びんぼうトレハンShocker

ラダー初期などで資産が全く無い、所謂1stキャラに求められるものは、

と言ったところ。
一般的に最もよく使用されるのはテレポート持ちのSorceressというのは異論のないところであろう。正直Hellでの安定力には欠けるが、とりあえず最初のトレハン場所になるNMメフィストまでは問題なく進むことができ、そこでHell入りできるだけの装備を集めて先に進むというのがパターンとして成立している。

Necromancerは召喚した手下に囲まれて狙われにくいこともあり、特定の状況を除けば安定力が高い。一方で手下の攻撃力には難があり、速度的にはかなり遅いため、1stキャラ用のトレハンビルドとしてはSorceressほどの人気はないようだ。

ここで紹介するビルドは近接戦闘による1stキャラ用のトレハンビルドであるが、位置付けとしては両者の中間的なものになる。加えて両者では難しい仕事もこなす、1stキャラとして充分にお勧めできるビルドである。

構想

一般的に近接職は敵の攻撃に晒されて生き残らなければならないため、優良な装備を用意してから始めるものとされており、それは基本的には正しいが、どの程度の装備を用意すれば生き残れるのかをよくよく吟味してのものではない。

攻撃力に関しては、武器に依存するするのではなく、スキルに依存するようにすることで解決できる。稲妻ダメージを主戦力にすることで、基本的に武器の威力を考慮する必要はなくなる。あとは高速で武器を振れればOKということになる。

防御力に関しては誤魔化しは効かないが、とりあえず5ケタのDefを確保できれば問題はない。*11stキャラ用のトレハンビルドとしては、とりあえずNMメフィストが狩れれば問題はないが、そのために必要なDef値としては3kを超えていれば充分である。そしてPaladinにはHoly Shieldという劇的にDefを稼げるスキルがあり、これが構成の前提となる。

以上のことから、高速で振れる武器と、Holy Shield使用時にNMトレハン開始までに3k、Hellクリアまでに10k超えのDefを得られる防具を用意することを目標にする。

良い点

• 攻撃力も防御力もスキルへの依存度が高いため、高価な装備は必要ない。
• Crushing Blow付きの装備を積極的に採用するため、ボス戦のスピードが速い。トレハンで一財産築けば、そのままDC（ディアブロクローン）狩りやUberトリストラム攻略キャラに移行可能。
• Shockerと言っても物理戦闘力を疎かにはしていないので、稲妻無効にも対抗できる。

悪い点

• プレイヤースキルはそれなりに必要。財産なしからのビルドとしては難易度は高め。初心者の方は倒されながら戦い方を覚えていってください。今後近接職をやっていくにあたっての、いい経験に必ずなります。

パーティープレイ

Holy Shieldのお蔭で防御力は高いため、積極的に前線に立って戦いたい。人数が増えても敵のライフが上がるだけで攻撃力が上がるわけではないので、パーティーの構成にもよるが、基本的にはソロでやるより前線に立つのは楽なはず。

スキル配分

Zealに4振った後は、Holy Shock→Holy Shield→Resist Rightningの順に上げると良い。
ただし一つのスキルに集中させるのではなく、Defとダメージを考慮しながらバランスよく上げていく。*2
Holy Shockが主戦力なので物理攻撃力は重視しないが、その後は命中率を確保するためにZealに20振ります。

それまでにITD武器が手に入った場合はZealを無視してDefianceに振ることもできますが、後々苦労する羽目にならないよう、よく考えてからにしましょう。*3

スキルオプション

Lv85を想定しても、Defianceに振れる残りポイントは5pしかなく、余力は全くありません。

方法論としては、稲妻無効やHellの敵が強くて対抗できないという理由でConversionを取得することもできますが、進行をConversionに頼っていると、最終的には三馬場で詰まります。三馬場を突破できる装備があるなら、そもそもConversionがなくても全般的には苦戦することはないので、長期的にはあまり意味がないかも知れません。

ステータス配分

• Str : 装備の要求値
  装備の要求値と言っても資産なしからのプレイでベースアイテムを選択している余裕はないかも。鎧のDef値が肝になるので、手に入れた高Def鎧のベースに合わせて振ってしまって構わない。200以上振っているのなら、それなりの高Def鎧が手に入っているはず。
• Dex : 136合わせ
  Holy Shieldの効果によりブロック率75％までに必要なDex値は武器として最終的に装備することになるであろうPhase Bladeの装備要求値136を下回る。命中率も必要なので136までは振ってしまって構わない。
• Vit : 残り全部
  鎧の装備要求値によっては案外振れないこともあるが、近接職はDefの有無でダメージを受ける速度に大きな差が出るので、Defを軽視して軽量低Def鎧を装備しているようでは本末転倒なので注意。
• Ene : 初期値

