シナリオ

Last-modified: 2012-12-14 (金) 14:05:55

シナリオ - Chapter01 - Chapter02 - Chapter03 - Chapter04 - Chapter05 - Chapter06 -
Chapter07 - Chapter08 - Chapter09 - Chapter10 - Chapter11 - Chapter12 - Chapter13 -
Chapter14 - Chapter15


シナリオモード

シナリオモードは、タルタロスにおけるメインのモードで、このモードの進行状況により使用可能なキャラクターが増えるなど、重要な内容となっています。
アニメ的な動画があったりで1人でとっても楽しめるモードです。

シナリオモードの注意点

  • 遠征チーム内で一番レベルが高いキャラクターに合わせて発生します。
  • 開始時に使用するキャラを5人まで選択でき、基本は最初に選んだ3人で行動します。
  • 途中でキャラが戦闘不能になった場合、サブメンバーから補充され、全てのキャラが戦闘不能で失敗となります。
  • カバンを開くことは出来ずアイテムは使用不可なので、回復はスキルに頼るか座るしかありません。
  • 疲労度は増えませんのでいつでも可能です。(疲労が満タンでも可能)

シナリオ構成

チャプター1《意識の夜》

守護樹は少女が生まれる前からピンドス村にありました。
村人たちは7年に一度、守護樹に供え物を捧げ、その代価として7年間、村に豊作がもたらされました。
ところが、村長となった少女の父は、昔から続く供え物をやめてしまいました。
守護樹が供え物として少女の母を選んだからです。
母は、以前の人たちのように守護樹のところには行きませんでしたが、その代わり
原因不明の病気で亡くなってしまいました。
少女の母が亡くなって3年経ち、父は守護樹を呪いの樹と呼び、切り倒すことばかり考えています。
しかし、村人たちは逆に父が守護樹の呪いを受けるに違いないと噂しています。
父親想いの少女は父親のことが心配でたまりません。果たして少女の悩みは解決されるのでしょうか。

チャプター2《覆面K》

覆面Kは、少年が幼いころから憧れる村の英雄でした。
悪いやつらをやっつけて、やつらに奪われた物を取り戻してくれる義賊です。
覆面Kのおかげで、アルスメル村は悪いやつらから守られ平和な日々を過ごしていました。
覆面Kがいる限りこの村で悪さをしようと思うものなど一人もいませんでした。
ところが・・・。いつの頃からか覆面Kが現れなくなりました。
悪いやつらが現れて悪いことをしてるのに、覆面Kは現れません。
覆面Kはいったいどこにいってしまったのでしょうか

チャプター3《アデルリン女神の物語》

少女は昔から身体が弱く、小さいときから兄が面倒を見ていました。
家の外に出たことがないので、いつも兄が外の様子を話して聞かせていました。
兄は少女の病気を治すお金を貯めるために、鉱山で辛い仕事をしていました。
兄のおかげで少女の病気はだんだん回復し、反対に兄はどんどんやつれていきました。
そんなある日、兄を哀れに思ったアデルリン女神がロトルア村に治癒の泉を作って下さいました。
鉱山を浄化してくれる治癒の泉のおかげで、兄は鉱山の仕事をしても体調を崩すことはなくなりました。
兄は自分と妹を助けてくれたアデルリン女神に感謝を捧げ、アデルリン女神も自分が助けた少年をとても可愛がりました。
少女の病気も殆どよくなり、これからは幸せな人生が待っているんだと思っていました。そんな時に、タルタロス結界陣が張られました。
アデルリン女神が消えてしまい、治癒の泉のあるアデルリン神殿は危険な場所となり、人が入ることができなくなりました。
そして・・・鉱山からはまた毒が流れ出すようになり、兄は倒れてしまいました。兄は・・・その後、もう二度と帰らぬ人になってしまいました。
歳月が流れ、少女はやっと家の外に出られるようになりましたが、それを祝ってくれる人は誰もいませんでした。
アデルリン女神も、兄も、全てがいなくなってしまったからです・・・

