FF6の移植作。GBAに移植された最後のFF作品となった。
追加要素は魔石の追加、そして隠しダンジョンの竜の巣と魂の祠である。
2006年11月30日発売。
2015年12月22日からWiiUのバーチャルコンソールでも配信開始(2023年3月で新規購入終了)
本作GBA版の追加要素を含む移植・リメイクはDSやPSPでは全く行われず、唯一2014年配信開始の旧スマホ版のみGBA版基準の移植が行われた。
しかしピクセルリマスター版の登場に伴い、旧スマホ版は2021年7月28日で販売終了、WiiUのバーチャルコンソールでのダウンロード版の購入も2023年3月末を持って終了したため、今や追加要素付きFF6を遊ぶには完全にGBA版の実物カセット一択になっている。
基本はダンジョンやアイテム以外SFC版そのままの移植だが、結構変更点もある。
- 有名なバグが無くなった。
あの機械装備も使えなくなっている。- 物理回避率が機能しない、という大きなバグが修正されているので、
ゲームバランスも結構変化している。 - バニシュデスもないので眠れる獅子戦がちょっと辛い。
- なおすべてのバグが修正されたわけではなく、
モグタン将軍やカイエン暴走カッパモードなんかはそのまま健在だったりする。
- 物理回避率が機能しない、という大きなバグが修正されているので、
- SFC版には無いアイテム増殖技が新たに確認された。
とは言っても増殖できるのは武器・盾のみ。
この技で増殖できない武器はボーンクラブだけだが、コロシアムで無限入手可能。
魔石ギルガメッシュを取るのに必要なエクスカリパー、英雄の盾になると無くなる血塗られた盾も
増やせるので、アイテムコレクターはぜひやってみよう。
FF4やFF5と違い、アイテムの二択が実質無いので文字通りの全アイテムコンプが可能。
ラグナロクはラスボス戦でいくらでも盗めるので、ナルシェの二択は魔石を選んだほうがいい。
- オーバーフローバグは魔力、素早さ共に修正された。
しかし、素早さの方の修正方法は、ATBゲージにおける素早さの影響度を減少させるというもの。
平たく言うと、SFCと比べ「素早さの価値が下がった」ということ。
- セリフや演出の変更。
バルガスの台詞の修正は妥当としても
セリスの拷問シーン削除と妖星乱舞の楽章が変化するタイミングの変更ついては
個人的に腑に落ちない。- 拷問シーンが入るとCEROで全年齢対象でなくなってしまうから。
- 毒流して敵軍を虐殺するのはOKなのか
つくづくCEROって変わってるなw - 兵士が殴るとこだけカットしたため、その後にセリスが倒れるのが
意味不明になってしまっている
ついでに言うとあれは拷問じゃない。なにしろ吐かせる事なんて何もないんだから。
- 10とか10-2とか普通にCEROでB(12歳以上対象)なのにな。
- ハードの問題ではないかと。GBAは低年齢層も多く触れるからとか……でも毒流しは…う~ん
- これより後に発売されたリメイク版ドラクエVでは、マリアが普通に鞭で叩かれているぞ。
- よく「CERO対策」と言われている変更は、実際にCEROにケチをつけられて変えているというより
審査に引っかからないようにスクエニに限らずメーカー側が事前に・自主的に変更している方が多いらしい。
CEROの中の人曰く「そこまで神経質にならなくてもいいのに…」とのこと。
本来ならばドマ虐殺もセリス暴行もOKだったのかもね。
- ハードの問題ではないかと。GBAは低年齢層も多く触れるからとか……でも毒流しは…う~ん
- パーティ編成時の配置と、実際の並び順の対応が変更されている。
SFCでは上から「左上→左下→右上→右下」の順に並んだが、
今回は「左上→右上→左下→右下」である。
- メニュー画面のウインドウの色が元より暗い。
ウインドウカラーの右2つを「R:0、G:0、B:28」くらいにすれば
これまでの作品と大差ない感じになるだろう。
- 画面の小さいGBAでもモンスターのドット絵は基本そのままだが、規格外に大きいものだけは縮小されている。
(アルテマウェポンと三闘神の三体、ラスボスで確認。神々の像はそのまま)
それも単純な縮小ではなく、各部のディティールを少しずつ削ることによる、ドット単位の縮小。
おかげで違和感が非常に少なく、直接絵を並べる等しないと気づかないほど。
グラフィックや、音楽の音程変更、一部ストーリー変更、
新たな装備品の使い勝手の良し悪しについて等、最後の移植であるGBA版には賛否両論の意見がある。
ダッシューズ装備で四倍速したりすると結構処理落ちする。
