List of Improvements

Last-modified: 2014-04-09 (水) 21:17:08

システム関連

ワイド解像度に正式対応

ワイドモニタで遊んだ際に全体的に横に伸びる問題は解消されました。

パフォーマンス改善

全体的に動作が軽快になっています。ただし元々軽いゲームだったので、最も重かった戦闘シーンぐらいでしか変化を感じないかもしれません。

ユーザー製ファイルの置き場が移動

追加マップやModを入れるフォルダの置き場は、Dominions3では基本的にゲームのインストールされているフォルダと同一でしたが、4では別の場所に設定されています。
ただしわざわざ探す必要はなく、ゲームを起動してGame Tools→Open User Data Directoryを選択すれば自動的に開いてくれるようになっています。

UI関連

各種画像の更新

ユニットの大半と国の旗の画像が書き直されています。

ユニット性能画面の強化

武器および防具の性能が一覧化され、いちいち詳細を見なくても基本的な情報は読み取れるようになっています。また武器の詳細も強化され、副次的効果の内容まで確認可能になりました。
さらに今までアイコン表示がなかった能力の多くが表示されるようになりました。

戦闘報告の大幅強化

戦闘の被害報告がユニットタイプ別に分けられ、被害状況の把握が容易になりました。また指揮官、魔術師、聖職者は名前が色分けされています。
以前は要塞が陥落した際の報告はなぜか非常に簡略化されていましたが、そちらも平時の戦闘と同じ報告が得られるようになりました。

他、4.05以降は戦場からのアイテム取得の報告が別枠にならず、戦闘報告自体に含まれるようになっています。

戦闘観戦の機能強化

進行速度を5段階から選択可能となりました。スロー再生も追加されているので、重要な場面の確認が容易になっています。
また数字キーの1、2、3により、左上の戦闘ログの詳細度を調整できます(1がデフォルト、2以上は現時点だと接近戦に関連するログが表示されるようになります)。

以前からあったグリッド表示(gキー)に加え、cキーに所属陣営によるマスの色分けが追加されています。敵味方の分布がわかりやすくなるので、混戦での状況確認に役立つでしょう。

イベントの影響明記

イベントの報告に実際の影響が明記されるようになりました。

州の記録(4.05以降)

自国の州を選択してiキーを押すと、州の特徴を簡潔にまとめた文章が表示されます。
またその州において以前にイベントや州の所有権の移動が起きている場合、それらも表示されます。

指揮官リストに魔法技能アイコン表示

魔法技能が多すぎると表示しきれませんが、一般的な魔術師であればほぼ問題なく確認できます。もうF1W1やS2などという名前に変更する必要はありません。

連続アイテム生産命令

儀式魔法のShift + Mと同じく、Shift + Oで毎月自動的に特定のアイテムを生産するように命令できるようになりました。

Blood Huntの簡略化

Blood Huntで得られた奴隷は、州に研究所があれば自動的に回収されるようになりました。

魔法関連画面へのボタンがメイン画面に

研究所画面が廃止され、その中に納まっていた4つのボタンがメイン画面に移動しています。

Nation Overview画面の魔法土地(Magic Site)アイコン

Nation Overviewでは占領下にある州の魔法土地を確認できますが、それに+マークがついていることがあります。
黄色い+はユニット関連機能を示し、その州で雇用できるユニットを増やす機能や、特定の魔法技能を持つ指揮官が入ることでユニットを得られる機能を持つことを示します。
ピンクの+は儀式関連機能を示し、特定系列の儀式魔法のコストを削減する機能や、特定属性の儀式魔法の射程を延長する機能を持つことを示します。

守備隊(Province Defence)雇用時に内容を確認可能

今現在のポイントでどれだけの兵が出るのかを簡単に確認できるようになりました。また不安度(Unrest)の鎮圧速度、パトロール効果の強さも表示されます。

雇用リピート機能

チェックボックスをONにすることで、現在の雇用クエリを自動的に繰り返させることができます。指揮官と兵士で別々に設定可能です。

雇用した魔術師への自動研究命令

雇われたばかりの魔術師の初期命令が研究になるように設定可能となりました。
Preferencesの「Give orders to new commanders automatically」をオンにしておくことで有効になります。

