勇者

Last-modified: 2016-09-21 (水) 00:49:56

勇者【ゆうしゃ】

ゲーム用語としての勇者

  • ドラゴンクエストシリーズに登場するキャラクターおよび職業が由来。基本的に攻撃・支援・回復のどれもが高い水準で使える万能キャラのことを指す。
    • ドラゴンクエストシリーズでは大抵終盤になってから専用の強力な特技・装備が揃うため、それまでは単なる便利屋ポジションになりがちの大器晩成型。反面、それらが揃った状態では八面六臂の活躍を見せる。
  • 「最終的に一番強くなる」ことがポイントで、逆に中盤あたりまでは何でもできてパーティーの花型なのに、装備や魔法に恵まれず最終的にイマイチ……となってしまう場合はサマルと呼ばれたりする。

蔑称としての勇者

  • 自己中・無思慮・無謀・無遠慮といったコミュニケーション能力の欠如により、ゲーム攻略の足を引っ張るプレイヤーのことを指す。無闇に単機突撃しては勝手に死んで周囲に当たり散らす、といった言動がその典型としてよく語られる。
  • また、由来であるドラゴンクエストにおいて「ゆうしゃ」は大抵唯一無二の主人公であり、味方は何でも言うことを聞くべき存在である。それと同じ感覚で他人をNPC・道具扱いしているプレイヤーもこの「ゆうしゃ」に当てはまる。「仲間はアイテムじゃないぜ(キリット」
  • オンラインゲーム界隈ではこうした蔑称の意味合いで使われることがほとんどだが、ゲーム用語としての「勇者」が使われることも時々あるため少し紛らわしい。そのあたりは文脈で判断しよう。
  • オンラインゲームでは誰もが主役であり脇役でもあるのだが、自分だけが特別な存在であると勘違いしている迷惑プレイヤーに皮肉を込めて贈られる称号である。
  • 更なる皮肉を込めて「様」付けして呼ぶ場合もある。ここでは上記ゲーム用語との区別のため、以降の蔑称で用いる際には「勇者様」と表記する。

亜種

  • ほぼ同義語に「地雷」というものがある。こちらは「まともな人かと思ったら勇者様だった」という、トラップ的な状況に遭遇した際に使われる。
    • 更なる亜種として「見えてる地雷」が存在し、これは文字通り「あからさまで分かりやすい迷惑プレイヤー」の総称として使われる。
  • 格下のプレイヤーに対し、キャラクタースペックの差を誇示することで悦に浸る人種もいる。この行為は「俺TUEEEEEEEE」などと揶揄され、勇者様と同類扱いされている。
    • 手伝いと称して初心者のダンジョン攻略などに同行し、イベント中にボスを瞬殺してしまう、などが典型例。
      • これは自己顕示欲による行動を以て批判されるものなので、単に良かれと思ってやらかしてしまうパターンは例外。
  • 他に近縁種として多人数ストラテジー系ゲームで見られる「軍師様」「軍死」というのもある。後方から頓珍漢な指示ばかり出し、味方が死ねば文句を言うというもので、こちらは「他のプレイヤーをNPC扱いしている」点で勇者様の同類と言える。
  • 最強厨は勇者様とは似て非なる存在。彼らはどちらかというと効率厨の亜種であり、自らが最強と考えるビルドのみを絶対視し、それ以外の育成スタイルを無価値と貶す人種である。DPS至上主義者などが分かり易い例。
    • 「最強」の定義には揺らぎがあるため、必ずしも勇者のような万能タイプ=最強厨ともならないことに注意。実際、一点特化型の最強厨も非常に多い。
    • 勇者様との最大の違いは、必ずしも攻略の邪魔にはならないという点にある。と言っても、常に最強であることを自他に強く要求し、彼らが勝手に設定したボーダーラインに届かない者、またはその意見を完全な形で受け入れない者を人非人の如く扱うため、結局は迷惑プレイヤーには違いない。
      • そんなわけで、基本的に最強厨と勇者様は反目している。同族嫌悪とも言う。
        ついでに言えば最強厨同士で意見が対立することも当たり前で、しばしば不毛な争いを繰り広げている。
    • しばしば「同じ戦果を出せるなら、より手間のかからない方法こそが優位である」と主張し、絡め手の類は無価値なものとして歯牙にもかけない。
      あくまでもシンプルにパターン化された攻略法と、それに最も適した装備・スキルだけが唯一無二の正解なのである。このあたりは実に効率厨らしい。
    • 彼ら自身が最強を巡って争っていることからも分かるように、またゲーム内環境が日々変化していることもあり、唯一無二の最強というものは存在しない。
      にもかかわらずあくまで己こそが最強と志向する彼らは、自らの主張はその時々で都合よく変化させ、どうあろうと最強という蜃気楼を目指さずにはいられない存在なのである。最強厨の業はかくも深い。
  • 要するに一言でまとめると「押し付けがましい迷惑な人達」がこのように揶揄されている、というお話である。
    • 中には複数の要素を兼ね備えた剛の者もいる。出会ってしまったら不幸としか言いようがないが、反面教師にして他山の石としたい。
  • 自虐を込めて勇者(サマル)や効率厨(最強厨)を自称するプレイヤーもいるが、こちらは上述したいわゆる迷惑プレイヤーとは全く異なる。
    彼らはそのポジションを自身のみのアイデンティティとしており、基本的には人間関係も含めた円滑なチームプレイこそを至上とするためである。
    自称勇者は親切な便利屋であり、自称効率厨は頼れる助っ人なのだ。
    • とはいえ、行き過ぎたRPやお節介が却って迷惑になってしまう事態もないではない。何事も限度が大事。