日本刀を鑑賞する際の、基本的な事柄についての情報をまとめてみます。
鑑賞のルール
日本刀を鑑賞する際には、気を付けなければいけない注意点があります。
日本刀を安全かつ価値を損なわないように取り扱うためのノウハウというべきものです。
日本刀は高価な美術品であり、同時に鋭利な刃物でもあります。いい加減な扱いをすれば、場合によっては『知らなかったでは済まされない』事態にならないともかぎりません。
刀剣を鑑賞する場合は、必ずルールを守って鑑賞しましょう。
具体的な注意点については、以下をご覧下さい。
http://homepage.mac.com/tsurugi_t/katana-kansyo.pdf
鑑賞のポイント
主な鑑賞のポイントです。
体配
伝法や流派によっても違いがありますが、各時代の状勢を反映して、反り具合や刀長などが製作された時代によって大きく異なってきます。このため、体配を見ることでその刀がいつ頃の作か、見当をつけることが出来ます。
刃文(刃紋)
初心者にとっても、パッと見て興味深いのが様々な刃文だと思います。大きく分けて直刃と乱刃にわかれ、それぞれがさらに細かく分類されます。時代や伝法や流派、さらには刀工によっても特徴があり、鑑賞の見所でしょう。ただし、大抵の刀は化粧研ぎといわれる仕上げがされており、写真や一見した刃文と実際の刃文が違っていることがあります。押形を見ることで実際の刃文により近いものを確認できます。
帽子(鋩子)
切先(刀の先端部)の刃文を帽子と呼びます。帽子の出来には刀工の技量の巧拙が現れやすいといわれており、鑑定においても重要なポイントとなります。大丸、小丸といった比較的多いものから、青江帽子、三品帽子といった流派独特のものまで様々です。
沸、匂
刃と地の境界辺りに現れる粒子です。沸(にえ)は肉眼でも確認できる程度の大きさのある粒子で、キラキラ光って見えます。匂(におい)は肉眼では確認できないほどの細かな粒子で、煙のように見えます。両者は同じ組織ですが、焼入れの温度などにより、沸、匂になります。沸のほうが多い刀を沸出来、匂のほうが多い刀を匂出来と呼び、大きく分類しています。沸と匂は混在しており、匂出来の刀だから沸が全くない、というわけではありません。写真ではわかりにくく、実物を光を透かすようにしてして見ると判りやすいです。個人的表現ですが、沸出来の刀はギラついていかにも『光り物』という感じ、匂出来の刀はどちらかというとツヤ消しみたいな印象でした。
鍛え肌
刀を鍛えていく際に、地の部分に模様が出ます。材木と同じように、柾目、板目、杢目などと表されることが多いです。これらは鍛法によって異なるため、体配によって時代を推測するのと同様に、鍛え肌を見ることで伝法を知る参考になります。沸、匂と同じく、写真だけでは見えにくいようです。
匂口
茎(中心:なかご)
瑕、汚れなど
時には、刀身に瑕や汚れのある刀もあります。
これらはほとんどの場合、その刀の評価を大きく下げる原因となります。
刃こぼれ
刃切れ
フクレ
錆
鍛え瑕
埋め金
- テスト -- 2008-03-17 (月) 15:07:51