クロスデスティニー(X運命)◆UO9SM5XUx.氏 第008話

Last-modified: 2016-02-14 (日) 01:23:08

第八話 『ユニウスの悪魔』
 
 
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ミネルバが大気圏を降下していく

「艦長。空力制御が可能になりました」
その声を受けたタリアは、うなずいて指示を出す
「大気圏推力に切り替え。主翼展開、あわてるな。通信、インパルスとDXの位置、特定できる?」
「駄目です。破片落下の影響で電波状態も悪く、その上両機の、突入時の位置から考えて、
  ミネルバと大きく離れてしまったと思われます!」
メイリンが必死に二機のガンダムを探したが、結果はそれだった
「仕方ないわね。定期的にミネルバの位置を、専用回線で発信し続けなさい
  あの二機なら、少々のことでも戻ってくるでしょ」
タリアは指示を終えると、椅子にもたれかかった

「四機のガンダムで、無事回収できたのは、結局アシュタロンだけか・・・・・。
  それにしてもDXがあんな機体だったとはね・・・・。議長も人が悪いわ
  最初からこうしていれば・・・・いえ、使ったら使ったで、地球がうるさいものね」
タリアがため息をつく。かすかに頭痛を感じるような気がした。原因は疲労だろうか

「そういうことは問題じゃない! ザフトはあんな・・・いつの間にあんな・・・! 
  どうしてジェネシスみたいな兵器を、また造ったんだ!」
カガリが椅子から立ち上がり、叫んだ
「カガリ代表・・・・それは、今ここでおっしゃることではないでしょう」
「それは・・・そうだけど、でも!」
「DXが無ければ、ユニウスセブンはそのまま落ちていました」

タリアの声に、カガリが言葉を失う。
「・・・・・・・・。」
「失礼を言いました、代表。お疲れでしょう・・・。代表は少しお休みください」
「いや・・・・・。艦長、取り乱してすまない。ユニウスセブンでの勇気には、私も応えたい
  オーブの被災状況がわからないので、完全な約束はできないが、
  できる限り我々はミネルバに対し便宜をはかりたいと思う」
「代表・・・・・いえ、感謝します」
「・・・・・・・では」
カガリはしばらく立ちすくんでいたが、やがて決意したようにブリッジから振り向き、降りていった

「あの若さで、政治家だもの。理想が先行するのは、仕方ないわね」
タリアはそれを見届けると、誰にも聞こえない声でつぶやいた

「ミネルバ、進路をオーブへ」

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小さな町医者の一室だった。持ち主の趣味だろうか、本棚にはぎっしりと本が詰まっていて、
薬品の匂いと一緒に本独特の匂いが入り混じっていた

シン・アスカは目の前で寝息を立てている少女を見つめた
金髪の少女で、ひどくあどけない顔をしている
こうして眠っている姿を見ると、アーモリーワンからの一連の事件を行った
実行犯だとは思えなかった

少女は、ガイアのパイロットである

ガチャ・・・

ドアが開き、両手にカップを持った一人の医者が入ってくる。髪の色は金で、メガネをかけており、
ほどよく枯れた眼差しが、その人の全身から知性を見せている。白衣が本当によく似合う人物だった

「失礼・・・・。なにか彼女に、おかしな動きは見られたかね? うわごととか、そういうものでもいい」
「いえ、なにも。おとなしく寝ていました。ええと・・・・」
「おっと、いろいろとごたついて、自己紹介がまだだったな。私はテクス・ファーゼンバーグ
  しがない町医者さ」
「はい・・・・すみません。いろいろと」
「構わないさ。軍属とはいえ、ガロードの知り合いだろう。それにあのMS、なにか事情がありそうだが・・・・」
「俺、ザフト軍ミネルバ所属、インパルスのパイロット、シン・アスカです」
「ザフトか。建前として、さっきの言葉は聞かないことにしよう。君は私の客人、シン・アスカだ」
「は・・・・はぁ」
「今、いろいろと世界が危うい状況になっているようだからな。用心に越したことは無い
  特にここガルナハンの町は、連合の勢力下だからな」
言って、テクスは手に持っていたカップを渡した。ホットミルクだ

