XXVIIIスレ999 氏_いろんな意味で逆襲のシン=アスカ_第四話前編

Last-modified: 2009-06-27 (土) 01:07:11

「あ、シン、お帰り…」

 

ルナは俺を見るなり驚きの表情を見せた。
当然だろう、見方によってはメイリンを傷つけた元凶ともとれるからだ。
だがルナから出た言葉は、

 

「はじめまして、お兄さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいているルナマリア=ホークです。
 よろしく、マユちゃん。」

 

と笑顔で話しかける。

 

結婚を前提って俺初めて聞いた。

マユはぎこちなく挨拶を返す、緊張しているからだろう。

 

ルナのすごい所は順応力と押しの強さだ。
才能はどうあれザフトレッドになった腕はあるし、機種転換をろくに受けずに
インパルスで成果をだしている。

その上社交性も豊かで、妹のメイリンはもとより、無口なレイ、ぶっきらぼうな俺、
チャラチャラしていたヨウラン、へらへらしているヴィーノをまとめていた。
思えばよくあのメンバーをまとめあげていたと思う。
そういえばルナに手を出そうとした奴らは返り討ちにあっている。
曰く「少なくとも私より強くなくっちゃね♪」といっていた。

まぁ俺やレイがグループにいたし、俺自身プラントの血統書付きのエリートコーディネーター共と
喧嘩しまくっていたからよくルナに怒られていたものだった…アレ?今も同じ?

 

だけどルナは俺に寛容だ。なぜかわからないけどこの間は

 

「浮気は男のサガでしょ?溜まってるからするわけで溜まらなければしないよね♪」

 

と言っていた。
それからはここでは記せないことしたわけだが…これからはマユもいるから台所とか公園ではできないな…
いや、そんなことより今はメイリンだ。
メイリンは目を白黒させている。ルナによると今起きたらしい。
傷のことを聞いていた最中に俺達が来たということだ。
メイリンは戸惑いながら、

 

「ねぇ、お姉ちゃんにシン、ミネルバに戻らなくていいの?」

 

と言った…

 

第四話〈One Of Thousand 前編〉

 
 

『ブレイク=ザ=ワールド以降の地球環境の急速な悪化に伴い、
 地球連合政府は食料生産専用コロニーをヘリオポリスの残骸で作成、食料生産…』
『S2インフルエンザの広がりが深刻化しており、各国からのワクチン供給が滞り、
 現在までに死者、感染者は365万人以上と推測されています。
 また、旧ユニウスセブンの専用ワクチン工場を潰し、食料プラントにした当時のプラント行政府に
 反発感情が高まっています。』
『今日の徹子69世の部屋は、ブーメランと実践空手を融合させた新しい格闘技を振るい
 格闘界を蹂躙するジャッキー=トノムラさんをゲストに…』

 

 
 カズィ=バスカークは不幸だった。
アークエンジェルを降りた後、市内に戻った彼を待っていたのは、
「実は家族が事故で死んだ」ため天涯孤独になったといった知らせだった。

 

その後ハローワークでモルゲンレーテの期間工として働くが、今度はウズミの自爆で給料未払いのまま
連合の捕虜になり、脱走兵であることが発覚、軍に戻るか銃殺かの選択肢を迫られしぶしぶ復軍。
工業カレッジ出身なのとモルゲンレーテの期間工をしていた為、兵器開発部に回された所で終戦。
退役出来ずに鍛え上げられた。

 

その後作戦指揮のシミュレーションで「早く負けて終わらせよう♪」と考えた。
カズィは砲撃部隊で弾幕を張り、近接部隊でライン上げをするふりをしながら、
数に押されてジリジリ下がる。そこで回り込んだ機動部隊が敵補給部隊に突撃した。
カズィは負けるだろうと考えていたが、 補給部隊をつぶされ、キレた対戦相手(大佐)が
無意味な玉砕を試みるが、カズィ元来の臆病さで全軍逃げまくっているうちに対戦相手が降伏し、
作戦指揮を不本意ながら一位で通過した。

 

その後退役を願うが優秀な人材を軍が放すはずもなく、新型機体を開発したら退役といった条件の下、
いやいや設計する。
どうせこんなん採用されないだろ、不名誉除隊ならラッキー♪程度に設計した機体が
ザムザザーとゲルズゲーだった。

ザムザザーはTVでタラバガニが食べたくて設計。
ゲルズゲーはこんなんが集団で地上を「がっしょんがっしょん」歩きながら迫られたらキモいよね、
と思い設計した。

結果はその斬新、かつスタイリッシュ(上層部談)なデザインに魅力されたジブリールにより採用され、
カズィ=バスカークは瞬く間に連合大尉に昇格。ますます除隊が遠退いた。

 

