街へいこうよ どうぶつの森
概要
2008年11月20日発売。対応機種はWii。
通称は「街森」「街」「Wii」など。
1作ぶりの据置機作品であり、前作で削られていた要素がいくつか復活している。
『おいでよ』をベースにグラフィック表現を強化し、イベントの充実や新たなエリアの追加を行った前作のチューンアップ版的な立ち位置。
特徴
追加・変更された主な要素
- ハードに合わせ操作体系が大きく変化
- 対応するコントローラはWiiリモコン縦持ち、Wiiリモコン+ヌンチャクの2通りとなった。
- 十字キーで手持ちのアイテムを入れ換えたりしまったりできるようになり、利便性が向上した。
- ただし文字入力やマイデザイン作成時には十字キーを使うことができず、ポインタ操作を強制される。
- さらにボタン数の減少のせいかダッシュ専用のボタンが削除され、ダッシュを行いたい場面で近くに家具やアイテム、マイデザインがあるとこれらをしまってしまうようになった。
- クラシックコントローラやゲームキューブコントローラには非対応。
- 対応するコントローラはWiiリモコン縦持ち、Wiiリモコン+ヌンチャクの2通りとなった。
- グラフィック表現が向上
- 前作のグラフィックをもとに、据置機にふさわしいクオリティになった。
- ただし基本的にはあくまで前作のものをブラッシュアップしただけであり、解像度以外の変化は少ない。
- 前作のグラフィックをもとに、据置機にふさわしいクオリティになった。
- ゲーム開始時のイベントが一部変更
- 村への移動手段がタクシーからバスに変更されており、さらにナビゲートキャラとしてのみしらぬネコが復活。
- 前作のうんてんしゅはしっかり続投しており、新エリアへの移動時などに会話することが可能。女の子に対するセクハラ気味の会話も健在。
- 村への移動手段がタクシーからバスに変更されており、さらにナビゲートキャラとしてのみしらぬネコが復活。
- 新たなエリア「街」の追加
- 村の関所の前に新設されたバス停から街へと移動できるようになった。
様々な施設が揃っているほか、村から引っ越していったどうぶつと出会えたりフレンドの噂を聞いたりすることもできる。- ソロプレイ専用のエリアであり、他のプレイヤーと街に集まって直接の交流を行うといったことはできない。
- 街と言っても広大なエリアを探索できるというわけではない。ゲーム中で歩けるのは広場の一角のみであり、むしろ狭い。
- 「グレイシーグレース」は新規に追加された超高級シリーズ家具や衣服がシーズン替りで販売されるブランドショップ。
- ここで購入できるシリーズ家具は価格に恥じない非常に凝ったデザインが施されている。
有名デザイナーとされてきたが過去作ではあまりそれを実感できなかったグレースの面目躍如といったところ。 - シーズンの切り替わりの時期には商品が徐々に値引きされるようになるが、その代わり売り切れも続出し始める。安価での購入を巡った一種の駆け引きが生まれる。
- ここで購入できるシリーズ家具は価格に恥じない非常に凝ったデザインが施されている。
- ヘアサロン改め「ビューティサロン スピーディ」では前作の髪型・髪色変更はもちろん、本体に保存されているMii*1の顔になる「特殊メイク」も行えるように。
- 「オークションハウス」はインターネットを通じて知り合いとアイテムの売り買いを非同期で行える施設。
- ただし通信プレイを行える相手としか取引できないので、アイテムのやり取りのためにわざわざこの施設を利用する意義は薄い。
- 「ハッピールームアカデミー本部」では月ごとのテーマに沿って自宅の部屋の評価を行ってくれる。
- フレンドの部屋がモデルハウスとして展示されることも。
- 前作の怪しい保険屋ホンマさんはここの社員に転職して登場。心を入れ替えて非常に丁寧な対応をしてくれる。
- 「占いの館」「劇場」「イナリ家具」といった、過去作ではランダム出現だった訪問者にいつでも会える施設も。
- ただし利用できるのが週に1回まで・特殊な条件を満たす必要がある等の制限付きの施設もあり、ランダム訪問だった時より確実に利便性が増したとは言い難い。
- 夜になると低確率で「リセット監視センター」の入口が開く。『e+』と同じく非番のリセットさん・ラケットさんと会話することが可能。
- 靴磨きのシャンク、風船おじさんパロンチーノといった街だけで出会えるどうぶつもいる。
