海崎県/麓北

Last-modified: 2024-02-24 (土) 01:05:03

★羽野市・山際市・五百野町

1.現在は2市1町(羽野市・山際市・五百野町)のみが属する。

  • かつては9市町村が存在していたが、合併により3分の1に。
    • 五百野町も羽野市との合併に参加していれば、まさかの2市のみで構成される地域が誕生していたはず。
       

2.海崎第二の都市である羽野を擁する。

  • 地域人口の約8割が羽野に住んでいるというすさまじい一極集中ぶり。
     

3.標高がやや高く、なおかつ山に囲まれているため、夏は暑く冬は寒い。雪も年によっては(海崎にしては)そこそこ降る。

 

4.初見の人にはなかなか「ろくほく」と読んでもらえない。

  • 訓読みされて「ふもときた?」と言われてしまいがち。
    • 麓南地域の人も同じ悩みを抱えている。
  • ちなみに地元の訛りだと「く」が促音化して「ろっぽく」と発音する。
  • 麓北・麓南を合わせて「麓国」と呼ぶことがあるが、この場合も訛ると「ろっこく」に化ける。
     

羽野市

1.上記の通り、県内第二の都市。人口は約25万人。

  • 麓北はもとより海崎東部の中心である。
    • 県の北東端にあるため、その影響力は平永県の押田市や杉森村、弥勒村などにまで及んでいる。
    • 上和泉・下和泉地域東部とも繋がりが深い。特に山澄町は国道177号で峠を越えてすぐなので、買い物や通勤で日常的に行き来している山澄町民も多い。
      • 山澄町・穂積市・山際市旧新賀茂町は羽野ナンバーが交付される(なお、羽野自動車検査登録事務所があるのは山際市だったりするのだが…)
         

2.県庁所在地の海崎とは妙に不仲。

  • いや、羽野が一方的に嫌っているのでは。人口も2.5倍ほど違うし、正直海崎は相手にしていない。
    • 羽野市民(特に年配の方)は、羽野のことを海崎と変わらない都会だと思っている節がある。
  • 城下町(海崎)と宿場町(羽野)、保守的(海崎)とリベラル(羽野)、海沿い(海崎)と山々の間(羽野)など、相違点は多いかも。
  • 海崎本社の企業が羽野に支店や事業所を置くのは全く躊躇がないが、逆は結構時間がかかる。スーパーのヨシカワやラーメンチェーンの麺処仁など。
    • また、羽野(というか麓北)の人は地元資本への愛が結構強い。スーパーなら丸光!という人はかなり多い。
      • そのくせ工業団地には県外資本の企業をガンガン誘致している。強い地元愛と来る者拒まずな進取の気性が両立していると言えば良いだろうか。
         

3.前述のとおり、市全体がリベラルな気風。革新党の県内随一の地盤であり、ここ20年市長は革新党系の候補が続いている。

  • 労組の勢力が強いわけでは決してない。ちなみに革新党より左寄りで、国政でも地方でも完全に弱小政党扱いの社会党も、ここ羽野市の市議会では全員当選する。
  • 戦前から左派政党の代議士が強固な地盤を有していたことに加え、1960年代後半に浮上した南山自動車道計画で当時の市長(右派の民主連合所属)と騒音や環境問題などの観点からそれに反対する市民との間で対立が生まれ、市長選で高速道路計画に関して国と再交渉することを訴えた革新党の候補が当選。それ以来革新自治体としてのポジションが固定化したとも言われている。
    • そのためか、福祉や環境問題、教育などへの対応は県内自治体の中でもかなり進んでいる印象。
       

4.大学3校(海崎大学の理工学部と農学部・羽野市立大学・羽野医療福祉大学)、短大1校(羽野短期大学)を抱える学都。

  • 人口ピラミッドを見ると20歳前後の多さが目立つ。
    • 大学3校には、大半の学部が理系という共通点がある。
  • 海崎大学農学部の前身は羽野農学校。戦後の学制改革の際も海崎の師範学校と統合することを拒んだため、現在も羽野の地にキャンパスを構えている。ちなみに理工学部は「農学部と同じ理系だから」というひどく単純な理由で農学部と同じキャンパスに収まることになった。
    • 上記2学部の在籍者は、1年生の間は教養課程として海崎の本キャンパスで学ぶため、2年生に上がる際に羽野に引っ越す必要がある。
      • 教養科目の単位を取り終わらないと、羽野から海崎まで通学する羽目になるぞ。最近はオンライン授業を導入したり一部の教養科目が羽野でも開講されたりしたことで、多少状況は変わったが…。
         

