モンハン用語/ピタゴラ

Last-modified: 2021-08-27 (金) 21:05:10

モンスターを仕留める効率のよい狩猟法として確立された戦法。

概要

  • 主にオンラインプレイ、特にMHFにおいて効率化を目的に編み出された戦法。
    やり方は簡単、特定の場所にシビレ罠、落とし穴などを仕掛けて全員でタコ殴りにするだけ。
    いわゆる「ハメ」の1種である。
    しかしながらこの戦法の最大の特徴が計算され尽くした罠の布陣なのである。
  • ただ単に罠をおくだけなら誘導したり、罠を二重に置いたりすればいいだけなのだが、
    それでは予備動作のない突進で崩されたり、
    遠距離からのブレス連発でなかなか罠に近づいてくれなかったりする。
    そこで、あらかじめモンスターの確定行動による移動を計算し、
    その移動後の位置に罠を仕掛けるのだ。
    そして、罠の脱出後の位置にまた罠を仕掛けておく。この繰り返しである。あとはご想像の通りである。
    モンスターは次から次へと罠にかかり、反撃できぬままに沈んでしまうのだ。
    • 有名なのはティガレックス変種
      雪山のエリア8において、特定の位置にシビレ罠を3つ仕掛けるだけで、
      面白いように次から次へと罠にかかり、結果的にハメが可能になる。
      動画も上がっているので、気になる人は検索してみるといいだろう。
    • MH4Gにおける、ギルドクエストの極限ラージャンもピタゴラ系のハメ手順が有名。
      出会い頭に眠らせたが最後、
      寝起きドッキリから極限解除→転倒→怒り&バックステップ→討伐まで確定行動だけで進む。
    派生技として尻尾を斬った転倒先まで把握し
    尻尾を斬りながら罠にハメ続ける尻尾切りピタゴラ」などがある。
  • ちなみにMHFでは尻尾切断の動作(吹っ飛び)で再度罠にかける行為のみをピタゴラと称されており、
    それ以外は単に罠連と呼んでピタゴラ扱いしない傾向にある。
    上のティガレックスの例でも、2つ目の罠には尻尾切断の吹っ飛びで到達させることが多かったため、
    そのような傾向が強まったようだ。
    (例えばベルキュロスで有名な穴ハメは、ベルの急降下キックの移動先に罠を仕掛けておくのだが、
    このハメを「ベルキュロスのピタゴラ」とは言わない)
  • MHFでは罠の意味が殆どない特異個体が登場したシーズン8.0以降、
    ピタゴラ戦法は廃れていたがMHF-G1にてG級モンスターに罠が再び有効になったこと、
    そして当時の凄まじい連戦を強いられるシステムからピタゴラ戦法が復活。
    有名なのはポカラドンアノルパティスヒュジキキの尻尾切りピタゴラ戦法だろうか。*1
    環境やシステムの改善によってMHF-G3では少数派となり、穿龍棍の普及後は完全に下火となったが、
    やろうと思えば今でも可能である。
    G級のジンオウガ・ブラキディオス・ベリオロスもピタゴラが可能だが、
    特殊な状態異常判定、短い罠時間、そして非常に高い体力から、
    ピタゴラには通常のG級最前線装備を超えた超高火力スキルの投入が絶対不可欠となる。
    しかもベリオロスは誘導が極めて難しく安定してピタゴラを始められない。
    参加するためのハードルが極めて高くその割に見返りも薄い*2ため、
    身内でのネタプレイならともかく野良ではほとんど流行していない。
    • ピタゴラ戦法が流行っていたシーズン8.0前後では、
      期待の新モンスターが罠漬けで沈められないことに不満を持つハンターが非常に多かったが、
      G1・G2では逆に、期待の新モンスターが罠漬けで沈められるのに不満を覚える人が多い。
      時代や環境の変化ということだろう。

