2-1
※CG | |
聖フレイヤ学園に戻った後、ブローニャに精密検査を実施した | |
学校はムーンライト・スローンのエンジンエネルギーがブローニャのバイオチップに影響したと考え | |
修理を行った | |
同じ頃、1年に1度の戦乙女試験が近づいてきた | |
クラスの雰囲気は張りつめ | |
普段の戦闘訓練も激しさを増していった | |
試験に合格するために | |
学園全体が慌ただしい雰囲気に包まれていた | |
※CG終了 | |
(テレサ) | キアナ、ちょっとおいで |
(フカ) | キアナ、もうすぐ授業の時間よ。遅刻しないように。 |
(芽衣) | キアナちゃん?図書館に資料を探しに行こうと思うの。キアナちゃんは午前中授業よね? |
テレサ | キアナ、もうすぐ授業が始まるわよ。どこへ行くつもり? |
キアナ | うっ……テレサ!ちょ、ちょうど今から授業に出ようと…… |
テレサ | 学園内では直接あたくしの名を呼ばないこと。「おばさん」もダメ。 |
敬意を込めて「学園長」と呼びなさい。分かった? | |
キアナ | 分かったわよ、テレサ……じゃなくて、学園長。 |
テレサ | そうそう、医療チームの報告では、ブローニャはほぼ回復したそうよ。 |
明日お見舞いに行って、ついでに退院の手続きをしてあげて。 | |
でないと明後日の試験に間に合わないから。 | |
キアナ | はぁ……あの嫌~な戦乙女試験ね。 |
テレサ | 心配いらないわ。姫子に補講を頼んでおいたから。 |
キアナ | 補……補講!?何でよ、この天才に補講が必要だっていうの? |
テレサ | おだまり。カスラナ家のおバカの遺伝子をあなたは見事に受け継いでいるでしょ。 |
試験前に補講を受けなかったら、今回も十中八九、不合格よ。 | |
あたくしたちの約束、覚えてるでしょ? | |
キアナ | A級戦乙女になったら、パパの行方を教えてくれるのよね……分かってるわよ、学園長 |
(テレサ) | 学園は今テストの準備期間中なの。 |
(テレサ) | だから、いろんな場所が訓練内容に改装されているのよ。 |
(テレサ) | 誤作動に気を付けてね。 |
姫子 | キアナ、いい知らせがあるんだけど。 |
キアナ | うん。補講のことでしょ。 |
姫子 | もしかしたら一番で合格できるかもよ? |
姫子 | ふふ、クラス一優秀なフカに補講を頼んだから。 |
キアナ | ちょっと待って、委員長に?テレサは姫子に補講を頼んだって…… |
姫子 | まあね、私も忙しいのよ。 |
それにフカは生徒でありながらA級戦乙女にまでなったし、あんたたちのいいお手本よ。 | |
こんなに優秀なクラス委員長に補講してもらえるのに、何が不満なの? | |
キアナ | だってクソまじめでカタブツでロボットみたいなんだもん。誰も委員長の補講なんてゴメンだって…… |
姫子 | あれこれ注文つけられる立場だと思ってるの?さ、授業を始めるわよ! |
フカ | キアナ、よろしくね。 |
キアナ | 委員長……はぁ、ユーウツ。 |
※戦闘中 | |
(キアナ) | なんでここでもテスト用モジュールが作動しちゃってるの? |
※クリア後 | |
(フカ) | 模擬テスト終了。テスト結果評価中。 |
フカ | キアナ、攻撃:A、反応:A、知力:E。 |
キアナ | 委員長、何言ってるの? |
フカ | 総合評価:E。優秀な身体条件でしか戦えない。 |
ということで、これからしばらくの間、キアナのことを、しっかりトレーニングしてあげるよ。 |
2-2
フカ | キアナ、姫子先生が講義中よ、静かにして。 |
現役戦乙女として、学園ルールを守らなくてはならないよね。 | |
じゃないと、崩壊と戦う戦場でどう生き残るっていうの? | |
芽衣 | キアナちゃん、また授業をサボる気なの? |
