シナリオ/Chapter13

ジャガーは洗脳術によって心を奪ったビネタを人質に、コシルリードを従属としてしまう。
そして審判の要塞を拘束する結界を破壊するため、アルニカ修道院のオボロスを奪うように命令する。
バルガス神の生み出した無数のクリーチャーがアルニカ修道院を目指していることを察知し、クロモド、イザン、テミアンらはクリーチャー転送装置の破壊を試みる。
イザンを先頭にクリーチャーを倒し、道を切り開き、ついに最後の装置を破壊せんとした瞬間、ジャガーが一行の前に現れた。

ジャガーを追い詰めたテミアンとイザン。しかし、そこへコシルリードが現れ取り逃がしてしまう。修道院へ向かった敵軍も壊滅し、バルガス殉神団は一時撤退する。
その頃、アンジェリナを加えたシュバルマン、ピンコ、ソーマ、アエルロト、イリシアは「ピラド峡谷」へと向かっていた。
その道中、20年前にビーシャス族に追われた難民たちの避難地に行き着く。そこへ、かつてビーシャス族が人間狩に用いたクリーチャーの群れが遠征隊を襲う。彼らはこれを撃退。
それからアエルロトは自らの過去を語る。自分は20年前にビーシャス族の侵攻から難を逃れた唯一の生き残りだと。それに呼応してか、イリシアも自らの過去を思い出しつつあった。

エルピントスとルコはアルニカ修道院を立ち去り、テミアンたちと合流。オボロスを隠すことにした。
しかし、ジャガーは「笛」を鳴らしてデリオ騎士団、術法師部隊を洗脳。ルコとミミは洗脳を解くために、そしてテミアンたちは「笛を吹く者」を討伐しに向かう。
しかし、それは罠だった。ジャガーのもとへ来た途端、伏兵が現れテミアンとイザンを襲撃する。
それを難なく打ち破った二人だが、ジャガーはビネタに命じ「ハモスの槍」を起動。
洗脳した殉神団団員たちをイザンとテミアンにしがみつかせ、そのまま巻き添えにする形で発射した。仲間の命を守ろうとするコシルリードの声を「私のために死ぬ栄誉を与えるのだ。これほど光栄なことはないだろう？」と嘲笑いながら。
重傷を負ったイザンとテミアン。幸いにもイザンはディオネの力で一命を取りとめたが、テミアンは命の危機に瀕してしまう。

思い出の枯れ木の前に佇むイリシアとアエルロト。
そこへイリシアと似た雰囲気を放つ三人の女が現れる。その招待はセネパ――死体から造られた、感情を持たないクリーチャーだった。シュバルマン、ソーマ、ピンコ、アンジェリナはふたりを守るため戦いを挑む。
その頃、アエルロトとイリシアは互いに意識を共有し、パルティオの契約を終える。
イリシアとその両親はビーシャス族に追われていた難民で、アエルロトと同じ場所にいたことが記憶の断片から読み取れた。イリシアは、アエルロトの師・大術法師ヒルベルトと出会ったことを思い出す。
自分が人間ではないのかもしれないと不安だったことを語るイリシア。アエルロトは励ます一方で、イリシアの過去に不審を覚えていた。
セネパを撃退したピンコたちとともに帰還するのだった。

ハモスの槍に巻き込まれ、多くの同士を失った怒りをジャガーにぶつけるコシルリード。しかし、ジャガーは「人間とは神の駒だ。分を弁え、祈りを唱えていろ。私を崇拝する者ならば命の保障はしてやる」と嘲笑う。
バルガスクリーチャーを退治する術法師部隊をビネタに尾行させ、その潜伏場所を暴いたジャガーは審判の要塞を移動させようとする。そして殉神団の団員を結界の帳幕へと向かわせた。
敵の動きを察知したテミアンは、エルピントスにオボロスを持って逃げるように言う。勝つことよりも、オボロスを守り結界陣を存続するように、と。
エルピントスたちが逃亡した後、コシルリードは団員を率いて帳幕へと乗り込む。同時にジャガーの乗る審判の要塞も。
しかし、既にオボロスは持ち去られており、読みが外れたジャガーを嘲笑うテミアン。「要塞は永遠のここから出られない。お前が永遠に人間でいるようにな！」
その言葉を聴き逆上したジャガーは、ハモスの槍で殉神団たちごと滅殺しようとする。人間を使い捨ての駒同然に扱う言動に、ついにコシルリードの怒りが爆発した。テレポートでジャガーの背後から襲撃し、「オレの運命はオレが決める！　わが運命は同志たちとともにある！」とジャガーへの従順を否定。
ジャガーはビネタをけしかけようとするが、そこにソーマの雷がビネタを撃つ。ソーマの姿を認めたジャガーは誰ともなしにつぶやいた。
「なぜ、あのお方がここに？　審判の要塞を掌握できなかったが、それを差し引いてもおつりが来るビッグニュースだ」
ジャガーの洗脳が解けた団員たちにコシルリードは命じる。要塞に帰還しつつ、オボロスを持った者を追う、と。

