運命と最強_第13話

Last-modified: 2007-11-19 (月) 13:31:06

闇の書の内部空間

 

「ど・・どうして・・・」
プレアの疑問に答えず、ハイペリオンはXアストレイに攻撃を仕掛ける。
『くっ・・・・』
その攻撃をかわしながら自問するもう一人のプレア
『まさか・・・収集した奴の魔力が・・反応して・・・馬鹿な!』
攻撃をかわし、間合いを空けながらドラグーンを飛ばす。
ハイペリオンは追ってくるドラグーンから逃げ、ザスタバ・スティグマトでドラグーンを破壊しようとする。
だが、ドラグーンはハイペリオンから逃げるように離れていき、
『もらった!!』
いつの間にかハイペリオンの後方にいたXアストレイがサーベルを展開、斬りかかろうとするが
ハイペリオンもザスタバ・スティグマトに搭載されたロムテクニカでそれを防ぐ
『ちっ・・・やっかいだね・・・』
お互い距離を置き戦闘を再開する。
何も無い空間で激突する二機、そのどちらとも決定打を与えられないでいた。
『・・・君は後回しだ・・・』
痺れを切らしたもう一人のプレアはドラグーンを展開、それでハイペリオンを攻撃しながら
『まずは君から消えろ!!!』
ライフルとプリスティスで動けないドレットノートに攻撃を仕掛けた
「っ・・・・・・」
今度こど覚悟を決めるプレア、だが
『また君か・・・』
ドラグーンの攻撃を掻い潜り、プレアに放たれた攻撃を防ぐハイペリオン
『だったら・・ずっとそうしてるんだね!!!』
そう言い、今度はドラグーンを加えて攻撃をする。
その攻撃をただ無言で防ぐハイペリオン
「な・・・ぜ・・・・・・」
プレアは放心した状態でハイペリオンを見ていた。
その時、攻撃が止み、それを待っていたかのようにハイペリオンが突進
Xアストレイはプリスティスにビーム刃を展開させ攻撃するが、
それをアルミューレ・リュミエールで防ぎ、Xアストレイに体当たりをした。
そのままXアストレイを押し出そうとするハイペリオン、だが
『パワー不足だね・・・』
パワーではハイペリオンより上なのか、Xアストレイはハイペリオンを徐々に押し返す。
そしてXアストレイはドラグーンを展開

 

「ぼくは・・・・・なにを・・・・」

 

『さすがにびっくりしたよ・・・でも・・・』
展開したドラグーンをハイペリオンの後ろに配置

 

「また・・・・ぼくは・・・何も出来ないまま・・・・」

 

『今度こそ・・・さようならだ!!』
勝利を確信するもう一人のプレア

 

「そんなの・・いやだ!!」

 

ドラグーンが砲撃を開始しようとしたその時

 

「わああああああああああああああ!!!!!」

 

ドレットノートのライフルのビームが、ハイペリオンとXアストレイを引き離した。

 
 
 

海鳴市上空

 

「おおおおおおお!!」
「・・・・・・・・」
ぶつかり合う二つの光
海鳴市上空でカナード・パルスとリインフォースは壮絶な戦いを繰り広げていた。
「くらえ!」
ザスタバ・スティグマトで攻撃を繰り出すカナード
それを左手に展開したシールドで防ぎなが突撃し
『シュヴァルツェ・ヴィルクング』
カナード目掛けて放つが、
「なめるな!」
それをアルミューレ・リュミエールで防ぎ、闇の書の意思の腹目掛けて蹴りを放ち、無理矢理距離をあける。
「やれ、高町!」
その合図と共に
「ディバイーン・バスター!!」
なのはディバイン・バスターを放つ、だが
「盾」
闇の書の意思はパンツァーシルトを展開、それを防ぐが
「それだけで済むと思うな!!」
カナードはロムテクニカを持ち突進、パンツァーシルトに突刺した。
「カートリッジ・ロード!」『Burst』
カートリッジがロードされた瞬間、結界に刺さったロムテクニカの刃が爆発し吹き飛ばす筈だったが

 