「すみません」
シンがミルクを口に運ぶ。砂糖が多めに入れてあって、疲れた体にそれが染み込んだ
「君も少し、休んだ方がいいな。彼女と同じベットになるが、いいかね?」
「なッ・・・・!」
シンの顔がかぁっと赤くなる

「ふふっ、冗談だ。いや、やはりそちらの方がよかったかね?」
「まったく・・・・人が悪いですよ・・・。第一、こいつは敵ですよ!」
シンがまだ顔を赤くしたまま、眠っている少女を指差す
「その件に関してだが、少し敵と断定するには早いかも知れんな」
「・・・どういうことです?」
「こんな貧弱な施設では、まだなんとも言えない。もう少し待ってくれ」

言いながら、テクスは立ち上がり、眠っている少女の両手両足にはめられた手錠を確認した
それはベッドに固定されており、動きがほとんど取れないようになっている

「あの、やっぱりそいつ、敵だから手錠してるんですか?」
「違うさ。私は民間人だよ。敵も味方もない。あくまでもこれは、治療のためにだ」
「・・・・・・・治療って?」
「さて、間に合えばいいのだがな」

ガチャ

不意に扉が開き、ガロードが入ってくる。ザフトの赤服ではなく、私服を着ていた
「テクス! MSは全部、言われたとおり近くの洞窟に隠したぜ!」
「ああ。ガロード、少し外に出ないか。いろいろ話もしたい」
「ん・・・・ああ、わかったけど、そいつら放っておいていいのか?」
ガロードが、シンと少女の両方を見る
「なに・・・・。問題はないさ。シン、君はもう寝るといい。疲れは早く取るんだ」
「あ、はい」
シンがあいまいにうなずく

それからテクスはガロードを連れ、部屋から出た

シンはもう一度、眠っている少女を見る。どこか、心の奥がかき乱されるような気持ちになった
そろり、とその顔に手をのばす。唇に触れようとして、かろうじて思いとどまった

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「それにしても落ちたのが砂漠で助かったぜ。岩場とかだったら、インパルスもDXも
  オダブツしてたかもしれねぇからな」

ガロードとテクスは、町を歩いていく。町といっても砂漠の町で、科学の匂いはほとんどない
家々は石で作られており、レトロな雰囲気があった

「しかし私も驚いたよ。ガロード、ティファの声が聞こえたと言ったな?」
テクスがずれかけたメガネを上げる
「おう。ありゃ、幻聴なんかじゃねぇ。俺が大気圏突入したときに、確かに聞こえたんだ」
「とすれば、私とガロードが出会えるよう、ティファが導いたというのかな
  私にもティファの声が聞こえた。そして言われた場所へ行けば、三機のMSが倒れていたのだからな」
「ああ。そしてきっと、ティファもこの世界にいるんだ」
「そうか・・・・・。根拠はまったくないが、私もそんな気がしている」
「でも・・・・フリーデンのみんながどこにいるのか、テクスにもわからないんだろ?
  ジャミルもロアビィもウィッツもいないのはキツイよな」
「ああ。私は幸運にも、この世界に飛ばされたとき、金塊の管理をしていた時だったからな
  金塊を持ったまま、この世界に来ることができた。だから生活には困っていないが・・・・
  他のメンバーがどうしているのかも心配だ。そもそもこの世界に飛ばされたのかどうかさえ、わからない
  加えて、この世界はいろいろ危ういからな」

