評議会人民共和国(アーカイブ)

Last-modified: 2022-07-14 (木) 12:39:22

以下は旧版

経済

通貨の歴史

大公国ルーブルは銀本位制で1ルーブル4ゾロトク21ドーリャ(約18グラム)と規定されていた。ここで用いられている重量の単位は両方とも共和国成立時に廃止されている。
ただし三光による征服戦争後の国内の混乱に急速な資本主義化が加わってインフレ著しく、革命時には実際にはこの4ゾロトク21ドーリャあたり少なくとも200ルーブルぐらいまで膨張していたと考えられている。
革命が済んで評議会人民共和国となると共和国ルーブルに切り替えられたが困ったことに共和国は貴金属の準備が無かった。正確には革命時に流出してかなり減っていて少なくとも銀本位制を維持するのは難しかった。やむをえず大公国ルーブルと等価で紙幣を刷ることにした。初の共和国ルーブルの裏付けは大公国ルーブル、正確には銀ルーブルである。しかし共和国初期は大公国ルーブルのもともとの信用のなさもあり価値が安定しなかった。
なお、補助単位は大公国末期から1ルーブル100カペイカだった。
1930年代になるとようやく金本位制に移行し1ルーブル10グラン(0.0686グラム)とされた。
さらに1940年代前半には1ルーブル100グランに切り上げられ、さらに1950年代頭には1ルーブル150グランに切り上げられた。ウォトカ1本5ルーブルに象徴される経済最盛期である。
ウォトカ5ルーブル時代は80年代一杯まで続くが、90年代になると据え置かれた公定物価に対してヤミ物価は値上がりし続けた。国債を介したルーブルの還流と流通量の調整は過大な国債残高を積み上げて止まりかけ、政府が別の手段を模索している間に水面下でインフレが進行していた。
これに決定打を与えたのが湾岸戦争で、これによって何とか維持されていたルーブル価は一気に崩れて公定相場をどんどん引き離していった。21世紀直前に金兌換が停止されるとルーブルはますます価値を落として2000年代には毎年のように切り下げが行われていた。
2010年代にトンブの支援などにより経済が好調に転じるとようやくインフレが止まり、往時の経済力を取り戻すかに思われたが2020年、8月クーデターにより評議会人民共和国は事実上崩壊した。ルーブルは低いときは80年代ルーブルの300,000分の1まで値を落とし、崩壊時は150,000分の1まで持ち直していた。崩壊後の民主エルステア政府は共和国ルーブルを引き継ぎ使用し、価値は200,000分の1まで落ちた。
サマルア共和国はサマルア・ラリを発行し1ラリ100ルーブルで交換した。補助単位はテトリで100テトリ1ラリ。サマルア共和国は人民共和国時代に開発された資源により経済的安定を得てサマルア・ラリはルーブルよりも安定した通貨となっている。

兌換ルーブル

1930年代になるとルーブルの価値を安定させるためにルーブルの国外持ち出しが禁止された。そのため対外取引・外貨との交換用に兌換ルーブルが発行されるようになった。兌換ルーブルは額面上は共和国ルーブルと同じ価値で通用するが外貨獲得策の一環で実勢より高いレートが設定されており、共和国の物価は国策により1950年代以降周辺国より低い水準を保ち続けたためその差を埋めるかのように兌換ルーブルのレートは兌換ルーブルにおける物価が国外と同水準になるようにだんだん引き上げられた。1980年代には兌換ルーブルによる為替レートは実勢の5~6倍に達していた。極端に物価が低いため額面上の国内総生産が低いSNRでは自国の経済力を他国に近づけ、効率よく外貨を獲得する手段として兌換ルーブルは有効に機能していた。

年代ごとの対外レート

◆1970年代

アーク・デリング3.48デリング
エスティオ・Daz120Daz
リルスク・リトワ72RTW

◆1980年代

アーク・デリング2.2デリング

物価

賃金

◆1980年代の平均的な労働者の月収は140ルーブルである。
◆トロリーバスの運転手が月給140ルーブルだったのに対して銀行職員は月給120ルーブルである。事務職や商業従業者は冷遇されていた。
◆1980年代の大学教授の月給は320ルーブル、准教授は170ルーブルである。これに対し国民学校の教師は132ルーブルと薄給だった。
◆裁判官の月給は210ルーブルである。公務員は一般労働者よりも優遇されていた。
◆1970年代の少尉の月給は230ルーブルである。しかし軍装品は全て自弁だったため生活は楽とは言えなかった。
◆1970年代の人民陸軍の基本的な月給。少尉以上の将校は軍装品は全て自弁である。

