営団→東京メトロの鉄道車両。
概要
1990年登場。試作車及び1次車は、1991年11月29日の南北線の部分開業に併せて運行開始した。南北線のラインカラー、エメラルドグリーンの帯を巻く。
全車VVVF制御。南北線は急曲線や急勾配が多く、従来のチョッパ制御では直流電動機の出力などに限界があり、より高出力な三相誘導電動機が使用できるVVVFインバータ制御を営団で初めて本格採用した。
ワンマン運転用のATO*1を装備し、ホームドア*2に対応する。
当初9108Fまでは4両編成だったが、9109F以降の組み換えで全編成が6両編成を組成した。
次車別解説
第1・3・5・7編成はA編成、第2・4・6・8編成はB編成、第9~15編成はC編成、第16編成~第21編成はD編成、東京メトロ移行後に新造された第22・23編成はE編成と呼ばれる。*5
試作車
9101F。三菱GTO-VVVFだが後の組成変更で日立GTO-VVVFも混在。(これについては後述)車内の座席はバケットタイプのロングシートを基本とするが、車端部にはクロスシートを千鳥配置で設置した。
1次車
1991年に登場。9102F~9108F。こちらも車端部にクロスシートを千鳥配置で設置。
A編成
9103F、9105F、9107F。9103Fのみ日立GTO-VVVF、その他は三菱GTO-VVVF。
B編成
9102F、9104F、9106F、9108F。9102F、9104Fは日立GTO-VVVF。9106F、9108Fは三菱GTO-VVVF。編成組み換えを行い、B編成に区分された。
2次車(C編成)
9109F~9113F。四ツ谷~駒込間の開業及び6両編成化対応のため導入。日立IGBT-VVVF。
3次車(C編成)
9114F、9115F。溜池山王~四ツ谷間の開業に併せて導入。日立IGBT-VVVF。
4次車(D編成)
目黒~溜池山王間の開業に併せて導入。東芝IGBT-VVVF。
5次車(E編成)
2009年に、約9年ぶりの新車として2編成導入。4次車以来の増備となるため、半蔵門線08系や有楽町線・副都心線10000系の設計思想を採り入れている。従来車両よりも車内快適性、使い易さの向上・環境負荷低減・火災対策の強化・車体強度向上を目指したもの。*6運用は従来車と共通。三菱IGBT-VVVF。
形式について
新路線に使用する車両ということで「*000系」という系列称号を踏襲。基本設計は当時増備されていた「0x系列」に準じているが、形式称号はこれらの形式の登場以後ながら「09系」とはならない。まさか5次車を「19000系」とか呼んではないよね?
B修繕工事、増結
9101F~9108FにはB修繕工事が施行された。B修繕工事施行車は三菱SiC-MOSFET-VVVF。
2023年には2次車9109Fも工事を施行。2021年に6次車に当たる増備中間車が甲種輸送されており、工事において初めて増備中間車2両を増結して8両編成を組成した。
今後9121Fまでは8両編成化の対象となっている。
運用
北から南に向かって記載します。
- 埼玉高速鉄道(埼玉スタジアム線)
- 南北線
- 東急目黒線、新横浜線
余談
- 車体洗浄と車輪転削は埼玉高速鉄道の浦和美園車両基地、定期検査は千代田線の綾瀬工場、B修工事は新木場車両基地の新木場CRにおいて行われる。
- 試作車および1次車の6両編成化にあたっては、VVVFインバータの使用素子が同一編成内で混在することを避けるため、1次車の偶数編成の9200-9300の2両を抜き、奇数編成の9600-9700として組み込み、余った偶数先頭車に新製した中間車4両を組み込み6両編成化した。この組成変更により9101Fのみ三菱電機製と日立製作所製のVVVFインバータが混在することとなった。同一編成で違うメーカーのVVVFインバータが混在する編成は9101Fのみだった。*7
カオスバトルでは
初出は恐らく青霊夢【京急1500形BLUE SKY TRAIN】。
裁判長を煽ったが、速攻で倒された。しかし...↓
技
- VVVF
- 警笛
南北線の更なる延伸計画
東京都は、南北線白金高輪~白金台間から分岐する約2.5kmの新線を建設し、南北線を品川駅へ乗り入れさせる計画に着手している。2022年3月に東京メトロを事業主体として鉄道事業許可を取得。途中駅は無い。品川駅は、高輪口(西口)を通る第一京浜(国道15号)の直下に設ける計画。京急やJRの駅構内からは若干離れる位置になる。2030年代に開業する予定。1次車とか果たして生きてるのか…?