江戸の通貨

Last-modified: 2006-02-11 (土) 16:32:47

えどのつうか

江戸時代の通貨には、金貨・銀貨・銭貨の三貨があり、「関東の金遣い」「上方の銀遣い」といわれるように、
江戸における高額の取引では主として金が使われていた。
身分によっても使用する貨幣が違い、上級武士は金貨を、下級武士と商人は銀貨、庶民・農民が銭貨を
主として使っていた。
特に金貨は、地金こそ鋳造されるものの、成形は叩いて延ばす鍛造で、職人の技術の粋をもって均質に打ち延ばされ、
楕円形に成形されたものだった。
まさに小判は工芸品、あるいは芸術的価値のあるものとして、金工技術の粋が込められたものである。

金貨は、金座という貨幣鋳造を行なう役所でつくられる。
京都の刀装金工である後藤庄三郎光次が徳川家康に鋳造を認可されて金座を開き、
それ以降は後藤家が代々江戸の金貨の製造を受け継ぐようになった。__銅鐘