起動魔導士ガンダムRSG_09話

Last-modified: 2011-08-13 (土) 22:19:57

とある砂漠の世界、ヴォルケンリッターの一人、シグナムは仲間と別れて怪物と戦っていた。だが不意打ちにより、シグナムは怪物が放つ触手に掴まってしまう。
「不覚…!くうっ…!」
そうこうしているうちに触手はシグナムの体をよりきつく締め上げていった。
「ぐああ…!」
もうだめかと思ったその時、天空から無数の雷の矢が放たれ、怪物に突き刺さる。そして、
「ブレイク!」
何者かの掛け声で矢は爆散した。

 

(フェイトちゃん!助けてどうするの!?捕まえるんだよ!)
エイミィに呼び出されてこの世界に来たフェイトとシンは、襲われているシグナムを見て思わず助けてしまったのだ。
「ご…ごめんなさい。」
「別にいいんじゃね?今の爆発結構強かったから、あの姉ちゃん巻き込まれたんじゃ…。」
「え゛っ!?」
『あーあ、このうっかり屋さん。』
デスティニーのつっこみと同時に爆煙が晴れる。
「ああ…あの人も来てたのか…。」
「えっ!?誰あの人!?」
シン達の視線の先にはシグナムを爆風から守った銀髪の少年が居た。
(気をつけて二人とも!もしかしたらその子、報告にあった守護騎士達の協力者かもしれないよ!)
「何…?いつのまにスウェンのことが…?」
シンはエイミィからの情報の出所に疑問を持つ。
一方その頃、スウェンとシグナムは、
「す…すまないスウェン。」
「気にするな、それにしても身動きの取れないシグナムに追い討ちを掛けるとは…下郎め!」
「うん、俺もそう思う。」
スウェンの怒りに同意するシン。
「もー!シンまでひどいよ!」
フェイトはそんなシンの肩を、頬を膨らませてぽかぽか叩く。
「はっはっはっ、よせよ~。」
『なんだこれ?』

 

その頃別の場所では、なのはとヴィータ、アルフとザフィーラが戦っていた。
(シン…アイツも来てんのか…。)
「ヴィータちゃん!今日こそお話聞いてもらうよ!」

 

「さて…アタシ等もそろそろ決着つけようじゃないか。」
「……望むところだ。」

 

(シン、フェイト、気を付けて、彼は結構強いらしいから…。)
シャマルを探しているユーノから通信を受けるシン。
(まあアイツが強いのは知ってるけどな。)
「シン…シンはシグナムをお願い、一度彼女に勝っているシンなら…。」
「わかった、気をつけろよ…アイツは強い。」
「うん、任せて。」

 

一方スウェン達は、
「………。」
「どうしたスウェン?テスタロッサを見て…?」
『アニキ…?』
「…シグナム、俺があの娘と戦っていいだろうか?」
「……?別に構わん、あの少年にはこの前の借りを返したいからな。」

 

「作戦会議は終わりか……デスティニー!」
「いくよ、バルディッシュ!」
「ノワール、出るぞ。」
「レヴァンティン、行くぞ!!」
そしてシンとシグナム、フェイトとスウェンは各々散らばり、そしてぶつかり合った。

 

対峙するシンとシグナム
「なあ、どうしても戦わなきゃダメか?」
シンはシグナムに戦わないで済まないかと呼びかける。
「何を言っている…戯言に付き合っている暇は…。」
「はやてを助けたいんだろ!俺達も協力するからさ!」
「貴様…!?」
シグナムは前に、はやてから新しく出来た男の友達の話を聞いていた。
「まさか貴様…シン・アスカか!?」
「…そうだよ。」
「ふふっ…運命とは皮肉なものだな、だが我らは止まる訳にはいかんのだ!!」
シグナムはレヴァンティンのカートリッジを消費し、構える。
「解ってくれないのか…ならなのは風に話を聞いてもらうしかないな!」
シンは右手にアロンダイトを召還し、構える。
(カートリッジシステム…一時的に魔力を上げる機能か…厄介だな。この前は奇襲で勝てたけど…。)
(奴のあの目…まだ変わっていないな、恐らくは切り札なのか。)
しばらく続く相手の動きの読み合い。
ふと、シンは少し足をずらす、その刹那。
「はあああああああ!!!!」
一気にシグナムがシンとの距離を詰め、レヴァンティンを振り下ろす。それをシンはアロンダイトで受け止める。
(ヤバイ、この人強い!フェイトが苦戦するわけだ…!)
シンは片手でアロンダイトを持ったまま、もう片方の手にフラッシュエッジを召還しシグナムのわき腹目がけて振る。
シグナムはバックステップでかわし、距離をとる。
シンはそのままフラッシュエッジを彼女に向かってなげるが簡単に切り払われてしまう。
「手数の多い奴だ…ん?」
シンはさらにシグナムから距離をとっていた。
「接近戦じゃ分が悪い…なら!」
右腰に緑色の砲身を出し、シグナムに向けて特大の赤いビーム砲を発射する。
「くっ!」
シグナムはなんなくかわすが、
「まだまだぁ!!」
そのままビーム砲は薙ぐようにシグナムを追い続ける。そしてシンは左手にビームライフルを出し、シグナムに向け数発発射する。
「…しまった!?」
シグナムはビームの牽制で動きを緩めてしまい、そのまま特大の方のビームに飲まれてしまった。
「やったか!?」
衝撃で砂埃が巻き上がる。
『まだです!』
そこから一筋の矢が、シンの脇をかすめる。