今回試験の復習はとても大事だから、ちゃんと授業を聴いてね。 | |
姫子 | 「崩壊」は、文明と共に生まれ、降臨し続ける壊滅的な災難…… |
1953年にベルリンで起こった「第一次崩壊」に、人類は気づいた…… | |
高濃度の崩壊エネルギーが集まり、人体に崩壊のコアが生まれ、物理ルールをひねくるほどの「律者」が現れると…… | |
そして2000年にシベリアで起こった「第二次崩壊」に、第二律者が覚醒して、全世界に災難を…… | |
キアナ | Zzzzz… |
姫子 | 今日の授業はここまで。 |
明日は休日だけど、明後日の試験のために、しっかり復習しておいてね。 | |
ちょっと、キアナ?起きなさい、授業は終わったわよ! | |
キアナ | う~ん……おいしい~……あ、ひ……姫子先生! |
姫子 | はぁ、あんたが崩壊と戦う戦乙女になったら、この世界はどうなっちゃうのかしら。 |
まあいいわ。この問題に答えられたら許してあげる。 | |
姫子 | 崩壊の現象を1つ答えて。早く! |
キアナ | ほ、崩壊獣にゾンビもいるの?! |
※分岐 | |
正解ルート(崩壊獣) | |
姫子 | 正解。簡単すぎる問題だけどね。 |
不正解ルート(姫子) | |
姫子 | あんたね……どうやら崩壊以前に、私にボコボコにされたいみたいね? |
しょうがないわね。崩壊獣とかゾンビとかよ。でも崩壊現象はそれだけにとどまらず…… | |
不正解ルート(キアナ) | |
姫子 | まあ、あんたの脳ミソは確かに崩壊してると言えるけど。 |
しょうがないわね。崩壊獣とかゾンビとかよ。でも崩壊現象はそれだけにとどまらず…… | |
※分岐終了 | |
キアナ | じゃあ、もう帰っていい?寮に帰って寝……復習するから! |
姫子 | どこへ逃げるつもり?フカ、この子のことは任せたわ。遠慮はいらないから。 |
フカ | はい、姫子先生。キアナが今回の試験で合格できるよう全力を尽くします。 |
姫子 | いっそ学園に新しく設置した訓練装置をあの娘に試してもらおうかしら。 |
何でも今回の試験で使うらしいけど、かなりトラップがあるとか。 | |
キアナ | わわわ、放してよぉ…… |
2-3
テレサ | 本当にきれいな夕焼けね。 |
リタ | テレサ様、こんばんは。 |
「ムーンライト・スローン」に関するテレサ様からの報告、オットー大主教様が受け取られました。 | |
明日そのご報告と戦艦の確認のため、私が極東支部に参ります。 | |
テレサ | ああ、リタ……明日の視察を歓迎するわ。全行程とも手配はできてるから。 |
今回は他に用事があるんでしょ?ただ戦艦を確認するだけなら、わざわざやって来る必要はないものね。 | |
リタ | はい、大主教様から今年の戦乙女試験を視察するように言われまして、 |
大主教様はテレサ様の面白い試みに期待しておいでです。 | |
テレサ | お祖父様ったらやっぱり面倒だわ…… |
リタ | ついでにもうひと言。テレサ様は相変わらず、お人形のようにお可愛らしいですね。 |
テレサ | お人形??え?ええ?なんで急にそんな…… |
リタ | では、お邪魔いたしました。明日お目にかかるのを楽しみにしております。 |
テレサ | あの女ちょっと……危険ね……思わず十字架を出すところだったわ。 |
※戦闘中 | |
テレサ | なんか殴ってストレス発散しなくちゃ! |
テレサ | 殴り足りないわ!! |
テレサ | 運動はほんと気持ちをよくしてくれるわね。 |
テレサ | 誓約の十字架を使わなくてもあんたたちじゃ足りないわ。 |
2-4
フカ | うん、訓練目標は全滅ね。 |
キアナ | どう、満点? |
フカ | 零点。 |
私のミスだった。キアナが敵の基本タイプも考えずに、むやみに叩き潰すだけだと、早く気づくべきだった。 | |