チャプター4《エグリトの魂》

ナシプ族は神に供え物として捧げられるために創造された種族です。
供え物として捧げられる人間を哀れに思われたレピオス神が、私たちナシプ族を作りました。
ナシプ族にとって供え物は、まさに運命のようなものです。美しい外貌と病気に対する強い抵抗力を持っていますが、それは全て供え物になるためのものです。
弱い種族として作られた私たちは、何の抵抗もできませんでした。そんな中、神が追い出されたという噂を聞き、彼らは喜びました。
神が追い出されたのでもうこれ以上、供え物として犠牲にならなくていいからです。
しかしその後、ナシプ族にもっと大きな不幸が訪れました。
神の次に地上を支配するようになった人間が、ナシプ族を捕まえ始めたからです。人間は力が弱い私たちをいとも簡単に奴隷にし、魂を救う神がいなくなったことを利用し、私たちを錬金術の実験材料に使い始めました。神が消えたあとも、ナシプ族は未だに苦痛の毎日を過ごしています。
そして・・・永遠に不幸な宿命から逃れられないと諦めていた時、青年が彼らの前に現われました。青年は彼らに人間と戦う方法を教えてくれ、自由に生きていける希望を与えて下さいました。青年は人間が来ないこの失われた要塞にナシプ族を率いて、ここでナシプ族の独立運動を始めました。
青年を信じて後に続いた彼らは・・・心からナシプ族に自由な世界が来ることを信じられるようになりました。そんな彼らをあざ笑うかのように、人間の軍隊はまた私たちの前に現われました。彼らがどれほど強いか知っています。怖ろしくつらい戦争になることでしょう。
でも、やっと手に入れたこの自由と幸せのために、ナシプ族たちは武器を手に取り立ち上がりました。

チャプター5《若いクロモドの憂鬱》

私の父、クロピノは偉大なる魔法師だった。
村を豊かな地に変えた父の魔法は、とてつもない副作用をもたらしていた。

魔法により森の精霊が暴走をし、
突然変異で生まれた巨大な昆虫が発生していることを知った。

この事実を村の人々が知ったら、父が偉大なる魔法師から、
最低のペテン師にされてしまうのは時間の問題だ。

私は父の名誉を傷つけたくないばかりに、
真実を隠してひとり、グリンデル村を脅かすものたちと戦うことにした。

幼い頃の誓い。
私は今も、戦い続けている。
神秘的な魔法の植物を作り出し、荒れ地だったこの場所を、緑豊かな村に変えた。

まったく手をかけなくても一年中すくすくと育つ巨大な果樹、
再生の湖からは絶えず清らかな水が湧き出る。

この恵みを受けた村の人々は、魔法の植物を作り出した父を、
偉大なる魔法師と崇めた。

そして父は、偉大なる魔法師のまま、この世を去った。
その時までは・・・・・・私は父を尊敬していた。

チャプター6《ナシプ族の巣》

幼い頃、私たちはアイリート様に従って、毒された森林にきた。
毒に冒されるという噂のせいで人が足を踏み入れることがなかった森。

ナシプ族だから森への耐性が強かったのか、それとも噂がまちがってたのか。
私たちは何事もなく森の中で暮らしてきた。

でもナシプ族の運命か、
この毒された森林にも人間の手が伸び始めた。
人間が作り出した怪物がナシプ族を捕まえるようになったのだ。

怪物に操られ、仲間かどうかも見分けられないほどになってしまったナシプ族。
私たちが生き残るための唯一の拠り所だったこの場所も……
人間が作り出した怪物によって、破壊されつつある……

チャプター7《迷いの森の姉妹》

カバーシャードはデリオ領主のために戦う武士たちの道場だ。
諜報、潜入、暗殺……カバーシャードの武士はデリオ領主のために
数多くの秘密任務を遂行してきた。

しかし4年前、デリオ領主がエリアデン王によって交代させられる事件が起き
カバーシャードは大きな混乱に陥った。
前領主に従うものと、現領主に従うものの間で紛争が起きたのだ。