5.2004年には合併で飯坂町・笠村町を編入。市域が一気に東西方向に長くなった。

  • 鉱山の閉山で財政難にあえぐ五百野町も合併に加わろうとしたが、「お前の面倒を見る金はさすがにない」と拒絶されたとか。
    • 確かに当時の五百野は人口減少が急速化し、財政も一気に落ち込んだ時期だったので羽野の主張も分からなくはない。
      • にしても冷たい…。
  • 合併してすぐ、笠村高校と飯坂高校が統合されて新生・笠村高校となった。
    • 県東部では唯一の総合学科。
       

6.市内を走る羽野鉄道は、昔は五百野の方まで通っていた。

  • 鉱山が栄えていたころはそれなりに利用者がいたらしいが、1993年に笠村~五百野は廃止に。
    • 廃線跡は一部がサイクリングロードになったが、五百野方向に行くとずっと上りが続くので結構きつい。
  • お金がないので古い車両を大切に使っていたらそれが鉄道マニアの目に留まったらしく、最近は沿線に「撮り鉄」や「乗り鉄」が来るようになった。
     

7.市内一、県内でも海崎高校に次ぐ進学校の羽野高校は、超絶自由な校風で有名。

  • 制服はなく、校則も非常に少ない。「この学校の校則は憲法と一般常識」とはOBの談。
    • かつて学生運動が飛び火して、生徒と教員の議論の結果現在の形になったらしい。さすがリベラルな気風の羽野の高校だ。
  • 朝夕に羽野駅で「私服だけど大学生にしては少し幼い」くらいの雰囲気の人を見かけたら、だいたい羽野高校の生徒。
  • 自由な校風の弊害か、浪人が多い。学年の半分が浪人はザラ。
    • 「4年制高校」なんて言われることも。
       

8.市の中心部の再開発として、市民会館やコンベンションセンターによって構成されるデカい複合施設を作った。

  • ガラス張りの見た目や、木材とコンクリを組み合わせて独特の雰囲気を演出する室内など、地方都市にしてはかなり凝った施設。
    • だが「はの21フォーラム」という「田舎の人間が考えた先進的な感じ」の名前が残念。
      • 市民は「21フォーラム」と呼ぶ。
  • 設備は海崎の産業会館を上回るらしい。
     

9.葵屋百貨店がある。

  • 別館を持たない7階建てなのであまり大きくはないが、品ぞろえは海崎の本店に勝るとも劣らない。
    • 一時期(2000年代前半)、買い物客が郊外のショッピングモールに行ってしまい非常に寂しくなっていた。あの頃は市民全員が「潰れる」と思っていたはず。
      • 市街地を捨てて郊外に行く計画も浮上したが最終的には中心部に残り、本店と同じ「お高い感じ」から地域密着型の庶民派に転換することで存続と収益アップを果たした。
         

10.先述したように、平永県の押田市とのつながりが深い。特に、旧千賀町に至っては生活圏が完全に羽野。

  • 地域にもよるが、千賀→押田と千賀→羽野では距離がほとんど変わらない。
    • 都市圏も羽野都市圏に含まれている。
      • 羽野の高校に通う押田市の高校生も多い。
         

11.人気ラーメン屋「麺処仁」の発祥の地。

  • 横町の本店には、休日になると行列ができる。
    • 回転は良いので、待ち時間自体はそれほど長くない。
  • 市内には横町の本店、渡里地区・羽野西道路沿いの縄田店、海崎大学や羽野医療福祉大学にも近い磯川店がある。かつては羽野駅の駅ナカにも入居し、食欲をそそるスメルを漂わせていたが、閉店してしまった。
    • 駅ビルの改装によるものなので、近いうちに再出店しそう。
       

山際市

1.面積県内最大の自治体。

  • だが人口密度はそこまで高くない。
    • 合併で面積増やした部分の大半が山の中だからね。
       

2.市名は「山の際にあるから」という単純な理由でつけられた。1953年に賀茂川を挟んで対峙していた柏田と金井が合併して新たな市ができることになった際、市名で揉めまくってしまい、仲裁案としてこの安直な地名に決定した。

