空対空戦闘

Last-modified: 2022-01-30 (日) 22:25:57

空対空戦闘概要

空RBにおける勝利条件の多くは敵機全滅によるものであり、敵機を撃墜することは最も勝利に直結する行為である。

基本事項

前提として、航空機の基本的な挙動については理解をしておくことが望ましい。
また、自分の乗っている機体の長所/短所はなにか。反対に、交戦している敵機の長所/短所はなにか。
自機はどこまで動かせるか、敵機はどこまで動けるか。といったことを理解しておきたい。

一撃離脱戦法

優位状況から敵機へ攻撃を行った後、反撃を受ける前に離脱する戦法。

図_一撃離脱.png

噛み砕いて言うならば、ヒット&アウェイ。あるいは当て逃げ。
理想的には、こちらからは一方的に攻撃を仕掛け「ずっと俺のターン」状態となり、相手は終わりの無いディフェンスを強いられることになる。

高度優位を取り、敵機の上方からダイブして攻撃、その後上昇して離脱する(後)上方一撃離脱が最もポピュラーなパターンではあるが、
離脱さえできれば同高度からの攻撃・離脱はもちろん(水平一撃離脱)、下方から攻撃・離脱を行っても良い。
要は一方的に、安全に攻撃を仕掛けることがミソである。「一撃」よりも「離脱」重視で、状況により「攻撃を行わずに離脱」といった判断も重要。

また、基本的には高度/速度優位の状態であることが前提となるため、交戦までに状況を整えられるような立ち回りが求められる。

カウンター

一撃

旋回戦闘

本wikiでは、一方向への旋回による単純旋回戦闘のことを旋回戦闘とする。切り返し等を含む格闘戦闘は格闘戦として後述する。
通常、戦闘機は前方に固定機銃を装備し後方機銃を持たないため、敵機の背後を取ることにより一方的に攻撃を行うことができる。
そのため敵の背後を取りたいが、当然相手も同様の行動を取るため旋回戦闘、格闘戦の状況が発生する。
一撃離脱に比べると、敵の背後を取った場合に長く撃墜チャンスが得られるものの、一方で旋回によりエネルギーを消耗するため横から一撃離脱等を仕掛けられると回避・反撃が難しい。
また、長時間の旋回戦闘は他の機体が接近する時間を与えることにもなるため、敵の増援により数的に不利になるリスクもある。
(逆に言えば、勝てない状況であっても、味方の援護までの時間稼ぎにも使える。)

基本的に単純な旋回戦闘の場合、勝敗は機体の旋回半径により、旋回半径の小さい機体のほうが先に背後を取ることができるため勝利する。
ある程度の差がある場合はほぼ逆転はしないと考えるべきだが、彼我の旋回能力が近い場合は交戦の開始状況、機体損傷、操作技術により左右される。

・交戦状況
彼我の旋回能力が拮抗している場合、交戦開始時に予め有利状況(または不利状況)にいる場合、僅かな性能差で差を埋めるのは容易ではない。
後方からの一撃離脱から旋回戦に入るなど、戦闘開始時点でこちらが優位な状況であれば相手の方が旋回性能が高い場合でも、攻撃チャンスが得られる場合が多い。

・機体損傷
敵が機体ポテンシャルを発揮できない状況であれば、それだけ有利に戦闘を進めることができる。例としては。
機体の主翼が損傷してエネルギーの損失が大きくなっている場合。
フラップが破損し(バランスを崩すなどで実質的にでも)使用できなくなっている場合。
操縦翼面の損傷により機体バランスが乱れている場合。

・旋回効率の向上
主に高揚力装置(≒フラップ)の活用と、速度のコントロールによる。
フラップは展開することにより揚力が増加し旋回半径を小さくすることができる。
機体、フラップ開度により制限速度が決まっており、ある程度の過負荷がかかると破損するので注意。
旋回半径を小さくすることはできるがエネルギーの損失も大きくなり失速にも繋がるため、速度に合わせ適当な開度を設定することが重要。
また、機体によって高速域での旋回が得意な機体、低速域での旋回が得意な機体があり、特性が異なる。
旋回中は速度は低下し続けるため、高度を下げる、旋回を緩める、フラップを戻すなど適切な速度を維持できれば、旋回効率を高めることができる。

縦旋回戦闘

上記の旋回戦闘は水平面での旋回によるものだが、垂直面で旋回戦闘を行う場合もあり多少勝手が異なる。
旋回半径もある程度関係してくるが、垂直面でループによる機動を行うため、エネルギーの保持能力や馬力、馬力荷重なども重要となってくる。
短期的に勝利するには、水平面同様に旋回半径を小さく保ち、旋回の内側に入り込むことで撃墜を狙うことができる。
垂直旋回では必然的に下降時に速度が増すので旋回半径が大きくなる。そのため降下時にはスロットルを絞るなど、なるべく速度を抑えることが必要になる。
一方、降下時の加速を抑え小さく旋回を行う場合は、スロットルを絞った分、エネルギー量は減少し、フラップ等を併用した場合、高度→速度変換にもロスが生じる。
最初の2,3ループは旋回半径を抑えたほうが有利になるが、それ以上の長期戦の場合は、エネルギーの消耗が大きい方は徐々にループを維持できなくなり、旋回の長点付近で失速しコントロール不能になる。(吊り上げのような状態)