あやうく訓練装置がスクラップになるところだった。 | |
キアナ | 敵のタイプ?そんなの知る必要ないわ。私の実力ならどんな崩壊獣だってひねりつぶせるもの! |
フカ | でも敵は崩壊獣だけではない。崩壊は手下にそれぞれ違った特性を持たせるのよ。 |
例えば崩壊エネルギーで制御不能になる機甲は、機械タイプに分類される。 | |
ゾンビは崩壊エネルギーのせいで生ける屍になるから、生物タイプね。 | |
そして崩壊獣は、異能タイプ。 | |
キアナ | じゃあ、私はきっと最強タイプね。 |
フカ | このタイプの相性は三すくみの関係になっている。戦いを楽に進めたければ、有利なタイプの戦乙女装甲に着替えること。 |
ではキアナ、ここで問題。タイプ間の相性関係は? | |
※分岐 | |
A | 機械>生物>異能! |
フカ | キアナはまじめに講義を聞いていたみたいね。 |
B | 剣は斧より強く、斧は槍より強く、槍は剣より強い! |
フカ | 違うね。それは……あるゲームの相性関係ではないか? |
キアナはゲームにかける努力の半分でいいから勉強に使ったらどう? | |
※分岐終了 | |
フカ | いいか。機械は生物より強く、生物は異能より強く、異能は機械より強いのよ。 |
ただ講義しているだけでは味気ないね。やっぱり訓練で身をもって覚えましょう。 | |
ゾンビは生物タイプ。崩壊により蘇った死者。 | |
崩壊獣は異能タイプ。崩壊の手下である。 | |
機甲は機械タイプ。崩壊エネルギーで動く装甲のこと。 | |
総合テスト。今まで習った知識を応用して敵を倒せ。 |
2-5
フカ | はい、教えるべきことはこれで全部よ。キアナが覚えていてくれるといいけど。 |
キアナ | え~~なんでそんなに信用がないの? |
フカ | では、一度まとめのテストをしてみよう。キアナが前回の任務遂行中に遭遇したあの大きい敵はどう? |
キアナ | いいわよ。私の実力を見せてあげるわ! |
※戦闘中 | |
フカ | 制限時間内に敵を倒せ。 |
今まで習った知識からでも分かるように、有利タイプの方が与えられるダメージが大きい。 | |
※クリア後 | |
フカ | キアナ、今日の訓練はここまで。 |
夜は私も訓練場にいるから、何か質問があれば、いつでも聞きに来ていいよ。 | |
では。 | |
キアナ | フカ委員長はクソまじめでカタブツだけど、やっぱりいい人よね。 |
あーあ、いつの間にかA級戦乙女になっちゃって。くっそー……私もがんばらなきゃ! | |
※CG | |
キアナ | 頭が……痛い…… |
ここは……聖フレイヤ学園? | |
(笑い声) | |
キアナ | 誰?誰かいるの? |
謎の声 | 迷子のお嬢さん……お帰りなさい |
2-6
キアナ | ここはどこ?なんで……ここにいるの? |
??? | ずいぶん長いこと眠ってしまったわ。でも今から、運命の歯車が再び回りだすのよ。 |
おかえり、キアナ・カスラナ。 | |
キアナ | おかえり?いや、ここは家じゃ……って、あんた誰?どうして私の名前を知ってるの? |
??? | それはひと言では説明できないわねえ。あなたのために創ったこの世界、気に入ってくれたかしら? |
キアナ | 世界?何言ってんの?そっか、きっと夢を見てるんだ。(頬をつねって)早く目を覚まそう…… |
??? | アッハハハ、やっと来たと思ったらもう行っちゃうの?それは悲しいわねえ。 |
でも、ここから出るのはそう簡単じゃなくってよ? | |
キアナ | な……何する気?このキアナ・カスラナの恐ろしさを知りたい? |
我こそは天命最強の戦乙女よ!……えー、コホン、将来のね。 | |
??? | カスラナ……戦乙女?アッハハハ!どうやら自分の身の上について本当に何も知らないみたいね。 |
