ナイトにとって非常に興味がある防御力、VIT関係についてきちんと載っているサイトが比較的少ないように思われたのでここに記しておきます。
ただし、(いつかやるつもりですが)ここに書いてある情報はほとんど本などにより得た知識です。
特に今となっては持っている人も少なくなってきた2003年11月出版の「ヴァナディール研究白書」から多く引用しています。
一応、著作権法による引用では、本名などをきちんと記載していれば良いという事なのでそうしていますが、もしも何か問題がある時はお知らせください。(ブログにコメントでお願いします)
VITと防御力値
VITは敵から受ける基準ダメージの補正をかける値 防御力は基準ダメージに対して実際の被ダメージがその上下のどちらに分散するかを決定する要素
基準被ダメージとは、被ダメ値のうちもっとも頻度が高い値のこと。数字のばらつきが均一の場合には基準ダメージ=平均ダメージといえる。
この基準値に対して、VITや防御力をブーストすると下のような補正がかかる。
つまり、VITブーストによって被ダメ全体が減ることになる。
一方、防御力ブーストによると最頻出ダメージは変わらないが、基準以上の数字が出る確率がへり、基準以下の数字がでる確率が上がるということになる。つまり、分かりやすく言うと痛い一撃が出る確率が減るということ。またトップダメージのダウンに繋がる。
また、VITと防御力の間には以下の関係がある。
防御力=( ( int(VIT / 2) + Lv + 防具 + 8 + プロテス等 ) × ディフェンダー等 ) × 食事効果
(intは小数点以下切捨。Lvはレベル51~60は2増える+ナイトのジョブ特性)
上の式の通り、VITが2増えるごとに防御力が1増えることになる。
なので、VITアップのほうが有利と考えるナイトも多いようだ。
能力値ブーストと被ダメージの検証(fromヴァナディール白書)
以下、完全に引用で申し訳ないが、ヴァナディール白書にて実際の被ダメージ検証値が載っていたので一部抜粋でお伝えする。(下表注記:クリティカルヒットは除外。ファランクスは赤データ)
条件 | ブーストなし | 防御力ブースト1 | 防御力ブースト2 | VITブースト | VIT+防御力 | ファランクス |
VIT | 56 | 56 | 56 | 64 | 64 | 56 |
防御力 | 310 | 365 | 512 | 314 | 516 | 310 |
基準被ダメージ | 77 | 77 | 77 | 76 | 76 | 55 |
平均被ダメージ | 77.4 | 70.1 | 56.0 | 74.8 | 53.9 | 53.8 |
トップダメージ | 111 | 81 | 77 | 92 | 76 | 73 |
検証の結果、VITを8ブーストしても平均ダメージには2~3しか違わないことが分かる。
またトップダメージのダウンも20程度。
8でもこの程度なので、1や2増やした所でほとんど効果はないといえる。ただし、1撃は小さいが殴り回数が多い格闘タイプの敵の場合は、平均が下がることである程度効果があるかもしれない。
防御力アップについては、基準ダメージ以下にダメージを偏らせることで平均被ダメージが大きく下がった。
たった55アップでもトップダメージが30ダウン。
しかし最頻出ダメージ(基準ダメージ)の値は変わらないため、これがディフェンダーを張っていても防御力アップを体感できない理由だと思われる。実際はトップダメージが減っているのだが。
防御力ブースト2(防御力202アップ)については変化が特に顕著で、最頻出と思っていた基準ダメージ値すらほとんどでなくなり、基準ダメージ以下の数字が並ぶという凄い結果に。
202アップというのは凄そうに見えるが、レベル66の攻撃・命中重視装備の時の自分(防御力438)でも、タコス食べて(25パーセントアップ)ディフェンダーをすれば案外すぐに到達する数字だったりする。
上記検証より、VITに比べて防御力はブーストしやすいのもあり、ヴァナディール研究白書では、VITと防御力では防御力をブーストしたほうがいいと結論付けている。
(ただ、常時ディフェンダーについては「タゲ固定力の維持」という観点から疑問視する声が多い→ディフェンダー検証)
個人的見解
あくまで上記事項についてどう捉えるかは個人の自由だが、俺個人のファイナルアンサーとしては、タゲ固定を重視するという立場から、VITと防御力のどちらかというのならば防御力を重視したい。
その理由は、タゲ固定において平均ダメージが減ってしまうという状況は喜ばしく無いからだ。