テクスがそう言いながら、周囲を見回す。それから声を小さくしてガロードに話しかける
「ガロード。この、ガルナハンの町をどう思う?」
言われて、ガロードも周囲をざっと見回した
「そうだなぁ・・・・。なんか、兵隊が多いよな。それから活気がねぇ気がする」
するとテクスは満足そうにうなづいた
「よく見ているな。さすがはザフトの赤服だ」
「か、からかわねぇでくれよ。俺が軍人なんてやれるわけねぇだろ」
ガロードが頬をふくらませた
「すまない。ガロードがエリートパイロットというのが、なんとも面白い組み合わせでな
  その通りだ。ここ、ガルナハンの近くに、地球連合の軍が駐屯している
  ここは連合軍の要衝で、ローエングリンゲートと呼ばれているな
  ただ、住民を半ば強制的に労働に使ったり、若い娘を無理矢理手篭めにしたりと
  軍の振る舞いはかなりひどくてな・・・・・・。
  ま、嫌な話はさておき、少し涼もうか」

言って、テクスは一つの建物に導く。その建物は他のものに比べてやや近代的で、
自動ドアをくぐり抜けると冷房が出迎えてくれた。生き返る感じだ
「二人だ。個室で頼むよ。ドリンクはアイスコーヒーでな」
テクスが慣れた感じで、カウンターへ金を支払っている

「テクス、ここは?」
「ネットカフェさ。ガロードには馴染みがないと思うが、第7次宇宙戦争前には町のあちこちにあったものだ
  テレビも見れる。ガロードも、この世界がどうなっているか、そろそろ知っておくべきだろう」
「ん・・・・ああ」

二人がちょうど座れるような個室に入ると、テクスはパソコンの電源を入れ、それからラックに入っている、
新聞をガロードに見せた

その写真を見たガロードの顔に衝撃が走った。なんと一面に使われている写真は、
ツインサテライトキャノンをユニウスセブンに放つDXだったのである

「てっ・・・・テクス、こりゃあ・・・・・」
「『ザフト軍の新兵器、ユニウスセブンを破壊する。馬脚を現したザフト』」
「どういうこったよ!?」
「『ユニウスセブンは人為的に落とされたものであり、テロ行為である。
  地球は危機的な状況におちいったものの、かろうじてザフトの新兵器によって破砕されたが、
  各国の破片による被害は甚大であり、多数の死者が報告されている
  プラントはこれを受け、救援物資の投下を行っているものの、謎の新兵器に関する説明はなされておらず、
  地球連合はこれに対して厳しく追及していくと声明を出している』」
テクスが新聞を読み上げていく

それだけではない、記事にはプラントがテロリストをかくまっているとか、
そもそも新兵器の実験を行いたいがためにユニウスセブンをプラントが落としたのではないかとか、
とんでもない記事が書かれている

「まるででたらめじゃねぇか! 俺がザフトにいたときにゃ、みんな命がけでやってたんだぞ!」
「そうだな。正直、私もこの不自然な世論に、作為を感じる」

言って、テクスはテレビをつけた。

『大西洋連邦政府、ならびにユーラシア連合を始めとした政府は、
  一連の事件に対してプラントが関与しているとして、賠償金、プラントの武装解除、現政府の解体、
  連合理事国の最高評議会監視員派遣、テログループの逮捕
  ・・・そしてユニウスセブンを破壊したMSの引渡しを要求しております
  なお、これが受け入れられない場合、プラントを悪質な敵性国家として、武力行使も辞さないと言う決議を行いました』

ニュースキャスターが、とんでもないことを伝えている。ガロードは開いた口がふさがらなかった
言っていることはほとんど無茶苦茶である。ジャイ○ンだってもう少しまともな要求をするだろう
ピッ。またテクスがテレビを変える。今度は、デモ行進を行う民衆が映し出されていた
戦争支持を行うプラカードを持った人間が、大通りを歩いている
しかしガロードにとってなによりショックだったのが、民衆がDXの拡大写真を持ち歩き、
それを街中で焼いたりしていることだ。