苦難の末、堂主は前領主のために戦うことを決めた。
しかし予想外の問題にぶつかり、カバーシャードの外に出られなくなってしまった。

もともとカバーシャードは森の護符によって人の出入りをコントロールすることができ
コントロールを司る護符を誰かが破壊し、誰も出ることができなくなってしまったのだ。

驚いた武士たちは急いで護符のあるところへ向かい修理をしたが、
どうしたことか修理して1日ももたず護符が破壊されてしまうのだ。
修理をしたかと思えば破壊される……それはいまでも続いている。

いったい誰が護符を……誰がどんな目的で武士たちを閉じ込め、
派兵を邪魔ているのだろうか……。

チャプター8《司祭の最後の祈り》

タルタロスの結界陣が開く前、
ここ領主城には活力の神「ペリアス」がおられました。
音楽を愛し、自由気ままなこの方を
私達司祭だけではなく、領主城にいる全ての人々が心より尊敬していました。

彼は、他のどの神より人を愛し、また信頼されていたのです。
国境を脅かすサロマン族との戦闘を前にした騎士たちのために
力と祝福の歌を喜んで演奏してくださったり
戦いに向かう騎士たちの勝利を祈ってくださりました。

ペリアス神は自分に忠誠を誓ったデリオ領主城の聖騎士と司祭たちを信頼していました。
他の神々が持つどのような軍隊よりも忠実で強い
とおっしゃってくださりました。
そんなペリアス様を見るたび、私たちは喜びで胸がいっぱいになったものです。

しかし、ペリアス様もタルタロスの結界陣によって
人間界から追放されてしまいました。
人を愛したペリアス様を人が裏切ったのです。

そして・・・神に仕えた私達もまた
王国軍の手で抹殺されてしまいました。

私は、ペリアス神の司祭、最後の生き残りとなってしまいました。
仲間達は殺され、命を賭してでも恨みを晴らさなければならない。
しかし、私は最後まで逃げて生き延びることを選んだ。
私が死ぬ前にやらなければならないことが一つ残っている・・・

チャプター9《獅子の戦争》

デリオ領地の平和を守る、勇敢な心臓をもつ「デリオ騎士団」
獅子公と呼ばれるウィルロト領主様が率いる我が騎士団は、
凶暴で欲深かなサロマン族を退け、
北へ土地を開拓し、デリオ領地を拡張させた偉大な騎士団だ。
しかし、タルタロス結界陣が張られてから全てが変わった。
結界陣によって天界に追われた神々に変わり、
地上の覇権を掌握しようとするエリアデン王は、
神に従う聖騎士団に自分に対する忠誠を強く求め、
ウィルロト領主様にこの命令に従わない者は全て殺すよう指示した。
数え切れない戦いを重ね、死の淵を共に歩んだ聖騎士達の事を、
誰よりも知るウィルロト領主様は、国王の命令を拒否する。
しかし結局は王国軍の攻撃を受け、
弟のラングスローに領主の座を奪われ廃位されるという屈辱を受けることになった。
ウィルロト領主様の廃位以降、王国の大軍はデリオ領地を駆け巡り神の従属勢力を取り締まり始めた。
窮地に追い込まれた大多数の聖騎士達は捨てられた要塞での最後の抗戦を計画するが
それさえも王国騎士団の奇襲攻撃によって敗れ去った。
王国軍の容赦ない取締りにデリオの多くの騎士達が命を落とし、
デリオの獅子達の勇敢な心臓は止まったかのように見えた。
しかし、ウィルロト領主様の恋人であり、心強い騎士でもある
エルピントス様を中心に
現領主ラングスローと彼を保護する王国軍に対抗するため反乱軍が結成された。
そして私たちはエルピントス様と共に獅子公ウィルロト領主様の復権と、
暴君である国王から我々の土地と民を護るため、剣を取った。
デリオの獅子達の勇敢なる心臓・・・鼓動が再び強く響き始めた。