- 村の関所の前に新設されたバス停から街へと移動できるようになった。
- 家具・虫・魚・その他アイテムの復活・追加・仕様変更
- 家具は『おいでよ』で削除されていたものを含めて数多く追加され合計697種(+α*2)となり『e+』を上回った。
- 復活した定期イベントに対応するシリーズ家具に加え、グレイシーグレースでのみ購入できる超高級家具も4シリーズ追加されている。
- 今作は欧州版・北米版・韓国版が販売されており、それぞれのソフトでしか入手できない各地の文化に根ざした限定アイテムも存在する。
国外のプレイヤーとの通信を行えば本来日本版では手に入らないアイテムを持ち帰ることも可能。
- 虫と魚は『e+』からの復活を含めて差し引き12種ずつ増加した。
- オウゴンオニクワガタ・ロブスターなど、虫・魚ともに海外の高級な生き物などが追加されている。
- 「ぎんの道具」が追加。
- 種類によってきんの道具のスケールダウン版になっているもの・全く異なる性能を持っているものがある。
- 稀にではあるが店売りされているなど、きんの道具よりも比較的簡単に入手できる。
- ミュージックは新規曲が2曲増え、前作の即興曲から昇格したヒミツの3曲と合わせて全75種に。
- 今作初登場の即興曲も変わらず3曲である。
- 今作からミュージックに雰囲気という分類が設定されるようになり、とたけけへのリクエストに指定した雰囲気の曲からランダムで演奏してもらえる選択肢が追加された。
- 家具は『おいでよ』で削除されていたものを含めて数多く追加され合計697種(+α*2)となり『e+』を上回った。
- 家に関する仕様の復活・変更
- 前作でオミットされていた1人1軒の家を持つシステムおよび地下室が復活。
- 地下室はハッピールームアカデミーの採点対象外になるという仕様もしっかり継続している。
- 共同で住むシステムでなくなったためか前作の1階左・右・奥の部屋は削除され、『+』『e+』と同じ3部屋(+屋根裏部屋)のみとなった。
- ローンを完済したご褒美が形を変えて復活。家の前にマイデザインを使った旗を立ててもらえるように。
- なぜか小さな魚や一部の小物家具をテーブル家具の上に配置することができなくなった。
- 前作でオミットされていた1人1軒の家を持つシステムおよび地下室が復活。
- 村の中の仕様が一部復活
- 村の広さが区画でいう縦5×横5へ拡張された。
- 『e+』までと比べるとまだ少し狭いが『おいでよ』と比較するとかなり広くなったと言える。
- これに合わせてどうぶつ住民の最大居住人数も8人から10人へと増加した。
- 村の中の崖や坂といった地形が復活した。
- 村の広さが区画でいう縦5×横5へ拡張された。
- 花の種類にカーネーションが追加
- 種から育てられ交配を行える花にカーネーションが追加され、合計5種類になった。
- ピンク、赤の2色の種が存在し、それぞれ母の日と父の日に送られてくる手紙でのみ入手可能。
- ピンクと赤で交配を行うと特別な白いカーネーションを発生させることができる。
- 種から育てられ交配を行える花にカーネーションが追加され、合計5種類になった。
- 「けもの道」の実装
- 村の地面に生えた草地のうちプレイヤーが頻繁に通過する箇所が徐々に禿げていくようになった。
プレイヤーの無意識の行動が村の景観に反映されるという意欲的なシステムと言える。- しかし、数ヶ月プレイを続けるだけでかなり禿げが目立ってくるうえ意識的に草地を回復させるのが難しいという大きすぎる欠点が存在し、単純な草地の減少に終わってしまうケースが多い。
また、冬になると雪が積もるのもこの草地であるため、けもの道化が進むとゆきだるまを作りにくくなるという弊害も。
- しかし、数ヶ月プレイを続けるだけでかなり禿げが目立ってくるうえ意識的に草地を回復させるのが難しいという大きすぎる欠点が存在し、単純な草地の減少に終わってしまうケースが多い。
- 村の地面に生えた草地のうちプレイヤーが頻繁に通過する箇所が徐々に禿げていくようになった。
- 空に関する仕様が一部変更
- 画面の数が減った都合上常に空を眺めることができなくなった。
十字キーの上を押すことで空を見上げる視点に移行するという形式に変更されている。- 空にまつわるイベントはほぼ続投しているが、見上げるための一手間が増えたことでUFO撃墜の難易度がかなり上がった。
- 冬の特定の時期になると空にオーロラが出るようになった。