階級職業軍人徴収兵、非常勤など備考
兵卒53ルーブル
兵長64ルーブル
准下士官122ルーブル
軍曹143ルーブル122ルーブル
上級軍曹154ルーブル143ルーブル
曹長212ルーブル170ルーブル
准尉233ルーブル
下級少尉190ルーブル従軍時のみ受給
少尉230ルーブル
中尉260ルーブル
大尉297ルーブル
少佐340ルーブル
中佐409ルーブル
大佐461ルーブル
少将551ルーブル
中将663ルーブル
大将705ルーブル
上級大将800ルーブル
元帥832ルーブル
共和国元帥965ルーブル在職者無し

食料品

◆1980年代の公定価格

食パン1斤10カペイカ
黒パン1斤6カペイカ
食肉100グラム30~50カペイカ
牛乳1瓶(500ミリリットル)10カペイカ
上等なビール1瓶(500ミリリットル)50カペイカ
上等なワイン1瓶(500ml)3ルーブル
ウォトカ1瓶(500ml)5ルーブル
上等なウォトカ1瓶(500ml)6~7ルーブル
上等なサラミ1本10ルーブル

消耗品

マッチ1箱1カペイカ
安煙草1箱12カペイカ
安煙草(紙巻)1箱25カペイカ
上等な紙巻煙草1箱およそ3ルーブル

家電・自動車・家賃など

◆物価については1980年代の公定価格。料金については同時期のもの。

ビデオデッキ1400ルーブル
自動車(ラーダ1200)1000ルーブル
一般住宅の1か月分の家賃5ルーブル
公衆電話(1回分)2カペイカ
映画のチケット5カペイカ
散髪20カペイカ
上等な本およそ3ルーブル
自転車1台50ルーブル
ホテル料金(1泊)およそ2ルーブル
証明書無しでホテルに泊まるための賄賂(相場)3~5ルーブル
交通警官に見逃してもらうための賄賂(相場)2ルーブル
デパート店員に上等な靴を横流ししてもらうための賄賂(相場)80ルーブル
自動車を速やかに引き渡してもらうための賄賂(相場)通常価格の2倍

運賃

◆1980年代の国鉄運賃

3等2等特別2等1等
ストリーチナ~ミリノ8ルーブル60カペイカ14ルーブル10カペイカ
ストリーチナ~ミリノ(急行)9ルーブル80カペイカ15ルーブル30カペイカ19ルーブル60カペイカ38ルーブル
ストリーチナ~ミリノ(インターシティ)10ルーブル60カペイカ16ルーブル10カペイカ
同区間の寝台料金4ルーブル30カペイカ6ルーブル45カペイカ8ルーブル60カペイカ17ルーブル20カペイカ
ストリーチナ~ミリハニ9ルーブル14ルーブル70カペイカ
ストリーチナ~ミリハニ(急行)10ルーブル20カペイカ15ルーブル90カペイカ20ルーブル40カペイカ39ルーブル60カペイカ
ストリーチナ~ミリハニ(インターシティ)11ルーブル16ルーブル70カペイカ
同区間の寝台料金4ルーブル50カペイカ6ルーブル75カペイカ9ルーブル18ルーブル

なお、軍人と党員は2割引きされる。

◆1980年代の首都交通公社の運賃。電車線は地下鉄・通勤電車を、市街交通は市街電車(路面電車)・バスを指す。

電車線切符(全線)10カペイカ
市街交通運賃(全線)5カペイカ

◆1980年代の首都タクシーは初乗り50カペイカで、1500アルシン以降は400アルシンごとに10カペイカ加算された。1アルシンは0.7メートル。

外食

◆1980年代の飲料の例

レモネード一杯3カペイカ
お茶を一杯3カペイカ
コーヒー一杯10カペイカ
クワス1杯5カペイカ
アーク製のパパチ・コーラ一本80カペイカ
上等なワイン1瓶(500ml)3ルーブル
ウォトカ1瓶(500ml)5ルーブル
上等なウォトカ1瓶(500ml)6~7ルーブル

◆1980年代の大学食堂の一例。

ランチセット60カペイカ

◆1980年代においては3ルーブルあればレストランで素敵なランチを楽しむことができた。
◆1980年代の国鉄一般食堂車のメニュー。飲み物は1杯あたりの値段である。