 

「どわっ!あぶねえ!」
砂埃が収まるとそこには弓のような武器を構えたシグナムが立っていた。
「あの剣…弓にもなるのか…。」
「私にボーゲンフォルムを使わせるとは…おもしろい!」
そのままレヴァンティンは剣形態にもどる。そして、
『シュランゲフォルム!』
レヴァンティンの刃がワイヤーに繋がれたまま多数に分離し、そのまま大蛇のようにシンに襲い掛かる。彼はもう一本のフラッシュエッジでそれを打ち払うが、連結された刃はいまだシンの周りを迂回していた。
「やべえ…もしかして怒らせた?」
『むしろあの方、喜んでいるみたいですが…。』
「なんだ!?変態なのか!?」
「誰が変態だ!?誰が!?」
そうこうしてるうちに、刃はシンに襲い掛かる。
「こうなったら…デスティニー!!」
シンは背中から紅の翼を大きく広げる。
「翼…!?一体なにを!?」
「うおおおおおお!!!」
そのままシンはシグナムに突撃する。
「甘い!!」
刃はそのままシンを貫いた、かに見えた。
「な…!?幻影!?」
シンはデスティニーのフルバーストによる高速移動で光の分身を作り出し、シグナムを翻弄する。
「お、おのれ…!」
「うらああああああ!!!」
一気にシグナムとの距離を詰めたシンは彼女の腹部に青い籠手のついた右手を押し当てる。
「パルマ…!」
「その技は……!おのれ!!」
シグナムはその瞬間、自分の敗北を悟った。
「フィオキーナ!!」

 

「う……。」
シグナムは気が付くと、バインドで体をグルグル巻きにされながら倒れていた。
『主、起きたようです。』
「いや~今回も俺の勝ちだな!」
「くっ…主、申し訳ございません…。」
シグナムは同じ相手に二度も負けてしまったことが悔しくてたまらなかった。
「そんなに落ち込むなよ、結構白熱したよ、もし全部終わったら今度俺にも剣術教えてくれよな………よいしょっと。」
そのままシンはシグナムを抱えてフェイトの様子を見に行った。

 

シン達から少しはなれた場所、ここではフェイトとスウェンが対峙していた。
「はあああー!!」
「くっ!」
フェイトが放つ光弾を岩場に隠れてやり過ごすスウェン。
『アニキ!どうしたんスか!?いつもより動きが鈍ってるッスよ!?まさか…?』
(くそっ…!なんだこの記憶は…!?)
スウェンはフェイトと対峙してから、ある記憶が次々と蘇ってきており、戦闘に集中できないでいたのだ。

 

とある研究室らしき一室、そこで自分は診察台に寝かされていた。
ふと、横を見ると白衣を着た研究員らしき女性がモニターに移っている黒いドレスに黒い長髪の女性と何か話しをしていた。
「いよいよですね、プレシア。」
『ええ…あなたが送ってくれた因子を持つコーディネイターのおかげでね……ところでもう一人の彼はどうしたの?』
「彼はリニスが調整を行っていますが…なにぶんあの下衆共に植えつけられた余分な思考が邪魔で捗らないそうです。」
『そう…悪いわね。』
「いいのです。貴方達は大切な私の協力者なのですから…。彼にはアリシアのエスコートを任せようと思っています。」
『それじゃあとは…ゴホッ!…任せたわ…私はもうアリシアの生きた姿は見れないけど…。ゴホゴホッ!』
「…私にも子供がいますので…貴方の気持ち、少しわかります、アリシアは任せてください。」
『もう切るわ…、どうやら来たみたいね。』
「ええ、それではごきげんよう、プレシア。」
『貴方の武運を祈ってるわ。』
そして通信が切られる、するとそこにショートヘアの女性がこの部屋に入ってくる。
「…プレシアはどうなりましたか?」
「おそらく助からないでしょう、でもやるべきことはやってくれたわ。」
「そうですか…。」
悲しそうに俯くショートヘアの女性。
「そう悲しい顔をしないでリニス、これは怠慢なるミッドチルダとコズミックイラに鉄槌を下し、そして私達が家族と幸せに暮らすために必要なことなのよ。」
「でも…だからってファントムペインの養成施設の子供や、種の因子があるとはいえなんの罪もない一般の子供を巻き込むなんて…。」
「心配いらないわ…そういった悲しみの記憶を消し去るための『R計画』なんだから。」
すると研究室の片隅に魔法陣が展開される。
「来た様ね…。」
魔法陣から膨大な光が発せられる。そして光が晴れるとそこに21個の怪しい光を放つ宝石と、水槽の中で眠っている金髪の少女が現れた。
「材料は揃った…あとはもっと多くの同志と…生贄ね。」
白衣の女性は口元に小さく笑みを浮かべていた。
そしてリニスと呼ばれた女性はこちらのほうを向き、
「やっぱり…こんなのは違う。」
小さく呟いた。