チャプター10《海の伝説》

皆さんは海の真の魅力について知っていますか?
国境も神々の支配もない海は、誰もが自由を享受できるところなのです。
しかし、初めからその自由が存在していたわけではありません。
かつては海の神「リトス」の加護を受けていたのです。
現在の陸地同様、神々と王に支配されていたのです。
巨神族との戦い後、巨神族の呪いで永遠性を失うことになった海の神「リトス」は、永遠の命を得るためにオボロスと契約を結ぼうとしました。
しかし、リトスが選んだオボロスには古代の巨神「クラビタ」の内力が含まれていました。
巨神「クラビタ」の内力を所有しているオボロスは恐ろしい力でリトスを引き寄せました。
リトスはオボロスと契約を結ぼうとしたが、かえってオボロスの強い内力に支配され、自分の形まで失ってしまいました。
結局クラビタとリトスの内力を全て持つことになったオボロスは、リトスの神殿とともに海の底に消えてしまいました。
それ以降、海の神リトスがオボロスから抜け出そうともがく度に、荒々しい波が起こったといいます。
リトスの加護で安全な航海をしてきた王達は、いつ起こるかも知れない
波を恐れ、遠く離れた海へは行けなくなりました。
リトスの悲劇に接した神々は海を呪われた場所と見なし、誰も近付かないようになりました。
そして海は、この世の権力者の誰もが支配できない場所となってしまいました。
この世のどこにも存在しない自由と平等の世界、これがこのアンボニが思う海の真の魅力です。
皆さんも私と一緒にこの海の魅力を感じてください!

チャプター11《剣に刻んだ思い》

鋼鉄のような心臓と固い意思の要塞。
軍事的要衝地として誰も犯すことができなかった堅固な都市。
ここはエリアデンの盾キャリバー要塞だ。
王国を脅かす幾多の異民族たちを相手に、国民を保護するのが
要塞の騎士たちに与えられた任務だった。
騎士たちはその使命のために喜んで血を流してきた。
日増しに荒々しくなる神々の横暴を阻むために、
王を術法師の軍隊がタルタロス結界陣を広げ、
王国を脅かした数多くの異民族たちと神々が地上から消えた。
ついに訪れた平和。
要塞のすべての騎士たちの願いであった。
彼らが後代に残そうとした平和はこうして訪れたのであった。
しかしその平和は長続きしなかった。
タルタロス歴05年10月エリアデン王国と反目していたノバース国が
キャリバーを奇襲して要塞を囲んだ。
神聖帝国ノバースは神々を追いだした不敬な人間たちに
審判を下すという名分で戦争を起こしたが、
実際はその国を治めた国王たちの間の欲が深かったのだろう。
神々が地上から消え、もっとも高い位置にいたのが自分たちであったので、
彼らも神々のような欲心にとらわれたのであろう。
これは幕開けだ。
同じ人間がお互いに刀を向け、血を流し合う“人間たちの戦争”の幕開け。
先代の騎士たちがそうだったように、
この要塞を守り抜かなければならない使命を受け継いだ者、
私ゴッドウィンはキャリバー要塞がこの無残な戦争の初舞台になることを
必ず食い止める。

