殺級の威力ではあるものの、着弾点にしか当たらないため、曲射で敵の位置をピンポイントで狙い撃つ必要があるテクニカルなブキ。
  • ワイパー
    『3』から登場したブキカテゴリ。
    新鋭のため種類が少なく、2023年1月時点では「ドライブワイパー」と「ジムワイパー?」の2つのみ。
    名前の通りワイパーのように振り回し、まっすぐ飛ぶインクの刃で攻撃するブキ。イメージ的にはビームが出る剣が近い。
    短射程で低威力だが振りの早い通常斬りと、射程が長く威力がやや高い溜め切りの2種類の攻撃が可能。
    その見た目通り近接戦が得意……と言いたいところだが、至近距離で溜め斬りを当てない限り1確を狙うことはできず、実際にはむしろ中距離での戦いを得意とする。
    他のカテゴリと比べても使える戦法が多いことが特徴で、実戦では通常斬りと溜め斬りを的確に使い分け、サブスペも織り交ぜた多種多様な戦い方が求められる。
    独特な使用感もあって初期環境のオンライン対戦では人気が低かったものの、2023年1月時点はプレイヤーのスキルが上がったためか徐々に人気を伸ばしている。

サブウェポン?

主に投擲のボムや、シールドといったサポート性能を持ったブキ。
「サブ」と銘打っているが、インク消費量はメインウェポンよりもかなり多いため、むやみにつかうとインク不足になりやすい。
使いどころは慎重に。

▽サブウェポン一覧
  • スプラッシュボム
    投擲した箇所で転がる三角形の爆弾。
    いわゆるハンドグレネード枠であり、爆破範囲や爆発までの時間はボム系の中では標準的。
    ややインク消費は重いが、爆心地では即死級の威力があるため、トドメの一撃から牽制、トラップまでマルチに使用可能。
  • キューバンボム
    着弾点に吸盤でひっつく缶詰型のボム。
    スプラッシュボムよりも爆破範囲と威力に優れるが、爆発までの時間が長い。
    爆発までが長く転がらないこともあり、基本「見てからかわせる」ため、これ単体でキルを取るのは難しい。むしろ、これで相手を動かしてメインウェポンで狩るように使う方がベター。
    高所に居座ったチャージャーなどを無理矢理どかすのにも使える。
  • クイックボム
    着弾点で即座に爆発する水風船型の爆弾。
    ボム系でも例外的に威力が低く単発キルを取れないが、消費インクも少なく連投が可能。
    単体では即死を狙えなくとも、続けてメインで追い討ちをかけることで、キル速度を大幅に高められる。メインとの組み合わせ次第では凶悪。
    やれることが多すぎて初代・『2』・『3』全てでナーフを受けている。
  • チェイスボム
    ボート型の追跡機能付きボム。要はマリカーの赤こうら。
    投げた先に居る敵をロックオンして突撃する他、移動ルート上を塗るので長距離への足ともなる。
    初代のみ登場。
  • ロボットボム
    着弾後、周囲の相手を探知して追尾するボム。
    移動速度は遅く爆発までも長いので回避そのものは難しくない。これもキューバンボムと同じく、単体でキルを狙うというよりは相手を無理矢理動かして射線に誘い出すのが主な役割。
  • カーリングボム
    地面に転がして塗り進みながら一定距離で爆発するボム。地形に当たると反射する。要はマリカーの緑こうらである。
    溜めると、飛距離が短くなる代わりに爆発範囲が広がる。
    チェイスボムの後釜。
  • タンサンボム
    手に持ったまま、ジャンプしたりレバガチャしたりすると炭酸が溜まり複数回爆発するボム。
    威力はそれなりだが消費インクの割に効果範囲が凶悪で、『2』でも『3』でもナーフを受けている。
  • トーピード
    投げた後、近くの相手を探知して進む醤油差し型ボム。
    単発ではキルが取れないが、着弾後子爆弾が周囲に飛び散り、更に広範囲を攻撃する。
  • ポイズンボール/ポイズンミスト
    当てた対象にインク効率低下と移動速度低下の効果を帯びさせる。
    『2』からはポイズンミストとして同様の効果を発揮する霧を暫く発生させる。
    名前から勘違いしがちだが、スリップダメージなどの攻撃力はない。
    クイックボムと同じく、着弾後すぐに効果が発生するので牽制向き。
  • スプリンクラー
    設置した場所で一定時間動き続けるインク撒き機。時間が経つと効果量は減る。一応セントリーガン枠だが、キル性能は雀の涙程度。
    最前線に置いても速攻で壊されて終わりなので、あまり狙われない壁の上や天井などの箇所に設置して塗り範囲を広げたりするとなかなか便利。
    ガチエリアやガチヤグラでは繰り返し設置されては壊される運命である。ちなみに持ち主が倒されると設置されている物も壊れる。
  • スプラッシュシールド
    相手のインクだけを防ぐシールドを設置。破壊可能。
    防げる範囲は広くないので、回り込まれたら意味はないし、上側はガラ空きなので曲射やボムに対しては無力。
    相手が一瞬もたついている隙に先手を打って攻撃しよう。
    一応攻撃力と塗り能力もあるが、本気で雀の涙なので期待してはいけない。
  • ポイントセンサー
    攻撃力はないが、広範囲の相手を一気にマーキングするセンサーを投げる。
    壁裏の相手に即座に影響を与えられる数少ないサブウェポン。
    効果時間は長くないので、隠れる暇を与えず一気に仕留めたい。
  • ジャンプビーコン
    味方がスーパージャンプの移動先として使用できるビーコンを最大で3つまで設置。
    設置者は1回しか使えないが、サブがビーコンでないブキ持ちなら2回まで使える他、ほぼ同時に飛び先としてマップから指定すれば擬似的に複数人で飛べる。
    激戦区になりそうな箇所の物陰にさりげなく置いておいたりすると、味方から感謝されることも。
    逆に敵のビーコンを見掛けたら速攻で破壊し、数秒だけ飛んでくるか警戒しておこう。

