XXVIIIスレ999 氏_いろんな意味で逆襲のシン=アスカ_第二話後編

Last-modified: 2009-05-30 (土) 14:31:17
 

「処分いたしますか?」

 

 その言葉と同時に俺の中の何かが弾ける、
と同時に顔面の中央、ラクスの鼻を潰しながら俺の右ストレートが炸裂した。
今まで自ら血を流したことが無い、穢れ無き女神のようなイメージのあるラクス=クラインは鼻血を流し、
恋人のキラ=ヤマトにぶつかり二人は倒れこむ。
「シンやめろ!」
 アスランが右回し蹴りと共に止めに入るがそれを俺はバックステップで回避しアスランに水面蹴りを牽制で放つ、
アスランは上に飛び俺に蹴りを放つがそれを俺は十字ガードで防ぐと同時に衝撃を利用して距離を取る。
アスランは俺の十字ガード踏み台にバク転で着地、俺は水面蹴りの際に掴んだ砂をアスランの顔のに向け
投げつけると同時に突っ込む。
いくらアスランであっても砂や液体は避けられない。砂はアスランの視界をふさぎアスランは鋭い蹴りで凪ぎ払う。
その攻撃はあたるはずもなく、俺は一気に間合いをつめアスランの前髪を握りしめ顔面を蹴り飛ばした。

 
 

致命的な、根元からちぎれる音とアスランの断末魔が響いた。

 
 

第二話《命の価値は? 後編》

 

『プラント政府と火星行政府、月面都市同盟の三ヶ国協議は無事終結し、
 今後もあらゆる分野での協力が…』
『地球連合政府カガリ=ユラ=アスハ代表は、地球各地の紛争地帯に兵器を流通させている
 ジャンク屋ギルドに対し全保有兵器の買取を提案し…』
『今日から始まったアッガイファイト、オーブ場所は
 大関、千代アッガイが横綱、朝アッガイをデンプシーロールで押し出し…』

 

 爆発と共にキラがアクセルを全快、十字路を華麗なアクセルワーク、ブレーキングで曲がる。
素人はドリフトの方が速いと思うがそれは間違いだ。
F1選手がドリフトでコーナを曲がらないのが良い例であろう。
「キラさん、パトカー潰す。」 予定にあったことだが報告する。
目標とする地点まであと5分はかかる。キラがゴーサインを無言で出すと、シンが拳銃を撃つ、
その弾丸はフロントガラスに当たるが貫通はしない。防弾ガラスだからだろう。
 パトカーは相変わらずラクスの歌を垂れ流している。
プラント警察がラクスの歌をサイレン代わりにしているのは理由があった。
コーディネーターはラクスの歌を聞くと落ち着く、だからラクスの歌で犯罪者を効率的に『無力化』できたからだった。

 

「チアーキ巡査ぁ、応援呼びましょうよぅ。」
 普段ではあり得ないスピードをだすパトカーの中、プラント警察のモロサーワ巡査は同僚のチアーキに声をかける。
共にプラント警察二大アースクェイクと呼ばれる巨体が揺れる。
 すでにパトカーの塗装はずたぼろに剥げ落ち、ラクスの顔は穴だらけになっている。
しかしボンネットは複合ハニカム構造で車体自体にダメージは無い。ただサスペンションが致命的な軋みを
「よくも美しいラクス様をぉぉ!」
 チアーキはこの日の為にゲーセンで鍛え上げたドリフトでコーナを物凄い勢いで曲が…
…れるはずもなくパトカーはそのまま街灯に側面をぶつける

 
 

 ゲームと実車は違う、勘違いで事故ったDQNを999は知っている!

 
 

「お兄ちゃん、パトカー自爆したよ。」
 ミユが指差す方向には煙を上げるパトカー。シンは頷くとミユに自分の着ていたコートを渡す。
ミユは礼を言い袖を通す。

 

「非グレィト!っへぁぁぁあ目が…目がぁぁぁ!」
 突然ディアッカが悲鳴を上げ、見るとミリアリアに目潰しされたらしい。
ミユ(主におっぱい)をガン見していたことがミリアリアを刺激したらしい。
ミリアリアがやっていなかったらシンが殺っていただろう。

 

 車はそのまま順調に目的地のアプリリウスの外周部に着く、
そこにはすでに警官隊が銃を構えている。これも予定どおり。
「あと十秒、」
 キラが自分の時計を見、ニヤリと不適に笑う。
直後外周部に、正確に言うならキラ達の近くの外壁が閃光と共に砕け、宇宙に全ての物が吸い出された。
 宇宙で住む以上、なんらかのトラブルで宇宙に放り出されることは想定されていたことで、
事実プラントの車は宇宙に吸い出されないように、
緊急時は強力なマグネットでアスファルトに張りつく仕様になっている。
そしてもう一つのセーフティーとして車自体に密閉、酸素循環、防宇宙線効果を持たしていた。
だが車外にいた警官や野次馬などには意味が無く、悲鳴を上げ吸い出されていく。

 

 キラは自分の行いで人が死ぬ事は覚悟していた。
だから目の前で警官隊の一部が真空内で、宇宙線で死ぬ様を目に焼き付ける。
罪悪感はまだある。
だが謝るつもりはない。
事が全部終わった後、裁かれても良い、
だが今はまだダメだった。
「恨んでくれて…かまわない!」
 キラが呟いた。

 

 シンを含めた全員が宇宙に車ごと放り出されたにもかかわらず落ち着いてる。
予定どおりならそろそろお迎えの狼煙があがるはずだった。
事実アプリリウス1の港に何もない宇宙空間から無数のビームが降り注ぐ。
ザフトはその対応に追われどうしても後手に回らざるをえない。
結果キラ達は吸い出されたまま漂流している。これも計画の範囲内だった。
「皆さん、何飲みます?」
 ミユが気をきかせて、座席近くのクーラーボックスを開ける。
キラはミハシラフーズのコーヒー「どろあま」を、シンはデミタチュコーヒーを、
ミリアリアはコラーゲンドリンク美容味、ミユはミネラルウォーターを
ディアッカは目を真っ赤にし、あまり見えていないのか、よりによってカルピスソーダを取出し蓋を開けた…

 

 無重力状態で炭酸飲料を開けるとどうなるか、
 水分は漂うが、解放され気化した炭酸ガスは一気に大きな気泡と化し吹き飛ぶ危険な代物である。

 

 結果ディアッカの悲鳴が響いた。

 
 

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