「・・・・それがどうした」
闇の書の意思はそれを物ともせず、シュヴァルツェ・ヴィルクングでカナードを殴り倒し
「がはっ!!」
距離が開いているなのはに対し、フェイトから収集した魔法、プラズマスマッシャーを放った。
「きゃあああ!!」
双方ダメージを受ける二人、それに追い討ちを掛けるかのように
「デアボリック・エミッション」
空間広域攻撃を放つ。
『ラウドシールド』
「アルミューレ・リュミエール展開!」
二人ともバリアを張りどうにか防ぎ、次の攻撃に備える
「・・・仕掛けるぞ・・・いけるか、高町」
マガジンを交換しながらなのはに尋ねるカナード。
「はい、いけます」
カナードを見据え、答えるなのは。

 

闇の書の意思との戦闘を開始する前、カナードはなのはに協力を頼んだ。
カナードの申し出に対し、なのはは
「こちらこそ、お願いします」
快く了承。近距離戦闘をカナード、後方支援をなのはということで話がつき、戦闘を行っていた。

 

「アクセルシューター、シュー!!」
なのははアクセルシュータを放ち、思念操作で闇の書の意思に攻撃を行う
カナードもザスタバ・スティグマトで攻撃をしかけるが
「刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー」
アクセルシュータを無数に展開したブラッディダガーで打ち落とし
「盾」
ザスタバ・スティグマトの弾丸をパンツァーシルトで防いだ。
「ちっ、純粋に硬いシールドか・・・ヘタな属性が付いている防御魔法のほうがまだいい」

 

シールドの場合、「ただ硬いだけ」しか目立った長所は無いが、力づくで破らなければならない事が多い。
(バリアブレイクなどの特殊な方法もあるが)
特殊な属性が着いている防御魔法、たとえばAMFなどは、魔力無効化などの特殊能力がつくが
魔力で発生した効果をぶつけたり(魔法で岩を浮かせ、浮かせた岩をぶつけたり)
攻撃用の魔力弾を無効化フィールドやバリアを中和する膜状バリアで包んで攻撃をしたりなど(重弾核射撃弾)
弱点や、やり方によって簡単に突破できることが多い。
カナードは後者の重弾核射撃弾を放つことが出来るため、AMFなどの防御手段の方が戦いやすいのである。

 

毒つきながらも接近し、左手にロムテクニカを持ち刺しかかるが、
「無駄だ・・・」
先ほど同様、パンツァーシルトに刺さり、
「意味の無いことを・・・・」
無表情に言う闇の書の意思、だが
「果たしてそうか」
邪悪な笑みを浮かべながらカナードは行動に出た。
ザスタバ・スティグマトを腰にしまい、ロムテクニカをもう一本出し、突刺した。
「カートリッジ・ダブルロード!」『『Burst』』
ロムテクニカ二本分の爆発が闇の書の意思を襲い、今度こど豪快に吹き飛ばした。
「くっ・・・」
衝撃にバランスを崩す闇の書の意思
そしてそのチャンスをを見逃すなのはではなかった。
「エクセリオーン・バスター!!!」
カートリッジをロードし、エクセリオンバスターを放った。
その攻撃は闇の書の意思に直撃する筈だったが
「アルミューレ・リュミエール展開」
展開したアルミューレ・リュミエールによって防がれてしまった。
「そんな・・・」
「アルミューレ・リュミエールだと!?」
驚く二人をよそに、闇の書の意思はアルミューレ・リュミエールを自身を囲むように展開、そして
「星よ・・つどえ・・・すべてを打ち抜く光となれ・・・」
闇の書の意思は右手を掲げ、桃色の魔力を収縮していく
「スターライト・・・ブレイカー」
唖然とするなのは
「今度こそ・・・眠れ・・・・」
闇の書の意思は静かに宣告する。

 
 

闇の書の内部空間

 