本体のランプやマップのアイコンから残り使用回数が分かる。

  • トラップ
    敵が通ると、爆発してインクを撒きつつマーキングするトラップを設置。フィールドではエフェクトは味方にのみ見える。
    攻撃力はそこまで高くないので、すぐに追い打ちをかけよう。
    2個までしか設置できず、3個目を設置しようとすると古いものが即座に爆発するので、リモコンボムのように使うことも可能。
  • ラインマーカー
    高速で直進し、地形に当たると跳ね返るマーカーを投げつける。
    攻撃力は低いが、当たった相手をマーキング。
    ポイントセンサーよりも当てづらいが、インク消費量が少なく、微量とは言え攻撃力があるため追撃をかけやすいのが強み。
    これに加えてアップデートでやたらと塗りが強化されたりヤケクソに近い射程を獲得している。

スペシャルウェポン

ステージの地面や床を塗り続けると「スペシャルゲージ」が貯まり、ゲージが満タンになると1回発動できる強力なウェポン。
バトルの切り札となるため、ここぞというときに使うべし。


ギア

いわゆる装備品。アタマ、フク、クツの3種があり、ハイカラスクエアの各店で購入することができる。
ギアにはそれぞれに「ギアパワー」と呼ばれる能力がついており、装着することにより、それに対応した能力がアップする。
最初からギアに付属している「基本ギアパワー」と、ギアのレア度に応じて1つから3つのスロットにつく「追加ギアパワー」があり、
「追加ギアパワー」はバトルを重ねることでランダムで追加されていく。

なお、大多数のギアの見た目はその辺の服屋で売っている普通のコーデであり、装備するとインクリングの外見にきちんと反映される。
性能重視で選ぶか、ハイカラな見た目重視にするかはプレイヤー次第。
かわいい人型のイカちゃんが様々なファッションに身を包むビジュアル面・コーデ性の高さも手伝い、こうしたジャンルにあまり縁がなかったであろう「かわいい」好きの層への求心力も発揮している。

2以降は「ギアパワーのかけら」というアイテムを使って自分の好きなギアパワーを付けることができ、見た目と性能を両立させることが可能となった。


シリーズ作品一覧



追記・修正は一万二千年の年月を生き抜いた方にお願いします。


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*1 一定時間経過したのちリスポーンする場合もある。
*2 勿論、他の対戦型シューティングゲームも、こうした課題に対応する手段は模索している。
*3 ちなみにコレ、このゲームのみでの荒唐無稽な設定ぽいが、現実の学説においても数億年後の地球を支配しているのはイカなのではなイカ?という仮説が存在している。
*4 もちろん、敵の行動の阻止のためのキルや逆に自身がキルを取られない立ち回りは依然として超重要である。
*5 一応インクを命中させた味方のインク量が回復するという小技があるが、実践での使い道はあまりない。