ターン終了警告

待機状態の指揮官が居る状態でターンエンドを試みると、警告を出してくれるように設定可能となりました。
Preferencesの「Warn on end turn」をオンにしておくことで有効になります。

?キーによるホットキー一覧

以前からメイン画面では利用できましたが、雇用画面などの他の画面のいくつかでも利用できるようになっています。

ゲームシステム関連

Thrones of Ascension

従来の勝利条件(敵全滅)に加えてデフォルトの勝利条件となりました。初期設定で決められた数のThrones of Ascensionが魔法土地として配置され、確保することでポイントを得られます。設定されたポイントに達すると即座に勝利です。
ただし一般的な魔法土地と異なり、Thrones of Ascensionの確保には神自身、あるいは聖3以上の指揮官がその州に向かい、所有を宣言(Claim Throne of Ascension)する必要があります。
Thrones of Ascensionは、所有されている時にだけ発揮される恩恵(あるいは悪影響)を持ちます。たとえ勝利に必要だとしても、悪影響を嫌って所有宣言を後回しにすることも可能です。

チーム戦機能

特定の国を神自身が指揮し、残りの国はその使徒が指揮するという形でのチーム戦が可能となりました。ゲーム開始時に設定され、以後の変更はありません。
神は基本的に普段通りの設計を行いますが、初期Dominionは3以上のものでないと選択できません。使徒はDominion2以下のものしか選択できず、しかも魔法技能以外の変更が不可能で、追加ポイントを得る手段がありません。
また使徒は神の休眠期間の半分での登場に固定されます。使徒側はこれによる追加ポイントは得られません。


同盟国の領土には自由に出入りでき、必要なら魔法土地の探索も可能です(魔術師自身が出向いても、儀式によるものでも可)。ただし味方の要塞や研究所などは利用できず、戦闘もあくまで別々に処理されます。
州の所有者は必要に応じて同盟者に州を明け渡すこともできます。ただし受け渡す州に自国および同盟国の指揮官が最低でも一人ずつ必要です(州の所有者側の指揮官がコマンドからRelinquish Provinceを選択、同盟側はただ居ればOK)。


なお、チーム戦では預言者任命が不可能です(使徒がその役割ですが、聖魔法は持ちません)。神を固定型にしたい場合、高位の聖職者を得られないのであればThrones of Ascension確保は使徒頼みになることを覚えておきましょう。
その設定から、使徒は常に祝福状態でもあります。神はこれを考慮した設計も必要です。

移動ルールの変更

移動を阻害する地形に新たに荒地と洞窟が含まれるようになりました。実質的に平地と農地、山麓以外のすべてが移動を阻害します。
また移動を阻害する地形へと入る際、平地を1つ通過して森林などに入るという動きができなくなっており、さらに移動を阻害する地形から出る際にも影響を受けるようになりました。
結果的にほとんどのユニットの移動力が1であるのと変わらないほど影響が強くなっており、サバイバル系の能力や飛行・航海能力などは間接的に強化されています。

川と山道

州の接続に新たに川と山道が追加されました。どちらも特定の条件を満たさないと通行できません(通行不能な間はマップ上での表示も途切れます)。
川(青いライン)は接続される州の両方がCold天秤である場合に通行可能となります。ただし飛行可能、あるいは水陸両用のユニットはいつでも移動でき、一方で特定のユニット(吸血鬼など)はまったく通行できません。
山道(オレンジのライン)は接続される州の両方がHeat天秤である場合に通行可能となります。ただし飛行可能、あるいは山地のサバイバル能力を持つユニットはいつでも移動できます。

ランダムマップ強化

ラップアラウンド(端がない球形マップ)を生成可能となりました。基本設定でもマップの左右方向がループするものを生成するようになっています。
また川や山道の導入に合わせ、これらも生成されるようになっています。さらに洞窟タイプの州も生成されるようになりました。

