RW Fortitudeは鎧で発動すると+300% Enhanced Damageが物理攻撃力を大幅に増強する、物理攻撃ビルドの中核を為す最重要ルーンワードの一角である。RW Fortitudeは武器でも発動でき、+200% Enhanced Defenseの効果で絶大な防御力を発揮できる。これはこれで物理戦闘ビルドの助けになるはずではあるのだが、武器としての性能に欠けるのが致命的とされて、武器でこのルーンワードを発動しようとする人は少ない(いない?)。
この武器ルーンワードを必要とするのは自らのスキルでDefを増強できないクラスであろう。NecromancerのDEFは極めて貧弱で、構成をよく考慮しないと敵に接近するのもままならない。これは近接ビルドとしては致命的と言っていい。そこに武器Fortitudeの利用価値があるはずだ。
構想
Meleemancerにとって武器の攻撃力というのは元々それほど重要な要素ではなく、その攻撃力はCrushing BlowとOpen Woundsに強く依存する。武器としては評価の低いRW Fortitudeではあるが、Meleemancerが武器以外の部分に攻撃力を求めることの多いMeleemancerにはそれでも問題ない。
一方で武器Fortitudeを用いれば防御力はNecromancerとしては究極レベルに達する。防御を追求すればNecromancer本体としては不可能と思われたTank型ビルドが可能になるのだ。
Meleemancerの戦い方と武器RW Fortitudeがどう係わるのか
Meleemancer本編でも述べているように、一般的に言ってMeleemancerは囲まれると手も足も出ない。それでも近接戦闘を行うために行う対策のアプローチは2つある。
- 囲まれないようにする
- 囲まれても大丈夫なようにする
大きく分ければこの2つしかない。このうち前者の方法はNecromancerにとっては容易だ。
- Raise Skeletonなどの召喚物を壁にする
- Bone PrisonやBone Wallで敵を分断する
- Dim VisionなどのAI Curseを用いる
これらはいずれもNecromancerならではの方法である。MobコントロールはNecromancerの得意とするところで、Necromancerとしては当然のアプローチである。
逆に難しいのが後者である。囲まれても大丈夫なようにする方法は、
- 防御力を上げる
- 攻撃される前に素早く敵を倒す、または敵の動きを止める
が考えられる。Necromancerにとっては具体的な方法も限られているし、構成によっては実現不可能だ。前者がNecromancerらしい方法だとすれば、後者はNecromancerらしくはない。言い換えれば、より近接ビルドらしいと言える。武器Fortitudeは「防御力を上げる」というこの難しい問題を解決する一つの方法である。
また重要なのは前者と後者は矛盾しないということだ。一方で十分効果を挙げられれば他方は無用だが、併用することで効果を挙げることもできるし、その方が容易だ。また近接ビルドとしてのアイデンティティから、前者を併用しつつ後者を目指していくのは(そうしなければならないという意味でなく、いくつもある選択肢に存在するという意味で)当然の流れと言える。その一つの終着点が武器Fortitudeなのだ。
Meleemancer記事内の「DEFを強化する意味」も参照ください。
良い点
- 近接ビルドのアイデンティティを強く感じられる。
- 防御志向であるため、その防御をアテにして無理をしなければ安全度が高い。
悪い点
- 特に片手型は攻撃力が低い。両手型も両手武器としては攻撃力が低い。逆にそれで戦線を支えられるのが特徴ではあるのだが。
- 逃走効果は使いこなせなければ邪魔なだけ。
スキル配分
- Summoning Spells
- Clay Golem : 1
- Golem Mastery : 1
- Summon Resist : 1
- Poison and Bone Spells
- Teeth : 1(経過スキル)
- Bone Armor : 1
- Corpse Explosion : 1
- Bone Wall : 1~20(MAX)
- Bone Spear : 1(経過スキル)
- Bone Prison : 20(MAX)
- Curses
- Amprify Damage : 1
- Weaken : 1(経過スキル)
- Iron Maiden : 1(経過スキル)
- Terror : 1(経過スキル)
- Life Tap : 1
- Decrepify : 1
- Bone Armor
Bone ArmorはRW FortitudeのChilling Armorと共存できないので一見無用のスキルだが、DEFを極端に稼いだ対物理強化ビルドであるためか、Chilling Armorの発動率がよくない。しばしばChilling Armorの効果が切れてしまうことがあるもあるくらいだ。逆にBone Armorも一度張れば非常に長持ちし、Chilling Armor発動以外では容易に剥がれない。