チャプター12《聖女の涙》

幼い時、俺は幸せな子どもだった。
強靭な騎士だった父は俺の憧れであり、か弱く美しい母と姉は
俺の安息の場所だった。そんな日常の中で俺は騎士としての
夢を育てていた。少なくともビーシャス族の侵攻があるまでは、
俺はあの幸せが続くと信じていた。
ビーシャス族の侵攻によって村は廃墟となり、
父はビーシャス族との戦闘に立ち向かい命を落とした。
母の最後の犠牲で村から逃げることはできたが、
結局姉と一緒にビーシャス族に囚われ捕虜となってしまった。
騎士としての生を誓った私が、人間との戦争に使われる要塞を建設している
という自己恥辱感に自決をしようと思ったが、病魔と闘いながらも
いつも笑ってくれる姉を思うとそれはできなかった。
ある日、仕事が遅いという理由で何人かの人達が
ビーシャス族に連れて行かれた。その中には俺の姉もいた。
俺をふくめ、人間達は家族を救うために苦痛に耐えていたが、
ビーシャスはそんな我々をかまわず残酷に拷問を続けた。
その時、連れ去られた人達の中で生きて帰った者は一人もいなかった。
無力な俺は守らなければならなかった姉を失ったのだ。
深い悲しみの中で、やがて死のみを待つようになった俺の命を
いよいよビーシャス族が刈り取ろうとした
その時だった。
一筋の光のように救済の手を差し伸べてくれた方がいた。
労役場のビーシャス族を追い出し、捕虜の私達に
人間の生活を取り戻してくださった方。
それは、まさに俺の主君ウィド領主様だった。
その後、俺はカシミール領地でその方に仕え、再び夢を見ることができた。
ビーシャス族と戦う為の特別な騎士団に入ったことは
もしかしたら、必然だったのかも知れない。
錬金術師であり、ウィド領主様のお父様でもあったカシャル様の
提案を受け入れ、俺はクロッカス騎士団の一員となった。
ビーシャス族の血液から抽出されたというクロッカス。
俺は自分の血の中にそのクロッカスを受け入れて
申告式を行った。
クロッカス成分を投与された直後、俺は生まれて初めて味わう
恐怖と絶望の苦しみに耐えなければならなかった。
そうやって一週間・・・、とても苦しい時間が流れた。
そして俺の姉に似ている姿で、
姉に似た悲しい微笑を見せていた彼女に出会った。
俺がクロッカス騎士団として再び生れるための苦痛に耐えている間、
治癒の石とともに俺の面倒をみてくれ、治療してくれた方。
その方はウィド領主様の一人娘、アナイス様だった。
アナイス様はクロッカス成分を抽出するため、
ビーシャス族の血を一番最初に受け入れた方だった。
俺たちが感じた地獄のような苦しみよりもっと大きい悲しみと
戦わなければならなかった方・・・。ビーシャス族により苦しんでいた
領民達のためにわが身を犠牲にした本当の聖女だった。
その方はオボロス“治癒の石”の力で毎日をかろうじて生きていた。
クロッカス騎士達はそんな彼女の苦しみを分け受け、
命に代えても彼女を守り抜くと誓った。
タルタロス結界陣が展開された後、他の領地と同じように
すべての聖職者達は国王の命令により処刑され始めた。
しかし、ウィド領主様はビーシャス族と共に戦ってきた聖職者達を
処罰することができず、そのせいで国王の命令に反したとされ、
カシミール領地には王の討伐軍が送り込まれた。
クロッカス騎士団は仕える領主様とアナイス様を守るため、
初めて、ビーシャス族ではない、人間部隊と戦わなければならなかった。
激しい戦争は騎士団の団長だったランドスの裏切りで王国軍に一気に傾いた。
領地は燃え、主君のウィド領主様は命を落とされてしまった。
領主様は最後に、娘のアナイス様を守ってくれと頼まれた。
それはカシミール領地の騎士として、そしてクロッカス騎士として俺に任じられた最後の命令だった。
カシミール領地を脱出する際、
側近の裏切りで治癒の石を失ったアナイス様は
日々、命が削り取られていた。
俺はそんな彼女を救うため、治癒の石を探す旅に出た。
彼女を守り抜く事ができるのか、二度と会えないのではないか。
そんな不安を抱え、苛立たしく心細い気持で毎日を送った。
そして3年が経った。
俺は治癒の石を失ったまま、苦痛の中で日々を送っている彼女を救うため、
今、彼女がいるアルニカ修道院に向かっている。
地獄のような絶望と苦痛の中で耐えている、
彼女を守ってくれる治癒の石を持って、彼女のところへ帰るのだ。