平均はある程度確保した上(70~90程度)、痛いトップダメージが減る方が安定感を持ってケアルし続けられるというメリットがあると思う。
なお、特にタルナの場合でも、恐ろしいのはトップダメージのみなので、VITか防御力という2択では防御力アップという答えが一番妥当ではないかと。
AGIと回避率
昔は、「ヒラヒラ避けるナイトなんて」と色々叩かれましたが、最近は回避やAGI装備に力を入れている方や興味がある方が多いようなのでまとめておきます。
AGI:回避率や被クリティカル率計算の変数のひとつとして使われる。
どちらかというと、VITのように、回避に関しては避ける避けないの確率の基準を下側に下げる効果がある。
AGIが上がると、レベルが高い敵の回避率よりも、どちらかというと「とて」以下の回避が上がる傾向にある。
また、クリティカル判定を左右するので、大ダメージを避けるために回避よりもAGIアップに力を入れているナイトさんが多い。
またVITと回避の関係と同じく、AGIが2上がると回避が1上がる。
回避率:敵の技を避ける防御スキルの一つ。盾発動や受け流しにも関係する
盾や受け流し、そして単純な「避け」(「ミス」の場合)の判定に使われる基準。
VITと防御力の防御力に当たるような感じで、発動基準値は同じで基準以下の確率を増やす。(この辺り分かりづらくて申し訳ない)
回避は、数字には出てこない回避スキルの他、回避アップアイテムで上げることが出来る。
回避によって敵の技を避ける発動の順番は
回避(素回避)>受け流し>分身による回避>ガード>盾>被弾
の順に発動すると言われている。つまり体で避けられず、しかも受け流しもしないで、盾も発動しなければ攻撃を食らうという仕組み。
敵の強さと回避率の関係
またもや「ヴァナディール白書」からの抜粋で申し訳ない。
条件 | ブーストなし | 回避ブースト | AGIブースト | 回避、AGIブースト |
回避 | +0 | +23 | +0 | +33 |
AGI | +0 | +0 | +8 | +11 |
「とて」相手 | 20% | 33% | 21% | 34% |
「とてて」相手 | 16% | 18% | 17% | 20% |
「とて」クラスなら回避アップのほうがAGIアップよりも効果があるようだ。しかし、「とてて」となると回避とAGIをアップしてもたった4%のアップしかないのが残念な所。
しかし、回避という面で見るとどちらかというと「回避アップ」装備の方が良い気がする。AGIアップよりも装備品のバライエティが多いのもあり。
どちらにしても、生半可なブーストではレベリングではあまり効果がないようだ。
ドッジとドローンどっちがマシ?
自前のネタで、しかも薄いブーストなので信憑性が低いですが、ナイトをやっていると必ず一度は悩むドッジとドローンのどっちがマシかという話題。検証してきました。
基本情報:
ドッジイヤリング:回避+3 Lv29~ All Jobs
ドローンイヤリング:AGI+3 耐風+6 Lv35~ All Jobs
これを両耳につけて、とてて相手のレベリングで交互に検証してきました。
倒した敵の数は、ドッジ25体・ドローン18体。
結果は以下。
条件 | 回避率 | 被クリ率 | 平均被ダメ(C有) | 平均被ダメ(C無) | BS回避率 | 総ダメ |
ドッジ | 25.8 | 3.9 | 63.2 | 60.2 | 8.8 | 1468.5 |
ドローン | 20.4 | 2.9 | 62.4 | 60.4 | 22.2 | 1449.0 |
差 | 5.4 | 1.0 | 0.8 | -0.2 | -13.4 | -19.5 |
注:
1. Cはクリティカル。C有はクリティカル(敵の技も)含む全被ダメの平均。
2. BS:カニの大打撃技「ビックシザー」を回避した率。
3. 総ダメは敵一体から受けた総被ダメージ量の平均。
4. 赤い色を塗ったのが一方より「優れいている方」。差はドッジドローンの単純差
結論として、
- AGI6程度のアップで、被クリティカルヒットが1%上がるか上がらないか程度。
- AGIアップによって、クリティカルだけではなく敵の大技を避ける確率も上がる(かも)
- 回避アップによって回避率は比較的上昇しやすい。(体感しやすい)
- 手数が多く大ダメ大技が少ない敵→ドッジイヤリングが有効
- 手数が少なく大ダメ大技を持つ敵→ドローンイヤリングが有効
以上、当てになると思えば装備検討の参考にしてもらえれば。
著作権法に基づく引用記載事項
- 株式会社エンターブレイン「FINALFANTASY XI ジラートの幻影公式ガイドfor EXPERT ヴァナディール研究白書Ver.031111」 ISBN4-7577-1619