ハイペリオンの横に並び、ライフルを構えるドレットノート。
その姿を見て嬉しそうに話すもう一人のプレア
『戦う気になった?そうだよ・・・僕達は(違う!』
もう一人のプレアの言葉を否定するプレア。
「僕は戦うために生まれたんじゃない!たとえ、他人にそう言われても・・僕は・・・その考えを変えない!決して!!」
プレアははっきりと答えた。
『・・・世迷言を!!!』
叫びながら二機に対して砲撃を開始するが、
ハイペリオンはアルミューレ・リュミエールを自機とドレットノートを囲むように展開、攻撃を防いだ。
攻撃が止んだ直後、ドレットノートはビームライフルを、ハイペリオンはフォルファントリーを発射
『くっ・・・』
Xアストレイはそれを避けるが、ドラグーンは破壊されてしまう。
そしてハイペリオンはザスタバ・スティグマトを連射、ドレットノートはビームサーベルを展開し突撃
ザスタバ・スティグマトの砲撃により身動きが出来ないXアストレイに対し
「もう一人の僕・・・・憎悪に固めれた僕・・・・・消えろ!!!」
ドレットノートはXアストレイを袈裟斬りに切り裂いた。
『XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX!!!!!!!!』
この叫びはXアストレイか、もしくはもう一人のプレアか・・・・・
Xアストレイは爆散し、辺りを光が包んだ。

 
 

海鳴市上空

 

「エクセリオーン・バスター!」
なのははアルミューレ・リュミエールを破壊しようとするが、防がれてしまう。
そんな中、カナードは現状を切り抜ける方法を考えていた。
最大火力であるフォルファントリーを使おうとするが、
「アルミューレ・リュミエールの強度が上がっている、奴を仕留めきれるかわからん・・・」
同じくアルミューレ・リュミエールを囲むようにに展開し、攻撃を凌ごうとするが
「あの魔力量からして、無傷で済むとは思えんな・・・それに、どうせ守って勝てる相手じゃない・・・なら」
一つの結論にたどり着く
「シールドの発生を調整して・・・・一転に・・・・」
カナードは即座に行動に出た。
フォルファントリーを展開し、前面にアルミューレ・リュミエールを展開
そして、それは徐々に形を変え、巨大な槍の先端のような形になった。

 

「・・・・!」
その光景に驚く闇の書の意思。
「いくぞ・・・フォルファントリー・突撃ぃ!!」
一つの槍となり、闇の書の意思目掛けて突撃するカナード。
闇の書の意思はアルミューレ・リュミエールで防ぎきれると思い、スターライト・ブレイカーの発射体制に入るが

 

              ズバァァァァァァァ!!!!!

 

闇の書の意思が張ったアルミューレ・リュミエールは、徐々に破られていく。
「なん・・・・だと・・・」
驚く闇の書の意思にカナードは答えた。
「憶えておけ!強力な盾は、強力な武器にもなるということを!!」
避けようにもスターライトブレイーカー発射直前だったため、満足に動くことが出来ず、
避けきることが困難だと判断した闇の書の意思は、チャージでためていた魔力をシールドに変換、
多重に展開し、防ぎきろうとするが
「おおおおおおお!!!」
それらも突き破り、徐々に迫るカナード
「おのれ!」
最後の一枚が破られる瞬間、闇の書の意思は右手のひらに圧縮したシールドを展開
それをアルミューレ・リュミエールに横から押し付け、無理矢理左にそらした。
その結果、展開していた防御魔法はすべて破壊され、バリアジャケットを左胸から肩にかけ引き裂かれたが、受け流すことに成功した。
「残念だったな・・・・」
闇の書の意思は言うが
「そうでもない・・・やれ!高町!!」
その言葉に反応し、闇の書の意思は右を向くと
「エクセリオーン・バスタァァァァー!!!」
なのはの渾身のエクセリオン・バスターが迫り、
「っ!!」
無防備な闇の書の意思に直撃をした。
立ち込める爆煙
「やったか・・・・・・」
フォルファントリーを戻し、なのはに尋ねるカナード
「直撃はしました」
はっきりと答えるなのは、だが
『マスター』
レイジングハートの電子音に反応する二人、そこには
「・・・・・・・・」
騎士服をボロボロにしながらも、二人を見据える闇の書の意思がいた。
「・・・・しぶとい奴だ」
ザスタバ・スティグマトのマガジンを交換しながら毒つくカナード
「もうすこし・・頑張らないとですね・・・・・」『YES』
二人が戦闘態勢に入ろうとした時、
突然、闇の書の意思は人形のようにぎこちなく動き、
「外の方、管理局の方々!こちら・・えっと・・・そこにいる子の保護者、八神はやてです」
八神はやての声が聞こえた。