要塞の変更

要塞は地形に影響されず、あらかじめ決まっているもの(2種類から選択できる場合もあります)を建設するようになりました。
また新要素として要塞に追加で施設を建設できます。多くは管理力、防御力、備蓄食料を増加させる他、要塞強襲時により多くの塔からの援護を受けられるようになるものも含みます。

追加施設には道路も含まれます。これは平地、農地、森林でしか建設できませんが、とくに森林で建設した際には移動阻害を無効化する効果があり、行軍を容易にしてくれます。

寺院の建設条件緩和

寺院はSacredを持つが聖職者ではない指揮官でも建設可能となりました。また神自身は相変わらず不可能なものの、チーム戦における使徒では建設可能です。

傭兵

雇用されていない状態の傭兵は、ターンごとにゆっくりと兵を補充するようになりました。
また雇用されていない状態でターンが経過した際に自然消滅する確率が大幅に減少しました。

税率廃止

任意で行えた税率設定が完全に廃止されました。不安の鎮圧は自動で行われ、Order天秤や守備隊の規模により加速できます。また緊急的な金策が必要な場合、略奪(Pillage)を使用する価値が生まれました。
これに加え、味方の要塞までの経路が存在しない州からは税収が全くない状態になります(一部の指揮官はそれらの州から税を回収できます)。

襲撃(Raid)

隣接する敵の州を略奪する新しい命令です。ShiftとCtrlを同時押ししながら移動命令を出すことで指示できますが、その指揮官が略奪ボーナス(Pillage Bonus)を保有していなくてはなりません。略奪後は元の州に戻ります。
略奪は基本的に敵を避けて行われますが、敵のパトロール隊はそれを妨害し、パトロール隊が正規軍を含むなら戦闘に突入することもあります。高速で移動できる部隊ほど捕獲されにくく、また略奪に割ける時間も多くなります。

宝石回収

味方の研究所までの経路が存在しない州では、魔法土地からの宝石収入を得られなくなりました。

魔法土地の最大数

以前は1つの州の魔法土地は最大でも4つでしたが、枠としては8つまで入るように拡張されました。ただし初期配置ですべて埋まることはほとんどなく、残りはイベントによる追加配置のための枠となります。
また比較的低機能(宝石1~2個のみの産出)な魔法土地の種類も大きく増えており、珍しい土地の発見率はさほど高くありません。総じて同面積あたりの宝石収入の期待値は以前より低下しています。

錬金術による金銭獲得方法が変更

従来は宝石の変換画面から直接行えましたが、儀式魔法へと変更されました。Alteration領域に属し、今まで通り火と地の宝石を変換できます。

グラフの確認に条件追加

敵国のグラフを確認するには、スパイが敵国の首都に忍び込むか、儀式魔法や魔法土地の機能により開示しなくてはならなくなりました。ゲーム終了後は制限が解除されます。
スパイでの調査の場合、通常は領土・要塞・収入・軍事グラフしか確認できません。忍び込むスパイが魔術師や聖職者である場合のみ、研究・宝石収入グラフおよびDominionグラフを開示できます。

世界イベント

特定の州ではなく、世界全体に影響するイベントが導入されました。天秤の変動、不安度の増加、特定領域の儀式のコスト低下など、通常のイベントと同じく様々な効果があります。
Fortune Tellerを持つ指揮官は、世界イベントの発生前にそれを予知してくれる可能性があります。

神の称号の付加タイミング

以前は設計直後に決定されていた称号は、ゲーム開始時に決定されるようになりました。よって名前をつけた直後の画面では表示されません。
これは称号を被らせないためと、使徒にその主の称号に対応するものを与えるための変更です。

なお、付加された称号は神や使徒のステータス画面(通常の説明文の後に記載されます)か、各国の概要画面(F4キーで表示)を見ると確認できます。

ストーリーイベント(4.05以降)

ゲーム全体設定において許可する必要がある、特別なイベント群です。一般的なイベントと異なり、プレイヤーに何らかの行動を起こすことを求めるものが多く、また状況に対してより大きな影響を与えます。
ストーリーイベント以外のものも含め、行動待ちの状態にある州はマップ上で本のマークが表示されます。

