種死&リリカルなのはさん 単発SS集6

Last-modified: 2007-11-17 (土) 19:12:06

403氏 2007/07/16(月) 12:59:34
終章(仮)キラ・なのは、トゥルーエンド

 

「ここは…」
キラは辺りを見回す。ここはストライクフリーダムのコクピットだった。
「夢…だったのか…」
随分と長い夢を見ていた、まるでそれは現実であった事のような…そんな不思議な夢…
「キラ隊長…聞こえてますか?キラさんてば」
通信マイクから聞きなれた声。その声はシンだった。
「あ…ごめんねシン、だいぶ長い時間居眠りしてたみたい…」
キラは苦笑しながら、申し訳なさそうにシンに謝る。
「最近、仕事に力入りすぎですって、デスティニーの整備終わったし、手伝いますよ?」
「いや、大丈夫、ありがとうシン」
そう言うとシンは先に休憩室に戻ると言い残しそのまま整備を終えそのまま行ってしまった。
寝ていたはずなのに体が凄くだるい…どうしたんだろう…
夢の内容はよく思い出せないけど、なんとなく…思い出さないほうが良い、そう思った。
「思い出せばきっと…かなしくなるから」
キラはストライクフリーダム整備を終え、コクピットを降りた。

 

夕暮れの浜辺を歩くキラは一人空を見上げていた。
「どうしたんだろう…どうして夢なのに・・・」
とても悲しい気持ち…僕は、どんな夢を見てたんだろう…
「…のは…なの…は…?」
そう…少し思い出した…夢の中で何時も一緒だった女の子いつも僕のそばに居てくれて
元気をくれて…そんな子だった…

 

夢の中の世界でも戦いが耐えなかった…だけどあっちの世界は
とても居心地が良くて…スバル…ティアナ…フェイト…そしてエリオやキャロ…
「そっか…そんな夢みてたんだっけ」
僕は砂浜に座り、寝そべる。
「アレから…どうなったんだろう…」
たしか…

 
 
 
 

「キラ君は、この戦いが終わっても、六課にずっといてくれるよね?」
「そうだね…僕の居場所でもあるからここは、ずっと居たいな」
「私と同じ部隊で、また私のこと助けてね♪
「あはは、勿論だよ…なのは」
「うん…」
………
……

あっけない目覚めだった…でも…それでも、夢の中で、僕達は勝ったんだ。
みんなの未来を…そして隊員たちの幸せを。
これで良かったんだ…なにもかも…

 

「凄く悲しいけど…夢なんだよね」
キラは自分で納得し、砂を払いのけ立ち上がる。
「ありがとう…なのは」
と心の中でつぶやき立ち去ろうとしたその時
と…そのとき
「だーれだ」
急に誰かに目隠しされ、あわてるキラ。
けどどこかで、聞きなれた声…
「え…っと…え…」
戸惑いを隠せず手を振り解き後ろを振り返る。
するとそこには…
「キラ君っ♪」
そこに立っていたのは、紛れも無い。夢の中で出てきた、キラの大切な人
高町なのはだった。
「な…なのは…夢の中の君が…どうして!?」
ザフトの赤服を身にまとい笑顔でたちすくんでいるなのはに、思わずキラは抱きしめてしまった。
「今日付けで、キラ・ヤマト准将の下に配属になった・ナノハ・タカマチ…ですっ」
テレながら自己紹介をするなのは。キラは嬉しさの余りなのはを抱きしめて離さなかった。
「また…会えたね…なのは」
「うん…私もずっとキラ君と一緒だった夢みてたよ…」
二人は流れる涙をぬぐう。

 
 
 

MMGSLNSDSCVG氏 2007/07/20(金) 19:30:41
SEED NANOHANY

 

