【魔法】

Last-modified: 2023-08-06 (日) 19:19:51

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概要

【魔力】を用いた超常現象により、攻撃・補助・回復効果を発現する戦闘手段のこと。
武器やモンスターの部位を物理的に用いた物理攻撃(後の作品で言う【技】)と対を成す。
サガシリーズでは魔法より【術】と表現する方が主流だが、そうなったのはロマサガシリーズ以降で、GB・DS作品では魔法という表現が多用される。
装備・運用のシステムについては、サガ3(GB版)を除けば武器や物理系能力に準ずるものが多い。

サガ1・サガ2・サガ2DS

明確に「魔法」と定められた枠組みは存在しないが、【エスパー】やモンスターが習得する特殊能力のうち魔力依存のものがいわゆる魔法に当たる。
また、【魔法の書】【杖】といったアイテムを使うことでも魔力依存の攻撃や回復を行うことができ、これも魔法に当たる。
書や杖はアイテムなので人間とエスパーが装備・使用でき、モンスターは使用できない。
人間の魔力が伸びないサガ1では【魔法攻撃】【魔力回復】が実質エスパー専用となるが、状態異常は魔力0でもそこそこ通るので意外なことに人間にも扱える。
ただしいずれの作品でも、物理攻撃系は【魔力攻撃】ないし【吸収攻撃】であり、魔法には該当しない。
 
この頃はFFシリーズから魔法の名前を流用していたため、登場する魔法(書として発動するものを含む)は【ケアル】をはじめ
【ファイア】【ブリザド】【サンダー】【クラウダ】【フレア】【スリプル】【ブレイク】【デス】など、FF由来のものばかりであった。
なお、【ほのお】【れいき】【とかす】【サイコブラスト】などの技も、FF魔法の名は持たないものの内部的には魔法攻撃としてダメージが計算されており、本質的な違いはない。
 
無属性のフレアやサイコブラストを除く、敵に対して使用するダメージ・状態異常魔法は【炎】【冷気】【電気】【毒】【地震】【麻痺】【石化】などの属性を持つ。
このうち、毒属性は毒で直接ダメージを与える攻撃魔法と状態異常としての毒を両方内包し、麻痺属性は毒と石化を除くすべての状態異常(【麻痺】【眠り】【混乱】【暗闇】【呪い】【即死】)を内包する。
これらの作品では、モンスターの属性耐性は常時発動の特殊能力「◯(属性名)」として表現され、耐性に引っかかった攻撃は完全に無効化される。
高位の耐性系能力は個別の耐性系能力を統合した効果を持っており、【◯ダメージ】は属性攻撃魔法(炎・冷気・電気・毒・地震属性)無効、【◯へんか】は状態異常魔法(麻痺・石化属性)無効かつ武器属性半減(サガ2では毒属性無効も追加)の効果を持つ。
さらに【◯すべて】はこの両方を合わせた効果になっている。

サガ3

前2作と異なり、リソースの管理は【MP】制(後の作品でいう【JP】制)に変更された。
習得に関しては、キャラクター毎に8クラス×各クラス3個の魔法装備枠があり、そこにアイテムとして入手した魔法を装備させるというもの。
装備自体は【人間】だろうと【モンスター】だろうと可能(その代わり本作ではモンスターが特殊能力として魔法を習得することはない)。
ただし、【エスパー】の詠唱時は威力補正がかかり、基本的にMP0の【ロボット】は唱えることができない。
各魔法は【白魔法】【黒魔法】【古魔法】の3系統に分類されているが、種族による習得制限や特定系統のみを強化する特性などは存在しないため、魔法の系統区分は実質的に無意味なものとなっている。
また、いわゆるパーティアタックができるようになっており、一部の魔法は敵と味方のどちらに行使するかで効果が反転する(例:【ポイズン】は敵にかけると毒付与、味方にかけると毒解除)。
【ケアル】【レイズ】系統は【×アンデッド】持ちの敵にかけることでダメージや即死を与えることも可能。
はっきり言ってしまえば、前作までと製作スタッフが違うせいか、全体的に他のサガ作品よりもFF寄り(特に装備枠はFF3、パーティアタック関係はFFUSAに近い)のシステムとなっている。
 