  • 柏田は宿場町で金井は城下町だったので仲が良くなかったらしく、互いに「柏田市!」「金井市!」と譲らなかったという。
    • 普通に合成地名で良かったのでは…
      • 合成地名にすると、今度は「金井と柏田、どっちを先にするか(金柏市か柏金市か)」という議論が出てきて、またひと悶着あることが危惧されたのが理由。まったく新たな名前を付けることで、もめ事を少しでも回避しようとした。
    • そんなわけで柏田と金井は妙に仲が悪い。
      • 互いに張り合っているが、歴史の深さからすると柏田の方が上。金井は城下町というけれど、小さな山城と細く入り組んだ路地が残っているくらいだし。城自体も結構短い期間しか使われなかったらしい。
         

3.市内トップの進学校は「山際高校」ではなく「金井高校」である。

  • 金井高等女学校に由来し、合併後も名前を変えなかった。
    • ちなみに柏田高校はない。
  • 県内初の中高一貫校。一貫化の効果か、最近は一時期落ち込んでいた進学実績も上向いてきている。
  • 射撃部が強豪。
     

4.羽野市に本社を置く陽南石井電工(旧・ロクホク電子)の工場がある。

  • 経営難になっていなければ、今でもロクホクのままだったんだろうが…。
    • 買収した石井電工も2018年度に事業の失敗から大赤字を出し、競合他社や海外資本に買収されるという噂も出ている。
       

5.2007年の合併で2町2村を編入し、面積が馬鹿デカくなった。

  • だが人口はそこまで増えず。
    • ちなみにこれにより、旧荒川郡の自治体は五百野町だけとなった。
       

6.旧木高村のダムがダムマニアに人気。

  • 最近は何を血迷ったか一部でライトアップを始めた。これが「映える」のか、夜になるとマニア以外も集まるように。
  • 街中からは普通の山道を走れば着くのだが、たまに林道に迷い込んだミニバンや大型SUVで来た観光客が滅茶苦茶苦労している。
     

五百野町

1.旧荒川郡唯一の自治体。

 

2.鉱山の最盛期(1920年)には海崎・羽野に次ぐ人口2万1000人を数えたが戦後は減少に転じ、さらに1975年の鉱山閉山以降は減少幅が急速に大きくなり、今や人口は3000人台に。

  • 1920~1930年代には本気で市制施行を検討していたらしいが、今やレベルの人口である。
  • 町の中心部はかつての栄華が信じられないほどさびれており、時々見かける通行人はお年寄りばかり。
    • ここに2万人もの人が住んでいたことを疑ってしまうが、人口のわりにやたらと大きい五百野病院(旧・五百野鉱山開発病院)が唯一往時の繁栄を今に伝えている…かもしれない。
      • 五百野病院が町内で唯一人が集まる場所になっているという事実…(とはいえお年寄りがほとんどだが)。
         

3.羽野北高校の分校がある。

  • 定員は40人だが、入試倍率はほぼ毎年1.00前後。最近はこの定員で定員割れを起こし始めたらしい。
    • 昔は五百野高校という単立の高校で、1960年ごろには普通科3クラス・機械科1クラスを抱えていた。
      • 機械科が設置されたのは、もちろん地元の鉱山で働く技術者を養成するため。
  • 2023年までに廃校か否かを決定するらしい。一部のOB・OGや地元議員が廃校反対を主張しているが、現状を見るに無理があるだろう…。
     

4.鉱山は麓北の小学校の社会科見学の定番コース。

  • 坑道内のトロッコと資料館はもはや小学生のおかげでもっていると言っても過言ではない。
    • 坑道の各所に置かれた、鉱山技師をモチーフにした蝋人形にビビる人が1クラスに必ず数人はいる。
       

5.中心部の食堂「しまづや」は、他の店が続々と閉店していく中ただ一つ残り続けている。

  • 1930年代から続く老舗。よくやっていけるな…。
    • しまづやが無くなったら町民は最低でも笠村まで出ないと外食ができない。ただの老舗食堂というだけにとどまらず、町民の生活を支えている面も強い。