- 流れ星へのおいのりのイベントは削除された。
- 画面の数が減った都合上常に空を眺めることができなくなった。
- 収容の容量が増大
- タンス系家具からアクセスできる収納スペースの容量が前作の90個から160個へと大きく増えた。
- とはいえ、同時に非売品を含む家具もかなり増えているので焼け石に水の感は否めない。
- タンス系家具からアクセスできる収納スペースの容量が前作の90個から160個へと大きく増えた。
- お金に関する新システム・仕様変更
- 役場で自分の村に対して寄付を行うことができるように。
まとまった金額を寄付すると『e+』のオブジェに近い特別な設備が村の中に建設される。- 建設される設備は橋・噴水・風車or灯台の全4種。
風車と灯台はどちらか片方しか建設できないが、再び同額の寄付を行うことで建て替えができる。 - 噴水が建築されると「きんのオノ」を入手できる可能性のあるイベントを1日に1度起こせるようになる。
……のだが、イベント時に会話することになる泉の精めがみさまは横暴かつきまぐれな性格であり好みが分かれる。きんのオノを入手できるかどうかも完全に運まかせ。
- 建設される設備は橋・噴水・風車or灯台の全4種。
- 貯金総額の達成記念品としてクレジットカード類が追加。
現実と同じく支払い方法にATMからの引き落としを選択することができるようになる。- ただし使えるのは「グレイシーグレース」と「オークションハウス」のみ。村の施設では使用できない。
- 前作にあったサイハテ村への募金システムは削除。一定額達成で入手できたアクセサリーは貯金の記念品へスライドされている。
- 役場で自分の村に対して寄付を行うことができるように。
- ファッション要素の拡充
- 前面と背面・両袖を別個でデザインできる新システム「PROデザイン」が追加された。
- 通常のマイデザインと比べてより本格的な服をデザインできるようになった。
- 街で出会える靴磨きのシャンクにお願いすることで、プレイヤーが履いている靴のデザインや色をカスタマイズできるようになった。
- 前面と背面・両袖を別個でデザインできる新システム「PROデザイン」が追加された。
- 定期イベントの復活・追加・入れ替え
- 前作で削除されていたハロウィン・クリスマス・ハーベストフェスティバル・花火大会・バレンタインが復活。
- 新たな定期イベント「イースター」「カーニバル」が追加。
- それぞれに対応する限定シリーズ家具「たまご」シリーズと「カーニバル」シリーズおよび当日限定の来訪者も追加されている。
- 前作で追加された定期イベントの多くが削除された。
- どんぐり祭りでのみ入手できたきのこシリーズ家具は続投、別のタイミングで集めることができるよう変更されている。
- どうぶつの復活・追加・仕様変更
- 住民候補は『e+』からの復活と新登場のどうぶつを合わせて合計210人に。
- 残念ながら復活できなかった住民候補も多く、種族ごとの数の差もあまり埋まっていない。
- 前作で追加された「しゃしん」、どうぶつ住民の誕生日会イベントは削除された。
- いずれも主観に基づく意見ではあるが、今作のどうぶつ住民との会話に関しては「パターンが少なく同じ内容を何度も聞かされる」「とげとげしい物言いが増えて性格が悪くなった」という声がしばしば上がる。
- 削除されてしまっていた訪問者が再登場。
- 復活した定期イベントの訪問者はもちろん、幽霊のゆうたろうも雑草とりをひっさげて復活している。
- 新しい定期イベントに対応する訪問者・街のみで出会える訪問者が追加。
- 住民候補は『e+』からの復活と新登場のどうぶつを合わせて合計210人に。
- 新しい「連続ドラマ」の実装
- 前作の連続ドラマに相当する施設のどうぶつとの特別な会話が新たに用意された。
ただし前作とは仕様が変わっており、1つのエピソードが複数人のどうぶつとの会話で展開していく形式になった。- 収録されているエピソードが1つのみ、条件が揃えば最短10日程度で完結するなど、前作と比べて規模がかなり小さくなっている。
- 前作の連続ドラマに相当する施設のどうぶつとの特別な会話が新たに用意された。
- 「たぬきちのお店」の仕様が変更
- デパートへの改装に「他の村から遊びに来たプレイヤーが一度でも買い物をする」という条件が必要無くなった。
- 過去作を通じて続いてきた、通信を行わないことの最大のデメリットがついに解消された。