Mephist狩りの方法

Teleportで飛ぶなど当然できないので歩いていくことになるのだが、この「歩く」というのが非常に重要である。Vigorを展開しながら、敵のいないところでは走り、敵と遭遇したら歩いてすり抜けるようにする。

Holy Shield影響下で高DefのPaladinが歩いていれば敵の攻撃を受ける機会はブロックも含めればそれ程多くはなく、ブロックもHoly Shieldによりわずか2フレの硬直で済むため、敵に囲まれても歩いてスルスル抜け出すことが可能。うっかり手を出すと骨チビを至近距離で倒してしまい、自爆ダメージを受けることもあるので注意したい。

Mephist前の長老などもスルーできるが、運が悪いと追ってくる。Convictionなど凶悪なオーラ持ちのユニークは処理しておいた方がいいだろう。

Mephistは目一杯接近してSmiteでOKだが、SmiteではHoly Shockのダメージが乗らないので注意。Crushing BlowがないうちはZealで戦った方がいいだろう。目一杯接近しないとMephistがダメージの高いミサイル攻撃を至近距離から放ってくることがあるので注意。

NM Mephist狩りで手に入れる装備目標

絶対に手に入れておきたいのはCrushing Blow付きの防具。特にGuillaume's FaceとGoblin Toe（またはGore Rider）の重要度は高く、Hellに向けてこの2点は何としても手に入れたい。もう一つは凍結無効付きの装備。これらが手に入ればNMトレハンは卒業してもいいだろう。NMトレハンの過程で中堅クラスの鎧が手に入るとHellが楽になるだろう。

装備

具体的な装備例よりも、戦い抜くのに必要な「機能」を揃えることを意識したい。その機能さえ整えば、組み合わせは何でも構わない。特に近接戦闘ビルドは機能が揃っていないと生き残れなかったり、敵を倒せなかったりする。一般的に性能の良い装備と言われているものでも、組み合わせによっては「機能」が揃わず、弱体化してしまうことさえある。

【近接戦闘ビルドに必要な「機能」】

当然ながら最初から全て揃っているわけではないのだから、無い分は無いなりに戦うしかない。

Nightmare

【機能補完状況】

• Crushing Blow
• Open Wounds
  NMまではスキルで取得しているHoly Shockで充分な攻撃力があるので、CBとOWを両方兼ね備えた高速武器というのは基本的に手に入らないこともあり、攻撃速度が速く、高確率のOpen Woundsを持ち、早期に装備できるRW Steelで充分だろう。
  
  IoルーンがあるならRW Blackを作成して裏に持たせればSmite使用時の攻撃力の確保に繋がり、ボスと戦いやすくなる。

• 高Def
  Holy ShieldやDef傭兵のDefiance AuraはベースにDef値が高ければ高いほど効果がある。差しあたって必要なのはDef値なので、お金を30万程度用意したら、NM Act4のHalbuやAct5のLarzukの店に通って売りに出ているDef値の高い鎧を探そう。目安はDef値が400以上のもの。そこで売っているExceptionalベースにGodlyのAffixが付けば、案外簡単に超えてくれる。NormalベースだがAncient Armorはベース値が高く、必要筋力も100で済むので、これでもいいだろう。運が良ければLife付きの鎧になることも。これをLarzukで穴あけして、2穴を得られれば、RalとOrtを埋めるなどしてレジ付きの高Def鎧となる。
  
  昨今はルーンのドロップ率が高くなっており、Lumルーン程度なら1つぐらい拾っているかもしれない。その場合は重めのExceptionalベースでRW Smokeを発動すれば全レジ50でDef400オーバーの鎧が容易に手に入る。ただこれはレジが多く必要になるHellに向けて、Eliteベースを手に入れるまで温存した方がいいかも。
  
  高Def鎧は傭兵の分も必要になることをお忘れなく。

• 全レジMax
  上記の鎧で稼ぐ他、Paladinは専用盾でレジを稼ぐことができる。とはいえNMトレハン開始時点ではそれほど高レジのベースは手に入らないので、NMであれば全レジ10程度のでも構わないのでとりあえず4穴空けてP-Diaを4つ埋めよう。これでも全レジは76+10=86、ベースの全レジによっては90以上に達する。あとは他の部位でレジ付きのレアでも採用すれば、あっさり全レジMaxを達成できるだろう。