あなたは、父親に捨てられて、母親の顔も知らないただの孤児。 | |
変だと思わない?生まれた時から母親がいないなんて。どうして父親が失踪しなきゃならないのかって。 | |
キアナ | な………あんた一体……何を知ってるっていうのよ!? |
??? | あら?やっと興味を持ってくれたかしら? |
あのね、私は眠っている間も、ずっとあなたを観察していたのよ。 | |
だからあなたのことは何でも知ってると言っていいかも。 | |
あなたの人生は、最初から最後まで、全部ウソで固められているの。 | |
さあ、ちょっとしたお遊びよ。私に追いつけたら、秘密を少し教えてあげるわ。 | |
※戦闘中 | |
??? | キアナちゃん、おいで…… |
ふふっ、やっと興味を持ってくれたのね~ | |
こっちよ~ | |
おいで~追いついたら、もっともっと秘密を教えてあげる…… | |
あなたのすべてを教えてあげる…… | |
捕まっちゃった~ふふっ。 | |
※クリア後 | |
キアナ | フゥー……フゥー……この雑魚ども、大した腕もないくせに!さあ、もう話してくれるでしょ? |
??? | あらおめでとう、賞品を獲得したわね。じゃあ、キアナちゃん、どれについて知りたい? |
※分岐 | |
父親の失踪について | |
母親の早逝について | |
※分岐終了 | |
??? | 戦乙女なら、14年前にシベリアで起きた「第二次崩壊」事件のことは、もちろん知ってるわよね? |
あなたの芽衣先輩は、長空市の崩壊事件で選ばれて、崩壊の代弁者たる「律者」になった。 | |
このいわゆる「第三律者」は偽物にすぎないけどね。 | |
でも「第三」律者がいるからには、当然「第一」と「第二」もいるわけ…… | |
14年前、第二次崩壊に伴って、第二律者がシベリアに降臨した。 | |
第三律者が雷の力を操るように。 | |
第二律者は空間を操る、「空の律者」と呼ばれる破壊の使者よ。 | |
世界が危機に瀕したとき、天命は律者を討伐するため戦乙女を派遣した。それも唯一のS級戦乙女をね。 | |
貴重な、使い捨ての対崩壊人間兵器。 | |
それがキアナちゃん、あなたの母親ーーセシリア・シャニアテよ。 | |
キアナ | 何ですって?ママ!ママも……天命の戦乙女だったの? |
??? | そして彼女の夫、つまりあなたの父親ーー |
ジークフリート・カスラナがそのとき同じ戦場で連携作戦を遂行していた。 | |
キアナ | まさかママが……あの戦いで…… |
??? | はーい、ストップ。もう夜が明けるわ。お楽しみはとっておきましょう。 |
残りのお話は、次回会ったときにしてあげるわ。 | |
キアナ | ちょ……待ってよ! |
2-7
キアナ | うう~頭が痛い。変な夢を見ていた気がするけど、何があったかよく覚えてないわ。 |
ブローニャ、やっと捕まえた! | |
退院の手続きを手伝ってあげようと思ってたのに、図書館に逃げ込んでるなんて…… | |
まったく聞き分けの悪い子ね。 | |
ブローニャ | ブローニャは3歳の幼児ではありません。 |
メディカルシステムで自己診断を行なって、機能の回復は確認済みです。 | |
そこでブローニャは直接アーカイブに侵入し、回復状況を登録して、退院手続きをとりました。 | |
キアナ | そ……それって完全に校則違反のハッカー行為じゃない! |
ブローニャ | バカキアナがゴマをするということは、きっと何か悪だくみがあるのでしょう。 |
例えば……試験が不安でブローニャに補習を頼みに来たとか。 | |
キアナ | むむむ~せっかく気にかけてあげてるのに、そんな言い方するなんて!私はただ、ブローニャが退屈してないかと思って…… |
いやそうよ、悪巧みよ、あんたの試験勉強を邪魔しに来たの!ほら、ゲームを持って来てあげたわ。 | |