また、魔法も一部エフェクトが遅くなっている。
カーソル音などの効果音はオリジナルを知っていると気になってしまう。
- サンダー系の効果音と回復アイテムの効果音は残念だった。
- ハードがハードなんで、個人的には音楽も獣ヶ原と妖星乱舞以外はさほど変化が気にならなかった。
- ケフカの笑い声はかなり忠実に再現されている。
これを無理に再現しようとして他が犠牲になったのかと考えると切なくなる。
日本ではゲームボーイアドバンス最後のソフトである。
これ以降、世もFFシリーズもDSへと移行していくことになる。
実際はこれが発売された時はもうすでにDSが発売済みという状況であり、
CMでもハードはGBAやGBASPでは無く、DSでプレイしている形となっていた。
- DS版FF3よりも発売日が遅い。
- 余談だが、発売日の2日後にWiiが発売された。
GBA移植ものはウィンドウの大きさが変わった関係で、魔法などの一覧で妙な空欄が
出来てしまっていたので、FF6Aで魔法や魔石が追加されると聞いたとき
「なるほど、魔法や魔石を追加して不自然な空欄をなくすんだな」と思ったのだが、
実際は完全に埋まらずまた空欄ができていた…。
(実際はグラビダやフラッド等が追加されたために行が一段はみ出してしまったようだが)
- 空欄がないと魔石が外せないし……。
しかたないさ……。
キャラの強化手段は数多いのに戦える強敵がいない、というSFC当時の不満を解消してくれたのは大きい。
元が無体なバランスなのに、強化八竜の戦術などはよく頑張ってると思う。
SFC版に比べておいしい点が多い。
武器盾増殖の裏技が発見され英雄の盾やバリアントナイフを幾らでも入手可能、
新ダンジョン「魂の祠」では皆伝の証やソウルオブサマサも量産でき、
クリア後のデータ保存ができるのでラストバトルで盗んだ貴重品も手元に残る。
また、新しい魔石サボテンダーのLvUPボーナスは素早さ+2のため、
高い素早さと高い力(魔力)を併せ持ったキャラの育成がしやすい。
- ただしGBAというハードゆえに効果音、BGMが他バージョンに比べ段落ちしている上、費用がかさむのが難点。
- また、上述の通り「素早さの価値が、SFCより(相対的に)落ちている」ため、数値上程おいしくは感じない。
- 魔石と剣の二択やオーディンを変化させるか否かなど、択一要素が実質一択回答になったケースが目立つ。
フレンドリーと取るか、趣や思案の楽しみが無くなったと取るかは人それぞれであろう。
また、事前情報がないプレイヤーにとっては罠が増えたともいえる。
今回も発売前にROMがネットに流出してしまった。
人に聞くと、GBAというハードゆえの宿命らしいのだが……
(by ここの管理人)
- GBAはハード発売前にエミュが完成していたらしいので、まあそうでしょう
新魔石はFF5・8からの流用(FF5出向組のドット絵は書き直されており、流用しているのは元絵だけ)。
隠しボスはカイザードラゴンを除き既存ボスの使いまわしと色違い。
- 追加モンスターはほぼ他シリーズ作品からの出向組。
ここまでくるとほとんど制作サイドの「方針」のようなものだろうね。
まぁ、このFF6GBA版って批判意見もかなり見受けられるんだけど、
案外みんな手放さないのか、いつまでたっても中古市場にソフトが出回らない。
だから、値段が高い、高い。
元々のFF6のゲーム性も高いのか、GBA版でもゲームとしてのおもしろさは高水準だと思う。 - 他作品からの流用はFFの移植・リメイク全般に言えること。
- カイザードラゴンは元・没モンスターなので、使いまわしとは少々異なる。
- ちなみに新魔石はFF5からはリバイアサンとギルガメッシュのドット絵だけで、あとは全てFF8からだとおもう。
FF4A・FF5Aと違って追加装備品は、一部除いて使い勝手が良いと言い難いそれぞれキャラ専用武器のみ(ガウは追加専用頭防具、ウーマロは追加専用アクセサリだが)で、防具やアクセサリやアイテムの新規追加がほとんどない。
しかし、元がぶっ壊れ性能のものが多いし、逆にこれ以上増やさないことでバランスがとれていると思われる。
ただ、ウーマロとゴゴがレベルアップボーナスを利用できない点は改善されてない上に、ただでさえ装備品が限られてるゴゴに至っては勲章装備不可になった改悪っぷりである。
せめてゴゴには魔石ドーピング不可と勲章装備不可のハンデを考慮して、さそりのしっぽという中途半端な追加武器よりも、源氏の鎧にフォースアーマーの属性半減&魔法回避30%upを加えた感じの専用体防具の方がいい気がした。