バード

Last-modified: 2024-03-13 (水) 00:19:12

バード

特殊能力:スリ、バードの歌、呪文詠唱、高い伝承知識の能力
制限:人間かハーフエルフのみ。ニュートラルでなければならない。盾やチェインメイルよりも重い鎧を使えない。
必要能力値:DEX12, INT13, CHA15

詳細な説明

バードもローグの一種だが、シーフとは大きく違う点がある。人々を喜ばせ、魅了するのが最大の能力なのだ。その能力と機転によって世界を渡り歩くのである。天賦の才を持った音楽家であり、ゴシップ、物語、伝承を知っている。歩く語り部なのである。旅の途中に、様々なことを少しずつ学ぶが、何か一つに熟達することはない。多くのバードはならず者だが、その物語と歌は、どこでも歓迎されるものであるのだ。

 

クラスの特徴:

  • チェインメイルより重い鎧を装備することはできない(鎧着用時は呪文を詠唱できない)
  • バックラーより大きい盾を装備することはできない
  • どんな武器でもプロフィシェント(1スロット)までしかいかない
  • どんな戦闘スタイルでもプロフィシェント(1スロット)までしかいかない
  • シーフ技能:ピックポケット
  • 高い伝承知識
  • レベル2からウィザード呪文を唱えることができる
  • バードソング技能が使える。歌っている間、以下のような効果がある:
    士気を平均まで回復
    恐怖の除去
    恐怖への防護
  • アライメントがニュートラルに制限される
  • ヒットダイス:d6

バードキット

ブレード

特殊能力:オフェンシブ・スピン、ディフェンシブ・スピン
制限:伝承知識の能力が通常の半分しかない、ピックポケットの確率が半分しかない

詳細な説明

ブレード
ブレードは熟練した戦士であると同時に冒険家でもあり、加えてバードとしての能力を持つことで、なおさら相手に威圧感を与える。戦闘方法は華やかで見栄えがいいが、痛烈でもある。

 

長所:

  • 二刀流スタイルに3スロットまで配分可能。
  • 4レベル毎に1日に1回ずつ「オフェンシブ・スピン」と「ディフェンシブ・スピン」を発動可能(レベル1の時点で1回使用可能)。
    • オフェンシブ・スピン(攻撃的回転):発動後4ラウンド間、移動速度が2倍になり、攻撃ロールとダメージロールに+2のボーナスが付与され、ラウンド毎の攻撃回数が1回増える。持続時間中は与えるダメージが最大となる。オフェンシブ・スピンを「ヘイスト」(加速)や「インプルーヴド・ヘイスト」(上級加速)の呪文と組み合わせることはできない。
       
    • ディフェンシブ・スピン(防御的回転):発動後4ラウンド間、その場から移動できなくなるが、クラスレベル毎にアーマークラスに+1のボーナス(最大で+10)が付与される。
 

短所:

  • アイテムの鑑定に使う「伝承知識」の値が通常の半分しかない
  • ピックポケット(スリ)のスキル値が通常の半分しかない

ジェスター

特殊能力:味方へボーナスを与える代わりに敵を混乱させる歌を使用する
制限:なし

詳細な説明

ジェスター
このバードは敵をからかったり、大騒ぎすることに長けている。戦闘中、狂ったようにはしゃぎまわって敵の気を散らし、混乱させるのに力を用いる。ジェスターのことをただのバカだと考えてはならない。実際、かなり危険な存在となりうるのである。

 

長所:

  • ジェスターの歌には仲間を助ける効果がない。その代わり、30フィート以内の全ての敵に影響を与える。影響はレベルによって変化し、範囲内の敵は各ラウンドに1回セービングスローを行い、失敗すると以下の影響を受ける:
    レベル1:+2のボーナスを得て対呪文セービングスローを行い、失敗すると混乱する。
    レベル15:上記に加えて対呪文セービングスローに失敗すると、スロー状態になる。
    レベル20:上記に加えて+2のボーナスを得て対呪文セービングスローを行い、失敗すると気絶する。
 

短所:

  • なし

スカルド

特殊能力:命中とダメージに+1のボーナス、戦闘へのボーナスを与える歌を使用する
制限:ピックポケットの能力が4分の1

詳細な説明

スカルド
この北欧のバードは並外れた強さと高い技術、それに美徳を兼ね備えた戦士でもある。スカルドが歌い上げるのは、仲間を奮い立たせる武勇伝である。彼らはこの使命に命を捧げている。

 

長所:

  • 命中ロールとダメージロールに+1のボーナス。
  • スカルドの歌は通常のバードの歌とは異なるもので、その効果はレベルによって変わる:
    レベル1:味方の命中ロールとダメージロールに+2のボーナスと、ACに-2のボーナス。
    レベル15:味方の命中ロールとダメージロールに+4のボーナスと、ACに-4のボーナス。さらにフィアーに完全耐性を得る。
    レベル20:味方の命中ロールとダメージロールに+4のボーナスと、ACに-4のボーナス。さらにフィアー、スタン、コンフュージョンに完全耐性を得る。
 

短所:

  • ピックポケット(スリ)の能力が通常の4分の1しかない。

用途・解説

初心者にはいまいち使いづらく、不人気な印象を与えるクラス。
確かに能力が多彩であるうえ、強みと言えるものがないため、どのように動かしていいのかわかりづらいかもしれない。

 

このクラスの基本的な使い方はサブメイジである。バード最大の特徴は歌だが、その効果は大きいものではないので使う機会は少ない。後衛におき、射撃と魔法でサポートするのが一般的だ。
もちろん呪文の能力は本職メイジには大きく劣るし、武器を使った戦闘もメイジよりは多少マシといった程度。はっきり言って戦闘力は高くない。

 

ただしレベルが上がりやすいクラスなので、レベル依存の呪文についてはむしろメイジよりも優れている。つまりディスペルマジックの成功率などは基本的にバードの方が上である。
レベル6までのウィザード呪文しか使えないが、補助や防御呪文解除系の呪文はレベル6までに豊富に揃っている。また前述のとおり、ディスペルは成功しやすいということもあり、サポートに適しているクラスだ。

 

戦闘以外の能力はどれも便利で、ピックポケットや高い伝承知識は、他キャラクター(とプレイヤー)の負担を軽減してくれる。
わかりやすい強さはないクラスだが、パーティに1人いると役立つ便利屋さんである。

 

なお高レベル技能のユーズ・エニィアイテム、各種トラップ、エンハンスト・バードソングで見違えるほど強くなる。とくにエンハンスト・バードソングはバードにしかない強力な技能。これを習得したら物理攻撃はせずに、歌をメインにしよう。歌メイン、必要に応じて呪文詠唱、というスタイルが基本になる。高レベル技能を揃えたバードは非常に強力である。

ブレード

物理攻撃が強化されるキットだが、あくまでもバードであることは忘れずに。THAC0は悪いし、ウォリアーのような攻撃回数増加もない。アタッカーとして使うならば、それらを補強するアイテムを装備しよう。
防御面も少々不安があるが、防御呪文を多く唱えられるようになれば優れた盾役として機能するようになる。

 

なお、オフェンシブ・スピンはヘイスト類と併用できないと説明文にあるが、ヘイスト類を使用した後なら、オフェンシブ・スピンを使える(逆順は不可)。
また、テンサーズ・トランスフォーメーション中にオフェンシブ・スピンはできない(逆順は可)。
セット・タイムトラップ + インプルーヴド・ヘイスト + オフェンシブ・スピン(+ テンサーズ・トランスフォーメーション)のコンボは強力。

ジェスター

ジェスターの歌は混乱だけでなく、スローや気絶を発生させることもある。
この歌は安全面では優れているが、敵を散らかすことが多いため、戦いづらくなる場合がよくある。
またBG2後半の敵にはほとんど効かない。

スカルド

歌の効果はバード中随一で、とても強力。
武器による攻撃は行わずに、歌をメインにしてサポートするのがいい。
ただし歌の効果範囲が狭い点にだけは注意しよう。仲間に結構近づかないと効果を与えられない。
また残念ながら、高レベル技能のエンハンスト・バードソングはスカルドの歌の上位互換であり、他キットも取得できるので、その時点でアドバンテージがなくなってしまう。強いキットであるが、その点は少々悲しい。