ブローニャ | ホ……ホムの大冒険! |
キアナ | ブローニャが興味ないっていうなら、やっぱり一人で遊ぼうかな~ |
ブローニャ | キアナ、もし今帰るのなら、ブローニャのゲーム記録は破れないと自分で認めることになりますよ。 |
キアナ | 何よ、あんたなんかに負けるもんか! |
ブローニャ | ブローニャは、最強です。 |
2-8
キアナ | うう……いったあ~。芽衣先輩、耳を引っ張るのはやめてもらえる? |
芽衣 | いつもなら私がお昼の支度をしてると、キアナちゃんが猫みたいにキッチンに忍び込んでつまみ食いするでしょ。 |
今日は現れなかったから、きっとどこかでサボってるんだろうって思ったの。 | |
キアナ | わ、私はただテレサの頼みでブローニャのお見舞いに行って、ついでに復習を手伝ってもらおうと思っただけなのに。 |
芽衣 | ゲーム機を持って? |
キアナちゃんはA級戦乙女になりたいんでしょ? | |
もし今度の試験に落ちたら……B級から、庶務のD級戦乙女に降格よ? | |
キアナ | 庶務? |
芽衣 | 前線で崩壊と戦えるのはB級以上の戦乙女だけなの。 |
もしD級戦乙女になったら、支援や後方勤務しかできないわ。好き勝手に戦場に出られないのよ。 | |
キアナ | 後方勤務?って例えば……購買部とか?ええ~やだやだそんなの! |
芽衣 | じゃあ一緒に訓練場に行きましょ。今日も休憩は無しよ! |
キアナ | いたたたた!芽衣先輩、耳を引っ張らないで~! |
※戦闘中 | |
芽衣 | データ空間生成。模擬作戦始動。 |
移動モジュールアップロード成功。 | |
武器モジュールアンロック。 | |
飛行装置損害。接触戦準備完了。 |
2-9
フカ | キアナが訓練場に現れるなんて。 |
キアナ | 委員長もなんでここに?訓練場に寝泊まりしてるわけじゃないでしょ? |
芽衣 | 委員長は本当に勤勉ですね。 |
フカ | 芽衣さんも訓練に来たんですか?先日、蒼海市の任務で負傷したと聞いてましたけど。 |
誤報だったようですね、無事で良かった。 | |
その……身体に何か異常は? | |
芽衣 | 異常って……どういうこと? |
キアナ | ウォッホン、委員長!芽衣先輩に何するつもり~? |
フカ | あ、これは失礼しました。では、私は訓練に戻りますね。 |
キアナも頑張って。 | |
※戦闘中 | |
フカ | よければ、キアナの戦い方に少しアドバイスをしようか。 |
言うより慣れろってね。実戦で確かめてみよう。 | |
敵は多いが弱い。広範囲攻撃で殲滅しよう。 | |
大型の敵は体が大きいだけにパワーはあるが、小回りが利かない正面衝突を避け、左右に回れば有利に立てるよ。 | |
手間のかかる敵と対峙する時は突破口を探そう。爆発スキルを使えば敵のフォーメーションを崩せるよ。 |
2-10
フカ | キアナ、『基礎課程』の53ページを開いて…… |
敵のタイプの次は、「聖痕」について復習しましょう。 | |
最先端テクノロジーである「聖痕」は、戦乙女の体内に植え込むと、戦闘力と崩壊エネルギー適応性を引き上げることができ…… | |
キアナ | ちょちょちょ待って!教科書と全く同じじゃない?どうりでいつも試験の成績があんなにいいわけだわ。 |
見くびらないでよね。こんなあくびが出るくらいたやすい教科書の内容くらい、ちゃんと覚えてるんだから! | |
フカ | でも、キアナはきっと知らないでしょう。私たちが触れられるのは天命が模造した単なる「人工聖痕」だってこと。 |
人類の歴史上、数多くの偉人が自らの聖痕の力を伝えている。 | |
古代には、こうした聖痕が持つ特別な力が幾度となく崩壊を撃退してきたのだ。 | |
キアナ | ほんと?その口ぶり、まるで委員長が自分の目で見てきたみたい。 |
