知覚過敏の原因は色々ありますが、共通していることは何らかの原因でエナメル質やセメント質が削れ、
象牙質が露出していることです。
- ブラッシングのやり方に問題がある
長年にわたって、歯ブラシを真横に動かす歯磨きを続けていると、歯肉に近い部分が楔(くさび)状に
擦り減って(楔状欠損〈きつじょうけっそん〉)、歯の内部の象牙質が露出してきます。
歯磨き剤の中のクレンザーの作用で、歯の表層のエナメル質が磨耗したからです。象牙質は、
ストローのような中空の構造になっていて(象牙細管)、その中には神経の末端が入り込んでいます。
したがって、その神経を温度や接触が刺激したから痛みが起こるのです。 - 歯周病や歯肉炎が原因
歯周病が進み、歯肉が下がって歯の根の部分が露出した状態に
なると痛みます。それは、歯の根の象牙質に刺激が伝わると、それまでの安定した状態を維持しよう
として、象牙細管の内部の液体成分の移動が起こり、その移動が神経を刺激すると考えられています。
歯がしみていると思っていたのが、実は歯磨きがよくできていないためにプラークが歯と歯肉の境目付近に
付着し、そのために軽い歯肉炎が起きている場合があります。 - 歯ぎしりや噛み合わせが原因
私達の歯の噛む力は50キロ近く有り、動きながら磨り減りながら時間を掛け体全体でバランスを
取りながら生えてきます。噛み合わせの不調和があると堅いけれど脆いエナメル質にヒビが入り知覚過敏を
起こす事があります。 - 歯科治療が原因(特に歯石取り)
病院側から見ると症状がほとんどなくても歯周病を発見したため、原因である歯石を取り除き歯周病の
進行を食い止めようと考えます。しかしすでに歯石が刺激に敏感な部分を保護膜のように覆っているため、
歯石を取った後に敏感な歯の根の部分が露出して、急にしみるようになるのです。 - 実は知覚過敏ではなく虫歯
虫歯がないと思っていたが、隣の歯との合わせ目の見えない部分に虫歯ができてしまうことがあります。