チャプター13《運命との再会》

今から5年前、
地上のすべての人間の念願・・・
この地を支配したがっていた人間達の念願だった
タルタロス結界陣が展開された。
神々が人間界を支配する前の世界を取り戻すため、
人間による人間のための世界を創るために展開された結界陣。
それらすべての行為は万物に対価を必要とする宇宙の法則のように、
平和を得るために張られたタルタロス結界陣は
その代償として多くの人間の命を対価として要求した。
王国の勇猛な騎士達と兵士達の命が神との戦いで消え、
タルタロス結界陣を施した術法師とパルティオ達も、
やはり大きな対価を支払わなければならなかった。
私の命の恩人であり、この世界に存在するすべての術法師達の
心の支えである・・・ヒルベルト様さえも。
あの方の犠牲は
神々との戦いで勝利することで、世界中のどの術法師よりも
優れているという事を証明しようとした私の蛮勇への対価でもあった。
ヒルベルト様に引き留められたにも関わらず
単身で神エピルのもとへ乗り込んだ私は神の部隊に包囲されてしまった。
死を覚悟したその時、ヒルベルト様がその身を投げ出し、私を守ってくださった。
傲慢な弟子を救うため、ヒルベルト様はご自分の命を捧げられたのだ。
その隙に、タルタロス結界陣は神々を完全に封印する事に成功し、
膨大な犠牲を支払ったことにより、世界は再び人間のものとなった。
しかしその後、マナルス山には数多くの難題が残された。
この世界の新たな支配者となろうとする王達、
自身の利益のために同族の封印に力を貸した半神達の裏切り、
追放された神々を再び復活させようとする神の信者たちの反乱・・・。
そのすべての混乱を治め、世界を調和へと導く使命が我々に
課せられたが、ヒルベルト様でなければそれらの問題を解決するのは
難しかった。
ヒルベルト様の知恵と指導力を失ってしまった私にできることは
何もなかった。時間が経つにつれ、あの方の命と引き換えに
救われた私自身がもっと許せなくなっていった。
3年前、サリアルとの反目でマナルス山を離れた後でも
半神達と為政者たちの陰謀を密かに阻んできたのは、
ヒルベルト様が夢見た世界を守る事で少しでもあの方に
償うことができるのではないかと思ったからだ。
ピラド峡谷。
そこは過去ビーシャス族の襲撃から逃げた千人余りの避難民が死を
迎えた場所で、ヒルベルト様がその惨事の唯一の生存者である
私を救って下さった場所でもある。
あの方と初めて出会った場所。
マナルス山であの方の弟子になり、術法師としての私の運命が始まった場所。
ビーシャス族の呪いのため、二度と生まれ変わることを許されなかった
私の家族の魂が眠る場所。
私は今、新たな運命の始まりを感じながら、その場所へ向かう。

チャプター14《霧深き永劫の森》

2年前のことだ。いつものように、孤独な旅を続ける私は
「スペルノの神殿」近くで、とある騎士に出会った。
私の知る人間という種の中でも、格別に優しく、正義感のある彼は
その古い神殿の聖職者を守るために、自らの刀を抜いた。
何ら関わりの無い者を守るために、自らを窮地に追いやったのだ。
その光景を目にするまで、私にとって人間とは
自らの欲望を満たすためなら、他人を犠牲にすることを厭わない
自己中心的な生き物という認識に過ぎなかった。
思えば、オボロスを探すという共通の目的があるにしろ
彼と行動を共にするようになったのは、そういった私の認識を
改めてくれるという期待があったからかもしれない。
青年と行動を共にするようになってからしばらく経ったある日、
我々は新たな仲間を迎えることになった。
私の持っていた“オボロス”に惹かれてやってきた彼女―――
“オボロス”の気配を感じることができるという彼女は
我々が目的の果たすためには欠かせない存在であった。
故に彼女を迎え入れたのは、必然であったと言えよう。
我々が共に過ごした2年間……その最後に加わったのが
騒がしくもたくましい、あの少女だ。
私が“オボロス”を持っていることを知ると、
少女は持ち前の積極性で、我々に近付いてきたのだ。
年齢に似つかわしくない明晰さと、力を兼ね揃えた少女。
行動を共にしようとする少女の意思に我々は大いに悩まされた。
母をさらった“バルガス”を憎み、母を救うために“オボロス”を
求める少女の強い決意を前に、我々は折れる他なかった。
少女の存在は、人間が抱く神への憎悪そのものだった。
私は、彼女を通して人間たちの痛みを知った。
旅というものは独りでするものだと思っていた私にとって
彼らと過ごした2年間は、何よりも得難い歳月だったのだろう。
多くのことを学び、多くのものを得ることができた。
その最たるものが「仲間」であることは間違いない。
同じ目的を持った仲間たちとの旅も、
終わりを迎えようとしている……
“太古の地”
“タルタロス結界陣”が張られた始まりの地でありながら、
私がこの世界に初めて降り立った地でもある。
何よりも“太古の地”の入口―――“ペリオ山脈”は
私と彼女の縁を結んだ場所である。
始まりにして終わりの地……
冒険の終わりに、全ての始まりとなった地へ向かっているのは
人間たちの言うところの「運命」というものなのだろうか。
もし、「運命」というものが実在するのであるならば
我々の未来は、いったいどこへ向かっているのだろうか。
いくつもの疑問を胸に抱いたまま
私は「仲間」と共に最後の旅路を歩もうとしている。
この旅が終わりを迎えたときも、
皆の顔から微笑みが失われないことを切に願う……