バードの歌の効果

バードの歌は恐怖への耐性をつけるもの。普段は使わないが、それ系の呪文を使ってくる敵と戦うときは忘れずに使おう。

 

ちなみに歌の効果は重複する。スカルドの歌もそうだが、エンハンスト・バードソングの効果も重複する。
ミスリードなどで作った分身も歌えるので、増殖させて歌えば相当なものになる。
バードを複数人いれたパーティも面白いかもしれない。

バードの呪文使用回数

レベルW呪文Lv.1Lv.2Lv.3Lv.4Lv.5Lv.6
2100000
3200000
4210000
5310000
6320000
7321000
8331000
9332000
10332100
11333100
12333200
13333210
14333310
15333320
16433321
17443331
18444332
19444432
20444443
21544443
22554443
23555443
24555543
25555543
26555543
27555543
28555553
29555553
30555554
31555554
32555554
33555554
34555554
35555554
36555554
37555554
38555555
39555555
40555555

(W=ウィザード呪文)

高レベル技能

セット・スパイクトラップこの技能は、ローグに強力なスパイクトラップを仕掛ける能力を与える。ばね仕掛けの大針の罠は、気づかずに作動させてしまった者に20d6のダメージを与える。複数回取得可能。
セット・
エクスプローディングトラップ
この技能は、ローグに強力な爆発物のトラップを仕掛ける能力を与える。この罠は10d6のダメージを与える(対呪文セービングスローで半減)ファイアーボールを放ち、対象は遠くへ吹き飛ばされる。複数回取得可能。
セット・タイムトラップこの技能はローグに、メイジ呪文のタイムストップに似た効果を発揮する魔法の罠を仕掛ける能力を与える。この罠が作動すると10秒間、ローグ以外の者にとって時の流れがほとんど止まるのである。この罠は普通、敵の背後に回って攻撃を加えるために使用される。複数回取得可能。
イヴェイジョンイヴェイジョンの技能によって、ローグの本能的な保身の感覚が高められる。この技能は3ラウンドの間、ACに4とセービングスローに2のボーナスを与える。複数回取得可能。
グレーター・イヴェイジョンイヴェイジョンが強力になったこの技能は、ACに-6、セービングズローに3のボーナスを与える。加えて、ローグは移動に+2のボーナスを得られ(通常の移動速度は10)、通常の飛び道具はまったく当たらなくなる。グレーター・イヴェイジョンは5ラウンドの間、持続する。複数回取得可能。

必要な技能:イヴェイジョン
ユーズ・エニィアイテムローグ達は、自分が今持っている物に対して適応し、有効的な使い方を見出す技術を誇っている。ユーズ・エニィアイテムの技能はその技術を拡張するものであり、一度習得すれば永久的な効果を持つ。この技能はローグに、全てのアイテムを使用可能にする(本来なら他クラス専用のものでさえも)。魔術師のワンドやスクロールから、ファイターにしか使えないような巨大な武器までも扱えるようになるのだ。
アヴォイド・デス超人的な身のこなしを発揮することで、高レベルのローグは絶対絶命の状況を切り抜けることができるようになる。この技能は5ラウンド持続し、その間、対死セービングスローには+5のボーナスが与えられ、ヒットポイントは20加算される。さらに持続時間中は死の魔法に対して完全な耐性を得る。複数回取得可能。
アルケミー(錬金術)経験を積み、冒険の中で多くのポーションを見てきたローグは、その職業的な巧みさによって、ポーションを造ってみる事ができる。錬金術の技能によって、ローグは1日につき1つ、以下の8種類のポーションの中からランダムで1種類だけ造り出すことができる。複数回取得可能。

ローグが造るポーションは以下のリストからランダムに作り出される:
1) ポーション・オブ・マスターシーフ
2) ポーション・オブ・パーセプション
3) ポーション・オブ・エクストラヒーリング
4) ポーション・オブ・スーピリアヒーリング
5) ポーション・オブ・リジェネレーション
6) 解毒剤
7) オイル・オブ・スピード
8) ポーション・オブ・フロストジャイアントストレングス(シーフかバードのみ使用可)
スクライブ・スクロール
(スクロール作成)
この技能によって、ローグは初級~中級レベル呪文のスクロールを造ることができるようになる。複数回取得可能。スクロールは以下のリストからランダムに作成される。:
1) マジックミサイル
2) ヘイスト
3) ファイアーボール
4) ディスペルマジック
5) ダイアチャーム
6) インヴィジビリティ
7) コーン・オブ・コールド
8) モンスターサモニングII
9) モンスターサモニングIII