バランス関連

研究ポイントの再調整

魔術師の研究速度が全体的に向上しましたが、研究ポイントの必要量も増加しており、とくに高レベルは極端に必要量が増えています。
総じて序盤の研究の進みは速くなりましたが、高レベルの魔法を早期に得るのは非常に難しくなっています。

儀式魔法の射程制限

すべての儀式魔法は射程に上限を持つようになりました。射程は魔法ごとに異なります。
アイテムや魔法土地の一部は、特定の属性の儀式の射程を延長できます。

魔法技能からのパッシブボーナス変更

一部の魔法技能のパッシブボーナス(持っているだけで効果が出る)が変更されています。
火:攻撃技能増加廃止。レベルごとに火炎耐性+2
風:射撃精度増加廃止。レベルごとに電撃耐性+2
水:防御技能増加廃止。レベルごとに冷気耐性+2
緑:レベルごとに毒物耐性+2

アイテム製造条件

以前は必要魔法技能は最大でもLv6でしたが、それ以上を要求するアイテムも存在するようになりました。ただしコストの計算も変更されており、レベルが変更されなかったものは結果的にコストが下がったものもあります。

Quicknessとアイテムによる戦闘魔法

以前はアイテムから発動した戦闘魔法はQuicknessにより2連射が可能でしたが、通常魔法と同じように制限がかかりました。

雇用条件の細分化

以前はほとんどの国において要塞の存在だけが国家固有ユニットの雇用条件でしたが、新たに要塞がない場合のみの雇用と、特定地形限定での雇用が加わりました。

関連して、海中を首都とする国の多くが沿岸固有のユニットを持つようになりました。同様に、陸地を首都とする水陸両用種族の国の多くが海中固有のユニットを保有します。

遅延雇用(Slow to recruit)

ごく一部の兵(超大型兵が主)と指揮官(上位魔術師および聖職者が主)は、遅延雇用の性質を持ちます。これは雇用に2ターンかかることを示します。
指揮官の場合は1ターンに1体の指揮官しか雇えない制限もあり、後続のクエリを詰まらせますが、兵であれば他の遅延雇用でないものと同時に雇用できます。ただし2体以上の遅延雇用兵を同時に入れても1体ずつしか処理されません。

制限雇用(Limited recruitment)

一部の兵が持ちます。たとえ資源が十分でも、雇用画面でカーソルを合わせた際に出るヘルプに記載された数までしか1ターンで雇用できません。
遅延雇用と異なり、これはほかの種類の制限雇用兵の雇用を阻害しません。

守備隊の構成

要塞がない州での守備隊は、地元の兵を使用するようになりました。ただし20ポイント以降の上位部隊は、要塞のある州での下位部隊と同じものが使われます。
これに伴い、地上国家でも水中の州に守備隊を編成できるようになっています。ただし上位部隊は現れず、要塞がある場合でも構成は変化しません(ごく一部に例外あり)。


指揮官はやや異なり、要塞の有無を問わず下位指揮官は同じで、上位指揮官は要塞がない場合だとその州の地元指揮官になります。ただし地上国が水中の州で雇用した場合、下位も上位も地元指揮官になります。


一部の国は特定タイプの住人と相性が良く、それらの州では守備隊編成に必要なコストが低下します。ただし要塞が建設されるとボーナスは失われます。

気候天秤の基本値

神の設計時、気候天秤の基本値が常にその国の適正気候となっています。よって気候天秤からポイントを得る場合、必ずペナルティを受けることになります。

物理属性

物理3属性が導入されました。一部のユニットは特定属性を半減する能力を持ちます。
また属性はそれぞれ利点を持ちます:
・切断タイプの攻撃は防御力による減算後のダメージが25%増加し、また与えたダメージが対象の最大HPの50%を超える場合、足・腕・頭を切り落とします(それらの部位に命中した場合のみ)。
・刺突タイプは防御力の影響が本来の80%まで低下します。
・打撃タイプは頭部に命中した場合、防御力減算後のダメージが50%増加します。
複数の属性を持つ場合、攻撃ごとにどれか1つがランダムで選択されます。