ランチセット1ルーブル
ディナーセット3ルーブル
オムレツ20カペイカ
ザぺカンカ(グラタン)30カペイカ
ソチニク(チーズケーキ)20カペイカ
アイスクリーム10カペイカ
紅茶3カペイカ
ソーダ3カペイカ
クワス5カペイカ
コーヒー10カペイカ
アーク帝国製コーラ25カペイカ
ビール15カペイカ
ワイン1ルーブル
ウォトカ1ルーブル50カペイカ

◆1980年代の国際特別急行列車のメニューの一例。飲み物は1杯あたりの値段である。また優等列車の中でもグレードが高い特別急行・一部の急行はそれぞれが一般の食堂車とは異なるメニューを持っていることが多く、これはあくまでも一例に過ぎない。

ランチセット3ルーブル
ディナーセット5ルーブル
シュニッツェル1ルーブル
ザウアーブラーテン1ルーブル
オムレツ30カペイカ
ツヴィーペルズッペ20カペイカ
ザぺカンカ(グラタン)40カペイカ
ソチニク(チーズケーキ)25カペイカ
アイスクリーム10カペイカ
紅茶3カペイカ
レモネード3カペイカ
クワス5カペイカ
コーヒー10カペイカ
アーク帝国製コーラ25カペイカ
ビール15カペイカ
ワイン1ルーブル
ウォトカ2ルーブル

地理

1980年代の評議会人民共和国の地図(三光語版)。サイズが大きいため格納

SNR-1980s-5.jpg

構成共和国・州

ストリーチナ特別市

人口952万人(1992)。評議会人民共和国の首都であり単体で州と同格の権限を持つ共和国唯一の特別市である。ただし警察・消防は全共和国内務評議会に委ねられており、特別市が独自性を持つのは予算、教育、建設、交通、社会保障の分野である。またストリーチナ都市圏の公共交通を担っている首都人民交通公社(SNTGO,SNT)は特別市の指導下にある。

ペンザ州

人口3481万人(1993)。州都はペンザ市。大公国の起源として歴史的に重要な土地であり、19世紀からの経済の中心地である。川に挟まれ、またストリーチナを中心とした交通網が発達しているため電力の供給が豊富であり、物資の集散地ともなっている。州内に国内最大の都市圏である首都圏を収めているため人口も多く、また重要な軍事施設も多く集まっている。

ナジンスカヤ州

人口1642万人(1992)。州都はナジン市。穀倉地帯として有名な地域であり、またタバコの生産でも知られている。

バレンツク州

人口2651万人(1993)。州都はバレンツク市。海に面した州であり海軍関連施設が集中している。

ベルへスト州

人口3591万人(1992)。州都はヴェローヌ市。エルステア民族に極めて近い文化・風習を持ち同系統の言語を使うベルへスト人が国民の大半を占め、ベルへスト語の文字が三光式アルファベットを用いているため州内の看板などでは三光式アルファベットによる表記を多く見かける。

チェルケー州

人口1001万人(1992)。州都はチェシル市。隣接するロマーシャ自治共和国ともどもサマルア人やスィーザー人、サレヒローニア人が多い。ゴムやバナナ、コーヒーなど輸出向けの農業が盛んにおこなわれている。

サマルア自治共和国

国旗
Samalua.jpg

人口3462万人(1993)。共和国南部に位置する自治共和国でチェルケー州とともに古くよりトラナ系とされるサマルア人が居住する。天然資源に恵まれていて共和国における石油生産量の6割を占める。また元は熱帯多雨林に覆われていたが1960年代以降開発が進んで人口と農地が急増、1990年代には天然ゴム生産量の7割を占めていた。もともとはサマルア共和国、その後サマルア社会主義連邦共和国の名前で1912年に大公国から分離独立していたが1913年にソヴィエト人民共和国に吸収され自治共和国となった。現在最古のソヴィエト自治共和国である。

ツーラ自治評議会共和国

国旗
Tula.jpg

人口5465万人(1993)。

軍事

人民陸軍

人民軍と総称されるSNR正規軍のうち地上戦闘を担当する軍種である。回転翼機と地対地ミサイル・地対艦ミサイルも管轄する。
編成(平時兵力120万人)

戦車師団17
自動車化歩兵師団37
歩兵師団16
砲兵旅団71
ロケット砲兵旅団32
航空旅団8
予備師団(戦車編成)6
予備師団(歩兵編成)64
予備旅団(砲兵編成70

