Tradition/リスリーナ

Last-modified: 2021-12-23 (木) 09:08:46

基本情報

  • イデア名:Lislina(リスリーナ)
  • 身分:妖精

燐光を出す剣≪路引きの刃≫を携えて山里を降りた妖精の女性。「人界の魑魅魍魎と斬り結んだ」というのが目的と思われるが、詳細は不明。
その行動はかなり行き当たりばったりであるようだ。

収録弾

Tradition

No.82 碧光剣(リスリーナ)

 

行きずりの怪我人を馬車で送るのに路銀を全部やってしまい、リスリーナは困り果てていた。夜露を凌ごうと民家の納屋を物色しながら、行動が軽率だったかと振り返る。人間たちにしてみれば、彼女ら妖精の行動は自他の別が足りないらしい。人里で生きるなら自分は自分と割り切らなければならないのだろう。しかしどうにも勘所が掴めない。

 

光が彼女の意識に割り込んだ。《路引きの刃》から星のように沸き立つ燐光が東へと流れている。その先の街路では身なりの良い婦人が歩いており、何やら価値のありそうな包みを大事に抱えていた。
リスリーナはそれを引ったくると風の速さで隣の区画へと走る。

 

布を開いたら赤子が顔を覗かせたのでジャックと名付け、近くに子宝に恵まれぬ夫婦がいたのを思い出す。