フカ | ふふ、冗談でしょう。ただ本で読んだだけよ。 |
※戦闘中 | |
フカ | キアナ、聖痕を選んで今日の訓練を始めようか。 |
※分岐 | |
テスラ | |
フカ | 聖痕・テスラを選択した。 |
試しに屋上でその効果を確かめてみよう。 | |
聖痕セットを装備することで、攻撃時連鎖稲妻を落とせる。 | |
アインシュタイン | |
フカ | 聖痕・アインシュタインを選択した。 |
試しに屋上でその効果を確かめてみよう。 | |
聖痕セットを装備することで、攻撃時ロボットを召喚しサポートを受けられる。 |
2-11
キアナ | ハァッ! |
姫子 | ほぉ~錯覚かしら?キアナが訓練に来てるなんて。この世界もいよいよお終いね。 |
ん?キアナの動きが速すぎて残像が見える? | |
キアナ | 姫子、何言ってんの?どうせまた酔っ払って二重に見えてるんでしょ。 |
姫子 | う、うるさいわね……そういえば、ブローニャの具合は大丈夫だったの? |
キアナ | 見た所元気そうよ……ま、ゲームの反応は遅くなってたけど。フフン♪ |
姫子 | 全開の任務のとき、一体何に接触して、ブローニャはあんなふうになっちゃったの? |
報告にはエンジンが崩壊エネルギーの影響を受けたのが原因とあったけど、どうも腑に落ちないわ。 | |
キアナ | んー……もしかしたらブローニャがゲームのホムみたいに、誰かに操られていたのかも。 |
姫子 | いいわ、こういう問題を真剣にあなたに聞いた私がバカだったわ。 |
キアナ | そういえば、いつもはグータラな姫子が、急に訓練場に来てるのはなぜ? |
姫子 | あのね、グータラっていう言葉はあなたのために発明されたものよ? |
テレサ | 戦乙女が体をなまらせていいわけないでしょ。 |
姫子は聖フレイヤ学園の教官だけど、戦乙女部隊の少佐でもあるんだから。 | |
実力が衰えたら、生徒にお手本を見せられないでしょ。 | |
あら?キアナ……キアナまでここに? | |
キアナ | もう、なんでみんなして驚くのよ。もう怒った!行くわよ! |
テレサ | 姫子、お酒はちょっと控えるべきよ。何しろあなたの体は…… |
姫子 | はいはい、酔いが一気に醒める話はやめてください。 |
フフッ、キアナでさえこんなに頑張ってるんだから、私も体を動かさないとね! | |
※戦闘中 | |
姫子 | 防衛訓練の前に、防衛モードのルールのおさらいをするわよ。 |
目の前に紫の輪があるでしょ? | |
足元の矢印が示す方から敵が現れるの。その敵が5体紫の輪に入ると不合格になるよ。 | |
※クリア後 | |
姫子 | やるじゃない。努力は必ず報われるのよ。 |
2-12
※CG | |
キアナ | 明日はもう試験なのね…… |
謎の声 | 起きて |
キアナ | 芽衣先輩……芽衣先輩なの? |
謎の声 | キアナ、今日はどこからお話しましょうか? |
キアナ | あなた、一体誰なの? |
謎の声 | 私はあなたの過去の幽霊、あなたが逃れられない悪夢 |
※CG終了 | |
キアナ | 芽衣先輩、どうしたの?様子が変だけど? |
芽衣(?) | キアナ、あなたにはもう我慢できないわ。部隊でも、いつまでも足手まといなのよ。 |
キアナ | え……何?何を言ってるの? |
芽衣(?) | 私がいなければ、前回の任務でとっくにあの崩壊獣に呑み込まれてたのよ? |
あなたはいつも他人に守られてなんとか生き延びてられるの。あの小娘のブローニャにも及ばないわ。 | |
キアナ | 芽衣先輩、どうしてそんなこと言うの…… |
芽衣(?) | 弱すぎるのよ、キアナ。あなたは弱すぎる。 |
キアナ | 黙れ!あんた、芽衣先輩じゃないわね!芽衣先輩はそんなひどいこと、絶対言わないんだから! |
※戦闘中 | |
芽衣(?) | キアナちゃん、あんたは存在そのものが間違いなのよ! |