暗い部屋に4人の男が集う。
「シン、お前はどうだ?」
アスランの言葉にシンは、まずは俺か、という顔で立ち上がった。
「俺はやっぱり、スバル・ナカジマですね。」
キュピーン
「なるほど、胸か」
レイが素早くシンの言いたいことを感じとる。
「あぁ、同年代なのに、あの胸はヤバい。訓練中も気になって仕方がない。
それに、スバルは純だ。きっと○○○ーもやっとことないはず」
「うん、それは大きなポイントだね」
納得、とばかりにキラが呟いた。
「そういうあんたは?」
「僕は、八神はやてだね」
相変わらず難しいところを狙うな、とアスランの顔にかかれる。
キュピーン
「関西弁…」
レイがまた一足早く言う。
「うん、関西弁の娘って虐めてみたくなるじゃない?きっと「あかん、だめやぁ」
とか言うんだよ。服従させてみたいよね」
「キラ、お前は変わらないな」
「ふふ、アスランの方は?」
アスランは、少し考えるような顔をする。
「ティアナ・ランスターかフェイト・T・ハロウラン…どちらにいくべきか」
キュピーン
「ツンデレにするか、黒ストッキングの美脚にするか」
レイが(ry
「アスランは、昔からふらふらするからね」
「全く、あんたはいつもそうですね」
絞れていないアスランにキラとシンが不満を漏らす。
「どっちもいいんだ!くそっ、なら俺はフェイト・T・ハロウランだ」
逆切れかよ…
と心の中で思うシン。
「うん、分かった。でレイは?」
待ってましたとばかりにレイの瞳がキラリと光る。
「キャロ・ル・ルシエ」
「「「へ?」」」
空気が凍る。
レイ以外の3人の間抜け顔。
「気にするな。俺は気にしてない」
「いや、気にしろよ!」
凍てつく寒さの中、シンがなんとか突っ込む。

 

「俺は、既に錯乱している」
そうだろうな…
3人の心が思いがけず1つなった。
「と、とにかく行くぞ」
アスランの掛け声に「あぁ!」「うん!」「はい!」とバラバラな返事が帰ってきた。
『機動六課を…落とす』

 
 
 

暗い部屋に4人の男が集う。

 

「じゃあ、報告しようか…」
「キ、キラ…お前、その顔に巻かれた包帯は…」
「報告しようか…」
キラから発せられるマイナスのオーラにアスランは口ごもる。
といっても誰からもプラスのオーラなど出ていないのだが。
「じゃあ、シン…」
また俺からか、とシンが立ち上がった。
「ガードマンが立ち塞がった」
シンは、弱々しい声で呟いた。
「ティアナ」
アスランの言葉にシンは、頷く。
「四六時中一緒にいるんだ。本当は、ティアの方がスバルが好きなんだ、あれは」
やはりツンデレだな、とアスランは思った。
「それで諦めたのか?」
「いや…」
シンが弱々しく話を再開する。
「離れそうになかったから、もう一緒にいる時に突っ込んだんだ。
そしたら、ティアが…後からティアが…スバルの胸を揉んで…」
シンは、思い出す。
あれほど人を羨ましいと思ったことはない。
「それで、それで俺…」
「○ったのか?」
「あぁ…」
レイの質問にシンは、情けない声で答えだ。
「それでティアに指摘されて、馬鹿にされて、逃げて。
…部屋でティアのあのSっ気抜群の声と顔でおn…」

 

「それ以上、言うな、シン。お前の頑張りは良く分かった」
今にも泣きそうな顔で、余計なことまで自白しようとするシンをアスランは遮った。
「レイ、お前は?」
アスランとシンは、レイに視線を向けた。
「俺はいいところまで行った。キャロは天然朴念仁だからな…正直、裸まで見た」
「「何っ!?」」
アスランとシンの目に嫉妬が篭る。
「だが、…あまりにも天然で…それ以上俺には何も出来なかった」
レイは伏せて言った。
「アスランは?」
レイがアスランに聞く。
「俺は、シンと似てるよ。高町なのはが…」
「ガードしてたんですか?」
「いや」
アスランは、一度言葉を切り、深呼吸をした。
「してた」
「は?」
シンの素っ頓狂な声。
「高町なのはとフェイト・T・ハロウランが…していたんだ」
「し、してたって…み、みみみ、見たのかよ!あんたって人はーーー!!」
シンはアスランに詰め寄る。
「聞いただけだ。だが、記録もある」
「アスラン、あんたやっぱりすげぇよ」
シンは、出会ってから初めてアスランを尊敬した。
『ち、違うよ、そこはだめだよ…なのは!』
『フェイトちゃん、まだまだじっくり楽しまないと』
『でも、でも、なのはぁ!』
「本当にすげぇよ…」
シンは今晩のオカズに決定していた。