図_縦旋回.png

シザース

定義的には彼我2機が互いの内側に入ろうと旋回し蛇行する様子が、ハサミのように交錯している状態をシザースという。
が、本wikiでは左→右→左→…と交互に旋回方向を切り替えるような状況をまとめてシザース戦闘と呼ぶ。
基本的には旋回戦闘の一種であるので旋回半径が小さい機体はここでも有利であるが、左右の切り返しにもたつけばその分旋回は遅くなるため、横転性能も求められる。

発生状況はいくつかあるが、ヘッドオンで一方が右旋回で他方が左旋回で同方向に抜けた場合、双方がそのまま旋回を続けると半周後には交錯する。
交錯後にも双方が切り返して……というのを繰り返せば、シザース状態の完成である。
この場合は切り返し速度も無関係ではないが、ある程度は旋回能力の影響が大きい。はじめの1交錯、2交錯で劣位であると感じた時点で、交錯後切り返さずにそのまま旋回を続けて離脱するのが無難である。

もう一つの状況としては、優速の敵機に追従されている状況などがある。
すでに敵機を振り切ることが困難な場合、左右いずれかの方向に旋回をかける。このとき、敵は偏差射撃をおこなうため自機の先に機首を向ける必要がある。
そこで敵機が機首を自機の先に向けるのを確認した時点で、自機は逆方向に切り返す。すると、敵機はすでに自機の外側に機首を向けているため有効な攻撃ができなくなる。
敵機も旋回方向を切り返し追従してくることが予想されるが、同様にタイミングを図り旋回を切り返すことで攻撃を回避することができる。
その後の展開は機体や状況により使い分ける。自機が敵機より加速力や速力に優れるのであれば、数回の旋回により彼我のエネルギーを削ったところで、振り切ることを考えると良い。
速度で振り切るのが難しい状況であれば、逆に減速して敵機との距離を詰め、あわよくば追い抜かせることで攻撃機会を得るのも1つ手である(押し出し)
理屈上は攻撃を受けることがないような話になっているものの、左右に切り返しを行う際には短時間とはいえ敵機の射線に晒されるため、撃墜のリスクは多少なりともある。
対策としては若干の上下機動を混ぜたり、あるいはバレルロールのような機動(もしくはそのもの)を取るなどして、射線が交錯しにくい機動を取りたい。

ヘッドオン

お互いに正対した戦闘機の正面からの撃ち合い状況がヘッドオンである。
通常、正面への火力が最大であるため、彼我ともに撃墜・被撃墜の確率が高くなる。

まず、大前提としては積極的に撃墜を狙う手段として使うのはおすすめしない。
機体の火力や防弾性能、エンジン・コクピットの配置により多少変動はあるものの、20mmクラスの武装があれば十分に撃墜の可能性があるため、基本的に撃墜・被撃墜は5:5の状況であると考えてよい。
すでに自分(僚機を含む自分側)が優位である場合は、よりリスクが少ない戦法を取るほうが好ましい。逆に、すでに自分が不利な体勢にあり、このままでは敗北は必至な状況においては一発逆転のまたとない好機となり得る。
そのため、ヘッドオンはすでに敗北の危機にあるような状況における「最後の手段」と心得るべきである。

吊り上げ/突き上げ

自機が上昇、敵機がそれを追従するような状況において自機がエネルギー優位の場合、敵機が先に失速を起こしコントロールを失い「吊り上がった」状態となる。この状態の敵機は回避行動が取れなくなるため、またとない撃墜のチャンスを得ることができる。
このように、敵機を上空に引っ張り上げ、失速させるような戦法を「吊り上げ」と呼ぶ。

図_吊り上げ.png

一方で、今度は反対に敵機が吊り上げを試みた状況において自機の方がエネルギー優位であった場合、先行する敵機は徐々に失速していくため距離は縮まり、また、失速が近づくに連れ回避機動も困難になり、撃墜のチャンスが得られる。
このように、敵機を上空に押し上げ、失速させるような戦法を「突き上げ」と呼ぶ。

図_突き上げ.png

この2つはほぼ表裏一体で、片方が上昇しそれを追った場合に、追いつけば後方の「突き上げ」成功であるし、追いつけなければ先方の「吊り上げ」成功である。
先方、後方どちらの場合においても、相手よりエネルギーが優位かどうかの判断が肝となる。