• 凍結無効
  トレハンを開始していない段階ではRaven Frostを持っていない可能性が高いので、NMの段階では妥協しても良い。凍結無効の装備はトレハンで手に入れたい。Raven Frostが出ない場合でもそこそこレジのあるベースでRW Rhymeを発動できれば何とかなるだろう。Duriel's Shellが手に入れば高Defも実現できて非常に良い。Spirit Shroudはレジこそないが、Upgradeを視野に入れればDefはそこそこ。

Hell

【機能補完状況】

• Crushing Blow
  トレハンで手に入れたGuillaume's FaceとGoblin Toe（またはGore Rider）で。
  Crushing Blow付きの武器を使用するとOpen Woundsがなくなるのが痛いので、Open Woundsがある程度稼げる防具を持っていない限りは、武器は下記の通りOpen Woundsを優先しましょう。

• Open Wounds
  Phase BladeベースでRW Maliceが手っ取り早いです。びんぼうビルドの分際で4フレZealなど望むべくもありませんが、Phaseベースなら僅か13％のIASで5フレを達成できるので充分。命中率補正も有難いです。

• 高Def
  RW SmokeをEliteベースで発動すれば800ぐらいのDefになるが、できれば1300オーバーの鎧をトレハンで手に入れたい。入手方法はいろいろあるが、そのぐらいの高Def鎧がないとHellの3馬場が非常にきつい。（Elite RW Smokeでも何とかならないわけではないが）
  
  何かとルーンが必要になるので、石割の結果で目標が大きく左右される。NMとHellで2回チャンスがあるので、どれかが手に入る確率はLumを考慮しなくても5割以上あり、近頃アップしたドロップ率も合わせればそこそこ高い確率でどれかは手に入れているのではないだろうか。
  
  可能なら傭兵の分も用意しましょう。
  
  【高Def鎧を手に入れる方法の例】

• Malルーンを手に入れてEthereal RW Prudenceを作成
• Umルーンを手に入れてRW Duressを作成
• Pulルーンを手に入れてGodlyレア鎧をEliteベースへUpgrade
• Lemルーンを手に入れて中堅ユニーク鎧をEliteベースへUpgrade
• Hell Mephistを回してEliteユニーク／Elite Godlyレア／Elite Godlyマジック鎧を手に入れる
• Lumルーンを手に入れてEthereal RW Smokeをスポット的に用意する

• 全レジMax
  Pitを回せるようになったら高全レジの付いたPal盾を探しましょう。4穴にP-Diaを入れて全レジ100オーバーのものを用意できれば、あとは適当な装備でもレジMaxを達成できるでしょう。

• 凍結無効
  Hell Mephistを回してRaven FrostやThe Gladiator's Baneなどが手に入ればいいでしょう。Duriel's Shellが手に入れば、Upgradeして一気に最終装備とすることもできます。

その他

Hell Ancient（3馬場）

ここまではDef値が少々平凡でも何とかなってきましたが、ここで突然に誤魔化しが利かなくなります。彼らの攻撃は基本的に物理攻撃なので、Defの有無によって露骨に難易度が変わります。上記でどうしても高Defの鎧が手に入らない場合、Ethereal RW Smokeをスポット的に用意すると書いてあるのは、ここをクリアするために必要になるからです。したがってDefさえ高ければRW Smokeでなくても構いません。

育成

Holy Shockが非常に強いので、NMでメフィ狩り始めるまでに苦労することはないでしょう。そこでアイテムを集めれば、Hellでも苦労することはないでしょう。今の自分のDefでどのぐらいの相手とガチで戦えるのか、その見極めができるようになりましょう。Holy Shockの攻撃力にも大きく左右されますが、稲妻無効が現れたときの判断の材料は必要です。

傭兵

Def傭兵がいいです。自身でHoly Shieldが使えると言っても、それだけで充分なDef値を得るために必要な装備（特に鎧）のハードルを下げられるし、何より傭兵自身がDefオーラを持っていないと瞬殺されてしまいます。資産なしからの貧乏ビルドでは傭兵を援護できるほど自身も強くはないので、高Def鎧を与えて傭兵にも前線維持を頑張ってもらわなければなりません。