必要な技能:ユーズ・エニィアイテム
エンハンスト・バードソングこれはバードと、その仲間にとって大変有益な技能である。この歌の力はバード自身に-10のACボーナスと、10%のマジックレジスタンスを与える。また、仲間に対しては命中判定とダメージに+4、ACに-4のボーナス、恐怖・スタン・混乱に対する耐性と+5%のマジックレジスタンス、さらには非魔法武器に対する耐性を与える。

この技能は、今まで使われていた「バードの歌」スロットに置き換えられる。
マジックフルートこの技能は純粋な魔法のエネルギーで出来た魔法のフルートを作り出す。このフルートを演奏すると、以下の呪文効果を得ることができる。
レジストフィアー(パーティー全体) - 1チャージ
グローブ・オブ・インヴァルナラビリティ - 1チャージ
ディレイド・ブラスト・ファイアーボール - 3チャージ

フルートによる呪文に似た効果は、ワンドの能力を使うときと同じように使用される。フルートは1日の間、存続する。
 

コメント欄

  • 気をつけたいのが同じローグ系クラスでもシーフ技能をピックポケットしか持たない点。つまりシーフの代替要員とはならない -- 2022-12-26 (月) 08:53:33
  • 「高レベル技能なしでも武器の装備制限が少ない」という強みがあるものの、THAC0が良くないため活かしきれないのが欠点。まあバードは器用貧乏というのが相場なのである意味正しい形ではあるが。 -- 2022-12-28 (水) 08:41:10
  • ジェスターはEEで弱体化されたのではなく強化されたっぽいです。パッケージ版のマニュアルで敵のセーブが-4とあったのはどうやら誤記で(確かに-4で時間無制限の混乱を使えるのはチート気味)+4が正しかったのが、EEで+2になったということらしいです。 -- 2023-01-30 (月) 19:42:37
  • ロングボウが使えるうえ、魔法も使えるのがとても良い。使ってみると以外に便利なのでオススメです。 -- 2023-07-04 (火) 21:51:37
  • ブレードは二刀流スタイルだけは伸ばせるので、その時々で余った魔法の武器を両手に持って戦うのが良い。レベルが上がって熟練度にポイントを回せるようになったらロングソードかショートソードをペナルティ無しで使えるようにしておくと、エンチャンテッドウェポンを有効に使えるようになる。 -- 2023-07-29 (土) 07:37:10
  • 色々武器も扱えるのでテンサーズ・トランスフォーメーションが熱い。 -- 2023-08-29 (火) 16:27:22
  • BG1では序盤は弓を撃ちつつ、時々魔法で援護。という感じだろうか。7レベルでメルフズ・ミニット・メテオズが使えるようになるとメイジよりも命中率はいいぞ。ブレードならばオフェンススピンを加えることも可能。最終レベルでポリモーフセルフが解禁されると前衛役になれる。フリンドとマスタージェリー以外は盾装備が反映されるのでメイジより強い。くわえてブレードならばオーガの攻撃力にオフェンススピンを加えることも可能。これは同レベル帯のファイターよりも強い。ところどころだけどメイジやファイターよりも瞬発力を見せてくれるぞ。 -- 2023-08-30 (水) 13:24:47
  • 必要能力値が高い分、メイキング時のロール合計が高くなりやすい点もバードの利点。ブレードのような前衛兼職タイプでも、ちょっと粘ればそこそこの能力値でゲームをスタートできる。 -- 2023-10-21 (土) 11:09:34
  • luck+1があるからパーティに対してはエンハンストよりスカルドのほうが有効 とかないのかな -- 2023-12-12 (火) 20:23:43
    • スカルドにluck+1なんてなかった… -- 2023-12-12 (火) 23:21:02
  • メイジの使えるワンドを鎧装備したまま撃てるのが最大の強み。なのでバードは効果時間の長い魔法だけ準備して即時効果の出る攻撃魔法はワンドで代用すればよい。 -- 2024-03-13 (水) 00:19:12