DXの写真には大きくこう、落書きされている

『ユニウスの悪魔』

「ガロード、ショックか?」
テクスがやわらかい笑顔を向けてくる
「い、いや・・・・。サテライトキャノンを撃ったら、こうなるってわかってたけど・・・・・
  やっぱりいざ見ると、やなもんだよな」
「ああ。だが、気にすることはない。ガロード、民衆というものは本来、
  戦争など望まないものだ。だから政治家は戦争をやりたいとき、必ず民衆を扇動する」
「あ・・・・うん」
「おそらくこのデモも、何人かの工作員や、過激派が扇動して行われたものだろう
  そもそも、ニュースがどこも、ユニウスセブン落下に際し、地球軍が動かなかったことを
  批判していないのがおかしい。最初から不自然すぎるのだ、この世論は」
「そうか・・・そうだよな。本当ならザフトじゃなくて、地球軍がユニウスセブンを破壊しなきゃいけねぇんだよな」
「まぁ、我々がこの世界の政治を気にしても仕方ないが・・・・・。ガロード、一つだけ言っておこう」
「ん?」

テクスがじっとガロードを見つめた。それから、軽く頭を下げる
「よく、サテライトキャノンを撃ってくれた。ガロード、他人がどう言おうと、世論がどうだろうと、
  君はこの世界を救ったのだ。我々のような過ちを繰り返さなかったことに、私は礼を言いたい」
「や、やめてくれよ・・・・。そんなこと言われると、尻がかゆくなるぜ」
ガロードが頬をかいて、照れをごまかした

「うむ・・・。ところでガロード、これからどうするつもりだ?」
「ティファを探す」
きっぱりとガロードは言い放った

「しかし当てはあるのか?」
「・・・・そうなんだよなぁ。テクス、俺はどうしたらいいと思う?」
なにしろいきなり砂漠の町に落とされ、途方にくれているのが実情だった
通信機がいかれているのか、なにかで通信が妨害されているのかしらないが、ミネルバとも連絡が取れない
かろうじて人目に触れず、DX、インパルス、ガイアを隠せたのだけが幸いだった
「そうだな、とりあえずは・・・・ほとんど無傷のDXはともかく、インパルス、ガイアを修理するのが先決だろう」
テクスが言う。大気圏突入と、その前の相打ちで、インパルスとガイアは深刻なダメージを受けていて、
まともに動かない状態だった
「でも修理ったってな・・・・。金がねぇよ。俺、デュランダルのおっさんから給料もらってないし」
「デュランダル・・・・・? ガロード、それは、プラントの議長、ギルバート・デュランダルか?」

テクスの瞳が、かすかに見開かれる

「え・・・? まぁ、なんかそんな風に呼ばれてたな。議長とかなんとか」
「まったく、ガロードらしいというべきかな」テクスが苦笑を浮かべる「その男は、
  プラントの最高権力者だ。議会制であるから、独裁的な権力を持っているわけではないが
  若いがやり手の政治家として名を聞いている。ガロードがデュランダル議長の近くにいるなら、
  情報を集めやすい。ティファを探す手もあるはずだ」
「・・・・・・でも、俺は無断でサテライトキャノンを撃っちまった。それに地球連合は、
  DXを引き渡せって言ってるんだろ? いまさらザフトに戻るのもなぁ・・・・」
「そうだな。デュランダルの腹が読めないうちは、うかつに信頼するのも考え物だが
  それでもザフトに戻るべきだろう・・・・・・・少なくともこの世界では、
  DXはザフトのMSだと思われているのだしな。それと・・・・・ガロード、私も同行する」
「え? テクスが?」
「ザフトはDXを拿捕したり、あるいはなにかガロードに危害を加えようとするかもしれない
  そのほかにも、なにか罠を用意したりするかもしれん
  こういう陰謀を見抜くには、年長者の目が必要だ。それに私も医者のはしくれ
  戦争は、医者が不足するからな」
「戦争って・・・・なんだよ?」