チャプター15《別れが紡ぐ絆》

ウィルロト……あなたのそばを離れてから
半年以上もの月日が経とうとしています。
あなたが投獄されていた4年という年月よりも、
この半年という時間の方が、何よりも耐えがたく感じられます。
領地であるデリオ、ひいてはエリアデン王国のために下した
あなたの選択が、再び私たちの仲を引き裂くのではないか……
そう思うと、焦燥感ばかりが募っていきます。
……ウィルロト、あなたは知っていますか?
領主城を離れるあの晩、あなたの力になると誓ったあの約束……
再び陛下に立ち向かうと誓ったあなたには及ばないけれど、
とても勇気のいる決断でした……
あの日あの時―――あなたが私の旅立ちをためらわれたとき……
私の心もあなたと同じ気持ちでした。
あなたのそばにいたいと叫びたい気持ちでいっぱいでした。
ですが、デリオの領主城を離れた日から、
今日までの旅路の中で、その願いがどれだけ愚かで、
恥ずべきものであったかを理解しました。
自らの欲望を満たすために誇りを捨て、
犯罪者たちを遣って領民をひっ迫させる貴族たち―――
過度な戦争によって疲弊していく領民たち―――
その他にも、他国からの侵略者や神々への追従者によって、
絶え間なく生活を脅かされる彼ら領民たちにとって、
あなたの力が、あなたの存在がどれだけ心の支えになっているのか
旅の中で私はそれをようやく理解したのです。
あなたの助けが必要な人たちがたくさんいることを、
どうか忘れないでください。
力の及ばない私ですが、あなたの剣として、盾をして
これからも共にありたいと願っています。
そう、この“追憶の塔”に眠る者たち―――
自らの命を顧みずあなたの理想に追従した
戦友〈とも〉たちのように……
今、私はあなたがいつか訪れたいと言っていた
“追憶の塔”の前に立っています。
辛いときや、心が折れそうになったときもたくさんありました。
その度に私を支え、奮い立たせてくれた
仲間たちのおかげで、ここまで来ることができたのです。
それは、塔の下に眠るかつての戦友〈とも〉たちに
勝るとも劣らないような人たちです。
かけがえのない仲間たちと行動を共にすることで、
塔の下に眠るかつての戦友〈とも〉たちが
あなたにとってどのような存在であったのか……
なぜ、あなたは全てを賭してまで、この戦争を
止めようとしているのか……
それが理解できるような気がしています。
この旅も終りが見えてきました。
あともう少しで目的地に到着するでしょう。
“オボロス”をマナルス山に届けたら、私の役目は終わりです。
この大任を無事完遂させ、
あなたの隣に戻れるように毎日祈りをささげています。
愛しています、ウィルロト……
あなたのエルピントスより

コメント

  • シナリオモードのページの内容をすべてこちらに移しました。 -- 2010-03-20 (土) 10:21:13
    • すべてコピペで行ってますのでリンクの番号もそのままです。 -- 2010-03-20 (土) 10:23:32
  • 消えたイリシア入れました。 -- ぃんちゃん? 2010-03-28 (日) 08:22:38
  • 消えたイリシアからチャプター説明に明記されていたことに書き換えました -- 2010-04-14 (水) 14:52:12
  • 一部画面がいまで出ており、わからない個所がありました・・・そこはそうだろうと思われる言葉で埋めましたが・・ -- 2010-05-13 (木) 20:39:32
  • チャプター4でシナリオを止めたまま、カバーシャードでクエストをしていたら、タロからシナリオクエストでてきました。既出でしたらすいません -- 2010-12-06 (月) 17:52:42