装備

1990年代に人民陸軍で運用されていた主な戦闘装備について簡易に解説する。

軽火器種別概説
SK-46/55歩兵銃46/55式自動装填カービン。中間弾薬である7.62x39mm弾を用いる自動式ライフルで、55式はフルオート射撃の機能を追加したタイプ。現在は59式に置換され予備兵器となっている。全長1100mm、装弾数20発。
A-59自動小銃59式自動小銃。46式を再設計したアサルトライフルで、動作機構はほぼ同一だがあくまで歩兵銃だった46式より自動火器として最適化され、改修を重ねながら主力小銃として運用されている。全長898mm、装弾数30発。
A-94自動小銃94式自動小銃。鳴り物入りで登場した新鋭アサルトライフルで、高レートのバースト射撃と5.45ミリ口径の小口径高速弾が特徴。複雑な構造のため改良が進まず本格的な配備に至っていない。全長943mm、装弾数30発。
RP-47/60軽機関銃47/60式軽機関銃。46式カービンと同時に登場した軽機関銃でそれ以前の主力軽機だった27式を7.62x39弾に合わせて再設計したもの。60式は59式小銃の弾倉に対応したタイプである。全長1270mm、装弾数47発。
RP-59軽機関銃59式軽機関銃。59式自動小銃の分隊支援火器型で、より長く重い銃身と二脚を備える。弾倉を共用でき、緊急時の弾薬の互換性が確保されている。全長1040mm、装弾数40発。
SP-61/69機関銃61/69式重機関銃。59式小銃をベースに開発された7.62x54mm弾を用いる汎用機関銃で、二脚を備え中隊支援火器として運用される。69式は簡略化・軽量化した改良型。全長1160mm、ベルト給弾式。
PP-79短機関銃79式短機関銃。旧式化した44式短機関銃の後継として59式小銃を基に内務省・国境軍向けに開発され、陸軍では空挺部隊などで運用される。7.62x25mm弾を用い、命中精度が高い。全長752mm、装弾数35発。
P-51拳銃51式拳銃。小銃を装備しない者の自衛用などに用いられる拳銃で、9x18mm弾を用いる。全長162mm、装弾数8発。
SV-63狙撃銃63式狙撃銃。59式自動小銃を参考にマークスマンライフルとして開発された自動式狙撃銃で、7.62x54mm弾を用いる。分隊に1挺程度の割合で支援火器として配備されている。全長1225mm、装弾数10発。
RG-61擲弾発射器61式擲弾発射器。対戦車擲弾などを発射する肩撃ち式無反動砲である。弾頭はロケット推進され、単なる無反動砲だった49式擲弾発射器より射程が伸びている。発射器全長950mm。

人民海軍

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内政

評議会人民共和国における最高意思決定機関は国家評議会であり国家評議会議長が事実上の国家元首である。正確に比較はできないが国家評議会は日本で言うところの内閣であり大臣などに相当する各評議会・委員会の議長が所属している。国家評議会における評議は既に形式的なものとなっており事実上国家の意思決定は国家評議会の一部で構成される国家評議会最高会議で行われている。議会に相当するのは人民議会であり普通選挙によって全国から選出された500名の議員によって構成される。名目上は議会の権限が最も強く、国家評議会及び共和国評議会の議長と評議員は国家評議会議長の推薦で5年に一度人民議会での選挙により選出されるが共産党1党独裁状態であるため評議員選挙はほとんど機能していないが立法機関としてはその機能をある程度保っている他各評議会議長を弾劾できるのは対象者が議長を務める評議会と人民議会のみである。他に各省庁に相当する複数の共和国評議会・委員会がある。裁判所は全て司法評議会の管轄下にある。

行政機関

SNRの行政機関は評議会・委員会と称し評議員による会議とそれに付随して実務を担当する委員会及び事務局の形をとるのが特徴である。また極端なまでに縦割り行政化されており、150を越える政府機関が存在する。

教育

年齢学年学校
~6各種未就学児教育・保育施設
71国民学校(義務教育)軍幼年学校
82
93
104
115
126
137
148
159国民学校(10年制)
1610
17専門学校各種単科大学総合大学士官学校
工兵学校
砲兵学校
内務大学
18兵役
19
20※士官学校は三年制
(政治将校は4年)
工兵学校
砲兵学校
内務大学
21兵役予備士官教練兵役
22
23