- デパートへの改装後、お店の形態を営業時間の長いコンビニ・品揃え重視のデパート・バランスの良いスーパーから選択して変更できるように。
- 任意にコンビニを選択できるようになったことで『e+』ほどではないものの時間による制約が緩まった。
ただしその場合はデパートの品揃えの良さを捨てることになるため一長一短である。
- 任意にコンビニを選択できるようになったことで『e+』ほどではないものの時間による制約が緩まった。
- 前作のポイントサービスに変更が加わり、たまったポイントを限定アイテムと交換できるようになった。
- デパートへの改装に「他の村から遊びに来たプレイヤーが一度でも買い物をする」という条件が必要無くなった。
- ハニワを預けることができるように
- 純喫茶「ハトの巣」に通ってマスターと仲良くなることで、かさばりがちなハニワを預かってもらえるようになった。
- なんと全種類のハニワを1個ずつ保管してくれる。
- 純喫茶「ハトの巣」に通ってマスターと仲良くなることで、かさばりがちなハニワを預かってもらえるようになった。
通信・外部機器を用いる要素
- インターネット通信機能が続投
- インターネットに接続することで『おいでよ』と同様に最大4人の通信プレイを行える。
- 今作は通信プレイ中もイベントがストップしなくなったため複数人で楽しむことが可能に。とたけけのライブも最大4人で聴くことができる。
- 同じ村・違う村のプレイヤー問わずローカルでの同時プレイは不可能。
- 周辺機器「Wiiスピーク」に対応。
- インターネット通信中にボイスチャットを行うための機器であり、本作との同梱版も販売された。
- インターネットに接続することで『おいでよ』と同様に最大4人の通信プレイを行える。
- ニンテンドーDSを使ったおでかけ機能を搭載
- DS本体にプレイヤーデータをダウンロードして『+』や『e+』におけるメモリーカードのように使用することで、インターネット環境がなくとも他の村へおでかけすることができる。
- ただし複数人同時プレイは不可能。これも『初代』~『e+』のおでかけと共通する仕様である。
- DS本体にプレイヤーデータをダウンロードして『+』や『e+』におけるメモリーカードのように使用することで、インターネット環境がなくとも他の村へおでかけすることができる。
- SDカードへの写真の保存が可能に
- 『e+』とは異なりハード自体にSDカードを挿入できるようになっているため、写真の保存のハードルが下がった。
写真の撮影も1ボタンを押すだけで可能であり手軽。- ただし撮影した写真をSDカードへ自動保存する機能は存在しない。
撮影後に本体へ一時保存される写真をSDカードへ移すには2ボタンを押して1枚ずつ確認する必要がある。 - そのうえ一時保存枠は1枚きりであり、新たに写真を撮影すると上書きされてしまうため非常に使い勝手が悪い。
- ただし撮影した写真をSDカードへ自動保存する機能は存在しない。
- 『e+』とは異なりハード自体にSDカードを挿入できるようになっているため、写真の保存のハードルが下がった。
- 前作からの引っ越しが可能
- DS本体と前作のゲームカードがあれば『+』~『e+』間のようにローカルで引っ越しが可能。
プレイヤー名・容姿・性別・カタログを引き継ぐことができる。- 前作からのカタログ引き継ぎでしか入手できない家具が少数だが存在する。
- これまでの作品と異なり、引っ越し元の『おいでよ』に全てのデータが残るようになっている。
なお、『おいでよ』『街へいこうよ』間での通信プレイや連動機能などの要素は存在しない。
- DS本体と前作のゲームカードがあれば『+』~『e+』間のようにローカルで引っ越しが可能。
- インターネットを通じて限定アイテムを入手可能
- インターネット環境があれば月替りで限定アイテムのデータを受信することができた。
- サービスは発売から4年間続き、季節の催しに関するアイテムや配信限定のシリーズ家具、既存のシリーズに対応する追加家具などさまざまなものを入手することが可能だった。
- このサービスは海外版にも対応しており、各リージョン限定で配信されたアイテムも複数存在する。
- 月替りという仕様上、取り逃がしが発生するとこれらのアイテムは二度と入手することができず、再配信などの救済措置もなかった。
- インターネット環境があれば月替りで限定アイテムのデータを受信することができた。