 

『アニキ!上!』
「!」
我に返ったスウェンはフェイトが放ったサンダースマッシャーをギリギリでかわした。
「く…!」
「貴方は何者なんです!?守護騎士達とは違って普通の人間のはずなのに…なんで彼らに協力するんですか!?」
「………。」
スウェンは何も答えない。
「何か言ったらどうです!?」
「問答している余裕があるのか?」
「!!!」
スウェンは背中からリニアガンを放ち、フェイトをひるませてそのまま自分も空中に飛ぶ。
「はああああ!!!」
「フラガラッハ!!」
すぐにフェイトのバルディッシュザンバーが襲い掛かるが、スウェンは背中の羽から二本の剣…フラガラッハをとり、それを受ける。
(この人…強い!)
(くっ…!今までの相手とは格が違う…!)
お互い冷や汗をかきながら一旦距離をとる。
「バインド!」
フェイトの詠唱でスウェンの手足にバインドが掛かった。
「しまっ…!!」
「終わりです!!」
フェイトはすぐさま地上に降り、いくつもの光弾を召還する。
「私には守りたいものがある!だから…絶対に負けない!!」
なのはを倒した時の気迫のこもった目で、フェイトはスウェンを見る。
「プラズマランサー、ファイア!!」
そして幾つもの光弾が、スウェンに襲い掛かる。
「守りたいものか…。」
スウェンは一言呟くと、右手に掛かっていたバインドを解いた。
光弾の直撃による大爆発。だが爆煙が晴れるとそこにスウェンはいなかった。
「えっ!?どこに!?」
すると突然、横からアンカーランチャーが射出され、フェイトの腹部に巻きついた。
「こ…これは!?」
アンカーランチャーがきた方角を見ると、そこには体がボロボロになりながらも、左手からアンカーランチャーを出しているスウェンが立っていた。
スウェンは光弾が当たる直前、自由にした右手からアンカーランチャーを出し、地面に突き刺して移動し弾をかわして、空いているほうの手でフェイトを捕まえたのだ。
「ふん!」
「きゃあ!?」
そのままフェイトが絡みついたアンカーランチャーをハンマーのように振り回し、彼女を地面に叩き付ける。
「あぐっ……!!」
フェイトは地面に叩きつけられた衝撃で気を失ってしまった。
スウェンはフェイトが目を覚ましても反撃されないよう、彼女の体にバインドを掛ける。
「俺ははやて達を守りたい…守りたいものならある。」
スウェンは気絶しているフェイトに構うことなく宣言する。

 

「フェイト!!」
そこにシグナムとの戦闘を終えて様子を見に来たシンがやってきた。
「シグナムは…敗れたのか…。」
シンに担がれているシグナムをみるスウェン。
「フェイト!!大丈夫か!?」
「ごめんね…負けちゃった…。」
目を覚ましたフェイトは、瞳に涙を浮べ謝った。
その光景を見たとたん、シンの頭の中に種が割れるイメージが浮かびあがり、瞳に光が無くなる。
「くおらあああああ!!!!なにフェイト泣かしてんだあああああ!!!????」
シンははやてのことなんて頭の中からすっとばして、シグナムを投げ捨ててスウェンに襲い掛かる。
「どわぁ!?」
いきなり放り投げられたシグナムは、バインドで受身も取れず顔面から砂漠に落下する。
「ぶはっ!がはっ!もっと大事に扱え!!」
そんな顔面砂まみれのシグナムの声に耳も貸さず、シンはアロンダイトを力一杯スウェンに振り下ろす。
「……!?」
スウェンはそれを身を捻らせてかわす。
「落ち着け、シン・アスカ。」
「うるせええええええええ!!!!!」
怒りで我を忘れているシン、そんな彼を見てフェイトは、
「シンが私の為に怒ってくれている……えへへ…。」
照れくさそうに笑っていた。

 

