Seed-NANOHA_tiger氏_第06話

Last-modified: 2007-11-18 (日) 16:18:08

H.17.海鳴市海上…突如現れた傀儡兵
そして死んだはずの男アル・ダ・フラガ…

「一緒に来てもらおうか、フェイト・テスタロッサちゃん。」

その言葉を耳にするとフェイトの表情がキッと変わる

「誰が…お前なんかにっ!」

バルディッシュを構えてフラガ目掛け突進する。
しかし突然あらわれた壁のような防御に阻まれる。

「おいおい…俺があの女に技術を教えてなかったら今ごろ君はここにいないんだぜ?」

「くっ…。」

正論を叩きつけられ反論できなくなる。

「……バルデッシュ、ソニックフォームとハーケンを。」

カートリッジを消費してバルディッシュが鎌の形に変化しフェイトのバリアジャケットも変化する。

「ちょっ…フェイトちゃんやる気なん?」

はやてがフェイトの身を案じて問う。

「行こうはやてちゃん、これは多分フェイトちゃんの戦いだよ…。」

「ありがとう、なのは…キラさん達の援護に行ってあげて。ハァッ!」

「うひょーっ!速いなぁ。さぁ、どう来る?!」

数基の楔形の魔力弾がフラガの方向へ飛び出し今度はバリアを突き破るが今度は体の寸前ではじき返され
隙をうかがっていたフェイトの方へと突撃してくる。

「コントロールが効かない?!なんで…うっ!」

自分の魔法への絶対的な信頼が仇になり回避行動が遅れ脇腹をランサーが掠める。
ソニックフォームの為に一発でもまともに食らったら致命傷を負っていただろう。

「お嬢ちゃん、無茶はいけないぜ、俺についてきてくれればいいから。」

「お前のせいで母さんは…今度はいったいなにをするつもりだ…?!」

「自分の思いのままに世界を動かしたいっていうの?ほら、俺1度死んでるし。」

「ならなんで私を…?」

「俺のクローン技術の入ったクローンを集めて最強の部隊でも作ろうかと思ってね。」

「じゃぁ他にも…。」

「そーいうこと。そいつらを使って手に入れたいものがあってね。」

「そんなこと…絶対にさせない!…え?」

動こうとしても体が動かない、会話のなかで不可視のバインドをされていたのだ。

「悪いが捕獲させてもらう!」

デバイスが魔法名をコールしフラガの両腰から魔力砲撃が放たれる。

(これじゃガードもできない…皆…)

終わりかと思った次の瞬間にはフェイトはストライクフリーダムのコクピットの中に転送されている。
キラがフェイトをぎりぎりのところで救ったのだった。

「大丈夫?」

「キラさん…?ありがと…。」

「こっちはだいぶ片付いたけどあの人は今の僕等じゃ無理そうだからって…リンディさんから帰還命令。」

「任務失敗…?」

「命のほうが大事だよ。」

「うん。」

フリーダムは再び戦闘に入る。
フラガは目標を失い待機状態にあった。

「逃がしたかな?それにしてもあの機械…MSか?C.Eのものがなぜここに…?」

するとフラガは傀儡兵を消滅させて転移魔法で空域を離脱する。

第1戦はなんとか切り抜けた様だった。

「アル・ダ・フラガ?!たしかムウさんの父親の名前じゃ?!」

管理局にもどったキラ達はフェイトが語ったその名に驚いていた。

「やっぱり、C.Eの人って言うのは本当だったんだね…。」

「それでフラガはなんといってたんだ?」

レイがにらむような目つきで問う。

「世界を意のままに動かしたい、その為に自分の作ったクローン技術の入った人間を集めてるって…それで私も…。」

するとシンが机を思いっきり叩く

「なんだよそれ…!命をいったいなんだと思ってんだ!」

「落ち着けシン、いったい何を考えているんだ…。」

「世界を操るってどういう意味なんだろう…?」

「ロゴス…、じゃなきゃそれよりも…もっとなにかこう邪悪な…。」

シンが議長の言っていた死の商人の名を上げる。

「クローン…それに彼の魔法…ロストロギアを使っていてもおかしくは無いな…。」

クロノが気難しげな顔をして言う。

「ロストロギアってなんだ?」

「失われた古代の遺産…触れてはならない禁忌の魔の器のことや。」

「兎に角、緊急対策本部の設置は早急にしたほうがよさそうね。」

「僕達にも手伝わせてください、フラガは…もともとこっちの人間ですし…。」

「そうね。お願いするわ。とりあえず今日はここで解散よ。」

「はい。」

全員が部屋を出ると4人は整備の為MSの元へ向かう、
しかしアスランがあることに気づきキラを小突く。
キラが振りかえると自分の後ろをひょこひょこくっついて歩くフェイトの姿があった。

「どうしたの?フェイトちゃん?」

「え?あれ?なんで私こんなところにいるんだろ?」

「こんなところきても面白くは無いと思うけど…。」

すると奥からなのはとはやてがやってくる。

「あーいた!フェイトちゃんどこ行ってたの?」

「うう…気がついたらここにいたんだ…。」

「フェイトちゃんキラ君の後つけてったんとちゃうか?」

「チチチ違うよ!ちょっとボーッとしちゃっててそれで…。」

「あかん、重症や…。」

「くすくす…フェイトちゃんってば可愛い。」

「うー…。なのはまでぇ…。」

その光景を目にキラとアスランも笑っている。

「仲良いよね皆。」

「あぁ、俺達もここで出会っていたら…戦わずに済んだかもしれないな…。」

「そうなのかな…。」

「レイはまた残んの?」

「あぁ、召集がかから無い限りは無限書庫だ。」

「また…攻めてクンのかな…アイツ。」

「目的のためなら手段を選ばないか…。」

「絶対に止めてやる!」

H.17.事件は動き出す。
時空を越えて巻き起こったこの事件と、
偶然が重なって起きた出会い。
少年達の世界を救うための戦いが始まった。