 

「はっ・・はやてちゃん?」
「はやてなのか!?」
驚く二人に
「なのはちゃんにカナード!?ほんまに?」
同じく驚くはやて
「うん、なのはだよ、カナードさんもいる、いろいろあって闇の書さんと戦ってるの」
なのは達の存在に驚きつつも、はやては打開策をなのは達に話した。
「ごめん二人とも、何とかその子止めてあげてくれる。魔道書本体からはコントロールを切り離したんやけど、
その子が活動していると管理者権限が使えへん、今そっちに出てるんは自動行動の防御プログラムだけやから」
一気にまくし立てるはやてに多少混乱する二人。
「つまり・・・奴を破壊するのか?」
カナードの質問に
「今、ユーノ君から念話が入りました。魔力ダメージを与えれば、取り込まれたフェイトちゃん達も助けられるそうです!」
なのははカナードを見据え答えた。
「ふっ、わかりやすい・・・・いくぞ!」
「はい!」
二人は行動に出た。

 
 
 

闇の書の内部空間

 

Xアストレイを倒した後の光に包まれ、プレアはある空間にいた。
その空間には、闇の書の意思から見た今までの主たちの記録があちこちに映し出されていた。
自我を失い暴走する主・シグナムたちを罵る主・親族に刺され、息絶える主
様々な映像が映し出されていた。
その中のある映像・・・・たまたま目がいった映像である・・・・
その映像にプレアは驚きを隠せないでいた。
「ここって・・無限書庫・・・あの服は・・管理局の・・・えっ、なんて・・それに彼が持っているのは・・・なんだって!」
そして、聞こえてくる会話内容にさらに驚く。
その後、映像が変わり無限書庫には彼ひとりとなった、そして「彼」が持っていた物は姿を変え、一冊の本となり、無限書庫の本棚にしまわれた。
「そんな・・・・じゃあ・・・・・」
プレアがただ驚いてるその時、何かに引っ張られる感覚がプレアを襲い、その空間から排除された。

 
 

海鳴市上空

 

満足に動くことが出来なくなった自動行動の防御プログラムは海上から触手を召喚し、
なのはたちに攻撃を仕掛ける。
だが駆けつけたユーノとアルフにより、バインドで抑えられるが、
自動行動の防御プログラムは砲撃機能がある触手を多数召喚し、砲撃を放つ。
その砲撃を各自防ぐなのは達。
「ちっ、これじゃあジリ貧だよ!」
毒つくアルフ。
その時、カナードは攻撃を回避してるなのはを無理矢理抱き寄せた。
「えっ・・・わわわわわわ」
カナードの突然の行動に顔を真っ赤にしながら慌てるなのは。
そんななのはの言動を無視し
「そこの犬女と金髪女、来い!!」
二人に向かって叫ぶカナード。
「あたしは狼だ!!」
「僕は男です!!」
ぞれぞれ文句を言いながらもカナードの方に向かうアルフとユーノ。
固まった4人に対し、触手は砲撃を加えようとするが
「アルミューレ・リュミエール全方位展開」
全包囲展開されたアルミューレ・リュミエールがカナード達を包み込み、触手の砲撃を防いだ。
「防御は俺に任せろ、お前ら二人はバインドで奴の動きを完全に封じろ、高町」
「はい!」
「全力全開でぶっ放せ!」
「はい!!いくよ、レイジングハート!」『YES』
レイジングハート・エクセリオンの先端に桃色の光が集まる、そして
「エクセリオンバスター・フォースバースト!!」
なのはは一撃必殺魔法の一つを放った。
「ブレイク・シュート!!!!」
桃色の光に包まれる自動行動の防御プログラム、そこから二つの光が飛び出した。
「フェイト!プレア!」
フェイトとプレアの生還に喜ぶアルフ達、だがその時、巨大な地震がなのは達を襲い
「みんな、気をつけて!闇の書の反応、まだ消えてないよ!!」
エイミィからの通信がなのは達に緊張感を与える。
そして現れる黒いドーム状の物体。
「皆!下の黒いよどみが、暴走が始まる場所になる。クロノ君が来るまで、むやみに近づいちゃダメだよ!」

 

          最終決戦は目前に迫っていた。