その頃なのはとヴィータは、草木が生い茂っている世界で互いに魔法を撃ち合っていた。
「これで終わりだよ!ディバイン…!!」
レイジングハートからカートリッジが射出される。
「まさか…!?撃つのか!?あんな遠くから!?」
なのはの射程外に移動したはずのヴィータだったが、それでも詠唱を続けるなのはにヴィータは驚いていた。
「バスッ……!?」
だがなのはのディバインバスターが放たれる事はなかった。

 

一方怒り狂ったシンは今だにスウェンに攻撃を加えていた。
「ショーティー。」
スウェンはこちらに突進してくるシンに向かって発砲したが、彼の左腕のシールドで防がれてしまい、パルマフィオキーナの射程圏内に入ってしまう。
「喰らええええ!!!」
「断る。」
スウェンはパルマフィオキーナを横に飛んでかわす。
「こっこのお!」
「当たらなければどうということはない。」
二人は一旦距離をとり、アロンダイトとフラガラッハを構えたまま対峙する。
『アニキ、いいんですか?あの人味方なんじゃ…?』
「向かってくる以上戦うしかないだろう。」
「フー!フー!」
『主…落ち着いてくださいよ…。』
「ふー…解ったよ。」
デスティニーになだめられたことにより冷静さを取り戻すシン、その時だった。
(シン君!フェイトちゃん!なのはちゃんが…!)
突然のエイミィの通信に困惑するシンとフェイト。
「なのはがどうかしたのか!?」
(なのはちゃんが仮面の男に…!!)
だがシンはエイミィの言葉を最後まで聞くことなく、意識を失ってしまった。
「シ…シンーーーーーーーーー!!!!!!!」
フェイトは仮面の男に胸を貫かれているシンを見て絶叫する。
「な…貴様!!」
「お前は…!?」
いきなり現れて不意打ちまがいなことをした仮面の男に、スウェンとシグナムは怒りをあらわにする。
だが仮面の男は構うことなく、シンとなのはのリンカーコアをスウェンに差し出した。
「奪え…。」
だがその時金色の刃が仮面の男を襲う。
「よくもシンを…!!なのはを!!」

 

フェイトはバインドを自力で引き千切り、鬼の形相で仮面の男に襲い掛かった。
「くっ!!」
仮面の男はフェイトの渾身の一撃を魔法壁で受ける。
「俺を忘れるな。」
スウェンは仮面の男がフェイトの方を見ている隙をついて、男にリニアカノンを放つ。
「おのれ!イレギュラーが!」
仮面の男はフェイトを突き飛ばし、自分もリニアカノンをよける、そしてそのはずみで二つのリンカーコアを落としてしまった。
「今日はここまでだ…!」
「まてぇ!」
フェイトとスウェンは追おうとするが、仮面の男は何処かへと転移してしまった。
「………!!」
「そうだ…!シンは!?」
フェイトは倒れているシンの下に駆け寄る。
「シン!!シン!!」
フェイトは何度も呼びかけたが、シンが返事をすることはなかった。
「スウェン!!」
「シグナム!!」
そこにヴィータ、シャマル、ザフィーラがやってきた。
「シャマル、出来ればシグナムを治療してくれ。」
「わかったわ。」
「シン……。」
ヴィータはフェイトに揺さぶられているシンを悲しそうに見る。
「リンカーコアは回収した……撤退しよう。」
「逃がすと…思ったか…?」
そこにアルフとクロノが怒り心頭の面持ちでやってくる。
「クロノ…なのはは?」
「いまユーノが付いている。」
「卑怯な真似しくさって…なにが誇り高き騎士だい!?」
「くっ…!」
言い返せないヴォルケンリッター、するとスウェンが一歩前に出る。
「みんなは逃げるんだ、ここは俺とノワールに任せろ。」
「スウェン!?」
シャマルはスウェンを止めようとするが、ザフィーラに手で制されてしまう。
「何か考えがあるのだろう…撤退するぞ。」
「…わかったわ、ちゃんと帰ってきてね?」
スウェンはコクリと頷くと、地面にショーティーを乱発させ、砂埃を巻き上げる。
「目くらましか!?」
「うわあ!?ゲホゲホッ!!」
アルフとクロノが怯んでる隙に、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラは転移して行った。
ふと、シグナムとヴィータは目を覚まさないシンにすがって泣いているフェイトを見る。
「すまん…テスタロッサ。」
「シン……高町なんとか……ごめんな。」

 

「姑息な手を使って……!!」
アルフは一人その場に残ったスウェンをにらむ。
「仲間を想うのはいいが…君一人で僕らに勝てると思っているのか?」
そしてアルフとクロノは構える。
「ああ…勝てると思っていない。」
「「!!?」」
スウェンは持っていた武器をすべて捨て、両手を頭のところまで上げた。
「降参だ…管理局に投降しよう。」
『煮るなり焼くなり好きにしろッス!!』
スウェンの予想外の行動に、アルフとクロノはただただポカンと口を開けていた。