効果に対して消費MPは総じて重め。
また、前作まで1グループ対象だった【ファイア】【ブリザド】などの基本魔法はすべて単体対象に変更され、打撃と同じくミスすることもあるのでかなり頼りない。
ただし、さすがに同時期の武器攻撃に比べると火力は高く設定されている。
サイボーグやロボットが電気に弱くなく、むしろ冷気に弱いロボット(花系)がいたり、【リザードマン】がなぜか冷気に強かったり、見た目から弱点を予測しづらい場合もしばしばある。
 
属性関係の扱いについてもスタッフの関係による違いが見られ、【◯へんか】【◯ダメージ】【◯すべて】の効果がサガ2と全然違っていてややこしい。
本作では◯すべてが状態異常無効、◯へんかがダメージ属性半減になっていて、◯ダメージは魔法とは関係なく武器攻撃・物理攻撃に対する耐性になっている。
後半のボスはだいたい◯へんか持ちなので属性攻撃魔法は活躍が難しくなる。

サガ3DS

他のシステムと同様、サガ2DSベースのサガ風のものに回帰した。
【魔法辞典】【特殊能力】のほかに「○○の水晶」と名の付く【攻撃用アイテム】【回復アイテム】を消費して撃つこともできる。
魔法辞典で唱える魔法に関しては【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】【闇魔法】【古魔法】【回復魔法】【再生魔法】【付与魔法】の9系統があり、個別に【熟練度】が設定されておりダメージや習得判定に影響する。
魔法辞典に関しては【エスパー】の得意武器となっており、各系統の熟練度上げもエスパーでのみ行うことができるが、一度習得した魔法は【人間】【獣人】などに変身して魔法辞典を装備した場合でも引き続き使用できる。
特殊能力・アイテム経由の魔法には系統が設定されておらず、魔法系統別の熟練度とは無関係。ただし、【モンスター】は特殊能力と消費アイテムが得意なため、これらを経由した魔法はモンスターの専門分野となる。
実用上はエスパーの使う魔法辞典と、術師寄りモンスターの使う特殊能力・水晶系アイテムが魔法戦の中心となり、魔法を専門外とする他種族はエスパー時代に魔法辞典を使い込んだ経験やモンスターからの能力継承を生かして回復魔法などを補助的に使うこととなるだろう。
 
今回は地水火風+闇の基本属性魔法5種については、基本形→「ラ」「ダ」系→「ガ」系→「ヘル」系→サガ風ネーミングの上位魔法2個という体系で、基本形のみ単体攻撃、「ラ」系以上はグループ攻撃。【連携昇華】時のみ全体攻撃の派生魔法が発動する。
プレイヤーサイドが連携昇華に依存しない通常技として使用可能な全体攻撃魔法は、魔法辞典経由では古系限定、特殊能力経由では【サイコブラスト】系限定。
また、【ブレイク】【デス】等の状態異常魔法を取り扱う魔法辞典は存在せず特殊能力限定となっており、GB版やDS版サガ2と比べてあまり気軽に全体魔法や状態異常魔法を撃てなくなった。
 
耐性については従来作の折衷になっており、魔法攻撃対策はサガ1~2に近い。【◯火防御】が火属性半減、【◯魔法防御】が魔法属性軽減といった感じ。属性ガードほど強力ではないが、◯魔法防御はサガ1~2の◯ダメージに相当する。
一方状態耐性についてはサガ3GBに近く、複数を内包したものは本作だと肉体系は【◯変化】、精神系は【◯精神】、それに即死耐性をあわせたものが【◯全て】となっている。