キアナ | あんたは一体何者なの? |
世界?世界が逆転したの? | |
キアナ | 姫子?どうしてここに? |
姫子(?) | ここにいたって、別に変じゃないでしょ?あんたたちは二人とも重要な監視対象なんだから。 |
キアナ | 何言ってんの? |
姫子(?) | 哀れなおバカさん、まだ分からないの?私がどうしてあんたたち二人を学園に受け入れたと思うの? |
あんたも芽衣も監視が必要な囚人だからよ! | |
あんたは問題児だし、芽衣の体内に潜んでいる第三律者は、まぎれもない時限爆弾だもの。 | |
キアナ | 芽衣先輩をそんなふうに言うなんて、許せない! |
待てよ……あんた、昨晩夢に出てきたあの女でしょ! | |
??? | アッハッハッハ…… |
キアナ | ここは、私の夢の中なの? |
テレサ(?) | キアナ。 |
キアナ | テレサ……? |
テレサ(?) | キアナはずっと知りたがってたけど、ごめんね、ジークフリートの行方は教えてあげられない。 |
キアナ | どうして? |
テレサ(?) | ジークフリートはあなたという厄災を避けるために遠くに逃げたの。 |
キアナ | な……何ですって?一体どういうこと? |
テレサ(?) | 14年前、第二律者がシベリアに降臨したとき、あなたのお母さん…… |
当時天命唯一のS級戦乙女だったセシリア・シャニアテが迎え討ったの。 | |
でも大きな期待を寄せられていたセシリアは、その戦闘中ずっと劣勢だった。なぜだか分かる? | |
キアナ | 言わないで…… |
テレサ(?) | あなたのせいよ。あなたを産んだあと、セシリアはずっと体調が回復してなかった。 |
継続的に、天命組織の連中は、あいつらはセシリアの敗北を恐れて、シベリアに向けて戦術ミサイルを発射したの。 | |
セシリアもろとも第二律者を滅ぼそうとしてね。 | |
キアナ | やめて……もう聞きたくない。 |
テレサ(?) | 哀れなジークフリート。妻の死を受け入れられず、その妻を死に追いやった娘のことはなおさら受け入れられなかった。 |
あなたの両親の生涯で最大の不幸は、あんたが生まれたことよ。 | |
キアナ | そんなの、信じないッ!! |
※クリア後 | |
キアナ | この外道!よくもみんなに化けてデタラメを並べてくれたわね。 |
まだ他にどんな手口があるのよ、全部出してみなさいよ! | |
??? | まったく勝気な小娘ねえ。 |
あなたが私を見るなり攻撃しようとしたから、この人たちの姿を借りるしかなかったのよ。でないとまともに話もできなかったもの。 | |
でも、今話したのは全部本当のことよ。 | |
この人たちといつまでも一緒に楽しく暮らせるなんて思わないことね。 | |
あなたは彼女たちと同類じゃないんだから。永遠に輪に溶け込むことはできないわ。 | |
でも私さえいれば、あなたの望みは全て叶えられる! | |
みんなに認められて、S級戦乙女になれる…… | |
いいえ、そんなの取るに足りないわ。その時あなたの力は想像をはるかに超えるものになるのよ! | |
キアナ | 黙れ!このペテン師! |
??? | 残念ながら、また夜明けね。でも大丈夫、いずれまた会えるでしょう。 |
2-13
テレサ | ゴホン。 |
それじゃあ、試験を始めるわよー。 | |
今回の実戦形式の試験は総当たり戦で行うわ。 | |
勝敗だけが判断基準じゃないわ。試験官は戦闘中のパフォーマンスに基づいて合否を決めるから。 | |
試験官の皆さんと生徒たちは準備して。 | |
芽衣 | あら?キアナちゃん、顔色が悪いわよ?昨晩盗み食いしてお腹でも壊したの? |
キアナ | うー……ここ数日ずっと……変な夢を見るの。 |
でも目覚めると夢の内容ははっきり思い出せなくて……芽衣先輩に捨てられたことくらいしか…… | |