テクスの言葉は思わぬものだった。ガロードも簡単な世界情勢を知っているが、
少なくとも今、この世界では、戦争はないはずだった
「これほどの世論操作を行っている上に、かなり無茶な要求を地球はプラントに突きつけている
  地球側が戦争をやりたがっているのは明白だ。それに・・・殴られてプラントも黙っているほど、
  お人好しではないだろう」
「そう・・・・・か」
「間違いなく戦争になるな。だがガロード、それは君のせいではない
  君がいなければ、もっと地球は悲惨なことになっていた。それは胸を張れることだ」
「ああ・・・・。そんなに気にしてるつもりは、ねぇんだけど・・・・」
「顔に出てるぞ」
テクスは笑みを浮かべると、ガロードの肩をぽんと叩いた。それから立ち上がる

「テクス? どこ行くんだ?」
「ガロード。先に私の診療所へ戻ってくれ。私はMSの修理を依頼してくる
  こういうことは本格的に戦争となる前にやったほうがいいからな」
「わかった。でも大丈夫なのかよ? 修理代とか・・・それに、修理を頼むやつ、信用できるのか?
  DXは悪魔呼ばわりされてるMSだし、インパルスとガイアはザフトの機密MSだぜ?」
「大丈夫だ。金塊もかなり残っているし、信用できて、腕もいいジャンク屋を私は知っている。彼らに任せるさ」
「なら、俺も行った方が・・・・」
「いや、ジャンク屋との接触は私だけでやる。事情はどうあれ、今の君は民間人ではなく、
  ザフトの赤服だからな。とりあえず、食料の買い出しと、後はあの女の子やシンの服を買って来てくれ
  さすがに軍服でいるのはまずい」

言ってテクスは、ガロードにいくらかの紙幣を渡した

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その日の夜

シンはふと目が覚めた。砂漠の夜は思ったよりも涼しく、昼間の暑さが嘘のようだった
それでも温度調整されている快適なプラントに比べたら、なんとなく不自然な感じがして、
少し眠りにくい

(プラントの方が、本当は不自然なんだけど・・・・)

シンは何度か寝返りを打つが、寝つけず、諦めて起きることにした
隣のベッドではガロードが、よだれをたらして熟睡している

「まったく、図太いというか、なんというか。よくこんな状態で熟睡できるよな。ここは連合の勢力下だってのに・・・」
シンは毒づくと、机にあったマジックを取り出し、ガロードの額に『肉』と書いてやった

不意にシンの頭を、一つの考えがよぎった。
「・・・・・俺はなにを考えてるんだ」
考えを打ち消すように、頭を振ったが、その考えを実行したいと体が求めている
護身用の拳銃を腰に差すと、足音を消し、気配を消して、音を立てぬようドアを開ける。

短い廊下は人も電灯もなく、静かなものだった。シンはそのまま忍び足で歩き、目的のドアの前に立つ

「・・・・・・・・様子を見るだけだ。捕虜の様子は、ちゃんと確認しなきゃ」
小声で言い訳し、ドアを開けた。中から薬品の匂いと、本の匂いを感じる。
「あ・・・・・!」

シンは短く声をあげた。ベッドの上にいるはずの少女の姿が見当たらない
手錠も外されている

ガッ!

音がした。窓の方からだ。シンが見ると、少女がいままさに窓から飛び降りようとしているところだった
金色の髪が月光に照らされ、神秘的な雰囲気がそこにはある

「逃げるのかよ!」

シンは足音を消すのをやめ、窓へ走っていく。少女は窓から飛び降り、夜の街へ消えた

「くそっ! 逃がすか!」
あわててシンも窓から降り、着地する。少女はすでに走り出していた

それを追う。ここで逃がしたら、取り返しのつかないことが起きる。そんな気がした