また特殊な補正として、水中戦では切断・打撃タイプの攻撃は、その武器の長さと同じだけの攻撃技能ペナルティを受けます。刺突タイプは影響を受けません。
また切断・打撃タイプでも、刺突タイプも併せ持っている場合、ペナルティは半分で済みます。


これらに加え、切断および刺突タイプの攻撃は下記の出血を起こす可能性があります。

出血ダメージ

切断系か刺突系の攻撃でダメージを受けた際に大量出血を起こす可能性が追加されています。出血中はラウンドごとにHP/20のダメージを受け、疲労が10ずつ増加していきます。
ラウンド毎に10%で回復しますが、Regeneration能力がある場合、その%が回復率に加算されます。ただし水中戦の場合、回復率は半分になります。

クリティカルヒット

クリティカルヒットの発生率が調整され、たとえ疲労が最低限の値であっても稀にクリティカルヒットが発生するようになりました。
これは包囲されて何度も攻撃を受けることが多いユニットには無視できない影響があります。とりわけ大型の戦闘型指揮官の生存力は以前よりも低下しています。

射撃武器と盾

盾は射撃武器を単純に回避していましたが、今作では近接武器と同じように追加の防御力で軽減するのみとなりました。攻撃によっては防ぎきれない可能性があります。
またこの変更により、防御無視の射撃や魔法は盾を事実上無視するようになっています。

サイズ差による命中部位

攻撃側のサイズと武器の長さの合計が敵のサイズ以下の場合、不足度合いに応じて上のほうに位置する部位に攻撃が当たらなくなります。
例として、サイズ2の人間は長さ4の槍を持てばサイズ6の相手の頭まで攻撃できますが、逆にあまりに短い武器だと足しか攻撃できないという事態になります。

迎撃(Repel)の変更

以前の迎撃はあくまで攻撃対象とした1体からのみ受けるようになっていましたが、武器の長さの差があまりにも大きい場合、同じマスに居る他の敵からも迎撃を受けるようになりました。
より正確には、迎撃を行うたびに必要な長さを1ずつ増やしつつ、マス内に居る全員に対して迎撃の可否が判定されていきます。たとえば、長剣(長さ2)で槍(長さ4)を持つ兵の集団を攻撃した場合、最大で2人から迎撃されます。

これにより、槍は片手武器の多くをより効果的に迎撃するようになっており、また長槍であれば一部の両手武器さえも効果的に迎撃するようになっています。
また迎撃を受けてもダメージを代償に攻撃を継続する可能性に、サイズ差による補正が加わっています(大型生物は小型な相手からの迎撃を強行突破しやすく、大型生物はより小さい相手を食い止めやすい)。

ビーム型範囲攻撃

一部の武器の範囲攻撃が、使用者から一定方向に向けて直線的に広がる形状に変更されています。代表的なのはDrakeやDragonのブレスで、総じて以前よりも大きな範囲を覆います。
ただしその性質上、標的との間に居る味方も盛大に巻き添えにすることになります。とりわけ統制不能(後述)となったDrakeの扱いには注意が必要です。

指揮統制

多くの変更が成されています。まず、指揮官の指揮上限に応じて、配下の兵の士気に影響が出るようになりました。指揮上限10だとペナルティを受けますが、逆に高い指揮上限を持つ場合はボーナスを得られます。
またあまりに多くの部隊を一人の指揮官で構成した場合、士気にペナルティを受けます。この上限数も指揮上限に依存します。
指揮に影響する能力も追加されています。すべての兵に対応するものに加え、動物のみ、奴隷のみなどの能力もあり、これにより一部の指揮官は特定の兵の指揮に適するように設計されています。


隊列の設定が可能となっています。隊列は基本的に初期配置のみに影響しますが、基本であるボックスフォーメーション以外は士気にペナルティを受けます(一部ペナルティを受けない兵も存在します)。