 

「さて…」
3人の視線が透明人間よろしく、顔に包帯を巻いた男に向いた。
「言わなくても分かるよね…?」
ヴォルケンリッターである。
「いきなりシグナムさんが…」
言うのかよ!とシンは、突っ込みそうになったが、なんとか抑えた。
「眼が怪しい!とか言って木刀で…」
キラの声が怯えるように小さくなっていく。
「ヴィータちゃんがゲートボールのグラブで…シャマルさんが変な薬品で…」
キラの体が震え出す。

 

「リインちゃんのバインドで押さえ込まれた僕の…僕のを…ザフィーラさんが」思わず3人は自分のを抑える。
キラは真っ青な顔でガタガタと震えていた。
「キラ、もういい、もう終わったんだ」
「そ、そうだ。もう大丈夫だ」
アスランとシンの言葉にゆっくりと落ち着いていった。

 

「どうする?」
「どうするって完敗のまま、諦められるわけないでしょう!」
シンは、拳を握りしめ、力強く言った。
3人は共感するように力強く頷いた。
「前回の失敗は、個に走り過ぎたということだな」
「そうだね、ティア、高町なのは、ヴ、ヴォ…」
「ヴォルケンリッターから攻略しなければ」
思わず詰まったキラを助けるレイ。
「じゃあ、俺はシグナムさんで」
「やっぱりおっぱい星人だな、なら俺はヴィータを」
レイにやっぱりロリコンだな、とシンは言い返そうとしたがやめておいた。
「だったら俺はティアしかないじゃないか!」
「僕は…僕は…」
俺ならシャマル先生だけどな、とシンは思ったが、キラのトラウマを考えれば、決められないのは当然であった。
「高町なのはしかないんじゃないのか?」
キラはすぐに首を横に振った。
「白い悪魔はないよ…」
「アスランが悪魔で、キラがティアでいいじゃないか」
アスランもキラと同様に首を横に振った。
「俺だって悪魔は無理だ。そんなに言うならシン、お前が悪魔にいけ」
「そ、そんな!無理に決まってるじゃないか!あの悪魔をどうしろって言うんだ。
年上なんだからあんたがやてくださいよ!」
「な、こんな時だけそんなことを言って!レイ、お前は悪魔にいってみるのはどうだ?」
「悪魔にいくほど、錯乱はしていません。やはり、さっき言った通りに」
「そんな!悪魔かシャマルさんしか選択肢がないなんて!」

 

醜い争いがひたすらに続く。
「悪魔にいくくらいなら俺は、あの眼鏡、えっと名前忘れたけど、あれで充分だ!」
「皆、そんなに無理?」
「「「「悪魔は無理!………え?」」」」
沈黙が流れる。
アスラン、キラ、シン、レイ。
4人分の声が重なったはず。
じゃあ、誰の質問だったのか。
4人に冷や汗が流れる。
間違いなくさっきのはゆかりんボイスだった。
「少し頭冷やそうか」
部屋の中心に光が集まっていく。
「せ、せめて散歩に…」
「スターライト!」
シンの願いは、掻き消された。
「ブレイカー!!!」

 

「あれはフェイトちゃんと一緒にヴィヴィオと遊んでいただけだから」
なのはの声が微かに耳に届いた。

 

薄れていく意識の中、4人は思った。

 

『悪魔め…』