芽衣 | 大丈夫、ただの夢よ。きっとここのところ試験のストレスが大きすぎたのよ。 |
私はずっとそばにいて、美味しいものを作ってあげるから。 | |
キアナ | ホント?えっへへ~じゃあこの後の試合でも、芽衣先輩は手加減してくれるよね? |
芽衣 | だめよ。試験でズルはできないわ。早く戦闘服に着替えて。甘えてないで。 |
キアナ | もう~芽衣先輩ったらホントにつれないんだから~ |
※戦闘中 | |
キアナ | 芽衣先輩、近くで私の戦う姿を観察したいの? |
芽衣 | タイプの相性に気を付けて!キアナちゃんったら、授業で教わったでしょ? |
芽衣 | キアナちゃん!回避よ!敵の攻撃を回避するの! |
芽衣 | そうそう!それよ! |
芽衣 | 攻撃のリズムに注意してね、囲まれちゃだめよ! |
※クリア後 | |
芽衣 | キアナちゃん、今日はびっくりするくらい良い出来栄えだったわね。 |
キアナ | きっと対戦相手が芽衣先輩だったせいね。 |
私ね、いつも芽衣先輩の前ではいいとこ見せようって思うの。 | |
だから知らず知らずのうちに特別な力が発揮できたのね。 |
2-14
ブローニャ | まさかブローニャがバカキアナと対戦になるとは思いませんでした。 |
キアナ | ブローニャ、体の具合は……大したことないんでしょ? |
試験を受けに来たのを見て、すごく嬉しかったわ! | |
ブローニャ | む……キアナは人情作戦で勝てる確率を上げようというのですね? |
しかしバカキアナにそんな複雑な思考ができるはずは…… | |
キアナ | それはね、ついにブローニャ、あんたというクソガキと対決できるからよ! |
へっへ~、この私の実力はあんたの想像より遥かに上だってこと、思い知らせてやるわ! | |
ブローニャ | ……やはり、ブローニャの考えすぎでした。 |
キアナの頭はついに崩壊エネルギーのせいで完全に崩壊してしまったのですね…… | |
この試合、ブローニャは絶対に手加減しません。 | |
キアナ | うん、こっちだって同じよ! |
ブローニャ | ブローニャは、負けませんから! |
※クリア後 | |
キアナ | あっはは、どう、ブローニャ?この私が本気になったら、あんたなんか手も足も出ないでしょ? |
ブローニャ | くっ、ブローニャはまだ全快してないので、安定した力が出せないだけです。 |
キアナ、喜ぶのはまだ早すぎます。 | |
ブローニャは次の対戦相手をこっそり見ましたが、バカキアナの次の相手は委員長ですから。 | |
キアナ | ええ?!ウソでしょ…… |
2-15
フカ | キアナ、今日の試験もよろしくね。 |
キアン | い、委員長…… |
フカ | どうした、キアナ?何か言いたそうね。 |
キアナ | う…… |
フカ | キアナが今何を考えているのか分からないけど。 |
でも、どれだけ心の負担を抱えていようと、ひとまず放っておくこと。目の前の戦闘だけに集中して…… | |
あれこれ思い悩んでると負けるよ。 | |
実を言うと、以前のキアナが羨ましかった。闘志に満ちあふれて、元気いっぱいで。 | |
そんなふうに戦っていたキアナは、もう優秀な戦乙女だと思う。 | |
キアナ | わ……分かった。委員長と戦って勝てる気はしないけど、やるしかないわね! |
でも、委員長の話って年寄りじみてるよね。 | |
同じ生徒なんだから、大人のふりしなくったっていいじゃない? | |
フカ | え……ええ、試験が始まるよ。キアナ、準備はいいか? |
※戦闘中 | |
フカ | そこまでだ!よくやったね。 |
※クリア後 | |
フカ | キアナの戦いぶりは本当に見事だった。 |
キアナ | 自分でもなぜだか分からないけど、今日は特別調子いいわ。良すぎて自分じゃないみたい。 |