その上ヘブンズベースで「いい加減戦争ヤダ早くおうちにかえりたい」と言う理由で
ニーベルングといった金がかかる、一回しか使えない(カズィ自身は横に向けたかった。)兵器を提案、
却下されると思いきや採用される。

 

戦後になって、大西洋連邦はロゴスの崩壊と戦争によるマンパワーの決定的な不足により、
経済、政治、ジャンク屋の横流し兵器による治安の壊滅的な…
立ち直れないダメージを負い事実上破綻した。
ただ、オーブ以外のどの国家群も同じような致命的ダメージを受け、生き残る為に
「地球連合政府」を作らざるを得なかった。
オーブもオーブで軍事力はあっても、あの狭い国土の為簡単に食糧難となり、
海外に治安維持組織を貸し出す代わりに食料輸入を行わざるを得なかった事情がある。
オーブの国是は地に埋もれ、かつてウズミが行った行為は政治的に全く意味がなくなっていた。

 

私見であるが国家は所詮国民に「安心」「安全」「快適」を提供するツールに過ぎず、
国の私物化を許した国家の末路は歴史が教えてくれている。

 

話はそれたがそんな世界情勢の中で、ようやくカズィはオーブに帰国。
大西洋連合からの年金で生活は出来ると思いきやインフレが直撃、紙幣は紙くずになり、
働くにも場所がなくカズィは連合での立派な(カズィ風に言えば不本意な)経歴から
オーブ軍に属さざるを得なくなった。

その後、嫌々しぶしぶ後ろ向きに仕事をした。例えば連日の作戦指揮のストレスで、

 

「戦争なんざくだらねぇ、俺のことを見てぇ!」

 

とブリーフ一丁で女物のパンツをかぶり、ストレス発散の為に街を闊歩したところ、
警察と軍に追われ逃げまくった先が国家転覆を企む武装組織だった為、さらにパニックになり暴れた後、
なんやかんやあって組織が爆発炎上、武装組織を壊滅させている。
そんな数々の功績で不本意な大出世をし現在に至る。

 

ちなみにカズィが何故逆さ吊るしになっているかは簡単なことだった、トレーニングの為だ。
無重力状態では筋肉、骨格は衰えていく、その為絶えず鍛えなければならない、
カズィの場合は足首に伸縮素材で作られた紐でジャンプと着地を繰り返していた。
「参謀、キラ=ヒビキただ今帰還しました。」
 声をかけるとカズィはトレーニングをやめ、こちらを見ると、

 

「あらぁん、キラお帰り。お風呂一緒に入る?」

 

と迎える。
ちなみにこのカズィ、軍隊性活が長いためウホッである。

キラが全力で断るとカズィは心底残念そうな顔をする。だが、
「そうか、『オペレーション ハーメルン』人員回収まで終了、
 ヒビキ、アスカ両名は一時間休憩のあとパイロットスーツ着用のまま待機。」
「パイロットスーツ?機体は有りませんよね?」
シンが疑問をぶつけた。
「アスカ一尉発言は許可した覚えはないが?まぁいいわ、教えてあ・げ・る☆
 あのね、サイが調整している機体のテストを兼ねて敵を殲滅してほしいの。
 これは命令、以上。ちなみにアスカ一尉、お風呂…」
「全力で拒否します。嫁と子供いるので。」
 シンが断る、カズィが涙目になる。キラ達が退室しそれぞれの待機部屋に戻る。

 
 

ミユはシャワーを浴び終え、ピンクのショーツをはくと兄のワイシャツに袖を通した。
そしてそのままの格好で長い棒を扱っていた。
白いモノをしごきだし口に含む。
そして棒を口内で前後に動かし、やがてミユの…
桜色の口の中、容量を増した白いモノは口に納まり切らずあふれだす。

 

「お兄ちゃんお帰りなさい。ミユ、歯磨きしたらねるね。」
 ミユが部屋に帰ったシンに言った。

 

「そうか、俺はパイロットスーツ着用で待機だから行ってくる。」
 ミユに優しく話かける。心配そうな顔をしているので、
「大丈夫だよ、ミユは俺が守るからね、」
 シンのやさしい台詞に顔を赤く染めたミユが頷く。
「いい子にしてるんだよ。」
 シンはそう言って部屋を去った。
もう二度と俺は家族を殺させない。その為なら悪魔にでもなってやる。
そう決意しながらシンはMS格納庫に向かった。

 
 
 

その頃、カズィは息を荒くしていた。
トイレと言う名のハッテン場でつまみ食いしようとしたところ、逆に食い尽くされた。
恍惚の中で意識を失いながら、グゥレイトな漢を想う。

 

「悔しい…でも気持ちいい…」

 

 カズィは意識を失った。

 
 

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