一部の兵は統制不能(Undisciplined)のペナルティ能力を持ちます。これらの兵が含まれる部隊はいかなる命令も受け付けず、隊列もスカーミッシュ固定で、初期配置しか操作できません。戦闘中は気紛れに行動を決定します。
また無心(Mindless)の兵は必ずしも統制不能ではありませんが、一般的な兵と同じ部隊にすることはできなくなっています。

祝福

一部の効果が変更されました。
火:上位効果のFlaming Weaponsは、射撃武器にも効果を発揮するようになりました。
風:下位効果は射撃精度増加、上位効果はAir Shieldとなりました。
地:上位効果が防具強化から単純な防御力増加となり、装備に影響されずに機能するようになっています。
緑:下位効果はHP最大値増加、上位効果はRegeneration(Lifelessにも効果あり)となりました。
死:下位効果がUndying(規定値までHPがマイナスになっても死亡しない、ただしアンデッド以外は戦闘後に死亡)になりました。また上位効果のDeath Weaponsは、射撃武器にも効果を発揮するようになりました。
血:上位効果がBlood Vengeanceとなりました。ただし4でのBlood Vengeanceはダメージを無効化する機能は持ちません。


また神と使徒は、戦闘開始時に同行するすべての味方Sacred兵を祝福するようになりました。

暗い戦場

洞窟および深海での戦闘は必ずDarkness系の効果を受けるようになりました。暗視能力を持たない兵での進入には注意が必要です。

水温の制限

海中の州は、気候天秤がHeat/Cold共に1段階までしか変動しなくなりました。さらに深海の州は気候天秤が常に標準に固定されています。
これにより海中の国は、少なくとも序盤のうちであれば極端な気候からのペナルティの大半を無視できるようになっています。

一方、極端な気候を好む国にとっては、海中は絶対に好ましい気候になり得ない不快な環境になってしまっています。また気候に影響を受ける能力を持つユニットの運用にも注意が必要です。

暗殺

従来は護衛が必ず登場していましたが、暗殺者の技能に応じた確率で護衛の出現を抑えることができるようになりました。基本値でも50%のため、常に5人が居ることはまずありません。
一方で、護衛に適した兵としてボディガード能力を持つものも用意されています。これらの兵は護衛命令にしておくと士気が高まり、また暗殺時の出現率も上がります。


暗殺時、戦場が夜である可能性も生まれました。やや弱いDarkness効果がかかるため、暗視能力がない場合はやや不利になります。

鉄製装備の腐食

4.20以降、鉄製の武器や防具は海中で腐食し、使用時に破損して性能が落ちるようになりました。壊れた装備は州の余剰資源を使用して自動的に修復されます。

これに併せ、酸による防具腐食は鉄製装備全般の腐食を引き起こすように変更されました。鉄製ではない防具にはもはや影響を及ぼしません。


これらの効果は、従来から存在する防具全破壊とは別のものとして扱われます。一部の武器や魔法は以前と同様、アイテム由来ではない全ての防具を破壊します。

Horror

下級Horrorの種類が大幅に増加しています。Doom Horrorと同じく性質がバラバラなため、対策がより困難になりました。中には魔法を使用するものも含まれます。
またすべてのHorrorはMagic天秤で強くなり、Drain天秤で弱体化するようにもなっています。

デスマッチ

デスマッチの賞品が4種類に増加し、勝利ごとにランダムで1つが得られるようになりました。それぞれ片手剣、両手槍、兜、靴となっており、武器系の2つは(腕が3本以上ない限りは)互いを上書きし合う結果になります。

特殊能力関連

Luck

以前の「あらゆる通常ダメージを50%で無効化」から、「とどめの一撃となる通常ダメージを75%で無効化」に変更されました。高HPのユニットとの相性が極めて悪くなっていますが、低HPの人間などにはより有効です。
併せてアンデッド、無生物にはまったく恩恵がないようにも変更されています。

