概要
カード効果の変更処理(+カード効果の参照処理)が煩雑になってきたことを踏まえ、2022年末頃よりDominion Strategy Forum内で議論が起きていたが、2023年1月31日にリンク先の通り裁定が行われた。
裁定は英語表記である&複数のカードなどを横断する概念である&今後あるかもしれない対象カードの追加orエラッタor新裁定に対応する意味も込めて、本ページで裁定のまとめを行う。
なお、Dominion Onlineでは裁定後のルールで処理されているハズである(要検証)が、
混乱を招かないように、以下を使用するサプライではどのルールを採用するか事前に決めておいた方がいいだろう。
対象となる効果のリストと用語の説明
関連する処理の一覧
カード効果の上書きを行う処理(以下【上書処理】と表記する):女魔術師、カメレオンの習性以外の習性、追いはぎ
カード効果の書き換えを行う処理(以下【書換処理】と表記する):カメレオンの習性、ランタン、長老、無謀な
カード効果の参照する処理(以下【参照処理】と表記する):港の村
「カードの指示に従う」の説明
- カードAを通常使用するとき、「カードの指示に従う(Follow the instructions)」という処理(以下【FTI処理】と表記する)が行われるとみなす。
先述の各種処理について、以下のような原則がある。- カードAの使用時、何らかの効果で「(【FTI処理】を上書きし)処理Aを行う」という【上書処理】が行われる場合がある。この場合、カードAは【FTI処理】されたとみなされない。
- カードAの使用時、何らかの効果で「【FTI処理】の一部を書き換える」という【書換処理】が行われる場合がある。この場合、カードAは【FTI処理】されたととみなされる。
- カードXにより、「事前に使用したカードYの効果を参照する」という【参照処理】が行われる場合がある。この【参照処理】と【上書/書換処理】が組み合わさった場合は「(本来の処理がどうだったかは無視し)【上書処理】の結果のみ」または「(本来の処理がどうだったかは無視し)【書換処理】の結果すべて」を参照する。
裁定の詳細
【FTI処理】関係の裁定の詳細
- 【FTI処理】関係の厳密な処理は、以下のように裁定された。
- 通常のカードAの使用時は、当然、「カードAの【FTI処理】を1度行う」が実行される。
- カードAが女魔術師のアタック効果を受ける場合、カードAの効果は『キャントリップ』に【上書処理】される。つまり、これは【FTI処理】ではないとみなす。
- カードAが追いはぎのアタック効果を受ける場合、カードAの効果は『効果なし』に【上書処理】される。つまり、これは【FTI処理】ではないとみなす。
- 国境警備隊がランタンの効果を受ける場合、【書換処理】として「【FTI処理】を1度行うが、その際、3枚を公開し、2枚を捨て札にする(その3枚がすべてアクションの場合、角笛を得てもよい)」が実行される。つまり、これは【FTI処理】とみなす。
- カードAが【長老化アクション】となった場合、【書換処理】として「【FTI処理】を1度行うが、その際、【選択効果】で追加で異なる選択肢1つを選んでもよい」が実行される。つまり、これは【FTI処理】とみなす。
- カードAが無謀なの特性を持つ場合、【書換処理】として「【FTI処理】を2度行う(+場から捨て札時、山に戻す)」が実行される。つまり、これは【FTI処理】の実行とみなす。
- カードAが習性として使用された場合、【上書処理】か【書換処理】かは各習性により異なる。
【参照処理】関係の裁定の詳細
- 【参照処理】関係の厳密な処理は、以下のように裁定された。
- 【参照処理】で通常の【FTI処理】の結果を参照する場合、当然「【FTI処理】の結果」を参照する。
- 【参照処理】が「【上書処理】された結果」を参照する場合、「(本来の処理がどうだったかは無視し)【上書処理】の結果のみ」を参照する。
- 例えば、港の村が参照するのは(【上書処理】関係でいえば)「女魔術師で『キャントリップ』に上書きされた効果の結果」「追いはぎで『効果なし』に上書きされた効果の結果」「羊の習性で『+2コイン』に上書きされた結果」などである。
- 【参照処理】が「【書換処理】された結果」を参照する場合、「(本来の処理がどうだったかは無視し)【書換処理】の結果すべて」を参照する。
- 例えば、港の村が参照するのは(【書換処理】関係でいえば)「【無謀なカードA】で得られたすべての結果」「【長老化アクション】で得られたすべての結果」「カメレオンの習性で得られた実際の結果」などである。(さらなる詳細は港の村のページを参照)
各種処理の組み合わせの裁定
- 【FTI処理】と【書換処理】と【上書処理】が組み合わさった場合の処理は、以下のように裁定された。
- 【FTI処理】とみなされない処理(要は、カードAを【上書処理X】を伴って使用した場合)に対して、【上書処理Y】が実行される場合は、どちらか一方にしか上書できない。
- つまり、カードA使用時、【上書処理】である「女魔術師のアタック効果」「(カメレオンの習性以外の)習性」「追いはぎのアタック効果」のいずれか複数が適応できる場合でも、複数の【上書処理】を実行することはできず、どれか1つを選択することになる。
- 【FTI処理】とみなされる処理(要は、カードAを通常にor【書換処理A】を伴って使用した場合)に対して、【上書処理X】が実行される場合は、処理が上書きされるので、元の処理は行われない。つまり、【書換処理A】と【上書処理X】が実行されると、常に【上書処理X】のみが結果に反映される。
- つまり、カードA使用時、例えば【書換処理】である「無謀な」を実行しようとしたが、【上書処理】である「女魔術師のアタック効果」「(カメレオンの習性以外の)習性」「追いはぎのアタック効果」のいずれかが適応される場合は、【上書処理】の方を実行しなければならない*1。
- 【FTI処理】とみなされる処理(要は、カードAを通常にor【書換処理A】を伴って使用した場合)に対して、【書換処理B】が実行される場合は、特に問題なく処理される。つまり、【書換処理A】と【書換処理B】が発生する場合、その全てが結果に反映される。