イリシアをパルティオとし、術法師としての力をみなぎらせたアエルロト。帰還した彼はテミアンに治療に専念するように言う。
重傷の身にあるテミアンは、アエルロトを「最後まで見届ける」と治療よりも使命を優先させていた。大術法師ヒルベルトが命を賭けて守った青年が、彼の代わりになれるのかどうか。
テミアンはシュバルマン、イリシアに協力を求め、残りの遠征隊にはエルピントスと合流し、オボロスを守るように願う。
シュバルマン、イリシア、アンジェリナ、テミアンの四人はアエルロトを守りつつ三箇所に術法陣を展開しようとする。
最初の一箇所はからくも成功するが、アエルロトをかばってテミアンが負傷してしまう。
その頃、エルピントス、イザンと合流したクロモドらは獣道を進み、殉神団の目をくらませていた。しかし敵に発見されてしまい、追っ手を防ぐため逃げた敵を捕まえようとする。
しかし、全員を捕まえるにはいたらず、エルピントスは追っ手を迎え撃つべく防御を固める。

オボロスを狙って殉神団の本体が動き出した。それを察知したテミアンは最低限の兵を残し、部下を率いてエルピントスの救援に向かう。
アエルロトから「その怪我では無理だ！」と言われてもなお、信念を貫き通すテミアン。去り際に己の胸のうちをアエルロトに明かす。
マナルス山に戻り、ヒルベルトの遺志を継いで欲しい。それがアエルロトの友人として、そしてヒルベルトのパルティオだったテミアンの本心だった。
その頃、エルピントスは地形を活かした陣形と戦法で殉神団の本隊を襲撃。少数のフットワークの軽さをいかし、クロモドの魔法などで敵を分断することで戦力を割き、各個撃破していった。
ハモスの槍の攻撃を警戒した彼女は、目くらましてとして森の奥深くに敵を引き込み、戦うことを提案する。
しかし、コシルリードはこれを好機とみなし、全戦力を以ってオボロスを奪いにかかる。
エルピントスを奇襲するビネタ。窮地に追い込まれたそのとき、テミアンの援軍が到着。騎士団と術法師の連合軍は、コシルリード率いるバルガス殉神団との決戦に臨む。
一方、アエルロトはついに術法陣を完成させる。審判の要塞ごと殉神団を閉じ込めることに成功した。
それを知ったテミアンは、エルピントスたちにイザンの護衛をつけ、ディオネの下まで逃げるように言う。「彼女ならきっとオボロスを守ってくれる」。そしてテミアンは、殉神団の追撃を防ぐべく残ると告げた。
最初はアエルロトのパルティオとして生まれたテミアン。その時に抱いた「アエルロトの友達として、パルティオとして守る」という思いを胸に、殉神団に突撃していった。

審判の要塞ごとコシルリードやビネタらを封印し、合流を果たした遠征隊。結界の帳幕から逃れるも、殉神団は結界の外まで追いかけて来た。
イザン、アンジェリナは追っ手を食い止めるべく残り、遠征隊一行は「太古の地」を目指して馬車を走らせる。
霧を目くらましに追っ手を振り切った一行だが、今度は道がわからず難儀してしまう。そこへアイセン村の少年アルストが現れた。
事情を聞いた彼は、遠征隊をアイセン村へと案内してくれた。