余談

  • 元ネタは、NHK Eテレ(旧教育テレビ)で人気を博す番組「ピタゴラスイッチ」、
    及び番組内で必ず放送される、身近なものを使ったからくり「ピタゴラ装置」から。
    計算通りにモンスターが罠を移り動く様子が、ピタゴラ装置の動きを彷彿とさせたのだろう。
    • ちなみに、ピタゴラスイッチの名前の由来は、
      「三平方の定理」でお馴染みの古代ギリシアの数学者・哲学者のピタゴラスと
      スイッチを組み合わせたもの。
      余談だがピタゴラスは「この世界の全ては整数の比率で表す事が出来る。」
      という教えを弟子に説いていたが、この三平方の定理を発見した結果、
      整数の比率では表す事の出来ない「平方根」をも発見してしまい、*3
      それを隠そうとして弟子の信用を失い、最後には始末されるという悲惨な最期を遂げている。
      興味のある方は調べてみるのも面白いだろう。
  • 日本ではこのテレビ番組由来の名前で知られているが、
    手でやれば済む単純な作業をわざわざ回りくどい仕組みの装置で自動機械化して楽しむという表現手法は
    英語圏ではルーブ・ゴールドバーグ・マシンと呼ばれている。
    名前のとおり、漫画家のルーブ・ゴールドバーグが発明したと言われ、
    当初は「機械化の進む社会を風刺する」という意図もあったらしい。
    それが巡りめぐって、時間短縮と確実化の極地であるハメ戦法の名前になっているのだから妙な話である。
  • ちなみに、ピタゴラスイッチの装置は上手く繋がらないことが多く、
    何度も撮り直しを行ったらしい(中には、最後の1回で奇跡的に繋がった装置も)。
    現実とはかくも厳しいものである。
  • 尻尾切断によるピタゴラが普及したMHFにおいても、
    クエスト時間を短縮するという目的で言えば実はピタゴラは最高の手段ではない。
    MHFにおいてピタゴラが普及したのは、
    尻尾切断をしつつ最速でクエストクリアができる」ことや、
    落とし穴を使えない環境では、シビレ罠を連続設置するハメだと設置タイミングがシビアであるが故に、
    失敗しやすいがピタゴラでは位置さえ間違わなければ確実に決まる、というメリットがあったためである。
    そのためG1でピタゴラが復活した際も、当初は「尻尾を切る必要は無いのでは」と言われていたり、
    構成によっては穴の連続設置で事足りるためそちらが選択されたこともあった。
    • ただ、当時の環境では尻尾切断が含まれるマストオーダー制クエストでないと、
      素材集めが困難であり、素材集めも平行したい場合はピタゴラが多く使われていた。*4
      当時はマストオーダー制クエストはGz稼ぎには全く向かなかった為、
      通常のGランククエストでは最初から落とし穴を置き、
      上で挙げたベルキュロスのように連続罠で仕留める場面も多く見られたが、
      当時大多数のハメPTに含まれていた刀神+殻王獄刀【玉鋼】では火力が不足する場面も多く、
      募集の利便性を重視した結果、必然的にピタゴラでないと成立しない場面も多かった。*5
      ヒュジキキに関してはモンスターの位置の関係で連続罠設置が上手く機能せず、
      当時のPT火力では1つの穴で倒すのはほぼ不可能であったため、
      クエストを問わず最初から尻尾切断ピタゴラが用いられた。

関連項目

ゲーム用語/ハメ


*1 アノルパティスは事前準備及び難易度にかなりの難があるので元からあまり流行らなかった
*2 ジンオウガのみ通常狩猟よりも極めて高いメリットがあると当時は喧伝されたが、本体の研究が進んだ現在ではメリットはないとされている
*3 ちなみに平方根、いわゆる√(ルート)という呼び名は後に別の学者が便宜上命名したもの。
*4 当時ハメが普及した理由としては素材集めよりもランク上げを求めるハンターが多かった。
*5 GR3時点でも、特定のモンスターに限れば、玉鋼よりも有効な太刀があった事は多く、そちらでないとハメが確実には成立しない事もあったが、当時の武器強化の難易度では、用途の限定されるG級武器をLv20まで強化する余裕があったハンターは殆どおらず、ザンギリや真・飛竜刀【時継】のような一部の武器を除いて、特定の武器Lv20の募集は皆無だった。