Ethereal

要塞の防壁および塔をすり抜けて移動するようになりました。要塞での攻防戦の際、飛行系が用意できない場合の代役として効果的に利用できるでしょう。

Blood Vengeance

ダメージを無効化しなくなりました。ただし旧仕様のものがDamage Reversalと改名されて存在しています。

Regeneration

Lifelessにも対応するものはRegeneration、そうでないものはLimited Regenerationと名前が区別されるようになりました。前者は主にユニットが最初から持っており、後者は主に魔法やアイテムで付加されます。

Standard

対象が同一部隊内の全ユニットになり、常に効果を発揮するようになりました。効果は重なりませんが、所有者が倒されたときの保険としてはまだ意味があります。
この変更に伴い、指揮官のStandard能力は指揮下の部隊すべてに影響するInspirationalに変更されたか、単に削除されています。

Flaming Missiles

Flaming Arrowsの魔法で付加されていた一時能力です。従来は特定の武器にのみ影響し、設定外の武器にはそれらしいものでも効果がありませんでしたが、魔法武器でないものであればほぼすべてに対応するように変更されました。
これにより、以前はボーナスを得られなかったPoison BowやGreat Bowなどの弓にも対応するようになっています。アイテムのものでは、Bow of Warは魔法武器扱いでなくなることによって引き続き対応しています。
ただしこの変更に伴い、威力が2低下した上に射撃武器本体を魔法武器化させる効果は失われました(追撃の火炎ダメージは魔法武器扱いのままで、たとえ飛び道具本体がEtherealで回避されても発動します)。

なお、ゲーム的には無関係ですが、エフェクトも派手になっています(弾の画像に長く軌跡が残る炎が付随)。

Sailing

容量上限(ほぼサイズ合計999まで)の明記と共に、乗船にサイズ上限が設けられました。総じて早い時代ではサイズ上限が低く、後期ほど大型ユニットも輸送できるものが増えてきます。
また1回の航海で2つの海を通過できるようになり、実質的な移動可能距離が大きく延長されました。

Forge Bonus

定数ボーナスとなりました。表示されている個数だけ宝石の消費を抑えます。以前は高価なアイテムほど大きな恩恵を得られましたが、もはやかつてのような影響力は持ちません。

Resistant

従来からある火炎・冷気・電撃・毒物への耐性は、すべて定数による軽減に変更されています。低威力の攻撃を無効化しやすくなりましたが、高威力の攻撃を防ぎきるのはもはや困難です。

Healer

効果が自動化されましたが、代わりに1ターンで治せるAfflictionの数に制限がかかりました(以前はまとめて全ユニットに治療を行っていました)。大規模な軍の効果的な治療にはより多くの人数が必要です。
成功率は相変わらずあるようで、必ず同じ数のAfflictionが治るとは限りません。治療が行われた場合、メッセージ画面でも報告されるようになりました。


以前Healerを持っていたもののうちの一部は、Disease Healerという病気だけを治せる同型の能力に変更されています。前作で汎用的に利用できたHealer、Faery Queenもこれに変更されているので注意が必要です。


これらに加え、Old Ageは治療を阻害しなくなりました。

Diseased

毎ターン受けるダメージが、固定値1から最大HPの10分の1に変更されました。巨人などであっても人間と変わらない速度で死に至るようになったため、注意が必要です。

Mod関連

※公式サイトにてModマニュアルが公開済みですので、詳細はそちらを参照してください。

アイテム追加に正式対応

ほとんどあらゆる要素が変更できるようになっています。

イベントの追加が可能に

4.14よりイベント関連のMod作製が可能となりました。
これは通常のイベントだけでなく、新たな世界呪附の作製なども想定して機能が盛り込まれています。

金銭コストの自動計算

ユニットの雇用コストが能力に応じて自動計算されるようになっています。一部はまだ手動で指定すべきものがありますが、基本的には自動計算の数値をそのまま利用すれば良いという設計になっています。

神のコストの自動計算

4.16より、神の肉体のコストに対しても自動計算が導入されています。
ただしこれは金銭コストと同じく、一部の要素には対応していません。たとえば、複数の形態を持つもの(Dragonなど)は手動での調整が必要です。