このように被弾率が低いためどちらも維持しようと思えばそれほど困難なことではなく、完全にとは言えないものの、ある程度使い分けが可能。特に回避が困難で物理ダメージの強烈な骨チビの自爆やニーラサックのCEの対策、またゲームスタート時など、Bone Armorが活きる場面もある。Bone Armorはライフは減らないが、その分DEFが低いのでブロック硬直の可能性が多少高くなり、Chilling Armorは被弾率が低く硬直はより少ないが、攻撃を受ければライフは減る。それぞれ一長一短あるので、上手に使い分けたい。
片手型の場合はブロック硬直を少しでも減らすために、基本的にはChilling Armorを維持するのが良い。逆に両手型の場合はブロックをしないため、Bone Armorを中心に考えた方がいいだろう。
- Bone Prison/Bone Wall
敵を拘束、分断して「囲まれないようにする」目的とBone Armor強化による「囲まれても大丈夫にする」目的を兼ねる重要スキル。防御力が高いビルドなので使用頻度自体は少なくしようと思えば可能だが、使用すれば基本的に安全に進行できる。
スキルオプション
- Dim Vision
囲まれないようにするための有効な手段の一つだが、取得するなら基本的に20(MAX)推奨なのでスキルオプションの方に記述する。Bone Armorは元々剥がれにくいので吸収量を抑えることにしても良いわけで、Bone Wallを1だけ取得してその分をDim Visionに費やす手もあるだろう。
- Attract
Mobコントロールに必要と考える人以外は不要です。逃走効果がどうしても嫌だというような人は初めから武器Fortitude構成などやらないだろうし。Amprify DamageなりDecrepifyなりを掛けて殴った方が良いです。同じ逃走効果持ち武器でもこの辺はRW Passionとは違うところ。
- Raise Skeleton/Skeleton Mastery
囲まれないようにするための有効な手段の一つだが、こちらも取得するなら基本的に20(MAX)推奨。ここまでやるともう防御が堅すぎるぐらいだろうが、折角DEFを大量に稼いでいるのだから、先陣を切って敵に突っ込もう。
- Poison Explosion
おそらくPoison Explosionを最も活用できるビルドでは? スキルブーストがなくても総ダメージで10kオーバーが容易で、逃走効果との相性も抜群。CEと同じ動作なので、そのまま敵を倒せるCEの方が効率が良いと言うのはわかるが、それによって近接戦闘ビルドのアイデンティティを失わない点が非常に良い。ダメージが非常に大きいので、CEというスキルが存在しなかったら活用法を詳細に研究されていたに違いない。
- Poison Nova
スキルブーストは全く足りないので毒ネクロのような破壊力はない。これは出会い頭に一発お見舞いして敵の体力を奪い、逃走する敵に追い討ちを掛けるために使用する。
ステータス配分
- Str : 装備の要求値~
装備の要求値と言っても防御重視でSacred Armorを用いる場合などにはかなり必要になる。
- Dex : 装備の要求値 または ブロック率最大まで
- Vit : 残り全部
装備の要求値が高いと案外振れないのが難点。
- Ene : 初期値
装備
【片手型】
- 右手:RW Fortitude(Phase Blade)
- 左手:Homunculus(IAS Jewel)
- (裏右手):RW Call to Arms
- (裏左手):RW Spirit
- (別途持参):Demon Limb
- 頭:Guillaume's Face(IAS Jewel)
- 胴:RW Prudence(Eth Sacred Armor)
- 手:Blood Craft Glove
- ベルト:String of Ears(Uped)
- 足:Goblin Toe(Uped)
- 護符:The Cat's Eye
- リング1:Raven Frost
- リング2:Dwarf Star
Passion-Def型と近い形。対属性防御を重視するためにString of Earsを採用するなどしたため、Open Woundsは諦めてトドメは毒スキルに一任。盾もStormshieldではレジを揃え難いためにHomunculusを採用。
武器のFortitudeは振り速度が最も速いPhase Blade。最速10フレを達成しています。
(参考動画)*1
【両手型】
- 右手:RW Fortitude(Giant Thresher)
- (裏右手):RW Call to Arms
- (裏左手):RW Spirit
- (別途持参):Demon Limb
- 頭:Guillaume's Face(IAS Jewel)
- 胴:RW Prudence(Eth Sacred Armor)
- 手:Laying of Hands
- ベルト:String of Ears(Uped)
- 足:Gore Rider(Uped)
- 護符:Highlord's Wrath
- リング1:Raven Frost
- リング2:Dwarf Star
いくら武器の威力が弱いというRW Fortitudeでも両手武器になればそこそこになるので、Deadly StrikeとAmprify Damageで威力を増幅させ、少ない手数で敵を倒すことを目標にしています。手数が少なければ逃走効果の発生回数自体が減るので、逃走効果の扱いが苦手な方はこちらの方が良いかも。
その代わり盾を持てないデメリットはダイレクトにあり、理屈の上ではブロックできない分で物理ダメージを片手型の4倍食らうことになります。その分Bone Armorの活躍の機会が多くなり、結果的にChilling Armorの恩恵も少なくなるため、片手型と比べるとダメージを受ける機会が多く感じます。攻撃と防御のバランスはいいと思うが、防御志向という意味では片手型の方に軍配が上がるという印象。
レジは盾無しでは少々厳しい。防御志向のビルドでレジがMAXでないというのはどうかと思うが、LayingとHighlord's装備で火炎と稲妻は問題ありません。あとはチャームをかき集めて何とかしましょう。
(参考動画)
【Über Quest攻略用】
- 右手:RW Fortitude(Phase Blade)
- 左手:Moser's Blessed Circle(Uped, IAS Jewel×2)
- (裏右手):RW Call to Arms
- (裏左手):Homunculus
- (別途持参):Demon Limb, RW Treachery
- 頭:Guillaume's Face(IAS Jewel)
- 胴:RW Duress(Ethereal)
- 手:Soul Drainer
- ベルト:String of Ears(Uped)
- 足:Gore Rider
- 護符:Metalgrid
- リング1:Raven Frost
- リング2:Dwarf Star
- チャーム:Annihilus、Hellfire Torch、PDSC、稲妻レジチャーム、ARチャーム、全レジチャーム
下記参考動画時の構成。動画上では装備を「アイテム」でなく「機能」と捉え、必要な機能を備えることを目標にする。
Soul DrainerのDef削りにより、ボスに対して命中率を確保しづらい状況で戦闘が長引くのを打開できる。
PDSCチャームは、特にHoly Freezeで攻撃速度を低下させてくるÜber Durielや、Chilling ArmorでDefを強化してくるÜber Baalとの戦闘でOpen Woundsが途切れやすいため、追加の回復阻止手段として。
稲妻レジチャームは対Über Mephist用。
(参考動画)
装備オプション
上記装備はチューニングの結果なので、どこかを変えればどこかが弱体化するのは致し方ないが、装備が揃っていない、トレードオフで別の要素を重視する場合などで、装備の変更はあり得る。
- Stormshield
防御志向のビルドなのでこの盾のDR35%は非常に大きいのではあるが、冷気レジが突出するという癖もある。Laying、Highlord's、Carrion Windという感じで他のレジストを補強しながら強化できる組み合わせを考慮すれば採用は可能。
しかし対物理にはStormshieldがなくても十分対応できること、LayingやHighlord'sがベースダメージの強大な武器を使用しなければ高い効果を発揮しないこと、武器Fortが対属性防御に殆ど貢献しないことから、Tankとしての性能を重視するために対属性防御を優先した過程でレジを補強する他のパーツの採用が見送られたため、Stormshieldではレジが稼ぎ辛くなってしまった。
当初は防御志向だけに外せない装備と考えていたが、他の装備との兼ね合いになるので、片手で強大なベースダメージを持つ武器、すなわちRW Griefをメイン武器に据えたビルドの方が相性は良さそうだ。
- Gerke's Sanctuary
そういう意味でレジを稼ぎやすいのはHomunculusだが、対属性防御を強化するならこちらを採用する手もある。ダメージ防御的にはHomunculusより実力のある盾だが、FBRがないのがブロック速度の遅いNecromancerにとっては厳しく、ソケットにはShaelが確定になってしまうため、盾でIASを稼ぐことができなくなり、攻撃速度が不足してしまう。防御志向だけにそれでもという考え方も勿論あるが。
- Magnus' Skin
片手型でBlood Craft Gloveに良いものが得られない場合の代替品。IASの他にAR強化と火炎レジが有用。CraftにはCrushing Blowが付くが、20%IASが大前提になる。10%CBと揃えるとなると結構大変だが、20%IASだけならハードルは高くないので、そのうちお役御免になるだろう。
- Metalgrid
防御志向のビルドで最後まで上記装備例として採用するかどうか迷った品。これを装備させると基本的に攻撃速度と、片手型は連鎖的にGoblin Toeを諦める場合にCrushing Blowが、両手型はDeadly Strikeがそれぞれ犠牲になる。そのため攻撃速度を重視する筆者としては泣く泣く採用を諦めたが、ARや大幅な全レジ、防御力強化が得られるため、こちらを選ぶ人もいるだろう。Über Quest攻略のために攻撃速度よりレジや防御力を重視する場合には最適。
傭兵
防御志向のビルドなので基本的にはDEF傭兵。装備は、
- 武器:RW Infinity(本体の命中率を強化するため)
- 鎧 :RW Fortitude
- 兜 :Guillaume's Face
が無難と思います。
ローグ傭兵にRW Faithを持たせ、RW Exile鉄ゴレを召喚する手もあり、攻撃速度、ダメージ、命中率の問題が一気に解決するが、鉄ゴレの維持の問題を解決できるかどうか、こちらは今後の研究課題ということで。